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アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

College Basketball

Villanova、本格派対決を制してエリート8へ

これはコクのある試合を見せてもらいました。NCAAトーナメントSweet 16、東の第1シードVillanovaが実力派第5シードWest Virginiaを鮮やかに逆転で下しています。最終スコアは90-78。後半の10分までWest Virginiaが6点リードだったところでVillanovaがタイムアウト。そこから一気にペイントエリアにアタックしてスパート、Villanovaの10点リードへ試合状況が激変。タイムアウト直後のVillanovaの得点が後半に入ってVillanovaの初めてのペイントエリアでのスコア。またそのあたりの攻防で両軍に豪快なスラムダンクをブロック(West Virginia Sagaba Konate)したり両軍の渡り合いは本格派チーム同士の高レベルの試合となってます。堪能。
West Virginiaにとって痛かったのは前半から機能していたトラップディフェンスがファールがかさんで使えなくなってきたところ。そこへかさにかかってVillanovaがフィジカルに押してきたのを跳ね返せず。最終得点差以上の健闘ではありましたが、最終的にはVillanovaの強さが目立ったことに。

中西部地区の第1シードのKansasは終盤もたついたものの快勝で8強進出決定。Kansas、Villanovaのトップシード校はもし勝ち進むと全米準決勝戦での対戦となります。

なぜ才能ある選手はカレッジに残ってはいけないか

日本のバスケファンと話していてHachimura選手のNBAへのアーリーエントリーの話で、私が「カレッジに残ると練習する時間が制限されるから、プロになった方が良い」ということを言うと不審顔をされることがあります。不満げに「カレッジに残った方がていねいに面倒みてもらえる」などいうことを言う方すらいます。練習時間が制限されると私が言うのは学業が忙しいからとかそいういうレベルの話ではありません。NCAAのルール上オフシーズンにはほとんど指導を受けられない、実戦練習ができないからです。その辺りがまったく理解されていないかと思いますので、今回はまずNCAAの練習時間の制限のルールを説明してみたいと思います。

まず資料としてNCAAの公式サイトで提供されているこちらをご覧ください。英語ですので以下で概略を説明します。詳細は元資料でご確認願います。
まずざっとの話ですが、シーズン中とそうでない時期の活動時間の制限が大きく異なります。シーズン中はチーム全体での練習が週20時間まで許されます。シーズン外では週8時間以内で、8時間のうち個人のスキル指導は2時間を超えられない。また個人指導は選手4人以上参加での練習を指導することはできません。つまりチーム全体での練習は不可。バスケで言えば2対2の簡易ゲーム形式は可能ですが、チームオフェンス、チームディフェンスの練習は(相手を非現役アスリートのアシスタントなどが担当するにしても)選手を5人以上をコートで指導することは違反行為です。この時間制限には筋トレ、フィルムセッション、ミーティングの時間も含まれます。選手たちによる自主練習は可能ですが、それにも厳しいルールの制限があり、コーチなどスタッフが立ち会うことは許されません。指導するしないの如何を問わず、です。

Hachimura選手の実例でいうと、今季序盤、Hachimura選手のディフェンスでの動きはチームとの連動が取れず苦労していましたね。それがシーズンが進むにつれてどんどん向上していきました。上記のNCAAルールを理解していればオフシーズンにチームの連携練習の機会がなかったのが機会を与えられたら一気に上達したんだな、と理解できますが、逆に言えば春夏の半年間、まるで上達の機会がなかったのだという意味でもあります。もし大学に残るとすればそれと同じことがこのオフシーズンにも起こるのです。Hachmura選手が伸び盛りの今、そんな無駄な時間を過ごすことを望むファンがいるというのが私にはよくわからないわけです。ルールが理解されていないということであろうと想像します。

