アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

MLS/Soccer

MLSが1年で3度目の労使交渉、オーナー側の勝ち

MLS労組弱いなあ、アメリカのビジネス交渉はキツイな、というのが私の感想です。サッカー男子MLSの労使による新労使協定の交渉を終えて批准手続きに入っています。まだ批准前なのでそのとおりになるかは不明ですが、ざっと眺めたところオーナー側が重大な案件で勝利を収めていると思えます。

MLSは現状4月初旬にシーズン開幕予定で、キャンプ入りを今月末に控えています。オーナー側は新労使協定の交渉が不調ならロックアウトを行うと早々宣言して選手会側への圧力を強めていました。

そもそも今回の交渉は予定外のものです。MLSの労使協約は2019年シーズンを最後に失効した旧協約を受けて昨年2020年シーズン前に一度妥結しています。その後コロナ疫禍の拡大で既にシーズンを開幕していたMLSが活動停止を余儀なくされ、夏のシーズン再開前にも労使は再開プランを交渉。さらに2020年シーズンが終わった直後となる2020年12月にオーナー側が新労使協約に含まれていた緊急避難条項を発動して新たな労使協定を目指すことを宣言。簡単に言えば2020年春の時点の合意は反故にされて1年も経っていない現在、3度目の労使交渉をしていたところでした。

緊急避難条項の発動理由はコロナ感染が沈静化しておらず、MLSシーズンの大半で無観客か動員数を大きく制限されたシーズンにならざるを得ず、経営に重大な影響のある事態が進行中であるため、とされます。MLSはアメスポメジャーと比較して現地の動員売上に利益を頼る比率が高い。そのため現在米国内で報道されているコロナワクチン接種のスピードでは2020年の協定内容が実現できる情況ではないというのがオーナー側の言い分で、その言い分自体は筋はそれなりに通ってるとは言えるのでしょう。

今回の批准待ち案のポイントとしては、選手会側の最大のメリットは今後MLSが結ぶ放映権契約から按分でサラリーが増えるという点でしょう。最大25%が選手側に還元される内容となっており、これからMLSの放映権契約金額が伸びれば選手の取り分も伸びます。過去は放映権料伸長の恩恵が選手会側にはほとんどありませんでした。メディア間でのアメスポコンテンツの放映権契約の取り合いはいまも収まっておらず、MLSの放映権交渉も見通しは比較的明るいとはされます。ただ疑問点もあります。ここでは詳しくはやりませんが、Cable cutting、TV離れという新しい潮流がどう将来の放映権契約に影響を与えるか読みにくいからでもあります。
また2021年シーズンに関してはシーズンが短縮されるなどがあってもサラリーカットなしという目先のカネについての勝利も得ています。後述する通り目先のカネ確保に走って長い目での利益を損なった可能性はありますが。

対してオーナー側の最大のメリットは2020年に締結した協定では失効が2025年とされていたのを延長して2027年までとできたことです。これはとても大きいと私には思えます。2026年にはW杯北米三国共催大会があります。アメリカサッカーにとっては何十年に一度のアメスポ市場内のサッカー拡販の大チャンスなわけです。次の機会はいつになるか想像もできない大チャンスです。そこを焦点としてサッカー協会、MLSともに様々な施策・宣伝を打っていくのは確実。2026年にピーク年齢となるであろう代表選手の養成は現在着々と進んでおり2025年2026年はサッカー界が大会成功の盛り上げに向けて全力で注力しているであろう時期です。W杯地元開催の期待と予感を使ってMLSのシーズンの動員や視聴率向上に様々な手を打つことでしょう。代表のスター選手をその時期に合わせてMLSに戻すなんていう手も打てるかもしれません。

その時期にMLSが選手会にゴネられてストをするだのなんだのとスケジュール面でゆさぶりをかけられるのは経営側から見れば好ましいことではないです。W杯のプロモーションや準備にふんだんにカネをかけているのが目に見えている時期に選手会と交渉をすれば、選手たちからなぜ我々はこんなに安いサラリーなのにあんなにプロモにカネが使えるのか云々という不満が鬱積するのは当然の流れに私には思えます。よってその時期の選手会との交渉は難航することが想像できる。選手会側がシーズンを人質にとるような流れにもなりかねない。この厄介事を確実にW杯後に延期できることのメリットは大きいです。

