アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

NFL/Pro Football

0−2スタートのチームもさすがに良い

NFL第3週。開幕週も思ったのですがNFL32チーム、ほとんどのチームが良い状態でシーズンに入っているなあと。今日感心したのはWashington Red Skinsですか。@New York Giants戦での熱戦が気に入りました。開幕二連敗で迎えた地区対決で激戦を制して今季初勝利。Giantsの方もOdel Beckham Jr.のスーパーランが終盤飛び出したり、それがアンネササリラフネスで罰退喰ったりと紆余曲折、さすがNFLという試合展開。堪能しました。

もう一試合開幕二連敗で三週目に臨んだチームで感心したのがBuffalo Bills。難敵Arizona Cardinalsを迎えたの試合でしが怒濤の攻めで快勝。これなんかもゾーンブロッキングなどうならせてくれる良いプレーが多数あって未勝利のチームとは言えNFLは質が高いわ、と。開幕三連敗となったJacksonville Jaguarsも試合の中身は悪くなかったかと思います。Clevelandは…Terrelle PryorがWRとしてすっかりスター選手になっちゃいましたね。カレッジに入るときからずっと見てきた選手。ずっとQBだったのにプロに入ってからの転向・急造でも結局はスターってセンスなのね…という感じです。


救援QB Edelmanが見たい

木曜日はフットボールの日。カレッジもNFLも試合がありますが基本的にはカレッジの方が私の関心事の場合が多いのですが、今週はちょっとNFLの方が気になります。Houston Texans@New England Patriots。日曜日の試合でNew England QB Jimmy Garoppoloが負傷。主戦QBのTom Bradyは出場停止中。それで新人の第3QB Jacoby Brissettに先発の機会が廻ってくるようです。HC Bill BelichickはBrissettの先発を明言しておらず、相手TexansにGaroppolo先発の可能性も考慮させる攪乱策のようですがたぶんBrissettになりそう。そしてGaroppoloが出場完全回避の場合のBressettの救援QBにはWRのJulian Edelmanが起用されそうだとのこと。Edelmanと言えばBradyからのラテラルパスを受け取ってのダブルパスでのTDを決めた名シーンの男。カレッジ時代はKent StateでQBを勤めていた選手ですが、まさかプロでいきなり通用するのかどうか。実現はしないのでしょうが見てみたいのも確か。Edelmanは練習の虫とされ、常に誰よりも早く練習に現れるのだとか。バックアップQBの可能性も加わってその早朝ルーチンにQBの練習もプラスされたりしているんでしょうか。

Garopolloが負傷した日曜日以降に急遽FAのQBを物色するのかとも思われたのですがPatriotsはまったくそんな動きはないまま中三日での木曜日の試合へ。まあ中三日じゃFAで獲ってもプレーブックも消化できずドタバタするだけでモノにならないという判断でしょうか。それともBrady抜きの4試合のうち最初の2試合を勝利したことからこの日の開幕第三週は負けても良いと割り切ったか。エースQB抜きで2勝2敗でも及第点、明日敗れてもまだ3勝1敗の可能性もある。Garoppoloもさして重傷という話も聞こえてこないので第4戦には出てくるのであろうと思われます。負けてもよいというつもりなら欠場中のTE Gronkowskiの復帰もこの日は避けそう。

Patriotsの捨てゲームのThursday Nightとなる可能性が高いのに、それでもなにやらいろいろ想像してワクワクしてしまうというのはちょっとおもしろいと思います。

Bradyの後継当確?Jimmy Garoppolo

NFL第2週。New England Patriotsが地区ライバルMiami Dolphinsを下して開幕二連勝。この試合が一番今日のラインアップの中でいろいろと感じるところがありました。QB Tom Bradyをdeflategate出場停止で欠く中、開幕戦に続いてQB Jimmy Garoppoloが安定感満点のプレーぶり。あっさりと前半から大差。そのGaroppoloが負傷したことで三番手の新人Jacoby Brissettに試合後半を託す。リードもあったことでプレーコールも抑え目で得点は伸びなかったですがMiamiを押さえきって連勝。Bradyはまだあと二試合出場できず、Garoppoloの復帰がどうなるか。タイミングの悪いことにNew Englandの次戦は木曜日、中三日しかありません。HC Bill BelichickはGaroppoloのケガについて語らず。まあ彼らしい対応です。ここは無理をせず第三QBで臨むことになるか。

