アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

New Sports/Minor Sports

カレッジラクロス戦国時代到来か

男子カレッジラクロスで昨年の全米チャンピオンだったDenver Pioneersが所属のBig Eastトーナメント決勝で敗戦しています。相手はMarquette Golden Eagles。このBig East決勝戦@DenverをFOX Sports 2が放送していました。少し前に当ブログでも書きましたが今シーズンは多数のスポーツ専門局がカレッジラクロスの放送を積極的に展開しています。この試合、地元開催となった王者Denverが前半リード。それが後半に入ってMarquetteが怒濤の6連続ゴールで逆転。第4Qに入って激しい争いとなりましたが最後は1点差を追うDenverの攻撃を振り切ってMarquetteのBig East初優勝。DenverはBig East加入以来3年目でBig Eastの学校に敗戦するのは初。この両校はともにNCAAトーナメントに進出することが決まっています。試合自体は激戦。前半に今季全勝・昨季王者で地元のDenverが4点差で折り返したときはこのままあっさりDenverかなと思ったのがMarquetteがフェイスオフで主導権を握って連続で得点を重ねたところの迫力はなかなかにエキサイティングでした。

Big Eastカンファレンスがラクロスを正式種目としたのは2014年からで今季が3年目。Big Eastカンファレンス自体がフットボールの都合で完全に分裂したのが2010年。その後は名称は昔ながらのBig Eastですが、現在はカソリック校10校(フル所属)を集めた小規模カンファレンスになっています。フットボールはFBSから消え、バスケでもその存在感を大きく減退させたBig East。その後のカレッジスポーツ界での生き残り策の一環としてラクロスの採用が進んだということのようです。但しBig Eastの所属校でラクロスを持つ学校は5校しかなく、外部のラクロス有力校だったDenverを招いて6校制としてスタートしたのが2014年。Big East新王者となったMarquetteが創部したのが5シーズン前。初優勝したチーム内にも5年目のシニアも数名残っており、まったくの新興チーム。つまりはカンファレンスもできたて、Denver以外は歴史のあるチームもないというのがBig Eastラクロスということです。それが中西部ウィスコンシン州ミルウォーキー市の新興Marquetteがカレッジラクロスの西の雄=Denverを下してNCAAトーナメントに登場するわけです。

ラクロスは伝統的にアメリカの東部で人気です。そのひとつの現れとしてカレッジラクロスの全米分布について過去に書いたことがあります。当時掲げた分布図で見ると明らかですが、西に大きく飛び地となったDenverを除くと、カレッジラクロスのDiv-I校のテリトリーの西の果てはインディアナ州のNotre Domeでした。それが新興でつい最近になってDiv-Iに昇格したMarquetteが単にラクロスのテリトリーを広げただけでなく、全米チャンピオンを堂々破ってカレッジラクロスの勢力図を中西部に持ち込んだことに意義があります。カレッジスポーツの最大カンファレンスであるBig Tenが昨季からラクロスを正式種目としたのと併せて、東部に極端に偏っていたラクロスがいよいよカレッジスポーツの一大根拠地である中西部に実力校を持つに至ったというのはラクロスが全米規模のスポーツに展開していく過程として大きな一歩なんだろうと思います。

春スポーツでラクロスが攻勢に

カレッジスポーツでは現在冬シーズンのバスケットボール、アイスホッケーがシーズンのフィナーレを迎えています。バスケのFinal Four、ホッケーのFrozen Four、と最終局面に向かうところ。その裏で春スポーツである野球、ラクロス、男子バレーボールなどがシーズン前半を戦っているところでもあります。

先週バスケのMarch Madnessの熱戦があった週末の昼間にラクロスの試合の放送を見ていました。No. 3 Syracuse@No. 5 DukeというACCの試合。ラクロスの世界では両チームともに名門と言えます。試合は双方のガッツを感じさせる大激戦でかなり楽しめました。その日の前後の時間帯や、その前週もカレッジラクロスの試合が多数放送されていて、え、最近はこんなにたくさん放送するんだ、という感じでした。

