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アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

NFL/Pro Football

起こらなかったこととしてのBreesの引退会見

Drew Breesが引退していません。これは現役続行のサインでしょうか。
New Orleans SaintsとDrew Breesが合意の上で契約の組み換えを行ったのが報じられたのは2月5日。Breesの2021年シーズン分のサラリーを軽減して、Breesのサラリー全体の支払いを2022年以降に伸ばすことでチームの2021年のサラリーキャップヒットを緩和。Breesの2021年シーズンのサラリーは予定通りなら$25 millionだったのをベテランミニマムの$1.075 millionに減額。この報道があった時点でのマスコミ報道はBreesの引退準備であると解説していました。これに続いて近く引退が発表されるのであろうと。

3週間が経過しましたがBreesの引退会見はセットされていません。起きたことはフォローしやすいですが、この起きなかったことはフォローしにくい。よく目をこらしていないと見過ごしてしまいます。

以前から何度か言及している通り2020年シーズン終了時点での見込みではSaintsは2021年シーズンのサラリーキャップに$100 Million近く超過しており、主力選手の放出・カットは不可避。とてもBreesがもう一丁と来季をプレーしたくても優勝を狙える戦力にならないであろうというのもBreesの引退が推定される材料だったはずです。Brees自身のサラリーすら払われかるかどうかわからないと。

しかし今になって眺めてみてどうでしょう。チームのキャップ超過。Breesのサラリー大幅減額。この2つの話題についての解釈は齟齬しておかしかったのではないでしょうか。その2つの事象はリンクして語られず、スポーツマスコミはBreesの引退準備であると報じたのです。本当でしょうか。
Breesの契約再編は2021年のチームのキャップ政策のための自己犠牲でベテラン最低給で良いからもう1年プレーしたいという意向の現れという解釈だって成り立ちうるのに、私の知る限り大手スポーツマスコミはBreesの引退は不可避と報じたのです。

あれから日数が経ってすぐにでもありそうな話だった引退会見は今も起こってません。ということはどういうことか。Breesが最低保証額でのSaints復帰や、激安超ベテランとしてトレードの駒になっている可能性だって検討されているのかもしれません。トレードの場合はSaintsが対価はドラフト権でしょうし、1年限りの移籍先でのプレーとなる可能性が高いため大した見返りの権利は得られずということになりそうですから、それぐらいならSaints残留の可能性の方が高いでしょうか。

Breesが大幅減額を飲んだことで率先して範を示したとして、他のSaintsの現有の選手たちが呼応して減額を飲むという可能性ってあるんですかね。Breesは長く現役を続けてカネにもう執着はないとしても、他の選手たちにそれと同じ気持ちになれというのは酷な気もします。が、時間がかかっているのはSaintsがそれらの選手たちに契約再編という名のサラリー減額を持ちかけて時間がかかっているという可能性を感じるのです。だからBreesの引退会見が実現しないでのびのびになってるんじゃないかと。

WentzがColtsへ

Carson WentzがPhiladelphia EaglesからIndianapolis Coltsへ移籍となるようです。交換でEaglesが手に入れるのは今季のドラフト3巡目指名権と来年の2巡目とか。元全体2位指名の28歳のエースQBへの対価としてはお安めの気がしますね。今オフに先行してトレードが成立したMatthew StaffordのトレードではRamsは対価として1巡目を2年分と3巡目を支払ってます。それと比較するとWentzの価値は相当に低く査定されたことになるような。

ColtsがWentzを求めている可能性については過去に議論しました。当時の私の意見ではPhiladelphiaがWentzを完全に諦めるのはまだ早いのではないか、EaglesにはWentz後の展望がないだろうと書いてみたんですが、その後あきらかになったところではCarson Wentz本人がEaglesに戻りたくないという意思表示をしたためEaglesには自軍でのWentzの再生という選択肢はなくなったということのようです。
そうなってしまうと足下を見られるのがこのスポーツビジネスの世界。お安い対価ででも既に心の離れたWentzの大型契約を引き取ってもらっただけでも良いと考えるしかなくなったと。

