アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

College Basketball

中国で万引きUCLA大苦戦

今回話が錯綜すると思いますのでご容赦願います。

カレッジバスケットボールの西の名門No. 23 UCLAが今夜Central Arkansas相手に大苦戦。UCLAは追い詰められながらもぎりぎりで追いついてなんとか延長戦に持ち込んでなんとか無名校Central Arkansasを106-101で振り切ってます。カレッジバスケはこういうのがおもしろいです。Central Arkansasの3ポインターがバンバン決まっての熱戦。敗戦はしましたが名門UCLA相手にアウェイでこういう試合を経験したチームが3月にまた大舞台に出てくると怖いのかも。そうでなくても無名校と呼ばれるチームでも好選手がいる、アメリカのバスケの裾野は限りなく広いのだなと再確認させられる試合でした。


UCLAの苦戦の理由をそこに求めるべきかどうかはわかりませんが、UCLAはこれがアメリカ本土開幕戦。Georgia Techとシーズン開幕戦を中国・上海で行ってきてのこれが今季二戦目でした。上海にいる間にUCLAの選手3人が万引きをしたとかで逮捕されるという騒ぎがありました。3人はUCLAから「無期限出場停止処分」となってます。それも苦戦の理由のうち?そうかもしれません。

その3人万引き犯のうちの一人がNBA Los Angeles Lakersのお騒がせルーキーLonzo Ballの弟、LiAngelo Ballだったことで余計に話題に。Lonzo Ballはルーキーで早くもトリプルダブルを記録。サマーリーグでも注目を浴びていたし、NBAの新しいスター候補生。しかしLonzo本人はともかくその父親がマスコミにあることないこと喋りまくりの困った親で、自分の息子をMagic Johnson級だのなんだのとか。オフシーズンにカレッジバスケ界を揺るがせたリクルート生への不正利益供与問題が噴出したときには「あいつら、俺がうんと言うまで諦めずにカネ持ってくるんだよ」とか爆弾発言。ちょっと待てという感じの発言だらけ。既にプロになってしまったLonzoはともかく、UCLAにLiAngeloが在籍中、さらにその下にLaMelo Ballという16歳の息子が高校にバスケ選手として在学中。カネ貰ってるとか言っていいのかよ?良いわけないです。3兄弟は全員同じ高校の出身なのでカネを貰ったとかオファーされたという場所は間違いなくその高校在学中のことになるんです。後先考えずなんでも言うなこのバカ親父は、という感じ。高校の側からすればたまったもんではない。なにせ前にも書きましたがこの問題は連邦捜査局FBIが調査して既に逮捕者も複数出ている問題で、こんな暴露話を白昼堂々とされてはFBIの捜査の目が向けられる可能性は十分。そんなこんなでたぶん高校と水面下でモメたんでしょう、LaMeloは高校中退。親父が個人的にコーチするとか。LonzoがNBA契約で稼いだカネは既にありますから個人トレーナーを雇って鍛えるってことですかね。まあ日本の方なら亀田兄弟を連想するようなくだらない話であります。そんなんでどこのカレッジに進めるのか。

それで万引きのLiAngeloの方に話を戻します。逮捕直後はアメリカにいるバカ親父は「そんなの些細なこと」と例によって強気発言をしていたんですが、中国では事情が違うということが徐々にわかったのかトーンダウン。UCLAチームは既に米国に帰国しても3人は帰れない。それで結局、たまたまアジア歴訪中だったトランプ大統領から中国側へ善処を要望してもらいやっとのことで昨日帰国したきたばかりです。釈放されたことでまたバカ親父のくだらない発言が聞けるようになると思います。帰国した3人はさすがに参ったのか帰国記者会見ではトランプや関係者への感謝を述べるハメに。ちなみに盗んだのはルイヴィトンのバッグなどとか。

珍しいんですよね。バスケの世界は圧倒的にトランプ否定派が多く、例のGolden State Warriorsのホワイトハウス訪問拒否事件などトランプをボロクソに言うのがほぼスタンダードになっていたところ。その中でトランプ大統領ありがとうございました、と言わねばならないハメに嵌ったのがまさかのあの口の悪いBall一家の次男坊かという。こんなくだらない万引き犯に米国大統領が口添えしてくれるっていうのは運が良いというかなんというか。

