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アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

MLB/Baseball

プレーオフ目前でもギブアップ宣言

NHL関連で連投します。Vegasはシーズン前の予定を変えてタンクするのをやめたようですが、別のチームが堂々タンクへとシフトしています。
東の人気チームNew York Rangersの首脳が公式のSNSで署名公開書簡を出して、トレード期限を前に今季のギブアップを宣言しています。今季の残りはチームを将来へ向けての立て直し策に向けるとしています。これはなかなか新しいことをやりだしました。

現在Rangersは東カンファレンスの11位、プレーオフ圏内の8位までは勝点差は僅か3。残り試合数は28試合もある。ギブアップ宣言したものの来週の今頃までにプレーオフ圏内に復帰していたりするかもしれないような僅差です。この時点、この位置で公開ギブアップというのはアメスポで過去例がないのでは。
トレード期限を控えてプレーオフを目指した補強をしないどころか、手持ちのベテラン選手の売る側に回るよという意味でしょう。Rangersの細かい選手の契約事情は存じませんがこれは新しい。NFL/MLB/NBAでタンク流行りなのは何度か当ブログでもご紹介してきましたが、その流行がNHLにも波及してきたということか。

New Yorkでタンクというと一昨年、MLBのNew York Yankeesがシーズン中にベテラン選手をごっそり処分してシーズンを投げたことがありました。Alex Rodriguez, Mark Teixeira, Alordis Chapman, Carlos Beltranと軒並み放出・引退勧告。NHL Rangersのように言葉でギブアップ宣言したわけではないですが、どう見てもギブアップな態度。
ところが若手にざっくり切り替えたら若手が活躍して成績が伸びてしまった。若手に切り替わった直後の8月に勝ち越してプレーオフも見えてくる始末。Chapman放出早まったか?と言われたりしたんですが、9月に勝ち星が伸びずプレーオフは逃しました。しかしファンはいきの良い若手選手たちに来季の飛躍の可能性を感じてハッピーな新旧交代のシーズンとなったわけです。そして実際に翌年2017年シーズンはAaron Judgeが大ブレイクを果たすなどでコンテンダーに。ちょっとうまく行き過ぎなぐらいうまく行ってます。

Yankeesの世代交代の大成功を同市内で間近に見ていたNHL Rangersの首脳。Yankeesのアレをウチでもやりたいねという話になったとしても気持ちはわからないではないです。サラリーの高いベテランを外しつつ他チームのプロスペクトやドラフト権をかき集める。今季の残りシーズンは若手中心に切り替えて今NHLで流行りのスピード重視の走り回るホッケーでもやって、それで少々勝点が伸びれば安価にかつ将来の希望をファンに与えつつプレーオフ圏内到達することだってありうるね、そうなったらラッキー、ならなくてもまあ良いじゃないかというところか。
Yankeesの世代交代がうまく行ったのは一気に切り替えにいった2016年以前から4年ほどかけて自前の選手育成に励んできたからです。大物FAにあまり手を出さずに(Ellsburyは失敗例)、自ら悪の帝国の座から降りて自重した。悪の帝国はやめても他のMLBのタンクチームのようにボロボロにはならなかったので目立ちませんでしたが、Yankeesのようなチームとしては相当に我慢したと言える。そういう準備がRangersにできているのか。たぶんできていないはずです。昨年まで毎年のようにトレード期限に補強していたのですから。それでもこの新しい公開ギブアップの試みがファンにどう受け止められるのかはちょっと楽しみですし、その戦略が数年後にどういう風に形になっていくのかは気になります。

Jimmy GとDarvish

NFL San Francisco 49ersがQB Jimmy Garoppoloとの5年契約を発表。総額$137.5 millionで、年平均でNFL最高額での契約となりました。但し保障額は$74 million。49ers、GaroppoloとともにNFLの栄冠を掴むべく勝負に来たってことです。これまでサラリー額で最高だったDetroit LionsのMatthew Staffordを抜いてエリートQBの仲間入りへ。金額はエリートなんですが先発した試合数は僅か7試合。異例の契約ではありますが、きっと古豪49ersを優勝戦線へ導いてくれるのでしょう。

でこのニュースを聞いてすぐに思ったのが、あーこの金額ってMLB FA Yu Darvishがいまオファー受けても断ってるとされる金額に近いなあということ。Minnesota Twinsがオファーしているのが5年$125million辺りとされます。4年かもしれない。Darvishの方は地方球団のTwinsが嫌なのか色よい返事をしていない模様、とされます。Darvishは31歳。これが最後のメジャー契約になることから慎重になっているのはわからないでもないですが、この厳冬のFA市場でこれ以上のオファーが出て来ると思ってるのかどうか。金額はともかく年数は5年より長いオファーがあるかどうかはかなり疑ってかかる必要がありそうです。

