アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Olympics/World Sports

バレーボール女子 世界選手権初戴冠

あまり強そうには見えなかったんですがバレーボール女子米代表がイタリアで行われていた世界選手権に優勝しています。女子側は米国は常に世界ランキング上位にありながら三大大会(五輪・W杯・世界選手権)で優勝が一度もないという状態だったのが今回その壁を破ったことになります。この大会、五輪種目を専門で放送するUniversal Sports(NBC系)で三次リーグから放送されていました。

放映初戦となった対地元イタリア戦で0-3の惨敗を喫して三次リーグで脱落も大いにあり得たのです。同組の最終戦のロシア x イタリア戦を前にイタリアは準決勝進出が決定済みだったため主力を休めてロシアが勝つ=米国敗退の危機。実際イタリアは第1セット終了後は主力を下げてしまっていました。それでも地元の応援に後押しされて控えメンバーが活躍してロシアに勝ったので米国はここでの敗退を免れて準決勝へ。ひやひやの勝ちぬけ。

迎えた準決勝対ブラジル戦はなぜか絶好調で3-0で勝利。決勝はイタリアを破って出てきた中国との対戦となり、中国の追い上げをなんとかかわして3-1で悲願のメジャー大会初制覇となっています。ボロボロにやられたイタリアと二度目の対戦をせずに済んだのがラッキーでした。三次リーグ敗退も現実的だったのにその危機も脱して、決勝も今大会相性最悪イタリアを避けられたという幸運を味方にしての優勝。試合内容も強いなあというキメのパターンも乏しく、勝ったけど強そうじゃない、という感想になりました。

えーとそれで先月の男子の大会のときは決勝の報道が一切なかったということを指摘したのですけれど、今回はESPN.comでも一応報道ありました。AP電のあっさり記事ではありますが少なくともESPN.com内に載ってるだけは載ってます。トップページには一切関連報道はなく辿れませんが。来年はネブラスカ州オマハで女子のWorld Grand Prix Final大会が開かれることになっています。基本的にアメリカは世界大会を積極的に誘致していないのですが、来年は珍しくそれをやる予定のところ、今回の優勝でWorld Championsとして地元に登場することができることになりました。Nebraska大発信のFacebookエントリーによれば今回の代表メンバーには同大出身選手が三名含まれていたということです。Nebraska大のあるLicolnからOmahaまでは車で1時間強。時期が6月下旬から。Omahaで6月といえばCollege World Seriesの時期。CWSの終了後にバレーの方は始まることになるようです。

Nebraskaで女子バレーが盛り上がる

全然アメスポ時流に関係のない話をメモ。ちょうどNLDSでClayton KershawがSt. Louis Cardinalsが滅多打ちに遭ってKOされた頃、裏番組でやっていたカレッジ女子バレーボールの話です。Big Ten NetworkでやっていたPenn State@Nebraskaの試合が大観衆でものすごく盛り上がっていて驚きました。Nebraskaが女子バレーの世界ではHawai'iに次ぐ観客を集めることは少し前に調べて知っていたのですがこの日は全米ランク3位のPenn Stateを迎え撃つ好カードということで同チームの史上最高動員で8,500人強を記録したようです。この試合で八試合連続でソールドアウトとか。実際会場もぎっしり、応援の熱気もすごい。バレーボールなどマイナースポーツだとフロアが他のスポーツと共用でバスケの線が入っていたりなんかすることが多いのですが、ここNebraskaでは女子バレーは人気ということでバレー専用のフロアなのもムードを高めます。

MLS創設当時など、サッカーをフットボールの線が引かれたピッチでやるのを見るとなんとも間借り感が強くてマイナー臭が凄くしたものです。MLSはいまはもうほとんどのチームがサッカー専用スタジアムをホームとしていてそういう場面は減りましたが、女子サッカーだとまだそういうことはあります。またさらにマイナーなプロ競技であるラクロスなんかも同じくフットボールスタジアムで他の競技のラインが入り交じったところでやってます。単に見た目の事とはいえNebraskaの美麗なバレーボール専用のフロアを見るとこういう細かいやっぱり道具立てもないと気分が盛り上がらないかなと。スポーツの会場に行くというのはその競技を観戦するのが好きという理由以外に高揚感が楽しいから行くわけですよね。その高揚感の演出のためにはこのNebraskaのバレーボールフロアやMLSのサッカー専用スタジアムの建設はマイナーから抜け出していくためには大事な投資なんだなということを感じます。

