アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

MLS/Soccer

ここでも尾を引く男子サッカー代表のW杯出場失敗

サッカー女子代表チームの選手全員が原告となった訴えが連邦裁判所に提出されています。同じ仕事をしているのに存在する男女間の賃金格差の是正を求めています。

この問題は男子にとっては痛いタイミングでの訴えと言えます。昨年のW杯への出場に失敗した男子代表は黙って耐えるしかないんでしょう。女子の方も前回のW杯優勝から年数が経過、前回の五輪でのメダル獲得失敗とさほど盛り上がっている時期ではないのですが、まあこれからW杯が近づいて各選手のメディアでの露出が増えてこの件について語る機会も増えていくのでしょう。

細かい数字の中身は存じませんが、全般的にはたぶんこの訴えは通る可能性はそこそこ高いように見えます。男子のサッカー代表の人気の高い多くの国と違って米男子代表の人気はあまり高いとは言えない。新代表監督が就任して迎えた先月の初の代表戦2試合も動員が低調。対パナマ戦9,040人、対コスタリカ戦13,656人と発表になってます。コスタリカ戦の方は収容2万人に満たないMLSスタジアムでやったので7割方埋まっておりTVで見てる限りさほど空席は目立ちませんでしたが、パナマ戦は収容6万人を超える大型スタジアムでやってしまったので寂しさが半端なかったです。大量の空席が映るのを避けるように絞ったTVアングルが多くて苦労してるな、という感じでした。現地のレポートだと実際は7,000人もいなかったのではないかという話もネット上のコミュニティで語られていました。場所は温暖なアリゾナ州での話なので寒さが不入りの理由ではありません。

女子代表の動員もピークの頃からはかなり落ちてますが、男子ほどのひどい落ち込みはない。つい先日やっていたSheBelievs Cupでは3試合で14,500, 22,000, 14,000と動員してます。動員の人数だけではチケット単価がわからないので収入で男子との差がどうなっているかまではわかりませんが、少なくとも男子と比較して桁違いに動員力の劣る他国の女子代表とは事情が違って、米国では女子代表も男子代表と比肩するレベルの動員力を持っていることは確実で、その意味でも訴えの内容は第三者にも理解しやすいものと言えましょう。現役のサッカー選手で最も知名度が高いのは女子のAlex Morganで、どの男子選手よりも明瞭に上でもあるでしょうし。
男女別の代表の収入についてこのNew York Timesの記事によると2016年では女子の方が男子より収入が多かった、この資料が出た時点の予測では翌2017年も女子の方が収入が多い予想であったとか。4年前のW杯優勝後に「Victory Tour」と銘打って女子代表チームが全米10都市を巡業したときにはどこも盛況で$10 million単位の収入を米サッカー協会へもたらしたともされます。

訴えは起こしたもののそれが短期で判決が出るものとは選手たちも思ってはいないことでしょう。W杯が近づき露出が増えるタイミングでそれについて選手やメディアのライターがそれを語る機会が多くなるのがポイント。米サッカー協会としては悪者になりたくないので解決できるなら選手たちからの批判コメントが一般に広まる前になんとか処理してしまいたいでしょうが、たぶんそうはならない。
男子にはW杯からの巨額の分配金があるのでそちらを加味すると男子代表が弱くてもカネになっているから男子選手には高い金額が出せるという理屈なのは承知してますが、その理屈が連邦裁判所で通るかどうかはわかりません。裁判所が判断するのは、同じ仕事をしているのに賃金が違うのが性差が原因であるか否かなので。そのW杯分配金を男子代表が稼いでいると認定されうるかどうかは難しいところがあります。判決が出て、協会の側の主張が通らないとその後も継続的に男子代表のサラリーが女子代表のそれと連動することになって協会のさじ加減でどうこうできるものでなくなってしまいますから協会としては和解してしまいたいところですが、どうなるか。

やっぱりまだ野外スポーツには寒い

3月となりましたがアメリカの多くの部分ではまだ寒いです。一昨日行われた女子サッカー代表の東海岸Philadelphiaの試合がとても寒そうでちょっと選手たちに気の毒そうだったのですが、それどころではない大変なコンディションの中で試合をしている野外スポーツリーグがあります。