春スポーツというとアメスポ・学校スポーツの伝統的な流れでは野球だったわけです。秋はフットボール、冬はバスケ、春は野球というローテがある種の王道。もちろん自由主義のアメリカですから個々の興味と体格と才能に合わせて自由に選んで秋にサッカー、冬にレスリングなりホッケー、春にテニスや陸上をやる人も多くいるわけですが、ことステレオタイプな王道パターンはいわゆるプロの三大スポーツとマッチしたその三種目だったのです。その春スポーツでどうもTV放送の予定を見ているとスポーツ専門局は野球からラクロスに大きくシフトしているように見える。これはけっこうな新味であろうかと思います。

各種データからアメリカの子供達が「やるスポーツ」としての野球を選ぶことが減っている(それでもまだ上位ですが)という点は過去に何度も指摘されているところ。では何にシフトしているかというと学校スポーツの春シーズンに限定するとどうも現時点でのその答はラクロスになりそうなのです。他にもサッカーやラグビーという解答もありうるのですが、「見るスポーツ」としての当面の解答としてはスポーツ専門各局はラクロスを選んでみたようです。

以前から指摘しているとおり「待たせるエンタメ」である野球は、我慢強くなくなった21世紀の視聴者にとっては少々問題のあるコンテンツになってきている可能性がある。カレッジであればCollege World Seriesやその前段であるNCAAトーナメント序盤はESPN系列がしっかりと囲い込んで放送してまずまずの視聴率を確保するものの、そうではないレギュラーシーズンの試合は視聴者が待ってくれない。今回、ラクロス放送の攻勢に置き換えられた状態のように見えるのもその文脈上の変化のように思えます。各カンファレンスやTexasは独自の専門局を持っておりそちらでは野球やソフトボールは放送されているのでカレッジベースボールを積極的に見たいという人が見ることのできる試合数はそこそこあるのですが、一般的なスポーツ放送のESPN系などでの放送ではラクロスが優勢になったのかもということです。

ジャンルとしてはまだまだ一般への馴染みはラクロスは野球に大きく劣る現状においては、一般のスポーツファンがたまたまラクロスの試合の放送にぶつかるという機会はラクロスにとっては最良のものでありましょう。まだまだ小さな変化ですが、今季のカレッジラクロスの露出がどういう視聴率を記録していくのか、また将来にどうつながっていくのか興味があるところではあります。

野球場の新たな強みか Big Air at Fenway

NBAがオールスター休みの間の常設の興業ライバルであるNHLやカレッジバスケが比較的おとなしい中、その間隙を突いてこんな実験的な興業もあります。MLB Boston Red Soxの本拠地であるFenway Parkに14階建て相当の高さのスノースロープを設置してのスノーボードおよびスキーのフリースタイルジャンプの興業が木金の二日間にわたって開催。TV放送はNBCSNで。これはけっこうおもしろいのかもしれません。

649_bigair_renderこれが企画段階でのスロープの見取りですが実際にTVで見てみるとかなり良かったです。実際のジャンプが起こる位置は二塁ベースよりも後方ですがとにかく位置が高いので全席から楽しめそう。こんなものをぶっ建てて興業が見合うのかどうか、その辺のお金の計算はさておき見やすさという面ではけっこう良さそうでした。昨日書いたNHLの野外試合Stadium Tourを極寒のフットボール場や野球場でやるという話ですが、その二つなら野球場の方がまだ見やすいだろうなあと思っていたわけです。見やすさなら野球場、観客動員数を稼ぎたいならフットボール場というところでしょう。このBig Air企画は野球場にぴったり。外野席は最初から除外するとして内野の上部席から見ても自分達の目線に近い高さで上空を舞うボーダー達を見るのは新鮮な体験になりそうです。

