アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Motorsports

今週のまとめ

一週間放置するとかなりいろんなことが起こりますね。NFL Washington RedskinsやMLB Cleveland Indiansの改名問題が気になるところ。Redskinsは9月のシーズン開幕前までにチーム名変更をするという話まで出てます。随分と急な話だなという感じです。
MLB Los Angeles DodgersのDavid Priceが疫禍を理由にシーズン参加辞退を表明、まだ他に広がりそう。Mike Troutまで抜ける可能性に言及しており、これが広がるとシーズンは短縮だけではなくベストメンバーで行われないシーズンへと質的にも変化を遂げそうです。

細かいところでは他にサッカーMLSでFC Dallasからコロナ感染者が9名発生してシーズン再開の初戦がすでにキャンセルになってます。
この前の女子NWSLで感染者が続出してトーナメント不出場となったOrlando Prideはフロリダ州のチーム。今回MLSで感染者大量発生となったFC Dallasはテキサス州のチーム。これ、偶然じゃないですよね。ここ1-2ヶ月当ブログでもときどき触れていましたが防疫を率先して取りやめた州のチームがこうやって感染者を多く出して活動に支障をきたしている。これからまだ増えないわけもない。テキサス州もフロリダ州も慌てていま防疫措置・自粛を言い出してますが、遅いとしか言いようがないような。
サッカーはほぼ同時期に欧州でも活動を再開していますがアメリカ側のサッカーのような感染者続出のチームが出たという話は聞こえてきてませんから、サッカーという競技の競技性の問題ではなく、ひたすらアメリカの問題と言えそうです。


労使交渉がモメて満を持して遅れて再開するMLBからもこれから感染者が続出する可能性は否定しがたい。そうなると開幕当初は参加した選手からも途中離脱者も出るようになるかもしれません。特に優勝争いから脱落したチームは士気も上がらず離脱者が大量発生してしまうかも、というところまで心配しておく必要があるのでは。

先行してシーズン再開をしていたNASCARでは遂にドライバーに感染者が発生。7度優勝現役で実績最強Jimmie Johnsonの感染が確認されて今日のIndyでのレースに出場できませんでした。Johnsonは663連続レース出場の記録(NASCAR史上5位)が強制終了になってます。
今のアメスポは休養を重視するジャンルが増えて連続出場記録のようなものを至上命題にしているような選手は少なくなっていると思うので大きな混乱はないと想像しますが、昔のCal Ripken Jr.のような鉄人記録を持ってる人が疫禍で出場できなくなったら痛恨だったでしょうね。
ちなみに連続出場が途切れたJimmie Johnsonは症状なし。奥さんの感染が先に判明して、検査をしたらJohnsonも感染していたという話です。


リンチの影を超えて

天候不順で日曜日のレースが今日月曜に順延となったNASCARのTalladega Superspeedwayでのレースが壮絶フィニッシュの好レースとなってます。最後の5ラップだけでも10台以上が現実的にレースに勝てる位置でひしめき、ファイナルラップに2つのクラッシュが発生しながらそのままフィニッシュ。勝ったRyan Blaneyが隣につけていたRicky Stenhouse Jr.を跳ね飛ばしながら鼻の差でゴールラインへ。跳ね飛ばされたStenhouseはスピンしながらテールからゴールラインに3位で到達。なかなかお目にかかれない絶叫の幕切れでした。いやーこのエンディングを在宅率の高い月曜夜に放送することになっためぐり合わせはNASCARツイているとも言えます。

その上この日はNASCARに注目が集まるニュースがありました。それがあったので普段よりNASCARがやっているのを見かけたらチャンネルを止めた可能性があります。
NASCAR CupドライバーのBubba Wallaceのガレージエリアに首吊縄が置かれていたという事件が前夜にあったようです。43番カーに乗るWallaceは26歳、Cup戦で唯一の黒人ドライバーです。首吊縄(noose)には白人による黒人狩りに使用されてきたリンチの象徴の歴史上の意味があります。