ColtsのHCはFrank Reich。ReichはWentzがEaglesでの1年目2年目のときのOCです。気心は知れている。Wentzの1年目とはドラフト全体2位でEaglesに加入してPhiladelphiaファンの期待を一身に背負っていた時期。2年目は早くも頭角を現しMVP候補として(いまにして思えば)キャリア絶頂期だった頃です。その頃にWentzと組んでいたReichはWentzの一番良い時期の記憶が頭に刷り込まれているでしょうし、ひょっとしたら昨季の大スランプに陥ったWentzの何が悪いのか、何が違ってしまっているのかが見えているのかもしれません。
とにかくReichはWentzの再生を欲し、WentzもReichとの再合体を望んだことでこのトレードは成立。Coltsはこの二人のタッグでのWentz再生にColtsの将来を賭けるということになります。

Eaglesの方は何度も書きますが残ったJalen Hurtsのパッサーとしての能力の天井はそれほど高いとは言えない。ただランナーとしての非凡さや頑丈さ、ボール管理者としての能力はその若さに似ず良いとも言えるので当面はHurtsを主戦QBとして戦うのもありでしょうが、再びSuper Bowl制覇を狙うのに足る素材かというと疑問ではあります。Wentzを放出できたおかげでサラリーキャップは空いたのでFA市場に打って出る可能性も否定できませんね。

JJ WattもTexansからトレード志願

NFL Houston TexansのエッジJJ Wattがトレードでの放出を志願したという報道が出てます。QBのDeshaun Watsonがトレードでの放出を要求してそれは既定路線なのですが、そこへ全国区の人気のあるWattまでTexansから出ていきたいと言い出した。攻守の最大のスター選手が放出志願となってTexansは解体モードにならざるをえないです。

Watsonの方は今オフのQB大椅子取りゲームの中でも現時点で最も価値の高いQBと目されており、トレードの対価としてドラフト1巡目指名権 x3 程度が相場という話。Russell WilsonであるとかAaron Rodgersであるとか価値の高いQBがさらに大椅子取りゲームに参加するようだとWatsonの価値が相対的に低下して1巡目を3つはムリになる展開も想定できますが、2つは下ることはないはず。
そこへさらにWattもトレード放出となればこちらも上位指名権との引き換えとなるはずで、Texansの2021年シーズンはボロボロでもドラフト資産は潤沢ということになりそうです。

Jadeveon ClowneyとWattというNFL最強のエッジを2枚揃えた強力ディフェンスだったのはほんの2年前なのに、あっという間に2人ともいなくなって崩壊ですか。スター選手のトレード要求というトレンドはチームの経営側からすると扱いにくい問題です。契約で押さえつけられない。

HoustonはNBAのRocketsもJames HardenとRussell Westbrookが2人ともチームに不満を持っていることを表明して2人ともチームを去ってます。同じ都市でNFLの方でも攻守の2大スターが同じ時期にトレード要求でチームを去ることになりそう。
同市のもうひとつのメジャースポーツMLBではHouston Astrosがサイン盗みスキャンダルで陰鬱な2020年を送ったところ。Houstonのスポーツ全滅、希望の見えない状態になりそうです。尚HoustonにはNHLチームはありません。

Russell WilsonがEllenに登場

どうも明日のThe Ellen DeGeneres ShowにRussell Wilsonが出演するらしいです。昼間のトーク・バラエティ番組としては知名度最高なのであろう番組と理解してます。このタイミングでWilsonが出るというのですから何か言いたいことがあるのだろうと推測できます。もしその場でトレードの噂を完全否定すればそれでことは沈静化するのでしょうが、完全否定するぐらいなら自身のSNSでもなんでも簡単にできるわけですから何かのお上品な燃料投下があると考えた方が良いのでしょう。