まず初シーズンを戦っているフットボールのマイナーリーグAlliance of American Football通称AAFのOrlando Apollos@Salt Lake Stallionsの試合が雪降る中での大変な試合に。高地Salt Lakeにチームを作った段階でこれは想定内の事態なんでしょうが、それにしてもちょっとこれは選手がかわいそうです。お客さんは当然いない中での試合。選手もそうですが両軍の老将のお二人も大変だなという感じです。Orlando ApollosのHCは元Florida Gatorsで全米制覇したSteve Spurrier、御年73歳。対する地元Salt Lake StallionsのHCはMiami-FLで全米制覇を果たしているDennis Erickson71歳。カレッジでは成功、NFLでは失敗と似たキャリアのフットボールファンにはお馴染みのお二人。AAFから請われて受けたコーチ職なんでしょうが、こんな雪の厳冬の日に3時間も野外で立って指揮。大変です。

サッカーMLSが今週末からシーズン開幕。アメリカの大都市でもっとも高地にあるDenverでPortland Timbers@Colorado Rapidsの試合は現地の気温が摂氏マイナス12度だったそうです。サッカーどころじゃない気温です。雪も降り続き、ピッチのライン部分だけ除雪して試合続行。
この時期にDenverではこんなことは当然起こること。

AAFの方は最初からNFLのオフシーズンの厳冬期に二期作マイナーリーグという位置づけなので創設時の8チームは多くが南部か西海岸に作られているんですけど、なぜかSalt Lake Cityもそれに含まれていたわけです。寒いんじゃないの?と思った通りの結果ですね。Orlando ApollosのSpurrierはこの試合だけであとは温暖のフロリダがホームですが、Salt Lakeを指揮するDennis Ericksonはこの先も高地に遅い春が来るまでこんな試合が続くんですね。
MLSの方は全国展開が進んだので3月開幕時にはどうやっても極寒の試合は避けられません。避けられないのだから開き直って寒いの上等で@Coloradoでの開幕戦を組んだのでしょうが、選手は大変です。試合は3−3とゴールの多い試合となって寒い中見守ってくれたファンにはまずまずのエンタメ度の試合になったかもです。

総括としてはやはり3月のアメリカは野外のエンタメにはまだ寒いよ、ということでしょう。

女子サッカーSheBelieves Cup 日米戦

女子サッカーは今年がW杯年。日本が激戦の末勝ったあのドイツでの戦いからもう8年にもなるんですね。
米女子代表のこの時期の親善試合のミニ大会、SheBelieves Cupが開催中です。この大会はこれが4年目。過去SheBelieves Cupはドイツ・イングランド・フランスを招いての大会でしたが、今年はW杯年ということもあって顔ぶれが変わってます。米国・イングランドに日本とブラジルを加えての総当たり戦です。
米女子代表は夏に毎年Tournament of Nationsという別の4カ国ミニ大会を7月に開催。そちらは米国がホストで日本・ブラジル・オーストラリアという顔ぶれ。今年はW杯でTournament of Nationsの方は開催されません。
W杯を見据えて強化試合として例年のSheBelieves CupとTournament of Nationsを混ぜた顔ぶれでの大会がいま開催中というわけです。その第1戦が日米対決。米代表はフルメンバー。日本女子代表のメンバーについては知識がありませんがたぶん試合内容からしてほぼベストメンバーであろうと想像できました。アメリカにいると日本の女子代表サッカーを見る機会というのはTournament of Nationsぐらい。昨年一昨年の日本代表は奮戦むなしくという感じの同大会でのプレーぶりだったのですが、SheBelieves Cup初登場のこの日米戦はなかなかに楽しめる、見どころの多い試合で良かったです。こんな良いサッカーができる日本代表に戻っているのかと。

場所はMLSのPhiladelphia Unionのホーム。今はTalen Energy Stadiumという名前になっているらしいです。この寒い中サッカーかあという感じもします。米代表は多くの選手が耳を暖かそうな厚手のヘッドバンドでカバーして見るからに寒そうな格好でプレー。寒いんですけど男子MLSももうすぐシーズン開幕です。この日の動員は18,500人収容のスタジアムで14,500人ほど。先日の男子代表が公称9,000人(実際は7,000人という説あり)の散々な動員だったことを考えるとまずまずでしょう。