先日来書いているNASCARの南軍旗の持ち込み禁止の措置が決まる前の段階でWallaceが声を上げてNASCARに談判したのがきっかけになって公式に南軍旗禁止となったとされます。このタイミングでわざわざ首吊縄をWallaceに突きつけるというのは持ち込み禁止に反対する人の仕業と考えないといけなさそうです。それにしてもあまりにも露骨な人種的嫌悪の表現でドン引きですね。

黒人リンチの伝統は南部では1980年代辺りでも生きていたとされます。落合信彦の「アメリカの狂気と悲劇」を少年の頃に読んだのがこの件について個人的に触れた最初であったと記憶します。KKKのリーダーだったDavid Dukeを取材したもの。Dukeはその後ルイジアナ州の州議会議員として活躍した人です。いま調べたらまだ存命なんですね。
その作品の中では以前ならKKKの集会の後には毎回黒人狩りに出て吊るしたもんだ、いまはニューKKKだからそんなことはしないよ、という描写があったと思います。同時に「あの下に何人のクロンボが埋まっていることか」とDukeがつぶやいたという部分もあったはずです。
同作品は1984年出版と40年近く前。ではいまとなっては根絶したかというとどうもそうでもないらしいんですね。地下に潜ってしまっている。ときどき自殺の理由が見当たらない黒人の首吊死体が見つかることがあり、地元警察と地元民の阿吽の呼吸で自殺として処理されてしまっている、ということになってます。で、つい先週も黒人奴隷解放記念日にカリフォルニア州で黒人の首吊自殺体が発見され、家族は自殺とは思えないと訴え、本来管轄である地元の警察の捜査を制して連邦捜査官が捜査に入ってます。この意味するところはリンチ殺人と地元警察検察の結託という昔ながらのパターンの可能性を連邦が追っているということです。

というわけで首吊縄と黒人への人種憎悪というのはセットでアメリカの黒歴史でもあり、今も生きる恐怖として残っているわけです。そういう事情の中、Wallaceへ首吊縄を示すというのは冗談では済まない行為でしょう。これも地元アラバマ州警察だけでなくFBIも既に捜査に参加しているとされます。
これが起こった場所がレース場内なのでそこまで入れる人の数は限られており、NASCARは場内のカメラを始めとした全てのリソースを捜査側に提供して全面協力すると発表しています。犯人が見つかった際にはNASCARに一生入場禁止とすることも公約してます。
レース前にはWallaceの車を先頭にして同僚レーサーたちがピットロードを行進してWallaceを支持し人種憎悪行為を非難。NASCARの重鎮Richard Petty御大も登場してWallaceを抱擁。この場面が今日の一般のニュースで何度も流されていたので、それを見てその後たまたまNASCARのレースが地上波FOXでやっているのを見かけた人は普段よりも長くチャンネルを合わせていたんじゃないかなと想像します。そしてまた運のいいことに好レースという流れでした。
Wallaceも健闘して終盤まで3−4位につけて好走。但しガス欠となって最終ラップ前に脱落。レースの展開のせいで最終ラップ付近でガス欠になったドライバーが何人も出るし、上述の最終ラップの2度のクラッシュと混乱の多いおもしろいレースでした。たまたま見ちゃった方はラッキーなものを見たと言えます。


Richard Pettyについては一つ付け加えておきたいです。PettyはCup戦7度優勝の歴史的レーサー。映画やCMにも多数出演、たぶん顔認知度ではNASCAR史上最強であるはずの方です。7度優勝はDale EarnhardtとJimmie Johnsonと並んで史上最多。ただかなりアクの強い古いタイプの方で、決して常にポリコレな発言をする方ではありません。
例えば女性人気ドライバーのDanica PatrickがIndyCarからNASCARに移籍してきたときに「あの女が勝てるとしたら一人も男性ドライバーが出場していないときだけだろ」と言い放った方です。言いっぱなしでそれを謝罪したという話もありませんでした。謝罪もへったくれも誰もその発言を批判しなかったように記憶します。言われたDanicaもNASCARで新顔だった立場からか「それが彼の個人の意見なのでしょう。それを言う権利を持つ方だと思います。私は同意はしませんけど」と冷静に反応。さすがド南部NASCARはIndyとは違う世界なんだなと思わされた事件でした。