ドラフトでJacoby Brissettを3巡目指名したときは「?」な感じでしたが早くも先発の出番が回ってこようとは。カレッジ時代は地味な学校(Florida→North Carolina State)で地味な戦績。なぜPatriotsのようなチームが3巡目という指名を使って獲るのかな?と思った選手ですがどこかにBelichickは魅力を感じたんでしょう。大型のデュアルスレットQBです。この日はGaroppoloに代わって入ってすぐにGaroppoloと同じさっくり縦パスを通してみたりうまくPatriotsのプレーブックに馴染んでいるかのようなフィットぶり。Bradyのような絶対QBのいるチームに加入したら第3QBはプレータイムすら貰えるかどうかわからない。それがルーキー3戦目で早くもコンテンダーチームの先発QBとして登場なんて、降って湧いた幸運。そのチャンスをどう掴めるのか。まあ掴むと言ったところでその次週にはGaroppoloも帰ってくるでしょうし、さらにその翌週にはBradyも出場停止明けで帰ってくるので先はないものの。ただここでBrissettが1試合半の実戦経験を積めるのはPatriotsの将来一発の大勝負でのトリックプレーなどで効いてくるかもしれません。

負傷退場となったGaroppolo。安定感たっぷりのプレーぶりで文句なし。現場ではそんなに酷いケガのようには見えませんでしたがそのまま欠場。大量リード、Brady不在中という総合判断もあったのでしょう。主戦QBが実績抜群のBradyなのでそんな話にはならないですが、普通のチームだったら「このままGaroppoloを使い続けた方がいいのでは?」なんて議論が起こりうるほどの安定感。もうBrady引退後の後継はGaroppoloでキマリぐらいの感じで馴染んでいます。

この日もTE Rob Gronkowski不在のままでしたがその不足を感じさせず。Garoppolo抜きとなる次戦に復帰しますかね?それとも。




Ramsの大惨敗とスケジュール

前項で書いたLos Angeles Rams@San Francisco 49ers戦。開幕週のスペシャルスケジュールのため試合開始が遅く、試合終了時には東部時間でとうに午前1時を過ぎていました。その上試合が…猛烈につまらない試合で。Collin Kaepernickが終盤にモップアップで出てくるところの観客の反応などが見たいばかりに粘って見ていたんですけどひどかったですね。特にRamsが。

Kaepernickの登場時点は2ミニッツウォーニングの直前となり、既に28-0、観客の多くはスタジアムから去っていたのですが、Kaepernickが登場すると声援と非難の声、半々というように聞こえました。

Rams、移転初戦。NFLにとっては久々のLos Angeles回帰なわけですがいきなりミソをつけてしまいました。ゼロ封という結果もそうですが内容も悲しい。ディフェンスはかなり49ersに圧力をかけて奮戦していたもののオフェンスはなんともならない。後半に入ってRB Todd Gurleyが少し走れるようになったり、あとはパンターがいい!というような些細な良い点を拾わないと褒めるところがない醜態を全国放送でさらしたことに。大丈夫なんでしょうか?

Ramsはこの開幕戦がアウェイ。急な移転もあってキャンプ地も定まらずプレシーズンもどたばた。次週第二週はホームでの初戦ですが相手はSeattle Seahawksでこの試合も惨敗が予想される。その後、@Tampa Bay、@Arizona、Buffalo、@Detroit、対New York Giants@London、という試合予定。つまりLAに久々にNFLが帰還したもののシーズン開幕約二ヶ月でホームでは二試合しか開催されないというスケジュール。そのホームの試合にしてもとてもSeahawksに敵う可能性はなく、移転していきなり地元フットボールファンに失望と、かの昔の弱小Ramsを思い起こさせる事態になりそうなのです。どうするの、これ?という感じです。

NFLの政策としてはSan Diego ChargersまたはOakland RaidersもLAに移転することを想定しているわけです。これだけRamsが初年度ボロボロだと後から参入するチームにとってはチャンスですが、2チーム置いたらRamsがまたもLAからはじき飛ばされることすらあるかも、と先の心配までしたくなるひどい試合でしたね。

国歌起立問題

Monday Night Footballの開幕週ダブルヘッダー。第二戦はLos Angeles Rams@San Francisco 49ers戦。NFLプレシーズンを通していろいろと話題になった国歌に起立しない49ers QB Collin KaepernickにTVカメラが注目していました。プレシーズンの後半でもやっていたように国歌の最中は片膝をついていました。隣にKaepernickに賛同したS Eric Reidも同じ片膝で。また反対側のRamsの方には黒い皮手袋をして拳を突き上げた選手が二名。なかなかアメリカらしい、そして四年に一度の政治の季節らしいかなという風景です。言っちゃ悪いですが49ersもRamsも今年優勝を狙えそうもないのもあってサイドラインのことの方が気になってしまう感じでした。