さらに話を広げます。この問題はSports Centerや、バスケ中継でも言及されていたんですが、とても気になることがありました。ESPNのカレッジバスケ解説をしているJay Williams(私にとってはいまでもDuke当時の名前のJason Williamsですが)がこの問題を問われて「子供のやったことだ。2~3試合の出場停止で良い」とか言うんですよね。Sports Centerでも黒人女性アナが「子供のやったことでしょ?大げさに言うようなことなの?」とマジで言うのです。あーこれはまずいなあと思いました。まず彼らは子供ではない。18歳成人です。Jay Williamsも即座に他の解説者(白人)に反論されていましたが、こういうのって「黒人の社会では盗みはしてもOKなんだなあ、きみたちの常識はそうなんだね…」という感じで実にまずいと思うんですが、Jayは本気でそういう主張をしてしまう。それも必死の顔で。それぞれの見方が形成されるにはそれぞれの人生の背景があるんでしょうが、今の分断が激しくなってきているアメリカではこういうのはやめた方が良い。正直印象悪いです。それにこの話は貧困家庭の子がスーパーマーケットで万引きをしたとかいうのとは違う。兄がNBAのスターでカネもあるのに海外試合の合間にヴィトンのバッグ万引き。アメリカ人の恥だろ!と他の解説者に反論されてもJayには近所のスーパーでの万引きとの区別がつかないようで納得しないんですよね。残念な話です。

現時点での結論ではUCLAから無期限出場停止を申し渡されてますが、UCLAが今後も苦戦するようなら年明け早々に出場停止は解除してくるのでしょう。

UCLAはバスケの西の名門としてCBS Sports Classicの参加校でもあります。CBS Sports ClassicはKentucky、North Carolina、UCLA、Ohio Stateの四校が三年1サイクルで総当たりするイベントで、先日行われたChampions Classicの成功を見て後発で組まれた同タイプのイベント。Champions Classic(Duke, Kentucky, Michigan State, Kansas)に有力カンファレンスのエリート校は抑えられてしまっており企画は困難だったかに思いますが、Kentuckyのみダブりでなんとか四校を揃えて、今季が四年目2サイクル目に入るところ。UCLAはKentuckyとの試合が12月に組まれてます。どうするんですかね、その頃までに万引き組の出場停止を解除してしまうのか。あまり時期が早いとまた叩かれるでしょうし、かと言ってUCLAはKentuckyの他にも優勝候補の一角No. 12 Cincinnati、またMichiganなど割と意欲的なnon-conferenceの試合を12月中に予定しており、March Madnessを見据えるとあまり負けたくはない。解除時期に悩むところですか。

ところでCBS Sports Classicですが、参加校の中で一番バスケの伝統のないOhio Stateの戦力がかなり落ち込んでます。HCを急にクビにしたりしたのも怪しく、個人的にはFBI捜査がらみでやばそうな学校のひとつではないかと思ってます。CBS Sports Classicは四年目、つまり今季を含めてあと三年はこの四校で続けなければならない契約状況なんですが、元々バスケの伝統がないOhio State、リクルートが細ってこのまま落ち込んでいってしまう可能性がありイベント側としては迷惑な状況。そこへさらにUCLAもBall一家がらみで云々となったらイベント全体が失速してしまう。単年イベントじゃないんで影響が大きいです。KentuckyとNorth Carolinaさえ出場すればそれなりに中立地の大都市でチケットは売れるでしょうが、相手校のグレードが落ちるとイベントの興行価値は大きく低下する。主催者としてはあと三年間我慢してOhio Stateの復活を待つしかないんですが、その後を考えて別の学校を引き入れるべく策動することも迫られそうです。場合によっては企画停止すらありうるか。同時に主催者はUCLAにはあまりおかしな事にクビを突っ込まずに伝統校のイメージを大事にしていて欲しいと思ってるでしょうね。入れ換える他の選択肢は乏しいので。