以前にアーリーエントリーをお薦めした記事を書いたときにも記事内およびコメント欄でいろいろ指摘しました。もうプロになる・なれるのが確定的な選手がなぜNCAAの強い制約を受ける練習環境を選ぶべきなのか。現在のHachimuraの場合1巡目指名も十分に期待できる。ということはほぼ複数年契約が確実です。一旦契約金さえ得てしまえばオフシーズンでも自分で各種技術の専門家を雇ってレベルアップを図ることができる。それにはオンコート上のプレイの指導以外にも栄養指導、体作り・メンテの専門家を含みます。シーズン中なら自分で雇うまでもなく多数のスタッフがプロチーム内にいます。カレッジに残れば同僚選手との自主練という名のピックアップゲームと、一人で体育館で3ポインターやフリースローを投げ続けるのがほぼ全てです。他の選択肢がない。一人で投げ続けることが向上につながることもあるでしょうが、専門的に見たら非効率な投げ方をしていたとしても矯正指導してくれる人のいない練習が良いことでしょうか。他にやりようがないならともかく、プロになってよりよいリソースを利用しながら上達を目指すのが正しくないでしょうか。または栄養面でもプロの最先端の研究成果を試して身体を作る方がキャンパスの隅っこでピザをかじっているより大事に思えます。

あとカレッジとプロでは戦術が大いに異なります。Gonzagaはバスケの名門校ですが、Gonzaga流のオフェンスやディフェンスをマスターすることはNBAでのキャリアにとって意味があるのかというとたぶんそんなことはない。もっと有り体に言うと回り道であると言っても良い。さらに悪いことにGonzagaはマイナーカンファレンス所属です。今季WCC、来季場合によってはMountain West所属に変わる可能性がありますが、いずれにせよGonzaga以外にNBA級の大型選手を獲得できるようなバスケのエリート校は他にいないカンファレンスです。メジャーカンファレンスで将来のNBA級の選手を相手に切磋琢磨できるというような状況ではないので、この面でもプロになった方が良いかと。

いまのままではプロで通用しないという意見はもっともですが、NBAドラフトは各チームとも即戦力を求めていません。即戦力になればいいですが、ほとんどはルーキーに経験を積ませて数年後にスターになってくれそうな選手、その可能性も求めて指名するのです。

ところでもしHachimuraがカレッジに残った場合、3年生としてエントリーすることになりますが、NBAドラフトで3年生でエントリーして活躍した例があるのかどうかをご存知の上でもう一年カレッジに残れと言っている方は残留を勧めているんでしょうか?私にはとてもそうは思えません。実際そんな例はめったにないのですから。
2017年のドラフトの例だと3年でエントリーしてプロで即戦力になったというとUtahからLakersに行ったKyle Kuzmaがいますが、Kuzumaは全体27番目指名です。現在予想されるHachimuraのドラフト順位はそれより早い。Kuzmaの場合は2年生のときの成績ではとてもアーリーエントリーなんて無理だったから3年生になったわけですね。2年生の現在既に1巡目指名が見込めるHachimuraとは意味が違う。他ではNorth Carolinaから行ったJustin Jacksonが3年生でエントリーしてますがこちらはプロルーキーシーズンの試合平均得点6.7点、即戦力だったかというとギリギリですか。その前年2016年ドラフトだと全体5位と高順位でKris Dunnがジュニア=3年生として指名されてますが何もできてない。DeAndre' Bumbryも同じで1巡目指名でも即戦力には程遠い。
2年でドラフトされそうなのに敢えて3年まで待ってNBAで成功した選手の例がほとんどないのになぜやたらとGonzagaに残れという話になるのかさっぱりわかりません。1年余計にカレッジにいてカレッジでよりいい成績を出したところでドラフト順位も上がらないし、プロで即戦力になるということもないのです。おしなべて言って3年生でエントリーしてくるような選手にはその程度の才能レベルの選手しかいないのですから。Hachimuraがもう一年カレッジに残って活躍してカレッジ選手としていい格好できたところで自己満足というかファンのファン満足だったりするだけで、選手本人のプロでの成功には貢献しないのです。そして来季のカレッジでの成功もまったく保証されてもいません。
「プロで通用するまでにはまだやるべきことがある」まったくその通りですが、やるべきことがたっぷりある若い選手がドラフトの上位のほとんどを占めていることに反対している方は気づいていらっしゃらないのか?と困惑します。たぶん他のドラフト生のこと、ドラフトそのもののことをまったく知らないで反対しているんじゃないかと疑いたくなります。能力の向上はカレッジにいてもプロになってもやること。プロの方がより環境が良いはずです。(お金が転がりこんできて有頂天になって遊んじゃうような選手なら何年後にプロになっても同じことです。成功しません。)