試合の方は米女子代表が前半高圧的に攻めまくる。後半になって日本代表の中盤からのボールがゴール前までつながるようになって逆襲。華麗なチャンスを何度も創り出して1-1同点。ボールの運びがチームの阿吽の呼吸にのって流れていくさまはそれ自体でカタルシスを感じるほど。それに球際の1対1でも負けてません。
同点になってもなお攻めかかる日本代表の流れを止めるべく、米代表はFW Christen Pressを75分に投入。Pressという選手はいつもAlex Morganやその昔ならAbby Wambachなどのスターと比較して不遇な扱いを受ける選手なんですけど実力とガッツは文句なし。この日も投入されると即座に右サイドから全力の縦疾走で日本のディフェンスを切り裂く。僅か1-2分の間に2度3度とPressにつきあわされて走らされるディフェンス陣がほころびたところからPressのセンタリングをMorganが合わせて2点目、2−1。

そこからがまた良かったです。ロスタイムに入っても日本はあわてずうまくボールをつないで最後は絶妙のコンビネーションパスから米代表のディフェンスの裏へ。最後はゴール前での横パスという日本ぽいフィニッシュで2−2同点。二度リードされながら気合充分の米代表を相手に引き分けに持ち込みました。二度リードされて二度追いつく。8年前みたいですね。

試合後は熊谷選手とMegan Rapinoeが談笑していたり。二人とも8年前のあの試合からずっといる選手ですね。

SheBelieves Cupは週末に第2戦はNFL Tennessee Titansのホーム@Nissan Stadium、第3戦は同じくNFL Tampa Bay Buccaneersのホームと大箱での開催が予定されてます。

アメスポの隙間週

NFLシーズンが先週末に終了。アメスポカレンダー的には空きの週末といえるのが今週末。NASCARシーズンの最大のイベントDaytona 500が次週開催(ポールポジションは今週末決めましたが)、MLBのキャンプのスタートもまだ数日後。シーズンが進行中のNBA/NHL/カレッジバスケもシーズンの節目はもう少し先。NBAのオールスター戦も次週末。
なぜこれほど揃って今週末を避けているのかというのはちょっとした謎です。一応仮説としては非スポーツ・エンタメの最大のTVイベントとされるグラミー賞の放送日が今週末だから、ということになってます。または秋冬の毎週末フットボール三昧で家庭生活を顧みなかった全米の男性が家庭サービスをしなくてはいけない週末だからという仮説もあります。

理由はともかくもアメスポイベントが薄い週であるのは事実。そんな中、それをまったく無視して充実した番組編成になっていたのがNBC系列のNBCSN。いつも通りのサッカーEnglish Premier Leagueの放送、さらには土日にラグビーユニオンの6 Nationsの3試合を全試合放映。これをもって充実と呼ぶのは私がラグビー好きだからそう見えるだけで、一般のアメリカ人にどうアピールするのかというとたぶんそうではない。他にも同系列ではアメリカアルペンスキーのスターだったLindsey Vonnの現役最終レースの模様を放映していたり、フィギュアスケートの4大陸選手権を3時間の枠という長尺で放映していたりと、非アメスポなメニューながらも、いろいろあって贅沢だなと思えました。

欧州スポーツは基本的にはアメスポの範囲外ということで基本当ブログでは触れないようにしてますが、Chelseaの0-6惨敗はちょっと気になりました。試合終了時にサッリがペップを無視して引き上げていった場面は気持ちはわかりますが、ちと大人げないような。Chelseaは米代表の期待の星弱冠20歳Christian Pulisicが来季から加入予定ですが、こんなだとPulisecが加入するころには監督が代わっているかも。ただでさえ加入後の使われ方が見えなかったところに監督も代わると何を期待すべきなのか、予想もできません。基本的に米男子代表は人材は豊富とは言えず、Pulisecが育ってくれないと他の代わりが次々と出てくるような環境ではない。Pulisecの育成環境は気になるところです。