既にファンはご存じかと思いますがKaepernickはプレシーズンの試合前のアメリカ国歌に起立せず。それについて多数の議論が起きました。Kaepernickの意見としてはアメリカ国家は人種平等に十分な配慮がない、その抗議として起立を拒否したとのこと。当初は座ったままだったのを片膝突きに変えたのはまあ良かったんではないかと思います。真面目な気持での抗議というムードが出ましたから。当初は猛烈な逆風という感じで大きく批判が渦巻いたのですが、徐々に沈静化。オバマ大統領からも一定の理解を示すコメントが出されたのも大きかったかと思います。TVのサイドラインレポートによればこの日のKaepernickにも観客席から「立てよ!」というヤジも何度かかかったようで、賛否は尽きないようです。

この件はあちこちに微妙に飛び火したりしています。女子サッカー代表の人気者Megan RapinoeがKaepernick同様の片膝で先日試合に臨んだこともありました。彼女曰く「この問題をもっと議論して欲しいから」という理由でやってみたとか。またアイスホッケーのWorld Cup of Hockyで戦う米代表のヘッドコーチが意見を問われて「意見を表明することは完全に自由だけれど他の方法があるはずだ。自分の米代表チームで国歌のときに同じことをする選手がいたら、試合に出さない」と明言してみたり。まあホッケーはスタッフも選手も白人選手ばっかりですから…

全体としては「抗議は良い」「意見を表明するのも良い」という点ではほぼ賛成派反対派も一致、ただし「でも方法は他にあるだろう」「いや非暴力の抗議はあって良い」という辺りで意見が分かれるようです。アメリカらしい良い賛否だな、という気がします。


Kaepernick一人への風当たりの強い中、並んで抗議に参加した形となったReidもなかなか立派なんじゃないでしょうか。賛否はあるにしても友人を思いやる気持が良いじゃないですか。国歌終了後にチームメイトもKaepernickに歩み寄って熱く連帯を示すなど孤立しているという感じではなかったですね。

NFL本格開幕 どこも良さそう

NFLシーズン最初の日曜日。開幕に合わせてどのチームも良いできに見えました。大差がついた試合はCleveland Browns@Philadelphia Eagles戦のみ。他の試合は敗戦したチームも含めてさすがだなと思わせるハイレベルなプレー多数。

いくつか気になった試合を挙げると、Sunday NightとなったNew England Patriots@Arizona Cardinals戦。QB Tom Brady、TE Rob Gronkowskiなどを欠いての開幕でしたが細かいプレーがまたも冴えて競り勝ち。キックオフの工夫なんていうのは泣けます。この緻密さがたまらない。追うCardinalsも最後、Patriotsディフェンスも判っているのにLarry Fitzgeraldに通ってしまう数々のパス。すごいなあと。

Oakland Raidersの逆転2ポイントコンバージョンはいったいなんなんでしょうか。開幕戦なのに明日がないかのような選択。昨年から伸びたPATキックの距離と無関係ではないこのプレー選択です。試合後のRaidersのロッカールームの盛り上げぶりもカレッジチーム風でおもしろかったです。

QB Alex Smithが踏ん張って大逆転劇に持ち込んだKansas City Cheifsの粘りも見事。

あと個人的にはClevelandでWRにコンバートされた元Ohio State QB Terrelle Pryorのキャッチ姿にも燃えました。こいつもいろいろあったけど再びオハイオ州のチームに戻って最後のひと花を咲かせられるのかな、なんて妄想も。QBとなったRGIIIがまたもケガ。今日唯一、今季を悲観させるチームとなってます。一昨年Johnny Footballくんを指名したときは何かが起こるのかもと淡い期待を抱きましたがさらに深い谷におちていってしまいそうです。

NFL開幕

アメスポの真打ちNFLが今日木曜日からシーズンスタート。どうも私はこの木曜日開幕というのが好きになれなんですが、周りのアメリカ人の反応を見ているとやはりNFL開幕は大きなイベントなんだなと感じます。Carolina Panther@Denver Broncos、今年2月のSuper Bowl 50の再戦です。

Super Bowl制覇したDenver BroncosはPeyton Manning後のQBにTrevor Siemianを先発。DenverのQBは紆余曲折あって元Northwestern、2015年ドラフト7巡目指名のSiemianに。今季1巡目指名のPaxton Lynchが準備OKになるまでのつなぎなのか。試合の序盤の様子は落ち着いていて悪くないように見えます。