試合の方は第1セットをPenn Stateが楽勝で勝ったあとは地元Nebraskaが3セット連取でアップセット逆転勝利。大観衆も満足という試合となりました。すごいなあ、と。これでこの日入った8,500人の多くはまた来てみようと思うわけですよ。ちなみにNebraskaはほぼ全員が白人選手、たぶん一名のみリベロの選手がハワイかどこかそんな感じの選手という構成でした。観客も私が見た限りでは全員白人。Nebraskaフットボールの全米制覇HCであったTom Osborneも観戦に来ていました。かなりお歳がいってしまった感じで、こんなところにいるより家で静かにされていた方がいいのでは…というぐらいの印象でした。77歳。

バレーボールの話に戻すと8,500人という集客は世界でもこんなに集めているバレーボールチームはめったにないはず。バレーボールはプロが成立しない歴史の繰り返しなのですがなぜかアメリカ大陸ど真ん中Nebraskaの地と、太平洋のど真ん中Hawai'iでは動員が好調というこの不思議な盛り上がり。こういう局地的に盛り上がるのっていうのはなぜなのかうまく説明がつかないところが多くておもしろいです。

ESPNにはバレーボールの結果すら載らないみたいです

ESPN.comもそうですがCBS Sportsでも載ってません。男子のバレーボール世界選手権の決勝が週末にあり、その遅延放送を録画しておいたのを見ました。開催地のポーランドが40年ぶり二度目の優勝を遂げた試合です。熱心に追っていたわけでもなく先日ちょっとメモ的に書いた準々決勝以降注意しておらず(フットボールシーズンの週末は忙しいのです)決勝のカードすら知らず録画予約だけしていたのです。世界ランキング1位のブラジル対開催地ポーランド。第1セットをブラジルがとったあと接戦セットを三連続でものにしてポーランドの優勝。地元の観客歓喜というのを飛ばしながら見ました。バレーボールは録画+飛ばし見に向いてますね。beIN Sportsでの放送でした。

アメリカ国内ではバレーボールはマイナースポーツ。五輪でもないと報道されない。それでも世界選手権の決勝だからウェブだし結果だけぐらいなら報じてるのかなと思って検索してみたんですが、ないみたいです。すごいっすね。めっちゃめちゃマイナー扱いです。一般にまだアメスポでマイナー扱いのラグビーやラクロスでも世界大会なら載るのにバレーボールだと結果も載らないのかぁと感心。敗退はしましたが米代表も参加していた大会なんですけどね(カナダと並んで7位相当。戦前の世界ランキングは4位)。2018年までに男女のバレーボール6人制のプロリーグを作るという話があるんですけど、ここまで関心が薄いと実現できるのかどうか懐疑的になります。(その新リーグの計画も酷い。また別途書くかも知れませんが)

女子の世界選手権が入れ違いに今日から始まるようですが、それもアメリカでは人知れず行われる感じでしょう。女子の方は世界ランク2位、優勝候補として参加します。万年候補で三大大会(五輪・世界選手権・W杯)では優勝してないんですけれど。ちなみに日本は3位ですね。日本ではかなりちゃんと報道されるんでしょう。

バレーボール観戦教育 in beIN Sports

先日少し触れたbeIN SportsでやっているFIVB男子バレーボール世界選手権の放送をちらっと見ておもしろいなと思ったことをメモ。米代表は二次リーグで敗退しています。現在三次リーグ戦の最中。今日やっていたのは地元ポーランド対ロシア戦。地元の応援が熱く見ていて盛り上がります。スポーツはファンの熱気を加味することでプレー自体以上のモノになるんだなあと再確認。

ところでなにがおもしろいと思ったかというと、アメリカ用に実況や解説が極初心者向けだったこと。ものすごく丁寧。アメリカ国内でバレーボール放送というと女子のカレッジバレーボールをやっている程度なのですが、その放送よりずっと初心者向けのルール解説をまじえての放送で、beINは視聴者を教育してバレーボール放送を育てるつもりがあるんだなあと感心。

バレーボールは米国内では競技人口は多く、観戦スポーツとしては馴染みがなくてもスポーツ自体への認知度は十分あるはず。そのバレーをこれだけ丁寧に放送するのなら、beINが放送を予定しているハンドボールの放送はもっとすごーく丁寧なのかもなと期待を抱かせます。ハンドボールはアメリカではバレーボールと比較にならないぐらいまったく馴染みないですから。