今年のChampions Classic四校は全部強そう

昨夜カレッジフットボールのCFPランク発表がされたのはカレッジバスケのChampions Classicダブルヘッダーの間でした。No. 1 Duke x No. 2 Michigan Stateが第一試合、No. 5 Kansas x No. 7 Kentuckyが第二試合。どちらも大変見応えのある好試合となりました。まだシーズン序盤、昨今は強豪校は程度の差はあれどこも才能溢れるブルーチップ新一年生を先発に組み込むため、チームプレーが稚拙だったりすることが多いのですが、この日はそういう部分は目立たず。この四校の中では一番二年生以上の才能が高いMichigan Stateがさすがのボール廻しからの得点を重ねてアドバンテージを感じさせましたけれど、大会場でのビッグマッチに新一年生達も奮戦。それぞれのチーム・選手の高いポテンシャルを示して各校の今季の活躍を期待させるに十分なイベントとなったと思います。カレッジを1年で通過してプロになるいわゆる1-and-doneの選手たちもこの四校の中には多いはずです。誰がドラフトまでに抜け出してくるんでしょうか。

第一試合はDukeの最上級生となったGrayson Allenが大爆発キャリアハイ37得点でMichigan Stateを振り切って88-81で勝利。Allenは3ポイントラインから下がってNBAの3ポイントライン辺りの距離からどんどんシュートを決める場面も何度もあり。この一試合で評価は云々しきれませんけれどあの距離からのショットにこのオフシーズンに自信を深めたのだろうと思われます。最上級生、NBAドラフトを見据えて相当努力してきた様子が見えたように思いました。昨年の試合と関係のない余計なトラブルを忘れさせてプロ転向できるか。同じDuke出身で期待は低いままNBA入り、シャープシューターとして生き残ったJ.J. Redickのような存在になれるか。

Michigan Stateの二年生Miles Bridges。昨季後1-and-doneだろうと大方が予想した選手ですがカレッジで優勝したいと残留してきたBridges、この日19得点チームハイタイ(3人が19得点)。まとまったチームの中でもやはりエースはこの選手か。例年Michigan StateはHC Tom Izzoの手腕でシーズン終盤までに良く練られたチームを造り上げて来る感じのシーズンが多い(逆に言うとシーズン中かなり敗戦する)ですが、この日の試合は今年は序盤から相当に強そうです。BridgesがNBAキャリアを一年削って残留したその心意気も大事なトーナメントの一戦では生きる可能性もあり期待できそうです。この日はMichigan Stateのタイミングを計った技ありのブロックショットも多く目立ちました。

第二試合はKansasがメンバーを欠きながら65-61でKentuckyを振り切り。Billy Prestonが自動車事故を起こしたとかでこの日はチームが自主的に出場させず。Prestonはシーズン開幕戦も授業に遅刻したという理由で出場させてもらえず、とKansasには珍しいトラブル型の新入生のようです。どうも自動車保険に入っていなかったとかそういう話っぽいです。試合の方はファーストブレイクでの失敗多発などいただけない部分もかなりありましたがなんとか試合をまとめて勝ちきり。シュート成功率35%で良く勝ちましたね。Kansasも今年もやってくれそうです。

シーズン冒頭バタバタしていた新入生多数のKentuckyがシーズン三戦目のこの試合では躍動。ポテンシャルの高さを示した試合になったと思います。とにかく全員サイズがある。この前までのマイナー校相手では圧倒的なサイズの差でなんとか勝ったような試合ばかりでしたが、この日強豪校のKansasの選手と見比べてもまだスパンの長さが目立つ、サイズのアドバンテージがくっきり。HC Calipariがハーフタイムに不満を表明していたリバウンドでも後半は健闘。Kentuckyの新一年生たちは現時点で横並びで誰がシーズンが進む中でエースとして浮上してくるのかまだ見えないんですが、そういう得点源エースの働きをする選手が出てくると一気にパワーアップしそうではあります。


No. 5 Kentucky 新一年生だらけ

カレッジバスケットボールシーズンが開幕。各地で開幕戦が行われてます。No. 5に推されているKentuckyは開幕戦でUtah Valleyと対戦。大変苦労をして逆転勝ちで開幕戦を飾ってます。Utah Valleyは金曜夜に@No. 5 Kentucky、明晩に@No. 1 Dukeというとんでもない開幕スケジュールを組んでます。これ、選手たちのための想い出作りで「いつでもどこでも行きますから!」とか言って強豪校に対戦を受諾してもらったかなんかでしょうか。なんでも同校は新興校ですが生徒数ではユタ州最大の学校なんだそうです。