Cam Newtonの方はいつものCam。でかいのに速い。でかいから倒されない態勢が崩れない。今年もPanthersは楽しませてくれそうですね。

<追記>

シーズン初っぱなから接戦での決着、良い試合でした。シーズン到来を告げるには絶好の試合になりましたね。

安全なフットボール論議 再び ロボット編

まずはこちらをご覧ください。笑わないではいられませんがまあそういうものです。フットボールのタックル部分の練習で受ける側の負担を減らすべくIvy League所属Dartmouth大が開発した動くタックルダミーロボットであります。

少し前にOklahoma Drillと言われるハードな当たり合いを含めたフットボールのトレーニングが選手達の健康を害するのではないかなどと言われて問題視されたことがありました。但しその話題の寿命は短く、早々に「これぐらいはしょうがない、フットボールなんだから」ということで鎮火したと記憶します。そこにはフットボールは男の中の男がやるもんなんだからケガぐらい当たり前だろ(内心はもっと激しい言葉で)という矜持が強く感じられるものがありました。脳震盪問題を映画化して一般大衆を啓蒙し、それ以前からの脳震盪関連訴訟などもあってフットボールの年少者の参加が大幅に低下しても、なかなか頑固でフットボールの中の人の考え方や感覚は変わらない。

そういうタイミングでこういうものを実際に採用しようという動きがまたぞろ出てきたようです。おもしろいのはそれを紹介しているNFL関連番組での元選手の解説者達の反応。判で押したように拒絶します。TVコメンテーターになるぐらいですから言葉は抑え目ですが、そういうのもアリかなとすら言わないんですね。フットボールの安全性を内部の人に任せておいたら高まる可能性は低いんだろうなあとまた思わされます。そもそも安全なフットボールなんて意味があるのか?という話でもありますが。

個人の幸福の追求とフランチャイズタグ制

NBAのAdam Silverコミッショナーが「一部のチームに戦力が偏ることはリーグにとって好ましくない。なんらかの変更が必要かもしれない」と数週間前に発言しています。発言のタイミングからして発言を促した直接のきっかけはKevin DurantのFA権利行使してのGolden State Warriorsへの移籍だったのは間違いのないところ。「一部のチーム」がWarriorsのみを指しているとは私は思いません。その話は先日別の記事のコメント応答で触れました。一応再録しておきます。


戦力集中がGolden State限定の話だとはSliverコミッショナーは言っていないですね。Cavsは昨季贅沢税でリーグで抜群の$55 millionだか$65 millionを払って、そして優勝したわけですから他のオーナーから金満優勝だと非難されたとしても弁護しにくいはずです。昨季のCavsの総人件費はリーグ史上2位です。現時点ではまだLeBronやJR Smithの再契約が確定していないので来季がどうなるかわからないですが昨季を超えるのはほぼ確定的じゃないでしょうか。

一般のファンからすればサラリーキャップがどうの贅沢税がどうのという細かい話よりも、Kevin DurantがWarriorsに?!?!というショックもあってそちらの方が目立つでしょうが、オーナー連からすればDurant型の移籍はフランチャイズタグ制(NFLがやってます)でもなければ止めようがないのもわかっているし選手会は強硬に抵抗するはずで実現の可能性も低い。より現実的なのは贅沢税制の料率アップの方で、そうなるとコミッショナーの発言もターゲットは贅沢税上等とAll inで優勝を勝ち取ったCavsの方もかなという気がします。

コミッショナーが制度変更に言及したわけです。選手の待遇に関する制度は選手会との合意でしか変えられませんからDurantのような移籍を今後発生させないためには選手会に(1)フランチャイズタグ制を飲ませるか、(2)逆に出口側となる受け入れ先チームのサラリーキャップに追加の制限を加えるか、(3)まさかやらないと思いますが受け入れ側の成績を基準とした制限、などが考えられるでしょう。(3)はひょっとすると一部ファン(「公平」な人材の再分配を好むファン)からはイメージ的に支持を受ける可能性がありますが、これは実際には成立しえないと思います。ドラフト指名順位で既に優遇してある成績下位のチームをFA市場でも優遇するという制度がありうるのか。ドラフトですらわざと負けるチームが発生しやすいのでくじ引き制にしているのに、ドラフトよりも遙かに高い確率で活躍するであろう既存のスーパースター選手を得るために、負ければ負けるほど得になる制度などあってはいけないはず。

そうなると(1)か(2)。どちらも実質的にはFA移籍を選択肢を大幅に狭める制度になるので選手会は強く抵抗するでしょう。特に(1)はいまNFLでもかなりモメています。