アーリーエントリーしてもプロで失敗する可能性はあるのか。当然ながらあります。全体1位指名されるような選手ですら生き残れないときもあるんですから当たり前です。だからと言ってその失敗した選手が1年長くカレッジにいたらNBAで成功したか?というとそんなことはわからない。プロアスリートにとっては剛気な積極性も才能のうちであって、引っ込み思案に俺はバスケで成功しないかもしれないから学位もらっておこうなんていうことをHachimuraのレベルの才能があるのに言っているようでは既にメンタルで負けなんじゃないでしょうか。というか学位確保ってあと2年も学校に残るの?って話ですね。

「プロに行くとプレータイムがもらえない」というような理由でアーリーエントリーに反対している方になるとG-Leagueの存在すら知らない方でしょうから反論する必要すら感じられません。
他にも以前の記事で指摘した通り2019年のドラフトは高校生が直接ドラフト入りできるように制度が変わる可能性が高く、二年分の高校生が一気に入ってくる最もドラフトが若い才能で溢れかえる年になります。なぜそんな年にわざわざ合わせてアーリーエントリーする年を遅らせるのか。なぜアーリーエントリーすべきではないと主張するのか、その理由の方が聞きたいぐらいです。



Sweet 16 Loyola-Chicago、Michiganが勝ち進む

NCAAトーナメント16強の一日目4試合が開催。予想がまるで外れてKentucky、Gonzagaが敗退。この日の4試合で私のブラケット予想はひとつも当たらず。既に第1~4シードが敗退していてKentucky圧倒有利かと思われた南地区は第9シードKansas Stateと第11シードLoyola-Chicagoというカードに。このどちらかのチームが次週のFinal Fourに進むことが確定。Loyolaは試合序盤で相手のNevadaに得点差を離されて、ミラクルランも今日までかなと思わせたんですが、そこから一気に盛り返してハーフタイムまでにリード。試合の最後もクラッチシュートでNevadaを振り切っています。これでトーナメント3勝、その3試合合計で4点差で3試合勝ってます。それもエースの選手がいるわけではなく代わる代わる違う選手が決勝ゴールを決めている。こういうチームが出てくるのがNCAAトーナメントの楽しみですね。

西地区。こちらも第1&2シードが二回戦で敗退、Sweet 16まで残った各校にチャンスがあったわけですが、第9シードFlorida Stateが75−60で第4シードGonzagaに快勝。Florida State、シーズン中は激戦区ACCで揉まれて負けもこんでいたんですが、ここへ来てピークパフォーマンスでエリート8進出です。日本期待のGonzaga Rui Hachimuraはこの日怪我人もあってことから今季二度目となる先発出場。敗戦の中健闘したと思います。特に前半。後半はマークされて自由にできませんでしたが、これは仕方のないところ。この日のスタッツは36分出場16得点(チームトップ)9リバウンド5/12, フリースロー6/8 3ポイント0/0。
また別項で書きますが、この内容からしてやはりNBAドラフトにはアーリーエントリーすべきであると思います。今日Florida Stateに後半苦労した理由はACCの大型選手に相対したときの経験不足。大型有力選手が皆無のマイナーカンファレンスに所属するGonzagaで今季以上のスタッツの数字を並べたとしてもNBA的には能力の証明にもならないし、本人にとってもその部分の能力の向上にもならないでしょう。Hachimura選手にしか興味のない日本のバスケファンからは物足りない今期最終戦に見えたかもしれませんが、他校のアーリーエントリーエントリーする有力選手たちも今日のHachimura程度のスタッツで堂々エントリーしますから。毎年そうですし。(例えばKentuckyの今季のエース1年生Kevin Knoxの今日カレッジ最終戦のスタッツは34分13点8リバウンド 5/10, FT 2/2, 3pt 1/3。Knoxはロッタリーピックの選手です)