出場する選手達にも好評だったみたいです。先日行われたWinter X Gamesの当該種目に出場した選手達が出ているわけですが口々に大観衆に見られる幸せを語っていました。なるほどなあと。X Gamesやその後に通常年続くツアーでは全米各地のスキーリゾートを廻るわけで、都市部のスタジアムでの開催は選手たちにとっても新鮮。通常、これらの試合の行われるスキー場というのは山岳部にあって観客もいるにはいても、根本的にはスキー・スノボを自ら楽しむ人たちしか現地にいず、下の方にいくらかいる程度で今回の企画のような数万人が歓声をあげてくれるという様な環境での試合はありえない。それを一発やってみたというのが今回の企画。これ、野球場にかなり合ってます。来季以降他の都市での開催もありなんじゃないでしょうか。

アメリカのスキー場というと西のロッキー山脈のスキーリゾートがイメージ的には当然のように頭に浮かびます。これは国外から見た場合のイメージでもそうであろうと思われます。Winter X Gamesは例年Aspenでの開催。それ以外でもVeilあたりが知名度は高い。

ただアメリカは人口の大半は東部時間帯に住む構成で、実際にスノースポーツを楽しむ人の数はイメージと外れる東部の人もかなり多いはずです。そちらの方が実数は多いのかもしれない。今回のBig Airの開催地ボストンを含む東部の人たちがスキーを楽しむ場合にはアメリカ北東部のニューハンプシャー州やバーモント州などに行くわけです。私も東部時間帯ゾーン在住者の端くれなので(ウチからは遠いですけど)車で行けるアパラチア山脈のスキーリゾートに行く方が飛行機で行くロッキーより楽なのです。ウチはスノボとスキーと二刀流なのでモノも増えてしまい飛行機での移動だとものすごく大変なのです。で、まあ東部の人口の多いエリアの潜在的なスノースポーツ消費者を刺激する意味でもこういう都市部でのBig Airイベントは効果的な宣伝となる可能性はかなりある。Big Air at Fenway単独で放映権料や入場料のみでイベントがペイするかどうかは判りませんが、それにプラス東部の各地のスキーリゾートからのスポンサー料も入るでしょうし、ビジネスモデルとして成立しそうな気配はなきにしもあらず。今回は物珍しさもあって好動員を記録したようです。これから他の都市の野球場、例えばYankees Stadiumなどでも開催があったりする可能性を感じます。フットボール場はNFLのスタジアムだと遅い場合1月半ばまで試合があり得るためこういうスロープの設置の時間的余裕もないでしょうが、MLBのスタジアムならその面でも有利。野球場の観客席の配置もこのイベントには合っている。いや野球場以上に合っている場所はまずないと言ってもいいほど。

スタジアムに大規模な土木工事を持ち込んでやるスポーツイベントというとオフロードバイクのスタジアムツアーSupercrossなんかもあります。Supercrossは歴史もありおもしろいですが、TVでの露出という面ではWinter X Gamesと比較して劣る。それでも十分にツアー興業として成立しているわけで、Supercrossがいけるならこれもいけるかも。冬のMLBスタジアムの活用とBig Air、施設の稼働率もアップで相性が良さそうな気もします。どんどん新しいものが出てくるアメリカ社会の強みも感じさせる新興業です。

アメリカでのハンドボール

せっかくハンドボールの話をコメント欄で展開したのを研究成果として一本のまとめた記事にして残しておこうと思います。話題を振っていただきありがとうございました。後発マイナースポーツのアメスポシーンでの振興とはいかなるものになるのかという視点でも意味のあるやりとりになったのではないかと思います。