ホスト役のEllenがNFLの事情に精通しているとは思えず、ということはWilson側が喋りたいことを質問してもらうように手回ししての進行となるはず。
アメリカのトーク番組というのは朝、昼、そして夜の11時台と様々あって、その中からわざわざ午後の時間帯の人気トーク番組をわざわざ選んで喋りたいというWilsonの意図が訝しいところです。スポーツファンの多い男性勤労層はまず見られない、わざわざ選んで男性はEllenを見ない可能性が高いのになぜかEllenを選ぶのはなぜなのかなという疑問。
Wilsonの現在の愛妻はCiara、歌手モデルの方です。Ellenをわざわざ出演番組として選んじゃうというのは前項のコメントでも書きましたが奥さんの意向が反映してそうな気がします。Wilson自身もSeahawksに不満があるとしても、それで移籍する際にはアメリカの果てSeattleなんかではなく、もっと大都市の目立つところへ行って全国区のセレブっぽい注目が浴びたいというような欲求も同時にあるのかもしれません。

ついでに調べてみるとCiaraはテキサス出身。ジョージア州アトランタにも居住歴あり。テキサスにもアトランタにもQBを欲しがってるチームがありますねー。Dallas CowboysにRussell Wilson移籍なんて話題性は相当に高そう。
推測だけならいまは何でもアリで、Rodgersが49ers行き、WatsonがPatriots行きなんてのも人気のある憶測です。

ただサラリーキャップの理由でSeahawksはWilsonを6月2日より前には放出したくないという事情だという記事も読みました。その日以前と以降ではSeahawksのサラリーキャップへのヒットが$20 million以上違うのだとか。NFL史上最大のQBの大椅子取りゲームが既に始まっているのに、SeahawksとWilsonは正式にはそれに参加できる時期がものすごく遅れるということになるわけです。6月というのは随分先。ドラフトもとうに終わってます。QBの空き席はどんどん決まってしまいそうです。それに出遅れないように正式契約ではないチーム間の約束だけして実際に身分を移すのは6月なんていうことができるのか。やってやれないことはないのでしょうが、かなりいびつな状態になりそうですが、Wilsonが市場に出るならWatsonと並んで最大の売り物でしょうからムリも通るんでしょうかね。

Russell Wilsonに移籍の噂

これはCBS Sportsが書いているのですがNFL Seattle SeahawksのQB Russell Wilsonが移籍するかもという記事が載ってます。これは目新しいです。このオフはQBの大移動が起こり過半数のチームの主戦QBが変わるのが確実な情勢ですが、Wilsonは関係ないかと想像していました。ところがそうではないという記事。

アメスポマスコミの最大手のESPNがその物量で報道の流れを作っているのは事実ですが、アメスポマスコミのおもしろいところはESPNに取材力で劣るはずの他系列もなかなかおもしろいネタをしばしば拾ってくるところです。CBS Sportsは私個人としては気に入っていて、ESPNが歯切れの悪いテーマのときなどで他系列はどう言ってるのかと気になるときにチェックする媒体のひとつです。

Super Bowlも終わりましたが、NFLのフリーエージェントと正式に契約が結べるようになるのは3月15日からとまだ丸一ヶ月あります。その時期までに様々が動きが出るはずでこのオフは油断できないのですが、現役MVPクラスのWilsonまで出物になりうるとなるとまた様相が変わってきます。

確かにSeahawksとWilsonはコンスタントに好成績は残してるし、2020年シーズン序盤は華麗なスタートを切ったのですが、その後失速。毎年のようにオフシーズンに評判の良いFAを獲ってきたりしても突き抜けられず煮詰まってる、何か変化が必要、という気持ちが湧いたとしても不思議はないかなあとは思えます。QB大移動があるこのオフならWilsonを動かすことが可能だという気持ちが動くのはアリなのかもしれません。

もう一回だけSuper Bowlネタ

その昔Super Bowlというのは接戦が少なくて凡戦が多かった。それが近年は激戦や僅差の緊張の勝負が多かったため今年の31−9というのは相当に意外でした。それも優勢と考えられていた現在最強オフェンスのPatrick MahomesのKansas City ChiefsがTDゼロという結果。