西地区は第3シードのMichiganが圧勝でエリート8でFlorida Stateと対戦。Michigan、うーん。派手に勝ってますね。意外です。今日の結果、Florida State、Michigan、Loyola-Chicago、Kansas Stateの4校のうちのどれかが全米優勝戦進出することも確定しています。

UMBC x Virginia戦見ました

遅ればせながら再放送になっていた史上初の第16シードによるアップセットの試合、No. 1 Virginia X No. 16 UMBC戦を見ました。試合結果を知っていて見ても、あと6分14点差、いやまだ時間あるしこっからVirginiaが勝つんだろ?という感じではらはら。
なんでもNo. 1 x No. 16の試合でハーフタイムに同点だったのもこの試合が初めてだったそうです。

Virginiaはとにかくジャンプショットがまるで入らないのがどうしようもないレベルでした。バスケには当たっていない日というのは確実にあってそれに抗ってもダメな場合は確かにある。この日のVirginiaの3ポインターのハズし方のズレがあまりにも大きいショットが多くて、もうちょっとで入り始めるという感じじゃなかった。終盤になって少し入るようになったんですが、UMBCの方も入れているので点差が縮まらない。

現在のカレッジバスケットボールではタイムアウトは各チーム4回。前半に既に2回を消化したVirginia、後半たぶん3~4分ぐらいの時点で早くも3回目のタイムアウトをとった。点差が2桁になった辺りでですね。現実的にはもうこれが最後の戦術指導のタイムアウトのはず。Virginia HC Tony Bennettの焦りが感じられたところ。
そのタイムアウトの直後にVirginiaは体格を活かしたクラシックなポストアップで得点。そう、これで行けばまだ時間もあるから点差も縮められる、相手のファールもそのうち嵩んでくるだろう、という納得の攻めだったんですが、それっきり。よくわからない。なぜうまくいったのに止めたのか。
今季通してVirginiaが最大のビハインドになったのは13点差だったと試合中情報。その13点差に点差が広がり、さらに開く。結果的には2桁になった点差は一度も1桁に戻らないままの歴史的敗戦。時間的に手遅れにほど近くなった辺りでVirginiaはプレッシャーディフェンスに切り替えたものの時既に遅し。Virginiaは攻めがあまりにも遅攻に偏っていて追うとなったときの攻め手が乏しく迫力不足。(連想したのがその昔のオプションオフェンスで全米を席巻した絶頂期最強Nebraskaフットボールが、逆に点差を付けられてしまうとまるで追従できなくてあえなく敗戦していった様を見るよう。古くてわかりにくい例えでスミマセン)

UMBCは最後までシュートが入り続けたし、なによりもディフェンスで走り回り続けられた。Virginiaのボールハンドラーに対してしっかり手を広げ、ボールへのスティールの意思を見せてVirginiaの攻めリズムを入りの部分で乱していたのも良かったです。
二回戦でのKansas State戦でもUMBCは好試合を展開していましたし、立派なもんです。