そのポリコレ無視のPettyが今回は迅速に今回の事件で登場したのは意外です。WallaceはRichard Petty Motorsports所属でその意味ではWallaceとのつながりはありますが、御年82歳。NASCARは疫禍対策でレースの進行に直接関係のない人員は現地に行かないルールとなっており、シーズン再開後はレースアナ解説を始めNASCARの会長役員や各チームのオーナーも会場に一切同行していません。そういう中、雨天延期で予定外の月曜日にPettyが急遽アラバマまで飛んできてWallaceの激励に努めたそうです。Pettyさんは女は嫌いだが黒人嫌いではないんだなということになります。

南軍旗がひるがえるレース場周辺

昨日日曜日のNASCAR@Talladega SuperspeedwayでのNASCARのレースは雷雨で順延、今日月曜日開催となってます。父の日だった昨日の放送用にTV制作側が撮りためたクリップを延々放送した挙げ句順延。先週に続いて天候に恵まれてません。先週は1000人、今週は5000人の観客を入れてのレース開催でアメスポを先行しようという試みですが、順延になったことで平日月曜日の開催にどれぐらいのファンが来てくれるものか。

既報の通りNASCARは南軍旗の持ち込みを禁止したばかりですが、昨日のレース前からTalladega Superspeedwayの周辺の公道には南軍旗を立てたトラックが集結し、巨大南軍旗をなびかせた軽飛行機がレース場上空を飛び回るなど、NASCARの施策に反発する人たちの行動があったことが報道されています。この程度なら想定の範囲内で平和的な話かと思います。ムリに入場しようとして小競り合いになったというようなニュースは見当たりません。「defund NASCAR」といったスローガンを掲げる人もいたりするのがBLMとの若干の関連を感じさせる程度。

南軍旗トラックの車列の写真など見るとおもしろいなとは思います。たぶん彼らはトランプ支持者でもあって、トランプの支持者集会では星条旗への敬意を示さないNFLを糾弾しているわけです。星条旗は北軍の旗なわけで、南軍の支持とは相容れない部分があるはずなんですけどそういう何を支持しているのかわからない状態でも行動力はあるっていうことになります。


それはともかく、かれこれNASCARはシーズン再開以来1ヶ月になりますが、今週末の段階でどうも初めての関係者の感染者が出たと発表になってます。複数チームのスタッフから感染者が出たとのこと。他のジャンルで再開早々に感染者が出ている例が相次いでいるのと比較すると再開1ヶ月で初の感染者というNASCARの実績は褒められこそすれ批判されるものではないでしょうが、同時にどんなに防疫措置を講じても若干の漏れはどうしても出る環境なのだと再確認されそうです。さすがに1ヶ月も転戦していると予防意識に緩みも生じる可能性も否定できません。

カレッジフットボールチームで各地で感染者が出ているのはキャンパス近くのバーで広がったとかなんとかいう報道が出てます。カレッジは大きな子供の集まりみたいなもので予防措置に従わない選手が出てしまうのは残念ながら想定範囲内。ここまで報道された学校がClemson、LSUなど南部の、たぶんマスク着用率が全米平均よりかなり低いであろうと想像される土地柄の学校の被害となってます。
同じく感染者発生が報告されているMLBの選手がキャンプ外でどんな行動をしていたのかは報道がないですが、カレッジと違って大人の集団であるはずのMLBでもカレッジ並の予防意識の低い行動をとっていたとしたら情けないことです。感染を受けてMLBチームがキャンプを解散してそれぞれの地元都市へ戻るという報道とセットで考えると、MLB選手がかなりのオイタをキャンプ地で展開していてそれが感染源になった可能性を想像させられます。もしそれが感染の理由かもしれなくてもキャンプ付きのマスコミ番記者は記事にしにくいでしょうから、その点についての報道がない理由としても納得いくかも。