ただMahomes本人が試合後に語っていた通りChiefsオフェンスは最後まで1TDをもぎ取るべく奮戦はしました。最後まで戦った気持ちの強さは評価すべきです。Buccaneersのフロント4に追い回されてどうしようもなくなって横っ飛びになりながらエンドゾーンにめがけて投げたパスも良いところへ投げ込んでいた。日によってはレシーバーがあれをとってくれてくれていた可能性もあったはずのところへボールは行っていました。他にもパスプロテクションが完全に崩れたプレーからエンドゾーン左奥にぎりぎりのパスも投げ込んでいたのも惜しかった。あれだって紙一重でミラクルキャッチになりかねないところへ行っていた。あの2本が通っていたら試合は一気に緊迫したはずです。タラレバそのものですが。

31−9は26点差。勝ったTom BradyがPatriots時代にAtlanta Falconsを2017年のSuper Bowlで大逆転優勝したのが25点差でした。それはBrady始め選手コーチ、そして見ている側にとっても念頭にあって、そして現在最強のQBであるMahomesが率いるChiefsが追っていたのですからここからでもまだ勝負はついていないと思って私は見ていたわけです。Mahomesが終盤に猛チャージをかけて迫ってくる試合は過去何度も何度も見てるわけですから。そういう中で上で書いたような紙一重のプレーが何度もあった。Mahomesは敗戦はしたけれどよくやったという評価はあって良いのだと思います。

それよりChiefsレシーバー陣が不甲斐なかったなという気がします。ディフェンスが良かったのはそうですがTravis Kelceが普段ならとってるパスをドロップしてみたり、フェイスマスクにパスを当てて落としたシーンが少なくとも2度あったはず。フェイスマスクに当たってるってことはボールはそこに行ってるんですからそれがパス成功にならないのはレシーバーの責任。個別に誰が悪いと特定しても事態はなんら変わりませんが、Mahomes本人は及第点としてもオフェンスの他のパーツはBuccaneersに完敗だったという確認にはなるかなと思います。

Mahomesのつま先のケガは結局今日になって手術をすることに決まったようです。試合直後の記者会見でケガの影響を訊ねられて「前の試合のときもそれで勝ったんだから別に」とケガを理由にすることはなく、手術するかどうかも「これから決めるよ」と言っていたんですが、手術をするなら早い方が良いのは当然。早い全快を祈って、再始動、新たなMahomes伝説の続編に臨んで欲しいところです。


ところで勝ったBuccaneersの方ですが、コロナ疫禍の最中なので通常の街頭祝勝パレードは行なわれません。昨秋にNHLで優勝したTampa Bay Lightningはソーシャルディスタンスをとってのパレードとして船での祝勝パレードをやってます。水辺の街、秋冬でも暖かいフロリダの地という地の利があるのでできることですが、Buccaneersもこれをやる可能性があるのかどうか。見守ってるファンの方はともかく選手やその家族は防疫面で安全と言えますがどうでしょうか。

BradyがPatriots時代の話で、Patriots担当のスポーツ記者の小話としてこういうのがありました。Patriotsが勝ったSuper Bowlを家族で見ていた。でPatriotsが勝った。そこでその記者の小学生年齢の息子が一言「ねえ。またPatriotsのパレードに行かなくちゃいけないの?」 小学生の息子はもう何度もPatriotsのパレードに行っていて飽き飽きしているという笑い話です。
そんな贅沢が言える都市はめったにないわけですがPatriotsとボストンはそういう幸せな都市であったと。
Tampa Bayはそうではない。Lightningが直前に勝ったものの、BuccaneersがSuper Bowlに勝ったのは2003年以来。大学生年齢の人でかすかに覚えているかどうか。そういうところですからなんとか工夫をしてでもパレードはやりたいと考えるでしょうから、Lightningに続いて船でのパレードか。
Lightningよりも人出は多くなるでしょうからどうなりますかね。