逆向きに見ればMLS選手会は2025年にやってくる大きな交渉アドバンテージを簡単に手放したと言えます。引き換えに得たものは2021年のサラリー保安(金額は増えてすらいない!)と、個人への還元が幾らになるかもわからない将来の放映権料増収の按分のみです。

想像するに経済的基盤の弱いMLSの選手たちが1年で3度も労使交渉をするのはきつかったんだろうなと思えます。その度に法律顧問・交渉役のプロへの支払いもかさんだはず。この手のコストはアメリカではバカになりません。オーナー側が早々とロックアウトを宣言していたことでの選手の収入減が目前に見えてきていたため選手会側が我慢しきれないというのもわかるところ。現状のMLSでは力関係から言ってとても勝負にならなかったということなのでしょう。

Destがいつもボールのそばにいる

昨日たまたま見ていた試合がすごい試合になりました。スペインのカップ戦Copa Del Reyの準々決勝のBercelona@Grenadaの試合。アメリカではスペインLa Ligaはマイナー局のbeIN Sportsかあとは有料ストリーミングでしか放送がないので、Barcelonaの試合ってこんなカップ戦だとかUCLでしか配信家庭数の多いチャンネルでの放送がありません。それでカップ戦の準々決勝に興味があったわけではないのですが、ああ珍しいBarcelonaの試合だなと思って流しておいたのです。
88分までGrenadaが2−0でリード。そこからBarcaが2点を鮮やかに決めて土壇場で同点。延長戦になっても次々と美しいゴールを決めまくって最終スコア5−3という大変な試合を観ることができました。サッカーは強い方が追う方がおもしろいので見ていたんですけどまさかこんなことになるとはという展開と、美技の数々に、こんな風にゴールを決められたらたまらんなという試合でした。

見ていたもう一つの理由は先日来紹介しているサッカー米男子代表の有力若手選手の20歳Sergio Destを見たかったというのもありました。上述の通りアメリカ国内からだと見られる機会が少ないので。57分にサブで入ってます。なかなか良かったです。とにかくボールによくからむ。
ポジションはサイドバックで、この日も先発SBと交代で入ったんですけど、どんどん攻撃に絡みます。リードされている状態から入ったので攻撃的に行けという指示も出ていた可能性は高いですが、それにしても前に上がるだけではなく、するすると中央にも何度も進出しており、ポジションレスに近い動き。こんなところまで行っていい決まりなのだなあ、と。もちろんBarcaが攻勢でポゼッションも一方的になっていたという情況もあるにせよ、アメリカ人SBの選手でこんなに攻撃的な動きをした選手は過去皆無ではないかなと感心した次第。
Destが米代表の中心選手となった頃に代表はこの動き、このボールへの嗅覚の良さを活かせるようなサッカーができるのか楽しみです。

延長戦でDestが相手をボックス内で倒してPK献上失点というミスもありましたが、延長戦だけでBarcaが3ゴールを畳み込んだので結果的にはその失策は目立たず。

結局はアメリカ人に育てさせちゃだめなのか

ブンデスリーガの首位Bayern Munchen@最下位Shalke 04の試合をライブ観戦。お目当てはShalkeの19歳米国人Matthew Hoppeですが、Hoppeはともかくなかなか楽しく見られました。終盤追加点が入って4−0でBayernが順当勝ちしてますがShalkeの抵抗内容も悪くなかったので。