そんな無名校との試合だったんですが、開けてびっくりKentuckyの新入生たちが右往左往の前半戦となってしまいハーフタイムでUtah Valleyが34-25でリード。Kentuckyのシュートは34本投げて7本。今年のKentuckyは全米No. 5とランクされてますが内実はスポーツ奨学生11人のうちなんと8人が新一年生。2人が二年生。才能レベルやサイズでは全米最高レベルなのでしょうが、最上級生が戦うUtah Valleyがリバウンドでも奮戦してKentuckyを凌いでしまうことに。後半も開始早々に最大Utah Valley12点リードまで差が広がりました。KentuckyのJohn Calipariヘッドコーチ激怒。

ここからKentuckyはゾーンディフェンスに切り換えてUtah Valleyのオフェンスの勢いを止める。サイズがあって高さも手の長さもあるKentuckyのゾーンに戸惑い、そこからターンオーバー連発→ダンクでやっとKentuckyが息を吹き返したぶんあの時点で18連続得点で逆転。そこからも相手を振り切れず最終スコア73-63でKentucky初勝利。Coach Cal、やれやれの表情でした。

Kentuckyは毎年のように一年でNBAドラフト行きを選択するプロ促成工場のようなプログラム。他校と違ってヘッドコーチが「君を良い選手にすることや勝つことだけが私の仕事じゃない。君がドラフトされるまでが私の仕事だ。」と明言して全米の高校トップリクルートを毎年集めてくる。そういうKentuckyでもさすがに8人は多いようです。脆い。たぶんNo. 5というプレシーズンランクは盛り過ぎでしょう。カレッジスポーツはシーズンを通して育つという面があるし、特にバスケは要は3月4月にトーナメントで勝ちさえすれば良い仕組みでもあります。新入生を育てるのは毎年の仕事で、この仕事をさせたらCalipari以上のコーチはいないわけで、この8人の一年生を春の本番March Madenssまでにどう仕上げてくるか楽しみにしたいとは思います。

ただ当面はかなり負けるかもしれません。来週火曜日に予定されているChampions Classicの対No. 4 Kansas戦はこの日の様子では惨敗もありうる。その前に日曜日に予定されている第2戦のホームでのVermont戦も負けるかなと思います。Vermontは昨季29勝、そしてそのほとんどのメンバーが今季も戻ってきている学校でマイナーカンファレンス所属校だからと言って侮ることができるような相手ではない。今日以上の苦戦必至、Kentuckyの方がアンダードッグだと思って見る方が良いかも。若い選手の教育のためにそういう相手との試合をCoach Calはわざと組んだのかもしれません。

カレッジバスケのシーズン Chempions Classicの名門校が揃って上位

冬も近づくこの時期、カレッジバスケの方もシーズン開幕間近です。今オフはリクルート生への利益供与問題が大きな汚点となっており今後の展開にも目が離せませんが、センセーショナルにFBIがこの問題を打ち上げ逮捕者が数名・LouisvilleのHC Rick Pitinoが実質解雇後は各校とも口をつぐんで嵐が過ぎるのを待っているような感じです。先日メディア対応の日にKentuckyの記者会見で、記者がこの問題を質問すると、Kentucky HCのJohn Calipariがそれを遮って「ウチのバスケットボールチームについての質問はないのかな?」と対応。それに追い討ちをかけて記者が「今日はメディアデーですから我々は自由に質問できるはずですが?それにあなた(Calipari)が答えるかどうかはあなたの自由ですけれど質問を遮るのはおかしくないですか?」なんて言っていて、いやーいきなり盛り上がってるなあと。

たぶんKentuckyやDukeのようなカレッジバスケ界で超名門、高校バスケのスターの誰しもが行きたがる学校は利益供与の必要性はさほど高くなく、どっちかっていうと怪しいのはその少し下のLouisvilleもそうですが、例えばHCを急に解任したOhio Stateとか、Baylorとかその辺の方が臭い可能性を感じます。単なる勘です。