Philliesから感染者

開幕交渉が難航するMLBですが、フロリダ州のキャンプ地滞在中のPhiladelphia Philliesの5選手を含む8名からコロナ感染者が確認されたようです。想定内ではありますが、問題はこの想定内の事態が発生した事後処理のMLBのこれからの手際です。

他にも先週ツアーを再開したゴルフPGAで感染した選手が今日の時点で確認されました。PGAの方では該当選手は即座に棄権、他のツアー関係者から隔離。Philliesはチーム全体が自主隔離へ移行したようです。PGAは先週の開幕週をテキサス州で開催、今週はサウスカロライナ州。Philliesのキャンプ地はフロリダ州。フロリダとテキサスは今感染が拡大している真っ最中の土地。そんなところへ多人数が行くのですから、地元からチーム全体を切り離すとか、ツアー参加者全員を隔離しなければそりゃあ誰かが感染るのは避けがたい。そんなことはわかっていたことです。

ゴルフは個人競技ですから本人が棄権で済むことですが、MLBではそうはいきません。いまはまだ開幕前なのでチーム全体の隔離措置をとれますが、シーズン中だとMLB毎日試合があります。1チームが離脱してしまえば対戦相手も試合の機会を失うことになります。消化すべき試合数がギリギリになっている中さらに試合数が減ってしまうことになります。シーズン中だったらどうするのか。選手の補充をして試合を強行するのか。そういう事態になった場合の手順は決まっているのか。選手会はそれに合意しているのか。対戦相手に感染者が出た場合、さらにその相手チームから出場したくないという選手が出る場合だって当然想定しておくべき。どこまで準備ができてるものなんでしょうか。
他のリーグだとNBAは詳細な70ページに及ぶ手順書が出回っているというニュースが既に出てますが、MLBからはそんな話は聞こえてきたことがない。大丈夫なのか。


こうなってみるとアメスポで唯一停止しなかったWWEの手際の良さを改めて思い知ることになります。少なくとも発表されている範囲内ではWWEからは一人の感染での離脱者はいないはず。全員をWWE手持ちのトレーニングセンターに集中させて外部との接触を基本的に遮断して週3回の放送を続けています。収録日は週3回かどうかはわかりませんが、今月からはSocial distancingを実施&アクリル障壁を立てた状態で観客も入れてますが感染離脱の情報はない。
ツアー再開2週目で早くも感染者を出したPGAと比較すると、他のスポーツと比較して遥かに接触が多いプロレスなのにこの3ヶ月以上感染者を出さなかったWWEの努力は成功と讃えておくべきでしょう。

中断→再開が一番早かったNASCARは今週末はアラバマ州Talladega Superspeedwayでのレース開催が予定されています。先週の観客1000人限定レースを開催したNASCAR、今週は5000人限定ですが観客ありを予定してます。最大17万人以上を収容する巨大レースコースの5000人なので主催者が思ってるように人が動いてくれればSocial distancingは余裕で達成されるはずですがどうなるか。1000人、それも軍関係者を優待招待した先週と、一般ファンを5000人入れるのとはかなり事情が異なるとは言えます。軍関係者はほとんどの場合主催者の指示に厳密に従ってくれることが期待できますが、一般のファン、それも南部の「コロナなんて怖くない、フォー!」な人たちが混じる5000人はかなり違う状況になることが予想できます。
それに先日の南軍旗持ち込み禁止が発表されて以来初のファンが入場するイベント。たぶん間違いなく持ち込もうとする人は出るのでモメごとが起こるのも予想できますし。

南軍旗がらみではSECがミシシッピ州の州旗(デザインに南軍旗が含まれる)を改変しない限りカンファレンス優勝戦を同州内では開催しないと宣言するという問題も今日起きたばかりで、いろいろ揺れてます。その件はまた別途で。