ラグビーの6 Nationsは総当たりで5試合の短期決戦の濃さが魅力とも言えますが、優勝争いは今週末の第2節を終えてEnglandが頭抜けているということになってしまい優勝の行方の興味は早くも減退か。先週のイングランド@アイルランド戦は熱戦の末イングランドだったのが、今週はイングランドがフランスに圧勝、44-8。先週の開幕戦の段階で既にイングランドとアイルランドの試合が今季の事実上の決勝戦とも言われていたのがその通りになったのかも。
優勝争いとは関係なく試合としておもしろかったのがウェールズ@イタリア戦。6 Nationsのドアマット新参(と言っても2000年から参加してるので20年目ですか)のイタリアですが、内容はなかなか光るものがあって良かったです。

イタリアは6 Nationsでは末席、Tier 1の最下位国ですが、米ラグビー代表にとってはラグビーの世界での地位向上を目指す上では格好の標的の国でもあります。米男子代表は昨今はTier 2国にはほぼ負けない。長年勝ったり負けたりだったライバルの隣国カナダに負けなくなった、昨年6月にTier 1国のスコットランドにも勝ってます。
今年はいよいよ日本でラグビーユニオンW杯が開催予定。日本国内の盛り上がりの具合はわかりませんが、ラグビーというスポーツ自体はやはりおもしろいなと感じさせてくれる6 Nationsの試合です。昔はラグビーの試合はアメリカではめったに見られなかったのが気楽に見られる環境になったのはありがたいことです。

サッカー米代表はポゼション重視へ移行して勝てるのか

Gregg Berhalterがサッカー米代表の監督に就任したわけです。任期は2022年次期W杯終了まで。

代表監督選びはかなり迷走しました。
当ブログでも既報の通り米代表のGMであるErnie Stewartが代表のstyle of playはGMである自分が決める。それを人選・戦術に落とし込むのは新監督の仕事」とGM就任時に公言。サッカー後進国なのにそんなことを言って新監督に全権がないと言ってしまっていいのかと危惧したのがどうも当たっていたようで、なり手がいないまま昨夏のW杯が終了、有力監督候補が各地でフリーになっても米代表監督は決まらず。その後軌道修正してGMの口出しはもっと少ないのだと口の拭ってみたわけです。軌道修正しても結局海外の有名監督・実績のある監督の獲得にはいたらず、前代表監督が辞任してから14ヶ月を要して選んだのが身内のBerhalterかあというのが正直な感想でした。

GMのStewartは新代表監督Berhalterとともに米代表で選手として2002年の日韓W杯でプレー、要は顔なじみ、後輩です。Berhalterはその次の2006年ドイツW杯まで代表として選ばれてます。

Berhalterのコーチとしての実績で最大のものはMLS Columbus Crewで2015年にMLS Cup(=プレーオフ決勝)まで導いたこと、およびCrewでの監督5シーズンで4度プレーオフに到達したこと、ということになります。ものすごく有り体に言って内弁慶な実績です。約半数のチームがプレーオフに進出できるMLSで連続プレーオフ進出が突出した実績とはとても言えない。
W杯出場失敗で米代表チームは大改革をしなくてはいけないと大騒ぎをした挙げ句の人選が、W杯で弱小国だったころの元米代表選手で、MLSでしかほとんど実績がない監督ですか、という。

そもそもGMのErnie Stewartが何を目指していたのかがわからない。はっきりとどんなスタイルか公言しないのに次期監督は自分の目指すスタイルを戦術に落とし込む役だと言っていたのですから、迷走してもしかたなかったわけです。Ernieの目指すスタイルに合っていたのか、もう時間切れで仕方なくかはわかりませんが、採用したBerhalterが得意とするのはポゼションサッカーです。

Berhalter在任中のColumbus Crewはポゼション型サッカー。たぶんMLSで最もポゼションを重視していたチームでしょう。見ていておもしろいかというと個人的な好みを言わせてもらうならおもしろくない。多くのサッカーファンはポゼション型サッカーというとかのBarcelonaを連想するのでしょうが、あれは足下の技術やサッカー勘がないと意味がない。遠巻きにしてボールを回してポゼッションの時間が数字上増えて、ポゼションサッカーです!と言っても勝ちには繋がりません。そんな相手にボールを持たされているようなサッカーはどなたも見たことがあるはず。