さてそのKentuckyを含むカレッジバスケの名門校が発表されたプレシーズンランキングの上位を占めてます。毎年シーズンの序盤にChampions Classicと銘打ってKentucky、Duke、Michigan State、Kansasの四校が3年サイクルの総当たりで全米の大会場でビッグマッチを開催します。その四校がプレシーズンの5位以内に全部入っています。例年、一校二校評判で遅れを取るところが出るものですが今年は揃って期待のシーズンということになってます。組合せはNo. 1 Duke x No. 2 Michigan State、No. 4 Kansas x No. 5 Kentuckyというダブルヘッダー。毎年Champions Classicを見るといよいよシーズンだなという感じがします。ちなみにこの四校に割って入ってAP No. 3の位置を占めたのは西のバス有力校Arizona Wildcatsでした。

Rick PitinoとLouisville AD 疑惑で追放か

またまったく別の大変な話が沸いてきました。カレッジバスケットボールの高校生をリクルートする過程で大学・企業・代理人が一体となって金銭を高校生およびその親族を渡す行為が恒常的に行われており、それをFBIが内偵していた結果、これまで判明しただけでも10名ほどの大学コーチが違法行為をおこなっいたと。その中にLouisvilleの名コーチRick Pitinoおよびその上司であるADも含まれているとされ、両名は即刻大学から謹慎処分を受けた、というものです。企業としてはとりあえずアディダスが大きく関わったと名前がでていますが、実際にはアディダス以外のアパレル大手企業もこの問題に関わっており今後さらなる延焼が予想されます。

延焼具合がどうなるか見通せないのでまたこの件は追ってフォローしてみたいですが、Pitinoに関しては「またか」という感じが否めません。過去女性問題、恐喝問題なども過去にあり、いままでよく生き残ってきたんですが、お歳もお歳。それに今回の問題は過去のスキャンダルとレベルが違う。女性問題は民事ですし、過去のリクルート違反などはNCAAの調査であった。出場停止なり勝利剥奪だのポストシーズン出場制限・リクルート制限を受けるだのだったのに対して今回はFBIの捜査ということで刑事事件です。連邦刑務所に服役しなくてはいけない可能性がある大変な問題でLouisvilleのHC職を辞めれば全部済むというような甘い話ではない。

またADのTom Jurichという人は大変なやり手で、就任以来Louisvilleの運動施設を次々と改修。特に目立ったのが以前はまったく歴史のない野球で突然Louisvilleが強くなったのが目立ちました。基本的に大学野球は温暖な地方の学校が強い。ケンタッキー州Louisvilleでは大学野球のシーズン(2月から6月)では寒すぎるのです。ところがなぜかJurich就任後急に強くなってCollege World Series出場常連となり、ACCに移籍してからは歴史のあるFlorida State、Miami-FLを差し置いてACC最強の地位に。なぜ強くなったのか、なぜそんなに施設更新のカネが沸いてきているのか疑問がありましたが、ひょっとすると今回明らかになった問題に絡んでカネが流れてきていた結果だったのかもしれません。この人もPitinoに連座して即刻謹慎処分。Pitinoの代理人によれば謹慎とは言うものの実際は解雇処分と考えて良いとのこと。

リクルート生にカネが渡っているという疑惑は古くからあり、そこに遂にメスが入ったということのようです。これ、たぶん近年話題になっていた「大学のアスリートにプレー報酬を与えるべきか否か」という話題とセットなんでしょうね。FBIの内偵は少なくとも数年前から行われていたと考えるべきで時期としてはあの議論が熱かった時期と重なるはず。裏でカネを貰っているのに「タダでプレーさせられている。俺達は搾取されている」と主張していた学生アスリートたちがかなりいたということなんでしょう。

ところでなぜこの問題がバスケットボールでなのかというとこれは大学への在籍年数要件の理由でしょう。つまりベースボールやフットボールでは高校卒業後3年はドラフトにかからない。つまり高校リクルートから数えて4~5年先の話で、ビジネスとして迂遠。それに対して大学バスケは1年ですぐにNBAドラフトにかかれる仕組みなので2年という短いスパンで投資が回収できる仕組みだからでしょう。

ACC NetworkがACCの崩壊を防ぐ

ACCとESPNが2019年から同カンファレンスの専門チャンネルであるACC Networkを立ち上げることに同意したと発表になっています。実際の放送は遙か先の3年後でその意味ではなんとも出遅れが激しいとは言えるものの、それ以上の大きな意味をもった契約発表です。