独立記念日のアメスポメニュー IndyCar + NASCARダブルヘッダー

独立記念日7月4日のMLBの開幕が労使交渉不調で時間切れでほぼ絶望となった中、当日のアメスポサイドメニューは徐々に整備されてきています。今年の独立記念日は土曜日。

独立記念日の恒例のHot Dog Eating Contestが開催することを発表しています。無観客という発表になってますね。過去会場はスポンサーであるホットドッグNathan'sの店舗近くの公道で開催していたと理解しています。Brooklynの海岸沿いの遊園地などのあるエリアです。無観客と言ってそのエリアを閉鎖するという話ではないような気がするんですがどうするんですかね。
日常が崩れてしまった2020年を日常に戻すかのようなこういう無邪気なイベントは良いのではないかと思います。癒やしになるかと思うので。

また独立記念日の週末にアメリカの四輪モータースポーツの上位2ジャンルであるIndyCarとNASCARがともにIndianapolis Motor Speedwayでレースを開催します。NASCARの方は通常の外周のオーバルコースを使用し、IndyCarの方はオーバルの内側にあるロードレースコースを使用。ロードレースコースはF1を招致するために2000年に設置(F1は撤退済み)されたもので、ピットエリアもオーバルコースとは別の位置にあるんだそうで、両レースの切り替えを慌てず可能ということのようです。


個人的には今年は既に例年視聴する以上のNASCARのレースを見てます。eNASCARが疫禍でアメスポが全停止した時期に成功を果たしたというのは既に報告済みです。アメスポが全停止だけでなく多くの州で外出自粛令が出されている時期にうまくハマったNASCARの幸運ですね。実際のレース再開も他より早く達成した手際などもNASCAR経営陣のファインプレーと言えるでしょう。先週末のMiami-Homesteadでのレースでは軍関係者を1000人観客として慰労招待するという形で有観客イベントも他に先駆けて達成しています。実際のレースは雷が来襲してスタート直後から2時間以上も停止するなど現地観戦するには悪コンディションの有観客イベントになっちゃったんですがレースはなかなの好レースで楽しめました。

NASCARの南軍旗禁止に即座に反発が出る

昨日書いたNASCARの南軍旗の持ち込み禁止には即座にファンからの反発の声があがっています。現役ドライバーでこの措置に反対を唱えて今季後にNASCARを離脱すると表明した選手も出てますね。

ただしこのドライバーRay Ciccarelliという方は50歳のTruck Seriesの選手。NASCAR Gander RV & Outdoors Truck SeriesというのはNASCAR内の三軍レース(トップはCup戦、二軍はXfinity Series)で、CicarelliはそのTruck Seriesで過去3年間で10位以内のフィニッシュが1度だけという方で、何も言わなくても今季後にクビだったかもしれなさそうな成績状況の方です。
いまの時点で南軍旗禁止に反対して辞めた!と主張しておくとその方面の人たちの支持が得られて、来季以降はプロの右翼宣伝マンに就職という感じかもしれません。ただクビになったのでは無名の元ドライバーになるだけですからね。転身のタイミングとしてのセンスはさほど悪くないのではないでしょうか。

こういうあまり純粋でないのかもしれなさそうな話はともかく、ファンの反発は予想通り激しそうです。南軍支持というか中央政府なにするものぞという気概は南部各州には根強い。銃砲の所持の自由にも敏感な土地柄です。今は彼らの支持を得て当選したトランプ大統領の政権下ですからまだおとなしいですが、この11月にトランプが再選に失敗したりすると不満が高まり一部が国内テロリスト化するのは想定内としておくべきでしょう。

元々愛していたNASCARに裏切られたというようなひねくれた愛憎がNASCAR会場での暴力行為にエスカレートする可能性もなしとしません。
NASCARもこの夏後半から観客を入れることは考えていると思いますが、ひとつ大きな問題を抱えたことになります。