米代表の選手たちにポゼッションサッカーができるのかどうかも疑問の多いところ。足下の技術という意味では一般的にアメリカ人サッカー選手はお世辞にもうまいとは言えない。自信がないのでちょっとプレッシャーがかかるとすぐにバックパスで後ろに戻してしまうのは代表でもMLSでもよく見かけたところ。あれ、たぶんそういう指導がアメリカサッカー界のほとんどのユース年代でされているのだと思います。悪習というよりは、アレをしないと危険なボールロストが発生しまくるのでしょう。

いずれにせよしばらくはBerhalter式のポゼッションサッカーを試みるしかないのでしょう。いままでやってこなかったことをやらせるわけですからどうなるかはわかりません。
1月末〜2月初旬にBerhalter指揮下の初陣が予定されています。対パナマ戦と対コスタリカ戦。米代表を差し置いてCONCACAFから昨年のW杯へ参加した2カ国。次のサイクルでもW杯出場枠を得るための直接の競争相手となるであろう2カ国を迎えての腕試し。新監督採用のタイミングが大きく遅れたのでこの直接対決で新監督の戦術が浸透して、さらにそれが効果を上げるというのを期待するのはたぶんムリなんでしょうが、それでもなにか希望の光は見せたいところなような。

Pulisic、Chelsea行きが決定

ドイツブンデスリーガ Borussia Dortmund所属だった米代表MF Christian Pulisic 20歳がEPL Chelseaと契約。今季中はChelseaからDortmundにレンタルという形でDortmundでプレーを続け、来季からChelseaでプレーということになります。これがアメリカサッカーに吉と出るかどうか。移籍金は$73 millionとか。なかなかのお値段です。

現時点でEPLでChelseaは首位に勝点11差の4位。Dortmundは常勝Bayernを勝点6差でリードしての首位。Dortmund側としてはトレードは基本的には歓迎だが、優勝を狙えるこの時点で戦力を削るのはファンの手前マズいということでしょうか。Dortmundの今季リーグ17試合中出場は11試合。主力とは言い難い出場機会のようなのでブンデスの優勝争いに関係するから、という推測は少々飛躍しているかもしれませんが、とにかくEPL行きは来季から。

突飛な見方ですが例の欧州Super League構想で言うと非常任メンバーのDortmundから固定メンバーのChelseaへの移籍でもあります。Super Leagueが実現するならば米代表の将来を担う中心選手たちをSuper League参加チームが保有することは対米放映権ビジネス的な意味はあるんでしょう。Super LeagueはなくてもEPLの米国向け放映権の次期交渉を見据えると2022年2026年の米代表の主力候補のPulisicをEPLが抱えることの意味はあるのか。
Chelseaの陣容などは存じませんので戦力としてどれほど期待されているのかなどはわかりません。強豪チームへ請われて行くのならいい事のようにも聞こえますが、20歳の時点で出場機会が限られるようなチームに行くということになるとその成長に与える影響が気になるところでもあります。ブンデスで出場機会が減ってる選手がChelseaで定位置を取れるのか。

別途米代表の新監督とその方針について書きかけの記事があるのでまたそちらも近くアップします。

MLSが自前のチャンネルを持てる日は

前項で急にNHL Networkでの海外ホッケーの試合のことを書いたのはちょっとした前振りでした。NHL Networkはその名の通りNHLの手持ちのTV局ですが、番組は非NHLのものも多いです。アイスホッケー関連であればなんでも流している感じです。各種国際大会や北米のマイナーリーグ、ユースなどなど。唯一流れていないのは欧州の雄KHLだけでしょうか。
これは例えばNBAでもそうでした。EuroLeagueが欧州で最もレベルの高いバスケットボールリーグ=NBAの次の実力を持つリーグですが、レベルが高いゆえに潜在的な競争相手と言え、あまりプッシュするのは問題があるんでしょうね。NBAの手持ち局のNBA TVは放映権だけ獲得して実際はあまり放送しない、という潰し戦術をとったいたように見受けました。NHLにとってのKHLも似た存在でしょう。KHLの北米放映権はマイナー局が保有しており一般家庭で目にする機会はまずないはずです。

NHLがNHL Networkという手持ち局を持っているのは情報発信基地として大きいです。ネットで情報をとることが多くなった現在ですが、しかしながらまだまだTVの方が優位な場面も多い。手持ち局なのでコンテンツの使い方の制約が少ないし、例えばドラフトとかいまだと元旦のNHL Winter Classicの前あおり番組など、他局では流せないような情報をまとめて発信しています。