Baby GOATは不運だったのか

Super Bowlが明けての朝番組で言われていたのを初めて耳にしたのですがPatrick MahomesのことをBaby GOATと呼んでいるのに出くわしました。昨夜から当ブログでは書いてるんですが、GOATレースではTom BradyがMahomesとの直接対決を制して圧倒的なリードを確立したという認識で、この時点になってBaby GOATという言い方は若干違和感がありますが、でも気持ちはわからないでもないです。どのスポーツでもそうですが自分が一番熱心に見ていた頃のベストの選手に思い入れができるのは当然の流れだし、今現在一番活きが良いMahomesのプレーを見てる方が老成したBradyを見るよりワクワクするのは間違いない。現時点だけ切り取ればMahomesの方がBradyより良い選手なのもたぶん事実なのでBaby GOATと呼びたい気持ちはわからないでもないです。

昨夜のMahomesのプロ入り初の惨敗はChiefsのオフェンスラインの崩壊が敗因の第一です。それも単にパフォーマンスが悪かったのではなくけが人のせいなのでMahomesに惨敗の責任を帰すのは酷だという意見もあり、それはそれで理解できます。ただオフェンスラインが最強なおかげで勝った場合でもその時はラインのことは言われずQBがヒーローとなるわけですから、負けたときの責任もまたQBの名の下でいいのかなとも思います。
またけが人の発生はその時の運の面があり、そのときだけ見れば時の運で不運=結果は実力ではないと呼べますが、ことがGOAT論議という長い長い視点の話題だとそのスパンの中での一点の時の運なのでそれはどこかで相殺されていくことなのでかまわないのではないかなと思います。変な喩えですが麻雀の一局はヘタな人でも運で上がれますが、長丁場になれば必ず強いひとの方が勝つというのと同じ意味で運は相殺されるので気にしたほどのことはないかなと。Mahomesが勝つべき選手ならばまた勝ち上がってくることでしょう。

珍しくオフェンスラインの話などしてるのでついでにもう少し。
BradyがBucsに移籍してすぐの2020年ドラフトでBucsはOTのTristan Wirfsを1巡目を使って指名してます。OTの選手など今回のChiefsのように崩壊したときぐらいしか名前を意識してもらえないのですが、そこに投資したBucsはBradyを守りきれて、Chiefsはけが人が出たせいでもありますが完全決壊というのが結果です。Wirfsは今季全試合全スナップ出場した模様です。

ちなみにChiefsも2020ドラフトで3巡目を使ってOT Lucas Niangを指名してます。しかしNiangはCOVIDを理由に今季の出場を辞退。COVIDのせいでオフシーズンのチーム編成の目論見より1枚上位のOT選手が少ない形でシーズンを戦ったことになります。そして最後の最後のSuper BowlでOTが足りなくなってライン決壊惨敗という巡り合わせです。Niangは右Tが本業の選手なので最も手薄になった左Tとは違いますけど、試合中は右側もかなり水漏れしてました。
Super Bowlの結果がBucsとChiefsのOTのドラフト生の差だとまで言うと奇をてらってる言い方になりますが、でもフットボールの目立たないポジションへの投資というのがこういう見える形でビッグゲームを左右するのは運と呼んではいけないのかなとも思えます。

早出し賭博では来季もChiefsが本命扱い

意外性のあるBuccaneersの完勝、Chiefsの完敗で終ったSuper Bowlでしたが、早出しの来季のNFLの優勝予想では敗戦したKansas City Chiefsが来季も一番人気となっています。二番人気にはGreen Bay PackersとTampa Bay Buccaneers。続いてBuffalo Bills、Baltimore Ravens、Los Angeles Ramsと続いてます。Rams?そうなのか、という感じです。

Chiefsはスター選手たちが来季も残るので人気となるのはわかります。QB Patrick Mahomesは昨年10年契約でChiefsにとどまることが確定していますし、最強のレシーバーコンビのTyreek Hillがあと2年、TE Travis Kelceはあと5年の契約を残し、ディフェンス側のスターTyrann Mathieuも来季まで契約があります。フットボールはスター選手がいるだけで勝てるようなスポーツではないのですがこれらの4人は突出した才能。骨格が残ることで来季の期待も高いというのは納得かと思います。