Jimmy Garoppoloは26歳。5年契約が終わるシーズンでも31歳です。働き盛り。Darvishは31歳からの新契約、5年契約として36歳までの契約。それでもJimmy Gよりも良い契約がもらえるのがMLBなんだな、と改めてMLBの選手契約の手厚さを感じます。アメスポ最強のNFLの最高額選手より良い契約が31歳の、MLBでたぶん先発投手で14番目ぐらいの投手、投手野手合わせると52番目ぐらいの選手でももらえてしまうのです。(順位はESPNのファンタジーランキング参照しました)その上MLBの契約は当然全額保証。NFLはいつも通り総額は表向き、実際は途中で切られて半額ぐらいしか回収できないかもしれない幻の総額ですから、MLBの契約の方がずっと有利です。

今回の厳冬FAで「野球選手が稼げる」という強みが消えるのではないか、というお問い合わせを少し前にいただきました。そんなことはないとお返事させていただきましたが、Jimmy GとDarvishの比較で見てもMLBは稼げる可能性はやはり高いと言えると思います。その上現役でプレーできる年数も長いですし。

厳冬FA市場と制度からタンクを考える

MLBのFA市場が史上最悪(選手側から見て)の抑制型オフシーズンとなっていまも100人以上のFAが余っている。キャンプは来週開始。選手の代理人たちが悲鳴をあげてMLBオーナーの固い財布を批判しています。FAの選手たちを集めた独自のキャンプ(合同自主トレ)をMLB選手会が準備して浪人しそうな選手たちの救済を目指すようですが、大物FAは参加しても怪我がいやであまり張り切ったプレーをする可能性もなく、練習そのものよりも練習後のマスコミ対応ばかりが話題になりそうな気がします。

今回のMLBのFA不況(以前が気前が良すぎただけという見方もありますが)で代理人が批判しているのは金を使わないローコスト経営でシーズンを迎えようとしているチームの存在。勝つ気がないだろ!と非難している。それに対してMLB機構の方からは数シーズン先を読んでのチーム強化戦略を選ぶのは球団の正当なやり方であると、わざわざ公式コメントを発表したりしています。

近年、タンクしていたチームが数年後に飛躍してWorld Seriesを制した例が頻発しているためタンキングがMLBの長期戦略として有効だと認められた、そういう状況下なので今回のMLBのコメントは説得力がある。昨秋に優勝したHouston Astrosもまさにその好例。例のSports Illustrated誌のAstrosの優勝を数年前に予言した記事などもあってマスコミを通してHoustonの長期戦略がファンにも共有されたのも、タンクをしたいチームが思い切ってタンクに行ける環境を作ったと思います。

こういう事例があるのと、あとは制度上MLBにはサラリーフロアがないのでタンクしようと心を決めたら思い切ったタンクができます。NBAやNFLにはサラリーフロアと呼ばれる所属選手のサラリーの合計の最低額が設定されていて、タンクするのは自由ですがサラリーの節約には最低限度がある。MLBにはそれがないはず。これはマイナー契約のままで想像以上に早い段階で上に上がってくる若い選手がいる、というMLBの現実には合っているんですが、それをタンクに利用すると思い切ったタンクが可能なのがMLBの現行の制度ということになります。今回の事態を経て、MLB選手会は次期労使協定ではサラリーフロア制度を求めることがあるかもしれません。但しサラリーフロアっていうのはその名から想像できる通り上限を定めるサラリーキャップとセットで導入するべきもので、贅沢税制で上限を決めているMLBとは少々相性が悪い制度な気がします。選手会が次期協定交渉で要求してもオーナー側は突っぱねるんでしょう。サラリーキャップをセットで導入だと過去のようなMLBのスーパースター選手の巨大契約は消えますから、それを選手側が受け入れられるかどうか。ただ総収入に占める選手サラリーの割合がMLBは低い(他のメジャースポーツと比較して)と選手会が指摘しているのは事実なので上限抑制を選手側が受け入れられるなら譲歩の余地はあるかもしれませんが、上限は青天井下はフロア決めろではまとまらないでしょうね。