試合中にさらっと紹介されていたのですがHoppeはBarcelonaが米アリゾナ州に持つ全寮制アカデミーBarça Residency Academy出身選手なんですね。Barcaのアリゾナアカデミーは2017年夏に開校した新しい組織ですが早くも結果を出したということに。専門サイトによれば米国内のサッカーアカデミーの中でBarcaのアカデミーは過去3年連続最高評価の組織となっているようです。所属するためのお値段もお高く年間$75,000(ざっと800万円)。お高いだけに評価する側のバイアスもあるのかもしれませんが、開校3年半の2021年の現在既に19歳Hoppeという成功例を産んでるのですから評判はさらに上がるばかりになるのかも。

アメリカのスポーツキャンプというのは短期のものから全寮制まで多種多様にありますが、アメスポ種目で全寮制というのは多くない。例えばテニスではアメリカでもエリート養成機関の長い歴史がありますが、チームスポーツは少ない。いわゆるアメスポ人気種目は伝統的に学校スポーツがあってそれが主たるルートで、学校スポーツのオフシーズンに意欲ある個人がスキル強化キャンプに参加という形が多い。逆に言えばそれらの種目では歴史もあるため学校スポーツや地元にかなりの部分を任せておいても指導できる人材が全米に広く存在しており基礎はそこで鍛えることができた。
ところがアメスポ的には後発種目で学校スポーツに任せていたのではどうも養成にならないサッカーゆえ、アカデミーのエリート養成機関への需要がアメスポ一般よりもあったってことでしょう。この点は何十年も言われていて、MLSが活動を始めた1990年代に米サッカー協会が費用を負担してのIMGアカデミーでの全寮制強化がスタート。その後IMG出身者は強化を目指す大学から盛んに奨学金付きでリクルートされるし、また代表ユースに招集されやすいという意味ではそれなりの意味はあったんでしょうが、突出したプロのスターサッカー選手が出てくるまでには至らず。
そういう過去の育成のプロセスが無意味であったわけではないでしょうが、Hoppeの例について言えば長年米国内に存在してきた育成機関ができなかったことを短期間にBarcaの育成が達成したことになります。まだ出てきたばっかりで先走り過ぎかもですけど。

ということでHoppeは代表ユースという観点ではどの年代でも招集されたことのない無名選手だったものの、特別な育成ルートで促成栽培された成功例ということです。ユース招集歴がなかったのも旧来の育成ルートから外れていたからかもですね。
もしそうならばBarcaの育成の成功例であり、ユース代表選考の偏りの結果であって、以前に私が期待したような無名の若い才能あるアメリカ人がいくらでも全米のどこかに埋蔵されているという話ではなく、多額の私費を投じる熱心な親に恵まれた選手と欧州スタイルの指導がマッチしての成功例ってことなのかもです。

そうなると事は以前議論を呼んだ「サッカーは金持ちの白人の子のスポーツになってしまった」という話とリンクすることになるわけですね。サッカーが他のメジャーアメスポと同様に、またはアメスポ以上に個人の投資が物を言うジャンルになっていくのか。


話を戻して、今日のShalkeの試合は、Hoppeは15分に右サイドでボールを得て独走の機会がありましたが1対1の機会に勝負を臨まず。スタッツでは前半のタッチは15となってますが、Hoppeがボールを持ったと言えるのはこのときだけのはず。チームの方針か個人的にサイドで勝負に行くのを不利と自己認識しているのかこのときは結局ボールを自ら下げてあっという間に自軍のGKまでボールが戻っちゃいました。チャンピオンBayernの高い位置からの圧力でライブボールでHoppeにチャンスらしいチャンスはなし。リスタートでのクロスに僅かにヘッドが届かなかったのが前半にありましたがほぼそれだけ。72分に退いてます。

久々欧州スーパーリーグネタ再登場

昨日のスポーツマスコミで複数の非アメスポなネタがニュースの上位にきていました。東京五輪が中止になるという観測の件と、欧州スーパーリーグが実現した場合参加チームや選手にFIFAが報復するという件。どっちも前にも聞いたなというデジャブ感のある話です。