優勝したBuccaneersの方はTE Rob GronkowskiとWR Antonio Brownが1年契約を満了して退団予定ですが、BrownはともかくGronkの方はBrady以外と組む気はまったくないと言って現役復帰した選手。2年前にNew England PatriotsでSuper Bowlを制覇してそのまま引退した実績もあり、今回も退団そのまま二度目の引退という可能性はありますが、盟友Bradyは間違いなく来季もプレーするはずで、それに付き合ってまたもう1年という可能性もありそうです。
Gronkは引退していた昨年、WWEに参加したり英気を養って復活。Patriotsでの最終年は良いところで勝負を決めるロングゲインのキャッチが炸裂したもののあちこち身体にガタがきている感がとても強かったのですが、一年間の完全オーバーホールを経ての今年はプレーオフに照準を合わせてこの活躍。ベテランの味ってところですか。

ところでGronkは一度引退しているし以前から優勝の立役者として活躍したのでかなり歳を食ってるイメージですが、実はGronkとKelceは同じ1989年生まれ、31歳です。上でKelceはあと5年契約を残していると書きましたが契約満了時には36歳。現実的に言って契約期間を満了できる可能性は低い。サラリーが活躍に見合わないほど低かったKelceにChiefsが褒賞として与えた長期契約延長という面が強いです。
ということはどうなるかというとKelceが衰えてきたときにKelceへの大型契約はChiefsのサラリーキャップを圧迫するということです。サラリーキャップの先食いです。
Mahomesは変わらずChiefsのエースとして何年も残るでしょうが、他の選手たちの契約は次々と切れていくし、いまのメンバーで残るのは30代半ばとなった高額サラリーが見合わなくなったKelceだけという未来はあると読めるわけです。Chiefsが3年後にサラリーキャップのやりくりで弱体化ということは十分ありうる話です。それを避けるためにサラリーの保証部分が終ったら無慈悲に功労者のKelceを切れるかどうか。
またGOAT談義になりますが、PatriotsがFAとなった中心選手をほとんど引き止めず放出し続け、それでも勝ち続けたのはすごいことだった、と再評価されることになるかも。

冒頭に書いた来季2021シーズンの優勝予想の賭けはほとんどが2020シーズンと骨格が変わらないチームばかりが上位に来るという穏当なものです。このオフシーズンは史上最大のQBの大移動が待っているのでどこがどういうチームになるか見えない中で選べ賭けろと言われれば冒頭のような予想になるのは理解できますが、賭けではなくスポーツとして考えればいま予想なんて立てるのはナンセンスとは言えると思います。

Buccaneers完勝でSuper Bowl制覇

Patrick MahomesはNFLデビュー以来、1ポゼション以上の得点差で負けたことがなかったそうです。今夜のSuper Bowl LVまで。第3QまでTDなしというのもNFLデビュー以来初で、第4Q最後の抵抗もINT=タッチバックで終わって試合を通して初のTDなしを記録したことに。最終スコアTampa Bay Buccaneers 31-9 Kansas City  Chiefs、予想を超える差での完全決着となりました。9得点もMahomes時代最少得点。プロ入り以来初の惨敗で2連覇失敗となりました。

Chiefs側から見ると前半からきつい試合になりました。事前予想で指摘しておいたChiefsの控えのOTが機能せず。あちこちから水漏れしてMahomesに圧力がかかる。前半はまだ得点差がなかったのでMahomesが早めにボールを手離すことができましたが、リードされて無理をしなくならなくなってからは倒され何度も何度も走り回ることに。手薄なオフェンスラインが疲弊してまったくQBを守れなくなりました。BucsのDラインもLBもMahomesを取り逃がすことのなくMahomesのランでのビッグプレーも許しませんでした。