まあ今オフはMiami Marlinsがファイアーセールでオールスター級の選手を次々と放出してFA市場の需要減につながったなんていう今季のみの特殊事情もありました。特に外野手は3人の若く優秀な選手を放出、Marlins自身はFA市場に金を落とす気がゼロなので、32球団分の市場が31球団分まで縮小したみたいなものです。3人=Giancarlos Stanton, Christian Yelich, Marcell Ozunaの質の高さを考えると相当にFA市場は打撃を受けたと考えて良い。
他にもPittsburghが契約が残り少ないMVP Andrew McCutchenをあっさり放出したりと、FA市場が完全停滞しているうちにFA需要をトレードでまかなった例が多い。今オフのFA選手の長引かせ戦術が裏目に出たわけです。こういう不安なオフを見せつけられると来オフにFAとなるClayton Kershaw(選手オプション)、Bryce HarperやManny Machadoなど大物選手たちも(それ以下の中物たちだって)来オフを待たずに今季中に契約してしまえるならしてしまいたいと思う。たぶん水面下での動きがそれらの選手たちとは始まっているんじゃないか。そうなるとますます今新契約が取れなくて困っている選手たちは浪人の可能性が高まる。

いずれにせよ我々は今、MLBの契約慣行が大きく変わる潮目を見ている可能性は高いです。




スプリング・トレーニングをボイコット?

MLBのFA市場がまったく動かないままスプリングトレーニングの開始まで2週間を切ったところでそろそろ悲鳴が聞こえてきたようです。100人以上のFA選手が行き先未定のままで2月を迎えてしまいこのままではここから獲得活動が活発化したとしてもかなりの積み残しの選手が出そうです。安くさえすれば確実に契約が見込めるFAの目玉選手から脱落者が出て一気に格安契約の流れができるのか、それともFAとその代理人たちが強硬に要求額を貫いてさらに遅れがでるのか、先が見えなくなってきてます。
そんな中で現在契約下にある選手たちがスプリングトレーニングをボイコットするという案があるそうです。契約下にある選手たちには期限に合わせてキャンプ地に集合する義務がありますからボイコットは契約違反。当然罰金対象であり、最悪の場合契約解除もありうるでしょう。そこまでしてFAの選手たちを援護射撃するとは考えにくいのですが、少なくともそういう噂が流れている。どうせ代理人主導での怪しい噂だろ、という気はします。

現行の契約年数次第で皆立場が変わりますから一致してストライキに類するような全面的なボイコットは非現実的としても、例えば来季FAとなるBryce Harper(Washington Nationals)から見れば今オフの事態は他人事ではない。超高額での新契約が貰えそうだと散々皮算用していたのに今オフでFA相場が大きく下落してしまうと来季の自分の番になったときも相当に買い叩かれることになる。元々HarperはNew York YankeesファンでFAでYankeesに行くのが夢だったとされますが、その夢はGiancarlo StantonのYankees移籍でほぼ消えてしまった。気を取り直してMLB史上最高額での契約でも目指そうかと思ったら相場崩壊の様相。
だからと言ってスプリングトレーニングを欠席してどうなるものでもないような。FA直前の今季に成績を落とすことはできない。成績が落ちれば相場の下落以前に自己への評価が下がってしまうわけですから。

こうなってしまうと選手・代理人側にはあまり打つ手がないように見えますが、強気の代理人たちはそう簡単には値下げには応じないでしょう。
100人もFAがいるとFA選手を集めて独自キャンプ=合同自主トレとかしはじめたりするんですかね?



呪いはあったほうが盛り上がる

いよいよSuper Bowlもすぐ。QB Tom Bradyが40歳となったのにいまも全盛期かと思えるNew England Patriotsの連覇か、主戦QBを失ったPhiladelphia EaglesのSuper Bowl初制覇か。EaglesはQB Carson Wentzを失って以来、ほぼ全試合でアンダードッグ。プレーオフにNFCトップシードで突入するも即敗戦と思われていたのが控えQBのNick Folesが評判以上の試合を次々と展開してSuper Bowlにたどり着いています。Nick Folesは一般の期待値が低かっただけで数字だけを見れば過去のEaglesでのシーズンにも好成績を残しており意外というほど意外でもないのかもしれませんが、でもまあ誰も期待していなかったのとの落差はかなり大きいです。大舞台で百戦錬磨のBradyを凌ぐプレーでEaglesの悲願のSuper Bowl制覇を助けることができるのか。

個人的な感想なのですが今回のSuper BowlはSNSであまり盛り上がっていないような気がするのですがどうなんでしょうか。Patriotsはアンチも割と多いはず。PatriotsがSuper Bowlに出ると毎度接戦の試合となることが多く名勝負も多く、その面では今年もおもしろい試合が見られるのではないかと期待しているんですが、世間一般はPatriotsの連覇とみなしているのかなんなのかさほどの盛り上がりを感じない。ベガスの賭け屋のオッズを見ても接戦を予想しているところが多く好試合になりそうなのになぜ盛り上がらない?