Kentucky, Gonzaga視界良好

出先だったので更新が遅れました。March Madness二回戦が終了。数多くの上位校が敗戦した四日間になりました。まとめます。第1シードでは史上初の第16シードに敗戦したVirginia、さらに昨夜逆転負けを喫したXavierと二校が早くも姿を消してます。第2シードでは22点差をひっくり返されて悪夢の大逆転負けでCinicinnatiが敗戦。4分ほど残りで無駄なファールでエースが退場になってからまくられました。さらにエリート校North Carolinaが21点差惨敗でこれも日曜日の二回戦で敗退。前年優勝校のNCAAトーナメントでの敗戦スコアとしては過去最悪だそうです。それ以外にも第3シードでMichigan StateがFirst Fourから勝ち上がってきたSyracuseの伝統芸ゾーンディフェンスをまったく攻められず3ポインターを放り込むばかりの試合となり、終盤その3がまったく入らなくなって敗戦。同じく第3シードのTennesseeは第11シードLoyola Chicagoの最終盤の逆転シュートを食って敗退。

地区別では南地区が第1シードから第4シードまで全て二回戦までに敗退。これは史上初の事態。これで南地区は第5シードのKentukcyがトップシードでFinal Fourに向けて視界良好。同地区の残りの相手は第9シードKansas State、地区決勝の相手は第7シードNevadaと第11シードLoyola Chicagoの勝者。Kentucky、あんまり強そうじゃないんですけどね。エースKevin Knoxがファールトラブルでベンチに下がった時間帯には第13シードBuffaloにかなり苦戦。ただKnoxはシーズン前半と比較すると自信と貫禄がついています。NBAドラフトでも堂々の上位指名を確定的にしています。

第1第2シードが消えた西地区は第4シードのGonzagaの二年連続でのFinal Fourが有望。第3シードはBig TenトーナメントチャンピオンのMichiganですが、Michiganの二回戦は大苦戦、最後ブザービーターで勝ち抜けましたがGonzagaの方が調子は良さそう。Michiganに破れたHoustonはもったいなかったです。鼻っ柱が強いPG Rob GrayがAACトーナメントでもNCAAトーナメント一回戦でもチームを引っ張ってきたんですがいずれも一歩足らずに敗退。Grayはいい選手ですね。

他の二地区は安泰に近い。東地区は1-2-3-5とほぼ順当。第5シードは開幕前から推していたWest Virgina。中西部は上でも書いた第11シード扱いのSyracuseがいますが、他は1~2~5シード。次戦のDuke x Syracueの対決は楽しみ。
Kentucky、Gonzaga、Villanova、KansasがFinal Fourの最有力という感じでしょうか。

NBAドラフトという方向から見ると上位指名候補の選手の所属校が早々に敗退しているのが目立ちますね。Arizona DeAndre Ayton、Missouri Michael Porter、Texas Mohamed Bamba、Oklahoma Trae Youngなど候補本人も不本意な試合でカレッジキャリア終了になりそうです。プロのスカウトはトーナメントだけでなくレギュラーシーズンその他も細かくみて査定するでしょうが、NBAのオーナーなんていうのは我々と大して変わらない程度の査定能力でしょうからNCAAトーナメントの活躍はドラフトの順位にそこそこ影響するはず。そういう意味では二週目以降まで残ったKentuckyのKevin Knox、GonzagaのRui Hachimura、Texas A&M Robert Williams、Villanova Mikal Bridgesなどはドラフト株を上げるチャンスで、今後の活躍が注目されます。DukeのMarvin Bagley IIIなんかは不調でも活躍してもトップ3指名は確実ですからそういう意味では注目度は低いかなと。NBAファンで上位指名権を持つチームを贔屓にしているファンの方は逆にBagleyは注目ですね。