NFLの同制度についてざっくり説明するとチームは無制限FAとなる自軍選手に対して指定をして、高額のサラリーを全額保証するとともに移籍を制限するというものです。ただ「高額」というのがくせ者で同ポジションのNFLトップ5の平均サラリー以上、となります。つまりそのポジションで圧倒的トップの能力を持つ選手がフランチャイズタグ指名を受けてしまうと当面は他のトップクラスの選手の中間的なサラリーでお茶を濁されるということになる制度です。

昨季NFL Denver BroncosをSuper Bowl制覇に導いたSuper Bowl MVP OLB Von MillerがBroncosからフランチャイズ指定されて大もめになりました。最終的には先週6年$114.5 million(保証額$70 million)というNFLのディフェンス側の選手としては最高額の契約を勝ち取り。なんとか丸く収まったとは言えますがその過程ではMillerがフランチャイズタグ制への不平をぶちまけたりかなりの軋轢がありました。

いつもながらNFL選手の契約は選手に不利なものが多い。フランチャイズタグ制もその一つでしょう。根本的な思想としては、有名選手が都会・ビッグマーケットのチームに流れるのを阻止してリーグの戦力均衡と全てのチームの人気を支えようという制度です。NFLに限らずNBAでもMLBでもできることならば地元で育ったスター選手はそのまま地元で長年頑張り続けて欲しい、地元ファンとの絆やチームメイトとの繋がりを大事にしてその上で勝って欲しいという、ファンの願望はよくわかります。そういう夢の世界はあって良い。でもそれを現実にルール条文化するとフランチャイズタグ制にようなものになってしまうわけですが、それは本当に良いことなんでしょうか。

もしNBAにフランチャイズタグ制が存在していたとしたらOklahoma City ThunderはDurantを引き止めることができたか?できたでしょう。では同じ制度が他の場面ではどう働いたかというと、例えばLeBron JamesがCleveland Cavaliersでの孤軍奮闘の日々に限界を感じてMiami Heatに移籍することもできなかったはずです。有能とは思えないコーチ、LeBronの望むような選手を獲得できず毎年毎年LeBronのワンマンチームしか作れなかったCavaliersにLeBronは縛り付けられる他ありませんでした。もしどうしてもLeBronがCavsを出たければ契約を拒否してキャリア中断ということになっていたはずです。ひょっとしたらその場面で欧州リーグに転出していたかもしれない。(NFLには競争相手が皆無なのでコレがあり得ない)またはLeBronの第二次Cavaliers時代にKevin Loveのような大物を獲得することもできない(Loveの前所属先のMinnesota TimberwolvesはLoveにフランチャイズタグを付けられますから)。LeBron一人でもチームをそこそこ勝たせてしまうからドラフト1位指名権なんて得られないからKyrie IrvingとLeBronが組むこともできなかった。自分以外はロールプレイヤーばかりでいつか勝てるかもしれないと孤軍奮闘し続けるしかない制度。それがNBAにとって、選手にとって、ファンにとって良い制度でしょうか。過去だけの話ではなく、同じ事は例えばNew Orleans PelicansのAnthony Davisにも起こることです。Davisは既にPelicansの経営・選手補強能力に大いに不満を持っていますがフランチャイズタグ制があったら篭の鳥となる以外ない(欧州に行っても良いですが)。その昔のMitch Richmond (Sacramento Kings)のようにどうにもならないドアマットチームでシコシコ自分のスタッツを上げて、地方都市の地元ファンの支持を受けてローカルヒーローになって終わりです。そんな風にDavisを腐らせてしまう可能性のある制度。LeBronが一生孤軍奮闘するキャリアとなったかもしれない制度。選手にとってファンにとってそれが最適解なんでしょうか。

そういうことを全部含めて考えると、Durant的な移籍を直接的に止める方法は無理があるし不健全であるとすら思います。最終的にはサラリー総額や贅沢税制の強化などでCavs型の戦力増強を一時的なものにする努力が現実的な対応かなと。複数年連続での贅沢税超過チームには贅沢税の支払いを過重加算して維持できなくするような形でしょうか。Warriorsの今回の場合はDurantを獲れなくてもDurantとほぼ同額のサラリーとなったはずのHarrison Barnsを始め多くの戦力を失うことになっており基本的には解体危機だったし、実際その通りになっていますよね。DurantとBarnsがほぼ同価格だったというところが問題だっただけで(これは最高限度額制度の問題です。別問題です)。

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