アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Sports Business/ジャンル比較

MLSが自前のチャンネルを持てる日は

前項で急にNHL Networkでの海外ホッケーの試合のことを書いたのはちょっとした前振りでした。NHL Networkはその名の通りNHLの手持ちのTV局ですが、番組は非NHLのものも多いです。アイスホッケー関連であればなんでも流している感じです。各種国際大会や北米のマイナーリーグ、ユースなどなど。唯一流れていないのは欧州の雄KHLだけでしょうか。
これは例えばNBAでもそうでした。EuroLeagueが欧州で最もレベルの高いバスケットボールリーグ=NBAの次の実力を持つリーグですが、レベルが高いゆえに潜在的な競争相手と言え、あまりプッシュするのは問題があるんでしょうね。NBAの手持ち局のNBA TVは放映権だけ獲得して実際はあまり放送しない、という潰し戦術をとったいたように見受けました。NHLにとってのKHLも似た存在でしょう。KHLの北米放映権はマイナー局が保有しており一般家庭で目にする機会はまずないはずです。

NHLがNHL Networkという手持ち局を持っているのは情報発信基地として大きいです。ネットで情報をとることが多くなった現在ですが、しかしながらまだまだTVの方が優位な場面も多い。手持ち局なのでコンテンツの使い方の制約が少ないし、例えばドラフトとかいまだと元旦のNHL Winter Classicの前あおり番組など、他局では流せないような情報をまとめて発信しています。

私は個人的にNHL Networkはとても重宝してます。根本的には私がホッケーをよくわかっていないからですが他のメジャースポーツジャンルよりも同局の解説番組で「あーそうなんだ」と感心させられる機会が多いからですね。ホッケーというスポーツが試合のチラ見では試合やチームの状態がわかりにくい(例えばバスケやフットボールと比較して)ジャンルであるからでもあるでしょう。

現在アメスポ上位ではNFL/MLB/NBA/NHLは自前のTV局を持っている。カレッジフットとカレッジバスケはカンファレンス割ですが専門局が複数既にある。つまりアメスポ上位6ジャンルは自前の情報発信のTV局を確保しているということです。その次に位置するゴルフはGOLF Channnelという専門局を持っています。テニスもある。NASCARにはない。

そこでサッカーですが、以前はFOX系列でFOX Soccer Channel(FSC)というのが存在していましたが、数年前のFOX系列局の再編のときに消滅しています。アメスポにおけるサッカーの地位が極低かった時代1997年にサッカー専門局として誕生、2013年にその役目を終えています。
FSCができた当時は画期的であったのですが、同時にタコ壺化もしました。サッカー好きの主に移民たちが見るものの域を出られませんでした。視聴率も常に0.0%か0.1%。それがその後EPLの米市場侵攻、FIFA W杯の認知度上昇などもあってサッカーコンテンツが見直され、結果としてFSCとして抱えられるサッカーのコンテンツが減り、専門局としての維持が難しくなり消えたということになってます。タコ壺的な部分はいまもFOX Soccer Plusというマイナーチャンネルが存続してカバーしていますが、こちらは配信家庭数が限られます。

やっと本題にたどり着きました。ではサッカー国内リーグのMLSはいつか情報発信の橋頭堡として自前のTV局を持てるようになるか、という問題です。そもそもそれが必要か、あった方がいいのかというところから問い直すべきでもあるかもしれません。
例えばMLSでは昨日、来季からリーグ参入するFC Cincinnatiのエクスパンション・ドラフトがありました。メジャー局、メジャースポーツサイトは誰も話題にしてくれません。同じことをNHLが新加入のSeattleチームでやったらNHL Networkは時間をかけて報道します。他がやってくれないなら自前で報道するわけです。でもその拠点のがないMLSではできない。公式サイトではもちろんやってますが、それでは露出にならないのです。