Madness! 16位シードUMBCが全米1位シード撃破

寝ていてその試合を見てません。残念、歴史的瞬間を目撃できませんでした。我がスマートフォンがBreaking News!として知らせてくれたんですけど眠くて寝てました。なんと。68校全代表のうちの全米ナンバーワンシードだったVirginaが惨敗。March Madness開幕前にVirginia(および第2シードCinicinnati)はロースコアリングのチーム、ここを破るのは突発的なオフェンスのチームとご紹介していたんですが、なんと第16シードUniversity of Maryland Balitmore-Countyがその突発的オフェンスを繰り出す学校になってしまうとは。組み合わせが発表になったときにはUMBCがなんの略かわからず、University of Michigan Battle Creekかな?America East所属だから違うか...などと言っていたのが、なんと。最終スコアも驚愕の74-54、20点差。Virginiaの得点力は今季こんなものですが、74失点。31勝2敗、あのACCを20勝1敗という圧勝で駆け抜けてきたチームがまさかの一回戦での惨敗敗退となりました。
March Madnessの過去の最大のアップセットは15位シードによる2位シード撃破が計8度記録されているんですが、16位シードの勝利は史上初。15位シードによるアップセットは8度のうち2012年以降に4度とマイナーカンファレンスのチャンピオン校の力量がアップしているという兆しはあったものの、まさか。

ところがこれを予想していた人が身近にいてびっくりしてしまいます。私がESPNで作っているグループの同僚でなんとこれを当ててる人がいるのです。この方のブラケット予想は初日16試合全部正解(第13シードBuffaloの対Arizona圧勝含む)。まぐれだろ、明日はUMBCとか選んでるしすぐ追いつけると高を括っていたら二日目午後もMarshallとかButlerも当ててその時点でまだパーフェクト。結局二日目終えて32戦中29試合を正解してESPNの全エントリ17,300,000のうちの91位につけていらっしゃいます。私の予想も好調で26試合正解(ESPN全体で99.5%)と普通の年ならグループトップでも不思議じゃないのに負けてます。ぐぬぬ。
ESPNの予想全体トップには32試合中31試合を的中させた方が4名(パーフェクトはもういない)いますが、4人とも唯一外しているのがUMBCの今日の勝利。当てるつもりでエントリしていたら当たらないでしょこれは。
UMBCの勝利を「当てたぞ」と自分の予想ブラケットの画像をSNSでアップしていた一人がFAUのフットボールHC あのLane Kiffinだったりするのが笑えます。彼の予想は他にもアップセットだらけで当てる気がほとんどないモノ(オフィス内の賭けへのカンパみたいなものでしょう)なのでまあたまたまってことですが、本気で当てる気がある人がUMBCを選んで当たっちゃうというのはすごいかなと。

UMBCで28得点と鉄壁Virginiaディフェンスを叩き潰したJairus Lyles。なんでも彼の両親はViginia出身者だとか。父親は同校でフットボールを4年間プレーした後NFLにも所属したそうです。Jarius本人も高校の最上級生のとき2013年のリクルートランキングで100位以内200位以内に名前が上がった選手だそうで、そういう選手がなぜか完全無名校で4年間を過ごし、最後の最後にカレッジバスケットボールの伝説の人になってしまったんですねー。すごいですね。高校卒業当初はVCUに入学したものの気が変わってUMBCに転校したとか。確かにVCUの2013−14シーズンの新入生として3つ星リクルートとして名前が載ってます。当時のVCUのHCは若きカレッジの名将と目されていたShaka SmartがTexasに引き抜かれる前。何か合わないことがあったのかShakaのVCUを辞めて無名校でバスケをやる選択。そして伝説に。いやはや。
アメリカのバスケの選手層の厚みってすごいですね。

NBAを目指して遠回りでも焦らずに

憶測を少し書こうかと思います。George Washington大で四年間のeligibilityを全うしたYuta Watanabe選手のケガについての診断情報が試合後一週間ですがまったく出ませんね。これはコメント欄で少し書きましたが、あの試合が終了した時点でWatanabeのカレッジバスケットボール選手としての現役期間は終了したので選手の情報としては学校側はもうタッチすべきではないし、発表しないというのは想像はできました。実際なにも発表ありません。Watanabe選手個人からのSNSでの情報発信もありませんね。