NASCARが南軍旗持ち込みを禁止へ

これはかなり意外かつ反響の出そうな措置をNASCARが発表しています。NASCARが南北戦争時の南軍旗をNASCARのイベントから排除するそうです。NASCARが本格的に元々の地盤である南部から距離を取り始めたということなのか。


南軍旗はこれまでもアメリカの非主流の価値観の象徴として機能してきている旗です。南軍の旧支配地域はいわゆる南部と呼ばれる各州とほぼ同一で、それらは伝統的には共和党の支持者が多い土地で、人種差別も色濃く残っているとされます。スポーツではSECの地盤でカレッジフットボールこそが最大のスポーツイベントであり、彼の地ではサッカーは女性のスポーツとみなされ、そして今回の主役NASCARの人気を支える州でもあります。NASCARの本部はこれも南部のNorth Carolina州にあります。
日本で南軍旗を見かけたケースというと古い話ですが全日本プロレスにTerry Gordyがこれを会場に持ち込んでいたと思います。The Fabulous Freebirdsの入場曲に使われていたサザンロックのLynyrd SkynyrdのFree Birdとともにあれが私個人では南軍旗初体験かなと思います。


南部とどっぷりと思われていたNASCARが南軍旗の持ち込み不可とまで踏み込んだのは大いに意外です。元々のファンからかなりの抵抗が出るのではと思われます。
南軍旗は持ち込み禁止として南軍旗をモチーフにしたアパレルも禁ずるのか。そういうのを着ていた客を入場拒否するのか。たぶんそうなのでしょう。客が乗り付けてくる車の南軍旗のステッカーは?今はレースに観客を入れていないですから混乱は当面回避できますが、観客を入れる時期になったときにはかなりモメそうです。禁止されればよけい反発して持ち込みたがる人も出るはずですし、だいたい彼らは気が荒い。

少し前からNASCARが南部どっぷりから少し距離を取ろうとしているのかもなと思われるいくつかの事例はありました。4月にeSportsイベントでN-ワードを使用したKyle Larsonが即クビとなったということがありました。これは今全米でデモが展開している人種差別問題事件が起こる前の話です。その時点でも、実際のレースであるとか公式行事であるとかではなく、eSportsイベントでの不用意な発言でいきなりクビなんだな、昨今はNASCARも随分と厳格になったんだなという印象はそのときも受けました。


ここ数日、各地で元奴隷主であるとか南軍の偉人であるとかの銅像を撤去する動きが出てます。市長など自治体の首長が今の人種差別問題に関連して公的な土地にこれらの人物を称える形で置くのは不適切という理由をつけて処分する事例がいくつもニュースで報じられています。これらの記念物については昔から批判する人はいたものが、今の時流に乗って一気に葬り去られる動きになっているところ。
そのタイミングでNASCARがその流れに乗るというのはNASCARもずいぶん変わったんだなぁと思わされます。

Supercrossが集中開催を開始

今日3ヶ月ぶりでAMA Supercrossがシーズンを再開しています。今日を初日として今季の残りレース7戦をユタ州Salt Lake CityのUtah大学のフットボールスタジアムで1ヶ月の間に連続開催するその初戦ということになってます。無観客で。
アメスポの一箇所集中開催での再開案はMLB、NBA、NHLなど多くのジャンルで検討されながらいまだにどこもその実施にはこぎつけていない中でメジャーではないSupercrossが最初に実施したことになります。
この日の再開初戦はNBCで地上波放送されていました。

元々のSupercrossのスケジュールは各地のNFLの巨大スタジアムを転戦する予定だったのが、田舎の孤立したスタジアムでの集中開催。スケールダウンや収入減でのダメージは大きいのでしょうが、とにかくさっさと開催することで今日の露出を確保できたとも言えます。ここ数週間日曜日の地上波放送で露出を得ていたNASCARは今週末はケーブル局FS1での放送でしたから今日の生スポーツイベント地上波放送としてはSupercrossが唯一だったはず。
次週になるとIndyCarが始まり、その翌週になるとPGAゴルフも始まるなどアメスポミッドメジャーの再開が進むのでSupercrossが露出するなら今週末しかなかったという事情もありそうです。