まず発端は日本でハンドボールを楽しまれている方からアメリカでのハンドボールの普及状況や展望についてお問い合わせをいただきました。ハンドボールは五輪競技であり、日本では古くから日本リーグ実業団があって、大人気ではないにしても馴染みはそこそこあるスポーツかと思います。対してアメリカでは五輪実施競技の中で最も馴染みの薄い競技の一つであると思います。私はアメリカにきて長いですが実際にプレーをしているのはただの一度も見たことがない。多チャンネル化が進んだ近年の五輪放送で稀に見かける程度です。たぶん大多数の人がハンドボールという競技を見たことがないはず。五輪のときが唯一の露出の機会だとして、米代表は1996年アトランタ五輪以来五輪に出場できていないのでそちらも苦しい。
米代表チームの記録を少し調べてみると昨年2014年に行われたPan American Men's Handball Championshipで参加8カ国中の6位。5位決定戦でグリーンランドに敗れています。アメリカが人口56,000人のグリーンランドに負けるスポーツがあるのね、という感じです。グリーンランドって国ですらないですし。全ての競技を通じてグリーンランドが「American」な国際大会に出ていることを今回初めて知りました。同大会ではグリーンランドはコンスタントに3~5位に入っているようです。宗主国デンマークはハンドが強いようですからグリーンランドでも競技レベルの低い米大陸の大会では勝負になるようです。

さてそのアメリカでのハンドボールがどうやったら人気が出るかということですが、アメリカでのハンドボールの振興をはかる予算がどこからかたっぷり湧いたとしたら、欧州にいる二重国籍のハンドボール選手をかき集めればすぐに五輪予選ぐらいは突破できるようになりそうな気もします。五輪参加ができれば徐々に露出は増えるでしょう。ただ普及となると現在はプレー人口も少なくNCAAの種目でもない根無しで種まきから始めないといけないですから道のりはそうとう遠いとは思います。同じ五輪に出られていないにしても実業団など手厚くプレー機会もあり歴史のある日本とは格段の差だと思います。

教えていただいたところによるとハンドボールのコートおよびゴールはフットサルやローラーホッケーのコートと同じサイズとのこと。つまりフットサルのある国ならばあとはコートのラインを引いて、ボールさえ持ってくればすぐにプレー可能だという話です。ところがアメリカにはフットサルはほとんどありません。アメリカでも寒冷地ではインドアサッカーをやりますが、これはフットサルとは別物の規格。コートの大きさも違うし人工芝を敷いたものがほとんどかと思います。つまり場所をハンドボールに流用することはできない。ハンドボールはまず場所捜しからしてアメリカでは問題に突き当たるわけです。

-------------------以下訂正部分になります-------------------

で、そもそもの話としてアメリカでHandballというと日本で当然想定する五輪スポーツとしてのハンドボールではなく、別のスポーツを想定することの方が多いようです。五輪ハンドボールはTeam Handballと表記される。私個人ではその素手でやる壁打ちテニスのようなHandballの方も実際に見かけたことがないので実感がないのですがそちらはそちらでそれなりの数の大学がクラブ活動をしているようです。

このリンク先を見ると大学でクラブ活動でやっているところはそこそこあるようです。比較的大規模校が多いような。大規模校で施設面で余裕があるからできる面があるのかもしれません。いまアメリカの大学では優秀なアスリートをリクルートする目的でスポーツ施設の豪華さを大変なレベルで競っており豪奢なアスレチックビルディングが建ち、最新施設を備えたアリーナもどんどん建て替えている。その結果キャンパス内にまだ耐用年数のある若干古めのスポーツ施設が余っているところが増えているかと思います(どこも土地はたっぷりある)。そこをマイナースポーツがクラブ活動的に自由に使えるという場面は多い。たぶんそこにハンドボールの草の根活動も入っているんじゃないかなと想像します。リンクで紹介した各大学の活動状況のメモ欄を見ると設立3年目とか5年目というような記述が目立ちます。ごく最近になってハンドボールの草の根活動が活発化してきたということなんでしょうね。

で肝心の五輪ハンドボールの方はというと、米五輪スポーツの統合公式サイトからたどっていくと米国内のクラブのリストがありました。大学のクラブと一般のクラブ活動をしているところを併せて全米に40~50チームほどが点在。地区もバラバラなので対外試合も多くはできなさそうです。完全に憶測で各クラブ平均30名がアクティブに活動しているとして換算すると米国内の実働選手は1500人というところでしょうか?他に活動基盤がないとしたら、この規模で試合もあまりできないとなると総人口5万人のグリーンランドに負けるのも致し方ないのか。