サッカーだとMLSの試合以外で放映できるものがあまりないのが問題でしょうか。MLB/NBA/NHLならシーズン中なら毎日試合があってネタに事欠きませんが、基本週一開催のMLSでは、例えばUS Open CupなりCONCACAF Champions Leagueなどを加えたとしても試合開催日は限られる。NBA TVならオフシーズンに女子WNBAの放映をしたりしてますが、WNBAはNBAと同一の組織だからできること。女子サッカーのNWSLとMLSは資本関係もない他の企業です。協力しようにもシーズンもかぶってますからNBA/WNBAのような補完関係にならない。
週一開催のお手本となるとNFLが唯一のお手本になるのでしょう。それと比較で考えるとNFLは理屈っぽいプレーがサッカーよりずっと多い性格のスポーツなので、解説番組をサッカーよりやりやすいという差異がありそうです。

と考えてくるとNASCARともども自前チャンネル向きではないということになりますか。

ホワイトハウス訪問が難しい問題になってしまった件

トランプ政権になって以来、スポーツの優勝チームのホワイトハウス訪問が話題になることが多くなりました。それ以前は恒例のように全メジャースポーツ、さらにはカレッジのマイナースポーツの優勝チームもまとめてではありますがホワイトハウス訪問が行われていたものですが、NBA Golden State Warriorsが訪問拒否(トランプ側に言わせると招待もしてないってことですが)から始まって、NCAAバスケ男女もなんのかんのの事情で訪問していない。バスケとは相性悪いです。MLBチームは訪問はするものの非公式だとかなんとか及び腰だったりします。

ホッケーNHLではホワイトハウスお膝元のWashington Capitalsが昨季優勝。政権側からはNHLチャンプは招待するが、同時期に決まったNBAチャンプ(またWarriors)は招待しないとこの夏に声明が出てました。Capitalsは招待されたものの「行かない」と言明する選手が出ていまだにチームとしての訪問は実現していないはず。NHLは前年のPittsburgh Penguinsは静かにさっさと訪問してたんですけど、Capitals、どうするのか。他の都市のチャンプだとシーズン中のWashington遠征時にホワイトハウスを訪問する場合が多いわけです。でも地元のCapitalsはタイミングの調整はいくらでもつくわけで、他のチームがスケジュールを理由にして穏便に済ませて行かないのとは違い、行かないわけにはいかないはずです。

当選当初はアップセット勝利と思われたトランプ政権ですが、その後はさまざま荒れる話題性はあっても大きな失政もなく2020年の再選も目指せそうな雰囲気になっており、スポーツ界との軋轢は長引く可能性があります。

ジャンルごとでいうとカレッジフットボールはトランプ政権になってからの優勝チームがAlabama、Clemsonとトランプの地盤のディープ南部の学校の優勝が続いており、ホワイトハウス訪問も実現、無風。今年のプレーオフに進出した4校も南部から3校、残る一校はカソリック校のNotre Dame。どこが勝ってもまずホワイトハウス訪問は実現しそうです。

NASCARは南部地盤なので問題なく訪問継続中。MLSは南部のAtlantaが明日勝ったらどうするんですかね。MLSはメジャーかマイナーかの端境のジャンルなのでジャンルとしてハブられた体にして招待されないのが一番無難か。MLSはオバマ政権の末期に招待をキャンセルするという無礼をやってのけて以来優勝チームのホワイトハウス訪問が実現してません。

アメスポ微調整

アメスポの経営者はいろいろ考えてるなあと思わせることがしばしばあります。

今季からホッケーNHLのゴールキーパーが着用するプロテクターのルールが変更になりました。リーグがゴーリー全選手の身体を実測して、身体のサイズに沿って着用できるプロテクターの最大サイズを決定して、大きすぎるサイズのプロテクターを着用することでゴールの狙える範囲を狭める行為を禁止にしています。さらにプロテクターの形状自体もより身体の曲面に沿った形に改められて昨年よりも角がとれた形状にされています。
プロテクターはジャージの下、ぱっと見にはわからない地味な変更ですが、それが効いたのかどうか、NHLシーズン序盤のリーグ全体での得点が増加してます。まだ開幕1ヶ月なのでサンプルサイズとしては少々足りないので効果の評価はまたシーズンが進んでからとなりますが、こういう細かいことをやって試合の流れを変えずにゲームをよりエキサイティングなものにしようという努力をしているわけです。