あーこの子知ってる!とボブスレーを見てびっくり

というわけで連日のようにソチ五輪ホッケーで盛り上がっている私ですが、今日は五輪報道でちょっとびっくりしたことがあったのでそれを書きます。ボブスレーであります。前日男子ボブスレーで米代表選手が50年だか60年だかぶりにメダルを獲得したという報道があってふーんと聞いていました。BMW設計のマシンだとか。そして今日は女子の二人乗りボブスレーで銀を獲得したという報道がありふーん。ところがTV画面を見ていて、選手の名前を聞いてびっくり。あーこの選手よく知ってるよ!と。銀を獲得したのはLauryn Williams。上位には来ませんでしたがもう一つの代表チームにはLolo Jonesも参加していたとのことでホゥ!と感嘆詞が大きく変わりました。両名とも陸上の有名選手です。有名と言ってもまあ四年に一度しかお目にかからない程度ですが、それでもただの陸上選手ではなく個別の話題のある選手たちです。

Lolo Jonesの方は美人アスリートとして知られ、過去にもグラビア登場多数。個人的な信条から処女を守り、それを公言している方です。画像は個々人で検索していただくとして、美人なので「セックスしたらもっと速くなるよ」とかなんとか誘惑されたことも何度もあるとか雑誌インタビューで語っていたこともある、いろいろ希有な方ですね。ボブスレーチームが夏季五輪のトップアスリートを直接五輪期間中にリクルートしていたのは前々から知っていましたが、Lolo Jonesなんてそんな大物をゲットしていたとはつゆ知らず。

Lauryn Williamsの方はまったく別方面でよく知っています。2004年アテネ五輪女子100mで銀、2012年ロンドン五輪で4 x 100mリレーで金を獲得しています。ただたぶんWilliamsが一番知られているシーンはメダル獲得レースよりも、当時のトップランナーをずらり揃えて金確実と見られていた2004年のリレーでのバトン渡し失敗シーンのはずです。アンカーだったWilliamsがダッシュが速すぎて第三走者だったMarion Jones(後にドーピングで追放騒ぎ・メダル剥奪などでお騒がせしたあのMarion Jones)がバトンを渡すことができず失格に終わったシーンですね。

しかしながら個人的にはWilliamsの記憶は私の愛するカレッジフットボールとセットでの記憶であります。Lauryn Williamsは大学時代はMiami-FLの選手で、同校のフットボール選手と交際していたんですね。それなのでMiami-FLの試合を見ているとちょくちょくWilliamsの話題が出てきたものです。彼氏はラインだったかLBだったか特に足の速いポジションの選手ではなく試合の放送でアナウンサーに「Miamiのアスリートで彼女より足が遅いっていう選手は珍しいだろうね」とか言われていたりしました。2003年2004年頃の話です。まだMiami-FLがカレッジフットボールの頂点に近い位置にいて、毎年大量のNFLドラフト上位選手を輩出していた時代の話です。また彼氏がチームにいるのでWilliamsはフットボールチームの夏の自主練などに顔を出したりしていたそうで、ときにCBとかWRの選手に「じゃああたしと駆けっこで勝負しようよ」とかLaurynが言うと「みんな嫌がって逃げた」とか笑っていたインタビューも見たことがありました。まあそりゃあそうかなという感じでしょう。当時カレッジフットボールのエリートチームのCBなら一生のうちでも滅多に駆けっこで負けたことはないはずで、それがちっちゃい女の子(Williamsは公称160cm。米人女性としては小柄な部類)に負けるのは嫌でしょうから。そういう思い出があるLauryn Williamsがボブスレーかよ!と。事前にまったく知らなかったので画像を見てえっと思いました。ボブスレーでは陸上と違ってマシンを押す、つまりは走者の純粋スピードだけではなく、同じスピードなら体重があった方が得なはずの競技で、小柄なWilliamsにとって向いた種目とも思われませんが、銀メダルに結実したのですからやはり陸上のトップ級をマイナースポーツに持ってくるとアスリートの質が段違いなんだろうなと思われます。試合途中までは首位で、もし金メダルを獲得していたら五輪史上初の夏季・冬季両方での金メダリストだったそうです。うーん。あのデビュー時の100mの銀ももったいなかったし、Marion Jonesをぶっち切っちゃった失格レースもアレだったし、今回も銀かーとちょっと「持っていない」風なのが残念ではありますが、運動選手としては大変幸せな人生なんだろうなーとも思います。