それでもクラブ名を見てるとDC Deplomats(外交官)、DC Silencers(銃の消音器、たぶんFBIのOBを意識?)などと気の利いたチーム名のクラブもあったり、楽しんでプレーを続けている方もいるのだろうなと想像させてくれます。

米ハンドボール協会が作成したらしいプロモビデオで「いまアメリカで一番早く成長しているスポーツ」というコメントがついていました。「一番成長」というのは過去サッカー・ラクロス・ラグビー・Xスポーツ・アリーナフット・ビーチバレーその他数々のマイナースポーツが名乗ってきたことで、どの部分をどうやって切り取るかでいくらでも言えることなのでさほどの意味はないですけれど、それでも嘘は言えないわけでなんらかの伸びはあったのでしょう。独自のスポーツを含めて数限りないスポーツ活動を楽しむ国であるアメリカでハンドボールがこれからどういう形でかその存在感を増していく可能性は高いと見積もることはできませんが、草の根で楽しんでいる方が確実にいることと五輪スポーツであることの強み(日本でのような圧倒的なアドバンテージにはなりませんが)がうまく噛み合ってなんらかの動きになることもまったく否定することはできないんでしょう。

ラクロスMLLは拡張主義に耐えうるのか

前項でサッカーMLSがMLBを始めとするメジャー興業との競合になったときに耐えうるのかという話をしてみました。MLSに関しては興業実力はまだまだメジャーとは言えないものの、創設20年を経てビジネスの足腰は強くなりこの5年ほどはもはや潰れることは心配のないところまで来ています。初期の赤字続きの時期からすれば長足の進歩です。発足当初のスロー成長に賭けた戦略がうまくいったと評価していいはずです。

今回のテーマはさらにMLSのもう一つ下の人気と規模となる野外ラクロスプロリーグであるMLLについて。前項の内容およびコメント欄で述べてきたようにMLBが再び攻勢に転じてチームの移転や新設を通じてMLSのマーケットに圧迫を加える可能性というのを少し考えてみたわけですが、その影響を受けるのはMLSだけでなくMLLでも大いに影響を受ける可能性があります。

MLBの拡張先の候補としてCharlotteがあります。ここにはMLLの新興チームCharlotte Houndsがあります。2012年からリーグ参加で4シーズン目を終えたところ。同市にはメジャースポーツとしてはNBA Charlotte Hornetsがあり、マイナーリーグベースボールはありますが春~秋は人口の大きさと比較してスポーツエンタメ市場の空きが大きいと言える都市圏ということでMLLが新興チームを配置したんですが今季の試合平均動員は2,282人でMLL8チーム中6位。苦しい数字です。これで黒字はまずない。そのCharlotteはMLBの将来の拡張または移転先として語られることが多く、その場合シーズンがかぶるMLLがチームを維持できるのか疑問もあります。まだいつMLBが来るとも決まったわけではなく来ないかも知れませんからいまから手じまいモードになる必要はありませんが、将来MLBがやってくる前にいまの2000人級の動員力からは抜け出していたいところでしょう。

MLL 2015 Attendance
MLLの2015年の動員記録を見るとラクロスの競技人口が多い東部の各都市(Boston, New York, Chesapeake)とラクロスの楽園飛び地であるDenverが上位で事業として及第点かと思われる数字を出しているのと、確実に赤字であろう下位4チームとの隔絶が目立ちます。尚、Denverが突出しているように見えますが、その数字には毎年30,000人を動員する独立記念日の花火大会込みの試合の動員が平均に含まれているのでそれ以外の日の動員だと2~3位のチームと動員力はほとんど変わりません。Cheasapeakeは日本からは馴染みがないでしょうが海軍基地の街です。