カレッジスポーツのカンファレンス専門局としては既にSEC Network、Big Ten Network、Longhorn Network、Pac-12 Networkが既に出揃っており順調に運営中。それと比較すると同じメジャーカンファレンス・5大カンファレンスと称される中唯一露出で劣っていたACCがやっと自前の局を確保したことに。とは言え3年後まで放送の準備は整わない見込みでその点ではまだまだですが、より大事なのは今回の契約で2035–36年シーズンまでACCはメンバー校を契約上縛ることができるようになったことです。5大カンファレンスのうちACCとBig XIIのいずれかが崩壊して4つのSuper Conferenceになるのではという観測はずっと存在していました。一昨年から導入されたフットボールのプレーオフの出場枠が4つなのは、Super Conferenceの勝者がそのまま準決勝に進むための構造だ、という風に読む人たちもいました。当ブログはSuper Conference制には反対でした。その件については過去に何度も語っているので今回は深入りしません。

SEC, Big Tenはカレッジ界ではファンベースの強さが圧倒的で揺るぎがない。西海岸を中心とするPac-12は地理的に遠く他のメジャーカンファレンスに飲み込まれる可能性が元々薄くこちらも拡張はあっても喰われる可能性はありませんでした。これら3カンファレンスは既に自前のTV局も確保して契約的にも安定していた。

残るBig XIIは数年前に崩壊の瀬戸際まで追い込まれたのですが現在はWest Virginiaという地理的な飛び地校も含めてなんとか10校で生きながらえているところ。今後2校または4校を加えて拡張を目指すと最近発表したばかり。ただしBig XIIは自前のTVはない。所属校のTexas Longhornsが独自にLonghorn Networkを持ち、そことの権利関係からBIg XII独自の局を持ってもTexasの試合は放送できないという足枷もある。つまりいますぐ崩壊の危機ではなくてもまだ地盤は脆弱。

もうひとつの解体候補だったACCはフットボールが弱い。TVがない。地理的にSECやBig Tenに隣接するため解体となったら即座にオイシイ学校から順にSECやBig Tenに食い荒らされそうだ。事実長年のACC校だったMarylandはBig Tenに移籍してしまいました。ACCの象徴校のひとつNorth CarolinaもBig Tenの引き抜きのターゲットだったと考えられます。Big East(元6大カンファレンスのひとつ)が崩壊した際に有力校を取り込んでメンバー数と地盤ではかなりBig XIIを上回りますが、それでもまだまだ安心できる安定性はなかった。つまりACCかBig XIIのどちらかが次の崩壊候補という状況は変わっていなかったわけです。

それが今回のACC Networkの成立でスポーツメディア最大手ESPNの手厚い資金・サポートを長期間に渡って得ることが確定。これでやっと崩壊候補から脱出となる見込みです。

そうなると今後はBig XIIが崩壊してSuper Conferenceになるのか、いまの5大カンファレンス体制が続くのかの二択になりそうです。





ブザービーターで全米制覇!

いやーーーーーーー。すごいものを見せてもらいました。Villanova Wildcatsがブザービーターの3ポイントシュートでNCAAトーナメント決勝を制した大変な試合。歴史に残る大接戦、そして最後にこれかというエンディング。

試合全体のペースはVillanovaペースの試合だったのを、普段入らないNorth Carolinaのアウトサイドシュートが良く入ったことでなんとかついて行って、最後も怒濤の追い込み、Marcus Paigeのアンバランスな態勢からの3ポインターで同点まで来たんですが、最後の最後にもう一本ミラクル3ポインターが待っていたという結末ですか…いやー。見ていて良かった。細かい話は抜きでVillanovaおめでとう、North Carolinaもよく頑張ったぞ、という感激の一戦でした。


<追記>

アップしてから自分で読んでみて全然なんか感動がないような文章になっていてすみません。試合が終わってすぐにしばらく騒いでいて、その後に騒ぎが一段落して脱力したタイミングで書いてしまったのでこんな気のないような文章になってしまいました。本当にすごくて感激したんですけど。

Buddy Hield不発

NCAAトーナメントもFInal Fourを迎えいよいよフィナーレが近い。カレッジバスケットボールシーズンの標語の一つに「The Road to Final Four」というのがあるのですが、それがこのFinal Fourの会場では「Road Ends Here」と置き換えられている。Division Iの約350校が戦った数千試合を経て残った4校による全米準決勝と決勝の場であるFinal Four。今年も良いシーズンだったなと思います。