ロシア代表がピンチで盛り上がってまいりました

(シード関連で勘違いがありましたので書き直しています。失礼しました)ソチ五輪男子ホッケー・グループリーグが今日で終了でノックアウトラウンドに向かうところです。地元ロシアがGL第三戦でスロバキア相手に大苦戦。シュートアウトまでもつれ込んでKovalchukが決めて勝利はものにしたものの勝ち点1を損じてしまいました。第二戦の対米代表戦のシュートアウト負けで敗戦ではあるものの勝ち点1を獲得、2位通過でもノックアウトラウンド初戦を回避できる可能性が高かったんですがこの日の第三戦での勝ち点2追加のみで全戦終了して勝ち点6。タイブレーカーでB組のカナダ・フィンランドの敗者に劣る見込みです。なぜかこのカナダ・フィンランド戦のみが遅い開催時刻(これを書いている時点で試合開始直後。北米東部時間で正午フェイスオフ。カナダファン向けの配慮でしょうか)のため、現時点の可能性として両チームが談合して延長戦になるとこの両国がともに一回戦回避=ロシア一回戦行き確定となる試合でもあります。サッカーでは見かける風景ですがホッケーでそれをやれるものかどうか。(今見ていますが、絶対に談合ではないですね。良いことです。)

もしロシアが一回戦から戦わねばならない場合の対戦相手は最下位ノルウェーの予定でロシアの勝ちは動かないでしょうが、18日にその試合をこなしたすぐ翌日に休養十分のトップ4チームのどこかと対戦する日程。前項でも指摘したとおりロシアはベテランに若干偏ったメンバー編成のため中一日で一回戦、連戦で二回戦という日程はしんどいです。土日のGLの二戦もともに延長戦にもつれ込む熱戦で手を抜けないままでフルに65分 x 2試合を戦ったわけで、この部分を勝ち進むには五日間で四試合をこなさねばならず疲労の蓄積がベテランチームには効いてきそうです。

もっとも四年前のカナダもほぼ同じ状況から勝ち上がって逆転地元優勝を遂げたわけで、ロシアにもチャンスはありますが茨の道になったのは否定できないところ。このピンチからスーパースター軍団の底力を見たいところではあります。

こちらの報道では対米戦で米代表に献上した2ゴールがともにパワープレーでのゴールで、同じロシア選手による反則による結果だったことを取り上げて「あの選手はシベリア行きでしょうね」とか、そんなこと大手メディアで言っていいのか?というジョークで盛り上げていました。米代表に関してはシュートアウトで6回トライして4本決めたTJ Oshie(St. Louis Blues)が勝利後数時間でTwitterのフォロワーを倍増させるなどでブレイク中。ホッケーのシュートアウトは成功率四割もあればトップクラスの成功率というものなので6の4は大当たりと言ってよいです。また今日第三戦でハットトリックを決めて巡航快勝に導いたPhil Kessel(Toronto Maple Leafs)の試合後のインタビューの無骨さが笑っちゃうぐらいでした。二昔ぐらい前のホッケー選手らしい佇まいでOshieの爽やかさと対照的でおもしろかったです。今回の米代表はキャプテンのZach Pariseも副キャプテンのRyan Suter(共にMinnesota Wild)も爽やか系ハンサムなのでKesselの荒くれ野郎っぽさが対比でいい味になっています。

若さと運動量で大判リンクを走破した米代表ホッケーチーム

ソチ五輪の男子ホッケー初戦の感想を。米代表チームは難敵のはずのスロバキアを7−1で圧倒。第2ピリオドのゴールラッシュが圧巻。北米のアイスリンクより遙かに横幅の広い国際式リンクをしっかり走りまくってパックを拾い、ファーストブレイクでもスプリント勝ち。ロシア・カナダと言ったNHLのスーパースター級をずらり揃えた優勝候補と比較すると米代表の面々はネームバリューは落ちる感はかなり強いんですが、運動量は文句なしの試合ぶり。年齢的にも優勝候補他国とは違ってベテランがほとんどいない(Brooks Orpik-Paul MartinのPittsburgh Penguinsのディフェンス陣のみ、Orpikはサブに近い扱い)この戦術に向いた人選・チーム構成だと言えるのでしょう。