リーグの半分が苦しい状態で運営されている中、MLLは来季Atlantaに新チームを作ると発表しています。Ohio, Charlotte, Floridaと新興チームが軒並み動員が苦しく軌道に乗っていると言えない中、また新チームを作るのかと聞いたときに思いました。それもラクロスの競技人口の多い東部ではない、南部か、と。場所はAtlantaと言っても以前に女子サッカーWPSのAtlanta Beatが本拠地を置いたのと同じ郊外。マイナープロスポーツが使いやすいスタジアムがあるのでマイナープロがなびくみたいです。Atlantaは男子サッカーMLSも拡張先として既に計画が進行中。元々NFL/MLB/NBAと揃っている街(NHLは不振で2011年に転出済)で、MLSも進出してくる土地にMLLが侵攻して勝算があるのか。MLS Atlantaは2017年にリーグ参加予定なのでその前に機先を制してMLLが来季から活動開始なんでしょうがどうなることか。リーグ全体の経営が傾かないか心配になります。リーグとして体力のないMLLがこうい積極拡張策に走るのは危険な気がしますが、投資家からカネを集めるには勢いも大事なのも事実でしょう。

独立記念日といえばホットドッグコンテスト

7月4日といえば花火とホットドッグ早食いコンテストであります。毎度言いますが花火の方は日本の花火大会を知っているものにとっては20分ぐらいで全編が終わってしまうアメリカの花火では物量が全然物足りないんですが、もうこれは仕方ない。

ESPNで毎年放映のNathan's ホットドッグ早食いコンテストの方は今年は新チャンピオンが誕生しました。おー。八連覇中だったJoey Chestnutを破って小柄な Matt Stonieが勝利。新チャンピオンはアジア系アメリカ人で体格も173cm 54kgと普通サイズの新チャンピオンです。

かのTakeru Kobayashiがあの当時アメリカではなかったパンと中身分離のスタイルでセンセーションを巻き起こしてNathan'sはそのイベントと商品の知名度を飛躍的に上げました。そこから六連覇。そしてその常勝Kobayashiを破ったアメリカ人フードファイターがChestnut。この二大チャンピオンの知名度が圧倒的に抜きん出ていたのが、遂に次の世代へ時代が移るのか。KobayashiからChestnutに王座が移動したあとも二年ほどはこの二人による激しい死闘がありました。Chestnutもそうそう簡単に引き下がらないでしょうし知名度の面でもChestnutは来年以降も必要でしょう。

KobayashiとNathan'sが契約でもめて離脱。Kobayashi-Chestnutのライバル関係が終わった後はChestnutがダントツの一強で勝負はやる前からわかっている、数字で自己の記録更新だけが焦点というのが長く続いて飽きがきていたところ、今年は最後までデッドヒートで盛り上がりました。やっぱり一強が長いのはダメですね。


Battlebotsが帰ってくる

NBA Finalsの合間のCMで番宣をやっているんですがあのBattlebotsが帰ってくるようです。昔やっていた頃は大好きで見まくっていたアレが帰ってくるのかと興奮。

Battlebotsというのは3分一本勝負のロボット同士の戦い。相手ロボットを戦闘不能にするのが基本的な試合の目的です。物理的に破壊するもよし、相手をひっくり返して行動不能とするもよし、「アリーナ」内に設けられたトラップ(メタルソーが床下から出てきたりハンマーの打ち下ろし)に追い込むもよし、稀には制御不能に陥ってTKO敗戦というのもあります。重量でクラス分けされスーパーヘビー級のロボットなどは成人体重はたっぷりあってそれが巨大な刃物をぶん廻しながら突撃。お互いの金属ボディから火花が散り、あるものは無残に叩きつぶされ、あるものは腕をもがれ駆動輪をはね飛ばされ、あるものは黒煙を上げて沈黙し、その沈黙した相手を容赦なく攻める。でまたそれぞれのロボットにはWWEプロレスラー風のおどろおどろしいリングネームが付けられておりムードに一役買う。 BioHazard(医師チームが開発とか気が利いてます)とかDiabloとかあとはもう名前を忘れちゃったですがこれはもうこの会場外で走らせたらもうヤバいテロマシンだろ…っていうようなものが何体もありました。一時期の人気は凄まじく一般のおもちゃ売り場に登場する人気ロボットのフィギュアまで売っていたのです。さらには他局も真似した番組を放映し始めるなど一大ブームでした。