他の競技でも例えばNFLのPATのラインを下げてから今季が4シーズン目になりますが、過去はほぼ自動的に1点が加わっていたPATがそうとは限らないものに変わって、さまざまなドラマが起こっていますよね。NASCARではプレーオフのポイント制に細かい調整が毎年のように入っている。NBAも細かいルールは毎年のように変わります。今年だとオフェンシブリバウンドを取った後のショットクロックのリセットを24秒ではなく14秒にしてます。これはバスケの国際ルールで採用されていたものをNBAにも取り入れたもので独自のルール変更ではないですが、良いものはどんどん取り入れる身軽さがアメスポにはあるように思います。そして変えるとなったら仕事が早いですね。

遅咲きIsner W杯を食うか

テニスWimbledonの男子シングルスで米国人John Isnerが準決勝に進出してます。32歳Isnerにとってはメジャートーナメントでの初の四強進出。準決勝の相手はナンバーワンシードのRoger Federerを準々決勝で破った南アのKevin Anderson。Isnerが第9シード ATPランク10位、Andersonが第8シード、ATPランク8位ということで互角。直接対決の生涯成績はIsnerの8勝3敗。Isnerにとっては初のメジャー決勝への大きなチャンスです。

アメリカのテニスは女子の方はWilliams姉妹が長年トップクラスのところへ、昨年夏の全米オープンで25歳Sloane Stephensがメジャー初優勝、やっとポストWilliams姉妹の新しい顔になれそうな選手が出てきたか、というところ。
対して男子の方は2003年のAndy Roddickが全米オープンを制したのが最後。近年の男子テニスは4強による寡占が続いていて米国人男子選手はメジャータイトルのチャンスはほとんどありませんでした。久々のメジャータイトル獲得なるか。決勝に進出できた場合の対戦相手は、全仏を制してきたばかりのRafa Nadalと復調Novak Djokovicのどちらか。そう四天王のお二人ですね。つまりIsnerは準決勝では若干の優位。でも決勝進出できたらアンダードッグということになります。

さて、それでなぜこのテニスの話題にサッカーがカテゴリとしてつけてあるかというとですね、もしIsnerが決勝に進出してしまうと、W杯の決勝戦と放映時間がバッティングするのではないかという点が気になったからです。つまりテニスでの意外な米国人選手の活躍が、W杯決勝の視聴率動向にマイナスの影響を与える可能性を考えているわけです。

少し前に今回のW杯の米国内の視聴率が前回大会と比較して40%以上と大幅に落ちているということを書きました。時差、米代表の出場失敗など負の要素がかなりあったのでダウンするのはしかたない。その時に書いたのは、準決勝決勝と進めば米代表が出場していないことのマイナスという要素は消える。毎大会せいぜい16強戦までしか米代表も、米代表以上に人気があるとも言えるメキシコ代表も敗退しているのが常だからです。その通りメキシコは16強で尻すぼみ敗退してます。
地元の代表が消えて他国同士の準決勝決勝となれば過去の大会との視聴者数比較などはしやすくなる。特に決勝戦は日曜日ですから時差の要素もかなり抑えられていくだろうと考えていたわけです。

ところがここでIsnserのWimbledon決勝進出という意外な変数が入ってきたかも、というわけです。W杯はFOXが放映。WimbledonはESPN系の放映。