一方NHLの現・元スーパースターを擁して地元の期待を一身に背負うロシアチームの初戦も良かったです。試合開始早々のAlex Ovechkin(Washington Capitals)の先制ゴールから始まり、続いて2分後Evgeni Malkin(Pittsburgh Penguins)が続く。Ovechkinは2012-13シーズン、Malkinは2011-12シーズンのそれぞれのMVP。NHL MVPの連続ゴールで優位に立ったロシアはその後も元New Jersey Devilsなどで活躍しいまはロシアの地元リーグKHLに移っているIlya Kovalchukの鮮やかなゴールを加えて5−2で快勝。スターが次々出てくるチームですが、この日に関してはMalkinが出色だったでしょう。ロシアはキャプテンのPavel Datsyuk (Detroit Red Wings)が負傷で出場を避けている状態。地元優勝を期してNHL組国内KHL組を総動員オールスターメンバーを揃えているので派手ですが、チームの平均年齢は若干高め。五輪ホッケーはスケジュールが詰まっているのでケガ人や疲労回復の面でこのオールスター人選が裏目に出る可能性はないとは言えないところ。大会後半まで今日のような試合が続けられるものかどうか。

土曜日には米ロ対決が予定されています。この五輪グループリーグでの順位は2位と3位では大きくその後の状況が違いますが1位と2位ではほとんど有利不利がない。米ロは同組で1−2フィニッシュが予想されるためこの米ロ対決の勝敗はメダルの行方にはあまり関係しない可能性が高いです。またその翌日の日曜日にも試合が組まれており、米ロ戦は勝ち負けはともかくケガ人を出さず、体力のペース配分にも気をつかった試合になる可能性があります…とか言っても、地元のロシアからすればホームゲームで怨敵アメリカに負けるわけにはいかないという国家対抗心が出てしまう可能性もあり、ひょっとすると運動量で押す米代表に引きずられるように熱戦に引きずり込まれる可能性も否定できません。そうなったときにロシアのベテラン勢の大会後半でのコンディションに影響したりするかどうか。その辺りが見所でしょうか。

尚、ホッケー・米ロ決戦といえばMiracle on Ice(当時は冷戦真っ盛りの時代の米ソ決戦)ですが、現米代表の副キャプテンであるRyan Suter(Minnesota Wild)は当時のMiracle on Iceの米代表メンバーの息子さんなんですね。もしこのソチ五輪のホッケー決勝が米ロ対決になったらMiracle on Iceの34年ぶりの再現!なんていう煽りも出てきそうです(正確を期すとMiracle on Iceは決勝戦ではありませんでした)。その前哨戦が土曜日ということになります。

五輪 vs アメスポ

この週末はNBAのオールスターウィークエンド。アメスポ各種の中でもオールスターイベントの魅力ではNBAのそれはナンバーワンと言って良いです。NFLのオールスター戦であるPro Bowlが今年テコ入れを行ってなんとかゲームとして見られるように改変されたり、MLBがWorld Seriesのホームフィールドアドバンテージを賭けた真剣勝負に移行するなど他のメジャースポーツも手は加えているもののNBAオールスターのエンタメ度は群を抜きます。またオールスター戦前夜のスラムダンクコンテストや3ポイントコンテストも完全に定着した人気イベント。生きの良い若手選手同士のRising Stars Challengeの試合は前年・前々年のカレッジのスター選手たちによるオールスター戦のようになってこれもまた趣があって良いです。まあこれはカレッジバスケファン側の楽しみ方ですが。

開催時期が二月中旬なのは毎度のことですが、今年は冬季五輪と丸かぶり。二週間の五輪のスケジュールを完全に避けると一月下旬や二月末になってしまう。開会式の前週・ホッケーの決勝が来る後ろの週末よりはど真ん中の週末なら確実にくみしやすいということなのでしょう。アメリカ視点で言うと冬季五輪というのはShaun Whiteと男子アイスホッケーがメインイベントです。Shaunは既にHalfpipeで三連覇失敗の4位で競技終了。ホッケーは前項の通りグループリーグが始まったばかり。NBA(というよりアメスポ全体でも)の強力イベントであるNBAオールスターにとってはこの時期の冬季五輪はさほどの脅威とはいえないかと思います。ちなみに日本では注目であろうフィギュアスケートはアメリカ人選手が勝てなくなってしまっているので、競技としての人気はまだそれなりにあるとは思いますが話題にのぼることは少ないです。いずれにせよNBAオールスターにとっては恐れるような相手ではないということになります。夏季五輪の時期もシーズンのかぶるMLBが我関せずで自己の興業をもり立てていますが、NBA/MLBとも五輪の裏でも逞しく自己のビジネスを推進できる。こういう国内スポーツ興業の強さというのは他国では真似をしたくてもできない強さなんじゃないでしょうか。