いま調べて見ると放映していたのは2000~2002年だったようです。ということは大学生年齢の人はなんとか覚えているかも、高校生は確実にもう知らないんですか。あれは良いです。

あれだけ人気があって各局が参入しながら突然のように同系統の番組が消えました。あっという間に消えました。人気は相当にあったのでなぜ消えたかについて得意の陰謀論で推測してみると、開発が制御不能になる、テロに利用されるのを恐れた政府関係者がいた可能性を当時思いました。時代も正に9-11のテロでWorld Trade Centerが崩れ落ちた2001年に重なります。

番組では試合だけでなくその開発チームの様子をリアリティTV風に見せる部分もあったんですけど、スーパーヘビー級のロボットを試験的に会場外の駐車場で動かしている様を見ると、これ怖いだろ、やめてくれよと思わずにはいられなかった代物ですからテロ懸念でTV局を通じて資金提供を止めるように圧力がかかった可能性は排除できないように思われます。試合会場で戦ってる分には怖くないんですけど、普通のそこら辺で走ってる姿は怖さがありましたねぇ。

そんなこんなのBattleBotsが帰ってきます。その昔のダイジェストはYouTubeでも何種類も見られます。手短なのだとこんな感じです。人間同士の格闘だったらもっと早く止めなくてはいけないのがロボットだから完全破壊されるまで続けても良いのも魅力ですね。2015年バージョンで復活ということで新機軸もあるんでしょうか。NBA Finalsが終わった翌週から放映開始のようです。

カレッジラクロス準決勝 西へ進むラクロス地平線

NBA/NHLのカンファレンスファイナルが進む週末です。但しNBAの方は…西も東も下手をすると四タテで終わってしまいかねない勢いです。東のトップシードAtlanta Hawksがホームで二連敗でClevelandに移動。その上Kyle Coverをケガで今季残り戻って来られないことが確定して戦力ダウン。意気消沈、ここから盛り返せそうな気がしません。Clevelandの方は第二戦余裕でKyrie Irvingを休ませても快勝してしまっているわけで。Love、Irvingと二枚欠いてもノープロブレム。Finalが始まるまでNBAは良いかなぐらいの勢いです。西も第三戦もGolden Stateの圧勝ですか。終わってますね。

NHLはただいまChicago x Anaheimが撃ち合いで延長戦に突入するところ。それ以外では明日のIndy500がアメスポのメインメニューです。

そういう中で私の今日の注目競技はカレッジラクロスNCAAトーナメントの準決勝二試合でした。ともに最後まで行方のわからない激戦で楽しませてもらいました。第一戦はNotre Dame x Denverというラクロスの西の果て対決。インディアナ州にあるNotre Dameは他のスポーツでは西の果てとなることはありえないんですが、ラクロスに関してはそうなるんですね。下の地図はDivision-Iのラクロス部を持つ学校を示したものですが、ラクロスは東部偏重でDenverは飛び地のような西の最果て、Notre Dameですらラクロスの行われる地域では西の端ということになります。正確には今季からBig Tenがラクロスを正式種目として採用したためこれから数年でBig Ten所属各校がラクロス部を整備することでNotre Dameよりも西にもDiv-I校ができることになります。(現時点ではBig Ten所属14校のうちMaryland, Michigan, Penn State, Ohio State, RutgersプラスJohns Hopkinsの6校)