PGAツアーがNFLを避けるスケジュールを発表

男子ゴルフPGAツアーの2019年のスケジュールが発表され、その変更が注目を浴びています。細かい変更はいろいろあるんですが、プレーオフのFedExCupを短縮かつ一ヶ月前にずらして8月末に終了というスケジュールになったのが最大の注目点。この変更はフットボールシーズンを避けるのが主目的だとされています。フットボールは9月第1週にカレッジフットボールがシーズン開幕、続いて翌週にNFLが開幕というのが近年のパターンです。

NFLの視聴率の低下云々が言われる過去数年ですが、それでもやはり対抗するスポーツ他ジャンルにとってはいまだにNFLは脅威ということなのでしょう。特にPGAとNFLはともに週末型のイベントで、スポーツニュースでの露出でNFLに圧倒されているのは確か。せっかくプレーオフをやっていてもフットボールシーズンにかかっていては対抗しようがない。週末からイベントをずらすことは不可能なので、じゃあフットボールシーズン前にプレーオフをやってしまおうということですね。

アメスポのマイナープロスポーツには春夏シーズンのものが多数あります。学校の夏休み中の動員を当て込んでその時期にやるわけです。フットボールシーズンになったらフットボールに負けるというのもある。女子サッカーがそうですし男子ラクロスMLLもArena Footballもそう。男子サッカーのMLSも初期は9月中にレギュラーシーズンを終了してました。過去に隆盛を誇って長いシーズンを戦っていたIndayCarがそのマイナー化が進んだ時点でスケジュールを短縮、9月中旬にシーズンを終える形になってます。来季以降はさらに短くなるかもともされます。

アメスポ市場でフットボールが強い人気を誇るのは間違いないんですが、遂にアメスポ中堅で人気の底堅いゴルフまでNFLを避けるようになったか、というのは意外な感じもします。

スポーツニュース番組は絶滅危惧種

ESPNのSports Centerのことを書きました。実は今となってはSports Centerには競合番組がありません。スポーツ専門チャンネルとしては各系列が専門チャンネルを持っていますが他局でSports Centerに類する総合スポーツニュース番組はすべて廃止になってます。FOXが一時期頑張ってSports Centerの向こうを張ったニュース番組を放送していましたが視聴率は一向に伸びずSports Center一強の牙城を崩せず撤退。
そもそもの話がスポーツ情報を得るためにTVを見るという行動自体が死滅しつつあると言えるように思います。私個人で言えば既にSports Centerを見る機会が激減しており、インターネットやアプリに頼り切り。そういう人はかなり増えているはず。もちろんTVニュースで見た方が良いと感じられるタイミングやイベントはありますからまったく見ないわけではないですが過去に圧倒的な情報発信力を誇った頃のSports Centerではないと言えます。その昔オバマ大統領も朝は日課のようにSports Centerを見ていたと言っていたのが、いまとなっては朝の時間帯のSports CenterはESPN2送りとなり、本局のESPNではGet Up!という番組に置き換わっていたりもします。

サッカーW杯の報道がESPN系列のSports Centerで小さく取り扱われているということを書きました。じゃあW杯の放映権を持つFOX系列は大々的にW杯のニュースを流しているかというと、前述の通り既にFOXはスポーツ総合ニュース番組から撤退しているのでそんなことをする場もない。時差の都合もあり午前中に試合が集中しているのをゴールデンタイムに再放送している日もありますが、FOXの持つMLBの定時放送はW杯の間も続けているのでその日はMLB優先。またFOX系列ではW杯の開幕と同日にゴルフの全米オープンがスタートしてそちらの放送も時間を割いていたためケーブル局のFS1が潰れている。さらには週末にはNASCARの放送もありましたからサブ局FS2もそれで埋まっていた。次週からは3-on-3のプロバスケBig 3の放送もFOXで始まるとか。なんともTVでのW杯の露出が限られていて窮屈な感じなのです。盛り上げきれない態勢というか。
NASCARの放送は先週末は最上位カテゴリのCup戦レースはお休みの週で下位カテゴリのXfinityシリーズなどの放送だけだったんですが、契約上扱わざるを得ないのかそれを優先してW杯関連再放送やらW杯情報番組などは極限られた変な時間帯にやっていました。次週末はNASCARのCup戦も帰ってくるのでまたFOX系列の番組は混み合うことになります。