丸一ヶ月Supercrossが同スタジアムに居座ってレースを続けるというのですからフィールドの芝はSupercrossが6月下旬に去ったあと9月開幕のフットボールシーズンに向けて新規で張替えるってことなのでしょう。まあそれはカレッジフットボールシーズンが実際にあった場合ですが。



一部観戦客あり!NASCAR再開第3戦

NASCARのシーズンが先週末に再開後の第3戦となるCoca Cola 600がナイトレースで開催中。
例年Memorial Dayの三連中の中日となる日曜日の今日はIndy 500の日です。そしてNASCARは同日の夜にIndyより長い600マイルの超長距離レースを開催して対抗するのも恒例です。
しかし今年はIndy 500はコロナ疫禍で開催を10月に延期済み。同放送枠は昨年2019年のIndy 500の再放送をやってました。NASCARの方はCoca Cola 600を本拠地のCharlotteで開催。元々長い600マイルの上に、スタートがIndyが終わったあとの夕方。その上今日は序盤に雨天でレースが中断、再開に手間取るなど、フィニッシュは日付が変わった頃になる可能性もあり、私は最後まで付き合う気はまったくありません。

このレースがですが、なんと観客が一部います。公式には無観客での開催なのですが。
実はこの日のレース場であるCharlotte Motor Speedwayの上部のボックス席の一部は個人のコンド(日本語的にはマンションとほぼ同じ)として分譲販売されているそうで、その持ち主はそこを自分の部屋として利用できる形になっています。そしてそれぞれの部屋の窓からはレーストラックが眺められるのでレース当日にやってきてそこでレース観戦してる人がいるんですね。おお、こんな抜け穴があったか、という感じです。部屋の持ち主が招待した友達と眼下にレースを見ながら連休中の酒盛りで楽しんでるわけです。
アメスポではWWEやUFCがNASCARに先行して試合開催をしていたわけですが、それらはすべて無観客。NASCARも再開第1第2戦は無観客で、この第3戦も公式には無観客ですが生で見られている人がいる。疫禍後初のアメスポ生観戦が実現してます。


それで思い出したのですがMLBでBaltimore Oriolesの本拠地のCamden Yardsのライト外野後方にはビルが建ってましたよね。無観客でシーズンが再開してもしOriolesがホーム開催をしたらあそこからMLBを生観戦できる人が発生することになるんでしょうか?もしそうなら全米でもほとんどないメジャースポーツの生観戦の機会となります。例年の普通の試合以上に美味しいのではないでしょうか。
Chicago CubsのホームWrigley Fieldはセンターの裏に試合が見られるアパートがありました。こちらは熱心なファンの多いCubsの唯一の生観戦の場所となるのでもしWrigleyでの試合が実現したらあのアパートの屋上席のプラチナ化は必至か。
MLBで他にそういうスタジアムってありましたっけ。あるとすれば古いスタジアムでしょうが、Fenwayは周りにあまり高い建物がないので見られないような気がします。

フットボールだとNFLではまず見えるところはないと思われます。ちょっと離れた高層ビルからでもアングル的にたぶん試合は見られなさそうな。カレッジフットボールだとスタジアム内が見えるところに建物が建ってるキャンパス内スタジアムがいくつか思い浮かびます。
Iowaのスタジアムの隣には大学の小児科病院がスタジアムを見下ろす形で建っていて、入院患者の少年少女たちが見やすいように足もとまで総ガラス張りの試合観戦エリアが作られてます。で観客が彼らに手を振って頑張れよ~とやる恒例儀式がありますね。もしカレッジフットボールシーズンがあるならあの病院からの眺めは今季フットボールを生観戦できる全米でもまれな(ひょっとしたら唯一の)眺めということになるかと思われます。
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