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その西の果て対決はNotre Dameが終盤猛烈な追い込みで4分残りで4点を立て続けに叩き込んで9秒残りで遂に同点。Notre Dame二年生のSergio Perkovicが最終第4Qだけで5ゴール。最後の同点ゴールはそのPerkovicを囮にして空いた隙を突いた攻撃がものの見事に決まって延長戦へ。Denverが悪い流れを断って最後は勝利をものにしましたが両軍とも健闘。最終スコアは11-10。DenverのSports Center Top 10級の鮮やかな背中越しで相手ゴーリーの股を通したゴールなんかもあっていろいろ楽しめました。

もう一試合は新設されたBig Tenからの二校=MarylandとJohns Hopkinsがこれも最後の最後までわからないデッドヒートを展開。Marylandが12-11で逃げ切り。Big Tenと言っても今季ラクロスだけでBig Tenに参加したHopkinsと、昨年から加入したばかりのMarylandなのでBig Tenぽくはないのですが、それでも上で述べた通りラクロスの勢力圏が西へ拡大していく大きな動きの中心でもあるBig Tenの代表ではあるわけです。

Denverは過去五年間で四度目の四強進出で初の決勝へ。デンバーはDenver大がカレッジでも毎年コンテンダー。プロのMLLでは動員力最高のDenver Outlawsがあり、また昨年のラクロス世界選手権も行われアメリカラクロスでも象徴的な都市。そのDenverと対するのがこれからの10年、ラクロス西進の推進力になるであろうBig Ten代表のMaryland。ラクロス人気の全国化の進展の象徴になるような組合せと言えましょう。月曜日=祝日の決勝での好試合を期待します。

Big Tenの威力か

NHL/NBAのプレーオフやMLB/NASCAR/PGA/MLSのシーズンがメニューとなるこの母の日の週末ですが、私はこそこそとまた別のものを見ていたりするわけです。ラクロスのNCAAトーナメントが今週末から開始。土日で一回戦八試合を消化中なのですが、土曜日にショッキングな試合がありました。昨年のチャンピオンだったDukeがOhio Stateに惨敗しています。Dukeは昨年優勝したときのエース級を複数名維持。対するOhio Stateは今季がBig Tenカンファレンスとしてはラクロスを正式種目とする初年度。それが最終スコア16-11で快勝。途中追いすがるDukeを叩きのめす3連続ゴールなどでスコア以上の快勝だったと思います。

他にもBig Ten所属ではJohns Hopkinsが現時点で19-6とACCの強豪Virginiaを圧倒リード中。Johns HopkinsはラクロスのみがDiv-Iスポーツで、それが今回BIg Tenに参加しています。もう一校のBig Tenからのトーナメント参加校Marylandも一回戦突破。次週の八強戦に新参Big Tenから三校登場ということになります。  

Big Tenはカンファレンスとしては一年目でもJohns Hopkinsはラクロスの世界では強豪ですし、Maryland, Ohio Stateにしても別のカンファレンス所属として過去の戦歴はあるわけで創部いきなり勝っているとかそういう話ではないんですが、それにしてもDuke、Virginia(共にACC所属)というカレッジラクロスの強豪校をそれぞれ完勝で葬っての一回戦突破はカレッジラクロスの地図をいきなり大きく書き換える快挙と言えるでしょう。Ohio Stateなんかは昨年はNCAAトーナメントに進めなかったのですし、今季のNCAAトーナメントのシード順でもACC校の方が明確に優遇されていて、Johns HopkinsもOhio Stateもノーシードで今大会登場しながらシード校を破ってしまったわけでです。

なぜこうなったか。Big Tenでの正式種目化を機に有力高校生のリクルートを活発化させたことや予算増加が効いているのでしょう。元々Big Ten校にはスポーツインフラは整っているわけで、そこにBig Tenのブランド力が加わったということか。

この先どれほどBig Ten校が勝ち進むかにもよりますが、一気に有力リクルート生がBig Ten各校に行くようになるとこれまで伝統的に強かったACC校(カンファレンス再編でACCに移籍してきたSyracuseを含む)とのせめぎ合いが激しくなりそうです。  

またラクロスというスポーツにとっては人口も多いBig Ten圏でラクロスが盛んになるのは大きなメリットでもあります。

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