TVでやっていないならネットで情報を取ればいいじゃないか。その通りなんですが、それは既にW杯に興味がある人の行動で、そうじゃない人を巻き込んでたまたま見ちゃった、興味のある人を増やすという機能はやはりTVでないとなあということになります。

スポーツ賭博が全面合法化へ

連邦最高裁判所から判決が出て米国内でのスポーツ賭博の全面解禁への道が開けました。この判決はスポーツだけでなく他の係争にも類が及ぶ画期的なものとなりそうです。今回はスポーツ賭博についてだけ少し触れます。
根本的な争いはニュージャージー州が合法としたスポーツ賭博を連邦法が禁じるのは連邦憲法違反ではないかという点で、連邦最高裁判所は州の意見を支持して連邦法を無効としたということですね。連邦法と州法の優位性は、日本に於ける国の法律と地方条例との関係とは根本的に異なるということで、なぜそうなのか解説しても良いんですが長くなるのでそれは他のサイトに譲ります。

これで既にニュージャージー州で合法に営業許可を得ていた同州内の賭博業者は州法・連邦法でのいずれでも完全に合法に営業ができるようになりました。同州内では既に事業準備は整っている業者も多く、早ければ今月中のNBA Finalsにグレーゾーンなしでスポーツ賭博が可能になったことになります。他州でも様々な形でカジノや競馬場などが存在してきたわけですが、そういう場所でスポーツ賭博の販売が急ピッチで準備されると想像され、秋のフットボールシーズン前に各地で新たなビジネスが芽吹くことに。
それだけではなく将来的にNBAやNFLがスタジアム内に賭けの窓口を設置することだってありうる。外部のギャンブル施設に儲けさせるのではなくメジャースポーツ自身が胴元になろうというわけです。スポーツ賭博への取り組みではNBAが最も先行しておりコミッショナーも公的な場で研究を進めていると数年前から発言してます。アメスポメジャーの中ではNFLが一番出遅れているとされていますがそちらも近く行われるオーナー会議で遅れを取り戻すべく大きな決議を下すかもしれません。今回の決定を受けて一番最初にシーズン開幕を迎えるのがNFLですから、その動向は気になるところ。間に合うのか。下準備をずっと重ねてきていたNBAは来秋のシーズン前に自前の賭けサイトをオープンできるのか。

他には試合数が圧倒的に多いMLBが実は大きな利を得るのではないかということも想像できますね。賭ける機会が圧倒的に多いわけですし、夏場はほぼMLBがスポーツ賭博市場を独占する可能性も否定できません。

King of LA

MLB Los Angeles Angels of AnaheimのShohei Ohtaniについての報道が過熱気味です。スプリング・トレーニングで投打ともに結果が出なかったのが、本番が始まったらこの大爆発ぶり。来る日曜日4/8の二度目の先発登板まで基本的には出場はない予定だったのですが、地元のスポーツ報道を見ているとOhtani出せ、日曜日にDH解除の可能性は?などと先走る。日本ハム時代のDH解除の試合や、日本での出場試合数やそのタイミングについての詳細を添えて、Angelsもそうすべきだとかなんとか。初対面は二度ない、なんて言う言い回しを英語ではしますが、その初対面で見事にAngelsファンやLAのスポーツファンのハートを捉えてしまった、この持ってるぶりはすごいものがあります。