速報のような形でケガをしたナイトゲームの当日のうちに負傷は比較的軽微という情報もあったようですが、これは多分信憑性は乏しいです。足首を強くひねってひどい腫れがあったわけですが、あのタイプのケガでは靭帯の損傷の程度で診断が決まるはず。靭帯の損傷程度は外部からはわかるはずもなくつまりMRIでの撮影がほぼ必須、追って医師の診断という流れになります。X線撮影はアリーナ内にその施設がある場合すらありますからすぐですがMRIはそうは行かない。
アメスポの愛好家の皆さんは各ジャンルでの怪我人が出た時に「翌朝にMRIを撮影する」として発表されるのがほとんどなのはご存知の通りかと思います。一番早くてそんなところでしょう。メジャースポーツのプロアスリートであってもそうです。終夜営業のMRIがあるとは考えにくく、Watanabe選手がケガをした試合は午後8:30試合開始。真夜中にMRIを撮っているとは考えにくい。よって試合当夜に速報のような形で出た情報は憶測情報と考えた方が事実に近いのではないかと思われます。

カレッジ最終年の成績を踏まえるとNBA Summer Leagueに行くことが現実的な目標であったであろうWatanabe選手。カレッジでの現役選手でもないので靭帯損傷の程度を公表することは必要がない。プロを目指すために代理人を既に確保しているのかどうかは存じませんが、代理人がいればまずケガの情報は当面伏せておけとアドバイスするのは確実でしょう。いずれにせよ将来ある身ですから焦らずきちんと治していただきたいです。今学期の学業の残りもあることですから米国内での治療とするのか日本に戻っての方が良いと考えるのか、手術となった場合は今年のSummer Leagueはまったく間に合わないと推測できるのにアメリカに残って治療を続けるのが良いのか、いろいろ判断もあることでしょう。

ちなみにケガの当日の足首の写真がWatanabe選手のお母様のTwitterにアップロードされています。尋常な腫れではないと思います。
https://twitter.com/kumi361030

Arizona最後かもしれないトーナメントで初戦で散る

例のリクルート生への不正利益供与問題で今オフシーズンにFBIおよびNCAAから吊し上げを食うかもしれない第4シードArizona Wildcatsが一回戦で第13シードのBuffalo Bullsに89-68の惨敗で姿を消してます。NBAドラフトで全体1位指名の有力候補であるDeAndre Ayton、さらに他にも相手より遥かに長身のフロントコートを複数揃えながら、ガードたちが40分間激しく守ったBuffaloを崩せずまさかの21点差の大敗となりました。Buffaloは二回戦はDavidsonとの接戦を勝ちきった第5シードKentuckyと。Buffaloは学校史上初のNCAAトーナメント勝利とか。
Buffaloは思い切ってAytonにトリプルチームで囲んだり、身長で不利ながらリバウンドバトルでファールを犯さずに大健闘。トリプルチームっていうのは高校バスケではよくありがちな話ですが、一流のカレッジチーム相手にはそうそう成功するものではない。二人もフリーの選手ができているはずで、必ずそこから咎められるもののはずなんですが、そうはならず。Buffaloの方はバックボードにバウンスしての3ポインターが決まったりすべてが良い方へ転んでのアップセットへ。

ArizonaはFBIからの追求を受けている不正利益供与問題で容疑を否認して突っ切る方向ですが、行方は不透明。来季が始まるまでにHCやADが在職のままでいられるのか、学校がなんらかの制裁を受けるのかどうか、まったくわかりません。来秋に入ってくる予定だったリクルート生は既に脱落者が出ている。現役の選手でも転校を模索する選手と当然出てくることでしょう。一番安泰なのは裏金を貰ったとされるAytonで、この敗戦を受けてドラフト行きを早々に宣言してくるでしょう。全体1位が有力視、悪くても3位までには消える逸材とされますが、今日の試合では鈍重にも見えてしまう内容でしたね。
刑事事件やNCAA規則違反がどうなるにせよ短期的に来季のArizonaが弱体化するのはほとんど確定的。中期的に数年程度の奨学生枠削除ぐらいで済めばまだ良い方で、見せしめにされて活動ができないような状況になる最悪の可能性も否定できないところです。前例としてはフットボールでSMUが食ったような完全活動停止があります。そこまでいかなくてもHCも現職のSean Millerが退かざるを得なくなった場合には外部から有力コーチを招請するのも困難になるはずで弱体化が見込まれます。西の強豪校・全米優勝校としてカレッジバスケットボールの地域的な広がりに寄与してきたArizonaですが、今回ばかりはまずそう。