欧州スーパーリーグについては以前も書きました。当ブログは基本的にはアメリカつながりのあるものだけを書くようにしてるのですが、欧州スーパーリーグ構想は可能性としてアメリカのチームが将来的に混ざることができる構造にするであろうことが想像されるのと、参加する各国の人気チームのオーナーがアメリカ人投資家となっている点で一応アメスポ繋がりということで書きました。
ESPN辺りでも今日の一時点でこの件をトップニュース項目に含めていたのは普段サッカーに冷たいESPNだけに目立ちました。

当ブログでスーパーリーグについての記事を書いた2018年当時は、早ければ2021年にも始動とされていたわけです。そして今まさに2021年です。この時点になってFIFA側から強い警告が出たということはスーパーリーグ構想はいまも水面下で進んでいる、かなり具体化しているということなのでしょう。

FIFAのぶちあげた報復内容はスーパーリーグ参加チームも、大会に参加した選手もFIFAの主催する大会には一切出場させないというもので、それにはW杯も含まれます。スーパーリーグに参加したらW杯から追放とはなかなか報復としては強力であるとは思います。
が、わずかにでもビジネス法のセンスがあるなら即座にこれは違法行為の可能性が高い内容だと感じるはずです。FIFAの言っていることは独占禁止法で制限される優越的地位の濫用にほかならない。その優越的地位を利用して競争相手であるスーパーリーグの出現を阻もうとしているのを隠してすらいません。

独占禁止法(名称は国地域ごとに異なることもあるでしょうが総称としてこう呼びます)というのは基本コンセプトはどこの国でも同じでしょうが、その運用は各国まちまちのはずです。今回の舞台は欧州なのですが、英国がEUから離脱完了したばかり。たぶん欧州裁判所がこれを裁くことになるのかなと思いますが、そこが迅速タイムリーにその判断を下してくれる裁判所なのかを私にはわかりません。
アメリカの裁判所はタイミングが大事な案件に対しては夜中や休日でも緊急判断を下してくれる迅速性がウリです。日本から見ていても昨年末に大統領選挙に関わる各種訴訟が次々と判断をくだされていったのは記憶に新しいところかと思います。しかし世界の他の国がどこもそうだとは到底思えない。現実的にはまったく使えないスピード感の乏しい司法の国も存在します。

もしスーパーリーグ推進側が各クラブオーナーや所属選手の動揺を抑えようとしてFIFAの今回の恫喝の違法性の確認を裁判所に訴え出て通るものなのかはわかりません。アメリカの司法ではそういう訴訟が成立しえますが、他国は他国のルールがありますから。迅速に審理してもらえるものかもわからない。
EUの裁判所=European Court of Justiceはルクセンブルグに所在するようです。FIFAのお膝元のチューリヒなんかに在ったらFIFAが既に裁判官に手を回しているのではと疑いたくなるところでしょうか。

19歳Hoppe 3試合連続ゴール

ドイツブンデスリーガのSchalke 04所属の米国籍Matthew Hoppeが3試合連続ゴールを決めています。先日紹介したときには米国人選手としてはブンデスリーガ初のハットトリックを記録したときでした。その次戦でも1ゴール、さらに今日の試合でも1ゴールで3試合連続ゴール。それぞれのゴールがなかなか魅力のあるフィニッシュの連続です。ここまで来るとこれはまぐれではなく注目すべきことのように思えます。

Schalkeの次戦はブンデスリーガで頭ひとつ抜けたエリートクラブBayern Munichとの対戦予定。Bayernのトップクラスのディフェンス陣が代表キャップゼロの19歳の無名米国人フォワードを本気でマークしにくる試合が見られるってことです。隔世の感がありますね。

Hoppeはユースを含めどの年代でも代表になったことのない選手で、そんな米国人サッカー選手がこういう形で急浮上できるというのはなにかすごいことが起こる前触れのようにも思えます。Hoppeのような無名の十代のアメリカ人サッカー選手の群れが巨大マグマのように地下に眠っていて、Hoppeが突如登場して今活躍しているのはそのマグマが吹き出した一例で、まだこれからも続くノーマークの選手がいるのだとしたら、と想像するとわくわくします。