準決勝第1試合はVillanovaがFinal Four史上最大のワンサイドゲームでOklahomaを葬って決勝進出へ。前半は競っていたのが途中からみるみるうちに点差が開いてOklahomaは手も足も出ない大敗95-51へ。Oklahomaには今季のNBAドラフト上位指名が見込まれるBuddy Hieldがいるのですが、この試合では沈黙9得点。今大会で好調を維持していたスターが不振、対するVillanovaはシュート成功率71%(これはガーベージタイムでwalk-onの選手がプレーした時間帯も含む)と試合を通して全員当たりまくり。こんなにバカバカ入ってしまってはどうしようもない。

Buddy Hieldはバハマ出身の最上級生。ドラフトでは最高ならBrandon Ingram(Duke)とBen Simmons(LSU)に次ぐ全体3位指名もありうるかもという評価も一部にあったのですが、このカレッジ最終戦での沈黙は水を差す結果になったかもしれません。一試合での悪いできがドラフト評価に影響を与えると考えるのはおかしな話なんですが、最高3位という評価自体がまさに今大会での勢いも込みだった面もあるかと思われるので、準決勝での沈黙でそういう熱狂は収まって10位までには指名されていくのではというところにドラフト予想も落ち着いていくんじゃないでしょうか。毎年の傾向から上級生は伸びしろが少ないと見なされて順位を落とす傾向もはっきりありますし。

この日絶好調だったVillanovaが本命North Carolinaを相手の決勝でどんな試合を見せてくれるか楽しみです。決勝戦の月曜日はプロNBAは一試合も試合開催予定がなく、NBA選手たちもNBAファンもそれぞれMarch Madenss決勝戦を楽しむ態勢となります。

NITでGeorge Washingtonが優勝

カレッジバスケのもう一つのトーナメントNITで日本代表のYuta Watanabe選手の所属するGeorge Washington Colonialsが優勝しています。NITはNCAAトーナメントから漏れたチームによるトーナメントなので注目度は大きく下がりますが、それでも計5試合を勝ち抜いたのは選手たちにとっては良い経験であったはずで、日本代表への何らかの間接的な貢献もあるのかもしれません。Watanabeの同試合でのスタッツは6得点2アシスト4リバウンド4ブロック、FG 3/7 3pt 0/3 FTなし。試合開始早々に二度オープンで3ポイントシュートを打ったのがはっきり外れていたのでその後は自重して前の試合と同じ汗かきに励んだ試合に。ディフェンスでは足は良く動いていたし、終始手を上に横に広げて疲れを感じさせず貢献。マークの相手を完全に見失う場合もありましたが。後半チームの勝利が見えてきた時間帯のフィンガーロール風のショットはなかなかかっこ良かったです。

日本から見るとWatanabe選手は期待の星かと思うので、注視されこんな風に見て貰えるわけですが、それは我々が日本人だから。George Washingtonにはデンマークからの選手がいたり、決勝の相手となったValparaisoにはジャマイカの選手が活躍していたりします。アメリカ国内でのリクルート力でメジャーカンファレンスにかなわないミッドメジャー校は積極的に海外の非バスケ国からの有望留学生を迎えている場合があり、それらの選手はそれぞれの国のファンから注目を集めているのでしょう。ジャマイカのバスケなんて意外な感じですが、一応英語も使えるはずなのでNCAAへの親和性は高いのかも。いまはインターネットでの情報が詳細に発信されるので、注目して追えばデンマークのファンやジャマイカのファンもNCAAのNITの試合の情報なんかも瞬時に見られるわけです。世界の片隅で育っていたバスケの小さな芽がミッドメジャー校の丁寧なリサーチを通してリクルートされて、NCAAという広い土壌で鍛えられ、かつアメリカ文化に染まって育っていく。なかなか面白いと思います。

それらの選手がそのままいきなりプロにあがれるほどバスケの世界は薄くはないとは思いますが、それらの選手たちがNCAAで揉まれた経験を将来自国に持ち帰って、さらに良い選手がその国々で育つ糧となるとなれば好循環でしょう。日本でもWatanabe選手を通じてそういうことが起こるのではと期待したいところです。

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