シーズン中にずたずたにされたTyreek Hillを完封したBucsのセカンダリも立派でしたね。しつこくTyreekをダブルカバーかつサイドライン際をきっちり守りきった。ダブルで守っても通っちゃうときは通るのは過去のChiefsの試合では何度も見てきたわけですが、集中力を切らさず試合を通して追従継続。ラインの争いで勝利してMahomesに時間を与えなかったのとセットでビッグプレーをまったく与えず、レギュラーシーズンでの敗戦の借りを返しました。
今週の戦前の報道で何度もこのビデオが流されていたのがBucsディフェンスのハートに火をつけた面はありそうですね。Tyreekがレギュラーシーズンの試合でビッグプレーを連発したあとに「あいつら(Bucsディフェンス)には至急助けが必要だ。救援増員頼む」とやったわけです。これ、その昔Shannon Sharpがやった有名なシーンのモノマネですけど、侮辱的ではありました。試合終盤でTyreekが4thダウンパスをとれなかったあとでTyreekに付いていたAntoine Winfieldがなにやら2本指を立てて勝ち誇って何か言ってパーソナルファールを食ってましたが、Tyreekに対して明確な反発心があったのがあそこで出たのだと見えました。
MVPはTom Bradyになりましたが、MahomesとTyreekを完封したディフェンス全体、またはディフェンスラインが真のMVPでしょうね。

Bucsの勝因はライン戦の圧勝であるとは言うものの内容もスコアも完全決着でしたのでBradyと(将来の期待も込みでの)MahomesとのGOAT比較談義もほぼ決着と言えるのではないでしょうか。BradyはこれでSuper Bowl10度出場で7勝3敗。Mahomesの最年少でのSuper Bowl2連覇という勲章も阻止。そしてBrady x Mahomesの直接対決は5度目で初の大差での決着。それもSuper Bowlの大舞台での完勝。プレーオフの直接対決ではBradyの2戦2勝(2年前のAFC優勝戦)。
Mahomes側から見てもし最終的にSuper Bowl10度出場8勝2敗というすごい成績に届いたとしても、Bradyを直接対決で叩ける機会はあと1回あるかどうか。2021年はChiefsとBuccaneersはレギュラーシーズンでは当たらないので再戦があるとしたらSuper Bowl LVIでしかないです。両チームとも主力選手のFA流出は少ないので1年後に最後のBrady x Mahomesの可能性は否定できませんね。もしもう再戦がないとしたら8勝2敗でもBradyには完敗したじゃんと言われるのは確実。
ま、そんな先の未来のことはともかく、この完敗はMahomesのハートに火をつけることになるのは確実です。来季はまたMahomesのもう一皮むけた姿が見られるのか。楽しみですね。

あとRob Gronkowskiについてひとこと。NFCプレーオフの3試合ではターゲットになる機会も少なかったのがTampa Bayの最初の2つのTDキャッチ。BradyがTampa Bayに行くならとTampa Bayまでついてきた旧友同士です。Gronkはこれで4個目のリングゲットです。引退から戻ってきて良かったねーという。Super BowlでのTDパスを決めたQB→レシーバーコンビとしてはJoe Montana & Jerry Riceを抜いて史上最多に。TDパスも鮮やかだったんですが、それよりも第3Qかな、フィールド中央を縦に走るGronkに角度がないところへパーフェクトなパスが行ったのがすごいなと。Patriots時代に何度も見たアレを見られただけでもBradyの試合を見たという感じがします。
Tampa Bayの3つ目のTDはAntonio Brownへ。BrownはPatriotsで極短期間一緒にプレーした後NFLを離脱。BradyがTampa Bay移籍した後追っかけて加入。BradyとBradyの追っかけの2人の新加入のベテラン3人が前半の3TDを産んだことに。
シーズン後半でもそうでしたがBuccaneersはリードしてからのランオフェンスでの逃げ切りが力強いです。第4Qに時間をがっちり消費してのドライブで勝負あったことに。
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