サッカー米代表は今月末のフロリダでの対トリニダード・トバゴ戦に観客を入れて行うと発表したところ。FIFAのマッチデーでもなく、現在の世界的なコロナ感染の情況から欧州組が参加する可能性はないです。MLSの中堅選手が集まる見込みで、マグマの予兆を感じられるような楽しみはないメンバーになりそうです。
トリニダード・トバゴは米代表が2017年にアップセット敗戦を喫してW杯出場失敗となった因縁の相手でもあります。

サッカー五輪予選のスケジュール決定

コロナ疫禍のせいで延期されていたCONCACAFサッカー男子五輪予選の予定が決定してます。2021年3月下旬にメキシコグアダラハラで開催。もともとの予定からほぼ1年遅れでの開催です。7月の東京五輪が開催されるのかどうかも怪しいのですが、もし本番の五輪に期待の若手アメリカ人選手たちが全員集合でき、かつ注目度も高い大会が開催されるならその意義は小さくないでしょう。
但しクラブは選手をこの予選に向けてリリースする義務がないため、既にチームの主力級になってしまった米男子選手たちは予選には参加できない見込みです。最近の米男子若手の各クラブでの活躍は何度か紹介していますが、各地で次々と台頭がすごいので誰が参加できるかわかりません。国内リーグのMLSは開幕時期と重なるもののそれなりに協力はしてくれるのではないかと期待したいですが、それにしても予選と本大会の選手の中身がまったく違うまま予選をすることの意義ってなんなんでしょうね。

CONCACAFからの東京五輪の参加枠は2つ。よって準決勝での勝利が東京五輪進出の分かれ目となります。この予選には8カ国が参加、2組に別れて各組上位2カ国が準決勝に進出というしくみ。米代表はホスト国のメキシコと同じA組なので、つまり五輪進出決定の試合となる準決勝で地元メキシコと対戦する可能性がありません。その意味では有利な組分けと言えるでしょう。
A組はメキシコ・米国・コスタリカ・ドミニカ共和国。B組はカナダ・ホンジュラス・エルサルバドル・ハイチ。A組はドミニカ共和国が力が落ちるため実質上3カ国での戦いのはずで、特にリーグ戦の初戦となるはずだった米対コスタリカ戦がプールプレーでは最重要の試合になりそう。

CONCACAFの試合でいつもながら怖いのは高度です。会場となるグアダラハラは標高1550m。伝統的にメキシコ代表は高地に強く、コスタリカも同じです。日本からは見えないことでしょうが、コスタリカは太平洋とカリブ海に囲まれた小国ながら首都は1100mを超える高地で、高地でのアドバンテージを誇るメキシコ代表の@Azteca Stadiumの試合でも不利を感じさせないのはコスタリカ代表です。

一方米代表やMLSのチームが伝統的に@メキシコでの試合で後半に息切れを起こして失速するのはお決まりのシーン。
W杯予選のように周到に準備ができる場合は米代表はロッキー山脈の高地で事前キャンプを張って高地対策をするのですが、今回はそれができるかどうかはとても疑わしいです。もしその準備ができないとするとホスト国のメキシコ、コスタリカと薄い高地の空気にやられて準決勝進出に失敗=五輪出場失敗する可能性が考えられます。もし東京五輪でも出場失敗すると米男子代表は3大会連続で五輪出場失敗となります。女子代表の方は当然のように五輪出場して常に優勝候補なのとの差が毎度からかわれます。

一方CONCACAF予選で準決勝進出となればその相手はB組からどこが出てきても高地のデメリットは少なく、プールを突破できれば五輪切符は有望となるはずです。

今の米男子の若いメンバーが世界各地でのし上がってきている情況をカタールW杯の1年前に米国内の一般スポーツファンに宣伝できるのは大いに意義のあるところで、五輪予選の結果は大いに気になります。

Bullsの子どもたち

女子サッカーのNWSLのドラフトがあり、全体2位でTrinity Rodmanという選手が指名されてます。Dennis Rodmanの娘さんです。みんなそんな年頃か、と。