私は個人的にNHL Networkはとても重宝してます。根本的には私がホッケーをよくわかっていないからですが他のメジャースポーツジャンルよりも同局の解説番組で「あーそうなんだ」と感心させられる機会が多いからですね。ホッケーというスポーツが試合のチラ見では試合やチームの状態がわかりにくい(例えばバスケやフットボールと比較して)ジャンルであるからでもあるでしょう。

現在アメスポ上位ではNFL/MLB/NBA/NHLは自前のTV局を持っている。カレッジフットとカレッジバスケはカンファレンス割ですが専門局が複数既にある。つまりアメスポ上位6ジャンルは自前の情報発信のTV局を確保しているということです。その次に位置するゴルフはGOLF Channnelという専門局を持っています。テニスもある。NASCARにはない。

そこでサッカーですが、以前はFOX系列でFOX Soccer Channel(FSC)というのが存在していましたが、数年前のFOX系列局の再編のときに消滅しています。アメスポにおけるサッカーの地位が極低かった時代1997年にサッカー専門局として誕生、2013年にその役目を終えています。
FSCができた当時は画期的であったのですが、同時にタコ壺化もしました。サッカー好きの主に移民たちが見るものの域を出られませんでした。視聴率も常に0.0%か0.1%。それがその後EPLの米市場侵攻、FIFA W杯の認知度上昇などもあってサッカーコンテンツが見直され、結果としてFSCとして抱えられるサッカーのコンテンツが減り、専門局としての維持が難しくなり消えたということになってます。タコ壺的な部分はいまもFOX Soccer Plusというマイナーチャンネルが存続してカバーしていますが、こちらは配信家庭数が限られます。

やっと本題にたどり着きました。ではサッカー国内リーグのMLSはいつか情報発信の橋頭堡として自前のTV局を持てるようになるか、という問題です。そもそもそれが必要か、あった方がいいのかというところから問い直すべきでもあるかもしれません。
例えばMLSでは昨日、来季からリーグ参入するFC Cincinnatiのエクスパンション・ドラフトがありました。メジャー局、メジャースポーツサイトは誰も話題にしてくれません。同じことをNHLが新加入のSeattleチームでやったらNHL Networkは時間をかけて報道します。他がやってくれないなら自前で報道するわけです。でもその拠点のがないMLSではできない。公式サイトではもちろんやってますが、それでは露出にならないのです。

サッカーだとMLSの試合以外で放映できるものがあまりないのが問題でしょうか。MLB/NBA/NHLならシーズン中なら毎日試合があってネタに事欠きませんが、基本週一開催のMLSでは、例えばUS Open CupなりCONCACAF Champions Leagueなどを加えたとしても試合開催日は限られる。NBA TVならオフシーズンに女子WNBAの放映をしたりしてますが、WNBAはNBAと同一の組織だからできること。女子サッカーのNWSLとMLSは資本関係もない他の企業です。協力しようにもシーズンもかぶってますからNBA/WNBAのような補完関係にならない。
週一開催のお手本となるとNFLが唯一のお手本になるのでしょう。それと比較で考えるとNFLは理屈っぽいプレーがサッカーよりずっと多い性格のスポーツなので、解説番組をサッカーよりやりやすいという差異がありそうです。

と考えてくるとNASCARともども自前チャンネル向きではないということになりますか。

MLS cup、20年ぶりの好視聴率

昨夜のFOXでのMLS Cupの放送が好視聴率を出したようです。速報値で1.2%(コア年齢層0.5%)、133万人が視聴。数字で他のメジャースポーツジャンルと比較すると見劣りはしますがMLSとしては大きな数字が出ています。昨年の2017 MLS Cup比較で70%以上アップというのですから大変なものです。昨年はカナダのToronto FCが出場していたので大きな視聴者ブーストになる地元都市のうち一方が米国外でその分米国内の視聴率では損をしていたのを勘案しても大きな上昇と言えます。