Angelsが勝ちこんでいるのも大きい。現在5勝2敗。同市内のNL Los Angeles Dodgersが2勝5敗と出遅れている。シーズン中であるNHL Los Angeles Kingsは昨夜St. Louisの敗戦でプレーオフ進出が確定したものの、より人気のあるNBAの方ではLos Angeles Lakersはプレーオフ出場を逃すことが確定済み、Clippersも現在西10位で望みは残るもののプレーオフ圏外。サッカーMLSは先日もご紹介した通り独自の戦いで健闘はしていますが、まだまだ一般への影響力はMLBとは比較にならない。つまりいま全米第二の大都市LAのスポーツシーンのほぼ唯一の光がShohei Ohtaniという大変な状況になっているのです。この巡り合わせも持ってる人っぽいですね。金満Dodgersがまるで空気、Ohtaniがスポットライトを完全に奪うことになるなんて、OhtaniがAngelsと契約を決めたときは想像もできなかったはずです。

報道も詳細にわたっていて、Ohtaniの登場曲は投手としての試合と打者としての試合では別の曲で、それは誰のどういう曲で、そしてそれぞれの曲の歌詞に「Angels」が出てくるのですよ!なんて興奮気味に伝えています。打者の方で使われている曲は地元LA出身のThirty Seconds to Marsの曲で‥とか。実際にそれを選んだのがOhtani本人だそうです。色々いいセンスしてるなあと感心します。

昇降格問題は50年前に決着がついている

前項で末尾に書いた50年前のNHLのリーグ拡張の経緯を書いていて思ったのですが、これってアメスポでは下部リーグは作られないという実例ですね。そしてそれに伴う昇降格もほとんど実現の可能性がないという先例になっているように見えます。少し以前にアメリカサッカーでの昇降格制の可能性のことを書いたのですが、やっぱりないのかなという歴史的根拠もあったことになります。

50年前のNHLのリーグ拡張は、既存の6チームに加えて新規の6チームが参加。但し既存の6チームが東地区、新規の6チームは西地区と名付けられていた。でも西地区には東海岸Philadelphiaなんかも含まれていて、実質的には戦力に劣る新チームを隔離してリスタートしたというものです。完全隔離ではなく東西のチームの対戦もあったですが、その結果は西地区の最高成績のチームですら勝率5割に満たない、つまり既存の東地区が圧倒したということです。急に6チームもプロチームを増やせば選手の質が落ちるのは確実だし、結果もその通りになっていたわけです。

これがサッカーのような文化なら新規の6チームは当然のように下部リーグとして認識されて上下の関係の存在となったかもしれない(チーム数足りないか)。ところがNHLで起こったことは新参チームだけの6チームでプレーオフをやって、古参の6チームの代表とStanley Cupを争うという仕組み。つまり横の関係をとった。まさに非サッカーな文化全開です。

想像するにNHLがこの形の拡張策をとったのにはNFLのSuper Bowlの成功が影響していたのでは。NHLが拡張策に舵を切ったのが1967−68シーズン。第1回Super Bowlが「First World Championship Game AFL vs. NFL」とした開催されたのが1967年1月のことです。Super Bowl直後にNHLはリーグ拡張を実施したということですね。当時はAFLとNFLは別組織。
当時はAFLはまだ創設7年目の新興リーグだったのでSuper Bowlの企画はファンの興味は惹いたもののNFL側の勝利が当然とされていた。実際にNFL側のチャンピオンGreen Bay Packersが35−10で勝った。翌年の第2回もPackers連覇、33−14。試合は一方的であってもファンは満足して話題性も高かった。それを見ていたNHLが自前のSuper Bowl的イベントを作るために新興チームをStanley Cup Finalに進出する仕組みにした、という感じではないかと想像します。それでもファンはよろこんで受け入れてくれるだろうと類推できたからですね。

NHLはリーグ拡張を縦ではなく横に広げた。Super Bowl以前にもMLBのAL/NLの合併なんかもありましたし、MLB、NFL、NHLと当時のメジャープロスポーツでアメスポの横への拡張が完全に定着したという感じではないでしょうか。つまり昇降格制がアメスポに存在しないのはSuper BowlやWorld Seriesというイベント性のあるスタイルが、昇降格制よりも魅力的だからだったとも言えそうです。
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