みんな、というのは来季のNBAドラフトの上位指名が期待される選手の中にScotty Pippen Jr. (Vandarbilt) とRon Harper Jr. (Rutgers)がいるからです。Chicago Bullsの後期三連覇時の主力メンバーの子どもたちが揃ってプロスポーツに入ってくるというのがちょっとおもしろいかなと。Pippen Jr.とHarper Jr.はともに20歳で2000年生まれ。Rodmanの娘は18歳とのこと。

Chicago Bullsの後期三連覇は1995-96シーズンから1997-98シーズンまでなので、1998年夏にBullsが解体となったあとにそれぞれ生まれた子たちですね。PeppenはPortland時代、Harperはキャリア最晩年Lakers所属の頃ということになります。RodmanのとこはNBA引退後の子ですね。

後期三連覇時の他のメンバーというとSteve Kerr、Toni Kukoc、Luc Longly辺りですが、後ろの2人は外国人ですのでいろいろ人生設計はアメリカ人とは違うかも。Kerrの子供がどうとかいう話は聞いたことがないです。

ところでBullsの中心人物Michael Jordanさんのところはどうなんでしょうか。その手の話に私は強くないのでいまちょっと調べてきましたがどうも息子さんはバスケの才能は足りなかったようでカレッジレベルで埋もれちゃったみたいですね。まあJordanの場合、他のメンバーたちとは桁違いにお金を持ってるので子どもたちがあまりハングリーさを維持できないとかあるのでしょうか。
Jordanと後妻との間にできた娘が産んだJordanの孫の父親が元Indiana PacersのRakeem Christmasなんだそうです。Christmasは海外でプロリーグを転々、現在台湾で現役選手を続けているとWikiには書いてあります。

さらに充実するサッカー米代表若手候補たち

コロンビアと米国の二重国籍選手であるMLS Orlando City SCのAndres Pereaが米代表に資格をスイッチすることが正式に承認されています。フロリダ州Tampa生まれながら幼少の頃にコロンビアに移住していたという20歳。出生主義のアメリカでは米国内で生まれた子供には基本的に全員が米国籍が付与されるため両親が外国人で育ちも海外でも国籍は維持できます。既にコロンビア代表としてはU-20でプレー実績あり。昨年2020年にコロンビアの国内チームからローンでOrlando Cityに加入、今年2021年からはフル移籍でOrlando Cityに残るとか。
このタイミングでの米代表への編入ということは、米代表入りを最初から想定してローンで借り受けつつパンデミックの2020年中に手続きをしてたってことのように思われます。

本人の代表資格切り替えについての弁ではコロンビアへの母国としての敬意も維持しつつ、現在進行中の米代表の若い世代の勃興を見てここでなら大きなことをやれると感じて米代表に加入することを決意したと率直に語ってます。
そうであれば先日来何度かご紹介している米代表のU-20世代U-23世代の大きな底上げが呼びこんだ選手ということになります。今の特殊なまでの米代表若手の期待感がなければそのままコロンビアのシニア代表へ上がっていった可能性の高い選手でしょう。
2020年のOrlando Cityの試合はパンデミック再開直後の1試合しか見ていないしこのAndres Pereaのプレーぶりはまったく記憶にないのでどういうタイプの選手なのかはまったくわかりませんが、南米で育った選手なので欧州組とはタイプの違う選手だったらまた将来の米代表の厚みに貢献していくのかもしれません。


他にもブンデスリーガSchalke 04所属のMatthew Hoppe19歳が先週末の試合でハットトリックを記録。アメリカ人選手でブンデスリーガでのハットトリックは初。今季5度目の出場、3度目の先発出場での快挙になってます。アメリカ人サッカー選手としては珍しい長身の191cmのストライカー。若い選手は増えているもののピュアストライカーは不在だなあと思っていたところで出てきたこの選手。ど真ん中CFで起用されて堂々のフィニッシュの連続。