Shaun Whiteに触れたのでそちらの方でも少し五輪 vs アメスポという切り口でコメントを付け加えてみたいです。Shaunが4位となりHalfpipeが五輪採用されてから初めて米国人選手が同競技でメダルなしとなりました。ShaunはSlopestyleの方でもエントリー可能だったのですが現地入り後にHalfpipeに専念すると表明して臨んだHalfpipeがこの結果。Shaunの次を狙うアメリカ人スターが出てこないままでShaun時代が終わりに近づいてしまったのか。まあShaunはX Gamesで見ていてもSlopestyleでは抜きんでた選手とは言えないのはわかっていたし、なんでも現地でSlopestyleのゲレンデ(と今でも言うんでしょうか?)の状態が危険という判断でやめたとか。それはまあそれで判断としては悪くないんでしょう。

HalfpipeもSlopestyleもX Gamesが競技を広め人気も獲得した実質アメスポと言ってよい競技です。それをを五輪が追って競技採用した、いわば横取りイベント。Shaunは五輪出場を理由に今年のWinter X Gamesには不参加。五輪の方が後からきたけれど上位イベントということになっています。まあX Gamesの場合はアメリカでもESPNの局お抱えのイベントで、他のメジャースポーツのような普遍的なジャンルとしては成立していない面もある。ESPNに普段からチャンネルを合わせる習慣のない人にもShaun Whiteという名前を売り込むには五輪は大きなマーケティング機会でもある。そういう意味で持ちつ持たれつでそれはいいのですが、その五輪でShaunが敗戦。Shaunに代わるX Game育ちの次の米人スターもこの五輪で見いだせなかった、売り出せなかったというのは痛いところでしょう。差別をするわけではないですがもし今後も非米人にトップを占拠されるようになったとしてそのイベントは人気を保てるでしょうか?(Summer X Gamesだとアメリカ人がさっぱり勝てなくなったインラインスケートイベントが種目削除になってます)

ところで同じ競技をやっていてもX Gamesの場合はファッション性の高い音楽や会場PA、または大型スクリーンで盛り上げるのに、保守性の強い五輪の会場のムードはいまひとつという気はします。これなんかはまさにアメスポ対五輪の差というところでしょうね。

いよいよ五輪男子ホッケー開幕

ソチ五輪のアイスホッケー競技は五輪開幕と同時に女子競技がスタート。グループリーグ最終戦で米女子代表が最後6人対4人で猛迫するもおよばずカナダに2−3で敗戦。グループ1位はカナダに譲ったものの両チームともに月曜日の準決勝に駒を進めています。五輪ホッケーのアイスリンクはNHLと比較してかなり幅が広い規格。女子選手たちは男子に比べればどうしても小柄なのもあってやたらとリンクの広さが目立つ試合になります。あれだけスペースが多いと浮いたパックが多くなりゲーム性がかなり違ってきますね。

男子側は米代表は初戦でスロバキアと対戦。両国ともに現実的な金メダル候補です。スロバキアには同国の開幕式旗手を務めた Zdeno Chara (NHL Boston Bruins)がいます。Charaは大型選手としてNHLでも目立つ存在ですので、米代表の初戦はChara対アメリカという構図で語られています。Charaは旗手を務めるために他のNHL選手たちよりも先にNHLの試合を離脱(NHLシーズン中断前二試合に出場せず)して現地入りしており時差ボケその他の面ではより良いコンディションとなっている可能性があります。対してNHL選手で占められている米代表は前述の幅の広いリンクでの練習時間もあまりとれていないはずで本番で馴れながら調整になるんでしょう。

長野五輪当時に米代表の中心選手だったJeremy Roenickが現在五輪ホッケー解説を務めていますが、Roenick曰くやはりコンディション調整は移動直後は難しいということを言っています。ノックアウトラウンドには全参加国が進出できるのでグループリーグでの取りこぼしは許容範囲ともグループリーグ自体がほとんど無意味とも言える大会形式。前回のバンクーバー大会でもグループリーグで不振だったカナダがノックアウトラウンドで一気に息を吹き返して劇的な決勝戦勝利を収めています。そういうことでこの初戦の重要度は高くないものの、体調など気になるところではあります。

またRoenickによれば五輪後のNHL復帰でも二週間ぐらいはつらかったなぁなんて言っていました。

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