都市別ではAtlantaで11.5%、Portlandで7.5%と出場チームの地元で飛び抜けた数字を出したのも健全ですが、都市別第3位にMLS Cupとは一見無関係なMilwaukeeが2.2%という数字を出しているのが目をひきます。当日TVを見ていた人にはなぜかがわかるこの結果。実はMLS Cupの前のFOXの番組がカレッジバスケのNo. 12 Wisconsin@Marquetteの延長戦の熱戦だったからです。MarquetteはMiwaukee市に所在し、州の旗艦校であるWisconsinともども地元校なのでMilwaukee市周辺にとってはかなり視聴率の上がる試合だったはずで、その続きでTVチャンネルが合ったままだったご家庭がかなりあったということかと推測できます。


Atlanta United、MLS初制覇

サッカーMLSのプレーオフ決勝であるMLS CupがMercedes-Benz Stadiumで行われ、地元のAtlanta UnitedがMLS参戦2シーズン目での優勝を遂げています。リーグ創設初期を除くと2シーズン目での優勝は1998年のChicago Fireに次ぐスピードリーグ制覇となりました。動員の公式発表は73,019人。同所のメインテナントであるNFL Atlanta Falcons以上に入れたことになります。MLS Cupの動員記録更新であり、全MLSの試合(除メキシコ代表だとか米女子代表の試合とのダブルヘッダーでのまやかしの動員の試合)の最高動員記録更新にもなったようです。まやかしの試合を含めるとMLS史上5番目の動員記録。こうなってしまうと過去のまやかしの動員の数字が邪魔なほどですね。

試合の方は前半39分、ベネズエラ人フォワードJosef Martínezがオフサイドを見逃されて先制点。後半にセットプレーから追加点で、2-0でAtlanta Unitedが勝利。相手のTimbersはなんとも冴えない試合で、試合の緊張感は足りなかったかな、試合場のムードでなんとか見られましたが、そうでなければ凡戦の類かなと思いました。
Martinezは今季31ゴールを決めてMLSの得点王となった躍進の最大の原動力ですが、あの先制点はオフサイドではないでしょうか。でもTVはそこを見せないんですよね。普通ならオフサイドか否かの微妙なときは遅くともハーフタイムにビデオ検証するのは当然かと思いますが完全にスルー、ただの一度もスローでそこを見せないというのですから現場のディレクターの指示なでしょうね? せっかく盛り上がっている、あのまま1-0で決着がついてしまう可能性もあるところで決勝点にケチを付けさせたくなかったとか?

2-0となって終盤に入ったところでオーナーがVIP席で立ってうろうろしているのが写されてました。あーいまからピッチまで降りてくるつもりかな。やめといた方が良いんじゃないかなーと思って見ていました。
なぜかというとですね、Atlanta UnitedのオーナーのArthur BlankさんはNFL Atlanta Falconsのオーナーでもありまして、2017年のSuper Bowl LIにFalconsが進出。Atlantaが絶好調で28-9と圧倒リードで第4Qを迎えたのです。もう勝ったと思ったのでしょう、オーナーは奥さんと連れ立ってVIP席からフィールド上へ。ところがそこからSuper Bowl史上に残るNew England Patriotsの大逆転劇が。降りてきたときは笑顔だったオーナー夫妻ですが、攻め寄せるPatriotsのTDが決まるたびに顔が硬直・蒼白化して大変なことになったのです。かと言っていまさら去るわけにもいかずという状況でカメラに抜かれまくってものすごい痛々しい状況になってしまったんですよね。
サッカーで2-0、あと15分。試合の流れもTimbersに覇気がなく策もなくまあ勝ちなんですけど、それ、Super Bowlのときもそんなところから大逆転でしたからね。やめといた方がいいですよオーナー!という感じでした。

Atlanata Unitedの要のパラグアイ人MF Miguel Almirónは今季後高額の移籍金で欧州リーグへ移籍の可能性が高く、監督のGerardo Martinoはメキシコ代表監督就任。エースストライカーのJosef MartínezはMLS Cup前日にAtlantaに残りたい欧州移籍は希望していないと言ってましたが、今季の圧倒的な活躍で引き合いは間違いなくある。ビジネス的な成功はともかく、Atlanta Unitedのピッチ上での成功はこの優勝で一段落ということになる可能性があります。

そう言えばJosef Martínezは勝利後にチームがステージ上ではしゃぎまくる中、一人だけステージの端にひとりでポツンと離れて立っていました。性格的に派手好みじゃないとかそういう感じなんでしょうか。
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