米代表はいったいどうなっていくんでしょうか。あまりにも急激に、それも次々と若手選手が浮上してきていて追いきれないほどです。

十代選手が次々と頭角を現すサッカー米男子

この選手の普段のプレーぶりはまったく知らないのですが、この手の選手が、それも十代の選手が次々と湧いてくるというところに期待感があります。ドイツ2部 2. BundesligaのFC St. Pauli所属の米国ドイツの二重国籍選手Leon Flach 19歳が公式戦でのロングシュートを鮮やかに叩き込んだビデオが私のところへ回ってきました。私はSNSなどで米男子代表のグループに入っていたりするのでこんな無名米国人選手の活躍ビデオが回ってきたりするわけです。守備的MFまたは左サイドバックとして起用されている、米国テキサス州生まれの選手。シニア代表は未デビューでユースではドイツと米国の両方でそれぞれ数試合の出場経験があるようですが、注目されていたという選手ではありません。このビデオクリップだとわかりにくいですが低い弾道でボックス外からゴール下隅に突き刺さってます。

とてもレベルの低い話で申し訳ないのですがサッカー後進国のアメリカではこの低い弾道のシュートが打てない世代が長く続いてきていたわけです。どれほど理屈をこねてポゼションがどうだ、システムがどうだ、足もとの技術がどうだと言ったところでとどの詰まりはシュートがゴール枠内に突き刺さる回数こそが勝ちにつながる唯一最大のスタッツのなのですが、それを蹴れないのがサッカー弱者国の世界共通の現象です。アメリカ代表もご多分に漏れずそのカテゴリのまま永年プレーしつづけてきていたわけです。

私はW杯やEuroなどになるとドイツ代表のほのかなファン(というかサッカーとはああいう風にプレーするべきものなのではないかという模範を見るような気分)なのですが、彼らは決してゴールを遥かに超えて飛んでいくムダなシュートを蹴らないですよね。例のブラジル代表を轟沈させたW杯準決勝での7−1の試合の前半に5ゴールを立て続けに決めてブラジル一国を悲しみのどん底に蹴落とした試合を見なおしていた時に思ったのですが、もしこれだけの決定機をもらっても米代表の選手たちだったら2本も決められたら上等なんだろうな、1本しか決まらなくても不思議じゃないよなーと思いながら見ていたのを思い出します。彼らの打つシュートは決してバーを超えて行ったりしない。いつも地面に平行に飛んでいく。ほぼ常にそうです。美化してる面もあるかと思いますが、きっと若い年代から徹底的に意識させられているんだろうな、それが文化の力ってものなのだろうななどと思っていたわけです。

今回のビデオはたまたまなのかもしれません。それでも無名の米国籍19歳の選手がこれを蹴るようになっているのはゴール上空を虚しく飛ぶ数知れない「シュート」たちとは別の事態が米サッカーに起こりつつあることの兆候かも知れないなあとも思うわけです。

先日来ご紹介してる通り今の米男子シニア代表には十代や20代前半の生きの良い選手が多く起用されてきています。17歳Giovanni ReynaがBorussia Dortmundの主力に定着済み。Barcelona所属のSergiño Dest20歳、 Werder BremenのJosh Sargent20歳、Valencia所属Yunus Musah18歳、Juventus所属Weston McKennie22歳もトップクラブで定位置を確保してきている。なにせ年齢が低い選手が増えているので22、23歳ぐらいでもあまり若く感じないほど底上げが急になっています。米男子代表の若手の中で一番名の知れたChelseaで10番を背負うChristian Pulisicも22歳。少し前=2015年にMLSから引き抜かれて欧州EPLに移籍していったDeAndre Yedlin(現Newcastle United)が最初にTottenhamに移籍した当時はアメリカ育ちのサッカー選手の出世頭と目され代表の期待の星だったのが、現在27歳になったYadlinに米代表に居場所があるかどうかわからないほど代表の候補選手プールは充実してきてます。

アメリカサッカーにとっては2026年のW杯北米三国大会がなんと言っても本番なので、5年後に焦点を合わせるとYadlin(その頃32−33歳)も決して年齢が行き過ぎているわけじゃあないのですが。
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