以前も書いた通り、Arizonaが強行突破・完全否認へ向かったということはFBIの捜査との全面対決を目指すわけで、裏金があったとしても解明されえないと自信があるということでしょう。FBIのメンツを賭けてArizonaを捉えられるかどうか。
もし捉えきれないとしたら、わざと捜査の進展を遅くして複数年に渡ってArizonaを不安定な地位にして有力リクルート生が来ない状況を作って生殺しにするなんていうもアリなのかどうか。




March Madness 組み合わせ決定

今年のMarch Madness=NCAAトーナメントの組み合わせが日曜日に発表になってます。ところどころシード順に疑問の残る組み合わせもある。上位の強さが抜きん出ていない。シード順4位5位辺りまで十分に優勝を狙えそうな荒れるトーナメントが期待できそうに見えます。First Fourは火曜日から、一回戦の本番スタートは木曜日から。

この状況では推すチームを選ぶのも難しいところなんですが、EastのトップシードとなったVillanovaを本命として推しておこうかと思います。シーズン中の勝ちこんでいた時期のVillanovaの勝ちっぷりが印象的なのと、Eastの他校にあまり怖い相手がいなさそうだからという理由です。但し東の第5シードとなったWest Virginiaは不気味。West Virginaha試合内容戦績、第5シードは低くないか?という感じがしています。West VirginiaとVillanovaは順当なら三回戦=Sweet 16での対戦になります。

MidwestのNo. 1シードとなったKansasの地区はかなり難敵が多いのですんなりKansasを推しにくい。No. 2 Duke, No. 3 Michigan Stateとエリート校がいるかと思えば、Rhode IslandやNC StateやSeton Hallといった好チーム、New Mexico StateやFirst Fourから上がってくるであろうSyracuseなどがいてエリート校もすんなりと勝ち上がれるか疑問のある激戦の地区のように見えます。個人的な好みでこの地区はMichigan Stateの勝ち上がりを予想。

APランクトップのVirginiaは南の第1シードに。ここはVirginiaにとっては良い地区を引き当てたように見えますね。第2シードにCinicinnati、以下Tennessee、Arizona、Kentucky、Miami-FLとどれもちょっとオーバーレイテッド気味な学校が並びます。VirginiaとCinicinnatiはともにロースコアリングゲームを得意とするディフェンスのチーム。この2トップを打ち破るような突発的な攻撃力を持つチームとなるとKentuckyが穴馬、と言いたいところですが、Kentuckyの一回戦の対戦相手のDavidsonは侮れない。トップシードに当たる前にあえなく敗退だってありえます。この地区の注目の序盤カードはVirginiaの二回戦対Creighton戦としておきましょう。

第1シードにBig Eastから選ばれたのがXavier。XavierとCinicinnatiは同市内ライバルで、シーズン序盤にXavierがCinicinnatiに完勝。これがずっと効いてCincinnatiは勝てども勝てどもランキングでXavierを抜けず、逆にXavierはそこここで負けても常にCincinnatiのすぐ上でランキングが下げ止まるというシーズンでした。Cincinnatiのランク下支えのおかげもあってXavierはAPランクで3位と好位置でSelection Sundayに突入、第1シードも獲得しました。Xavierの地区には昨年の覇者North Carolina、昨年の準優勝校Gonzaga、Big Tenでシーズン前からの予想外に勝ちこんだMichiganとOhio State、Big Eastトーナメントでもいいところを見せたProvidence、Americanで決勝に進んだ好調Houston、San Diego Stateなど多くの好チームを含みます。一番読みにくいのがこの地区ではないでしょうか。
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