MLBで数年前にChicago Cubsが71年続いた「やぎの呪い」を克服してWorld Seriesを制したときは事前に随分と盛り上がり、プレーオフ、World Seriesの視聴率も好調。その前に2004年にBoston Red Soxが「バンビーノの呪い」を86年で解いて優勝したときのスポーツメディアの取り上げぶりも相当に大きかったです。ではなぜ今回のEaglesのSuper Bowl初制覇であり、1960年以来の57年ぶりNFL優勝はそういう期待感であるとか盛り上がりが足りないのか。そう呪いが足りないのです。

もちろんそんなのは煽りで、実際はWentzが欠場してしまったEaglesへの期待感が足りないことがまずあるし、CubsやRed Soxの場合は優勝を遂げる前から惜しいシーズンがあって、その上で戦力が充実して今年こそという期待のシーズンにWorld Seriesへ到達・勝利というプロセスがあったからです。その上に呪いという歴史的な味付けも加わっておもしろおかしく語られたのも普段あまり興味のない層も巻き込んで例年以上のシーズンフィナーレになったのだと。それぞれのホームスタジアムがその呪いの歴史をそれらしく感じさせるアメスポ有数の由緒ある古いスタジアムだったのも無関係ではないような気がします。

Eaglesがアンダードッグ役ばかりで選手やファンが犬のかぶりものをして盛り上がっているのは楽しそうでもしEaglesが勝てれば勝ったで犬のかぶりもののあの時のSuper Bowlね、と記憶されるかと思いますが、でも今の時点ではNew Englandの王朝ストーリーの方ばかりが取り上げられているという感じでしょうか。

ベテランBraunが二塁コンバートを志願

まったく動かないMLBのFA市場。各チームの補強が進まず今季のペナントレースの予想番組も成立しない状況です。いまは紙媒体でチーム名鑑みたいな雑誌を発行・購入する人は減っているのでしょうがそれにしても雑誌泣かせな展開ですね。
そんな中、Milwaukee Brewersが静かに動いてポストシーズンへ挑戦する態勢を整えつつあります。昨年86勝76敗。ワイルドカードに1差、NL中地区で首位Chicago Cubsに6ゲーム差でのフィニッシュ。今オフに失った戦力は少ないのでこの勝ち数の差を今季の補強で埋められるか。あとは一人核になる先発投手が必要ということで、候補としてYu Darvishが候補になっているという状況です。Darvishは自信家かつWorld Seriesに勝てるチームに行きたいという意欲があるようですから地味なMilwaukeeは眼中にないのかもしれませんが。
ともあれMilwaukeeはLorenzo CainとChristian Yelichを獲得して打線はグレードアップした、とも言えるんですが獲得した二人はともに外野手。外野がダブつき気味。そこで急浮上したのがMilwarukeeの生え抜きのベテラン、元NL MVP Ryan Braunが本人が志願で二塁手へコンバートするという報道。これはちょっとした驚きです。元々Barunは三塁手としてプロ入りしていますがその後外野へ。その打撃を活かすために内野での守備を諦めた選手と言えます。
MVP、2012年にはあのGiancarlo Stantonを抑えてホームラン王にもなっている地方球団Milwaukeeの大物。でも全国区ではBraunと言えばPED使用での騒ぎの印象ばかりが強い。MLBから処分→処分無効→勝利宣言→やっぱり処分出場停止→ごめんなさい使ってましたと全面降伏、となった一連の事情は他の処分された大物選手たちのそれよりも派手なほどで印象は悪い。その後もMilwaukeeにとどまったものの基本的には表立った発言はほとんどなく黙って野球をやり続けていた感じです。Braunの問題は当ブログでも当時何度もとりあげてPED取締の制度上の問題なども含めて大いに議論しました。いまから読んでもなかなかにおもしろい事件だったと思います。例えばこちら
同じPED使用で撃ち落とされた選手でもより知名度も高く報道も派手だったAlex Rodriguezなんかはいまは明るくFOXのポストシーズン解説はじめスポーツイベントの会場にもよく顔を出しておりPED違反と処罰の影響を感じさせないんですが、Braunというとその後まるで静かだったこともあって久々に今回全国メディアに話題が出ると、あーあのBraun、という生暖かい感じがさびしい。

それはともかくRyan Braunが全国メディアの話題になるのは久々。FAがまるで動かず例年ならスポーツメディアでMLBの話題が増えてくる時期なのに他に話題がないから、という理由もあるんでしょうがBraunが志願して二塁手をやると言い出したという報道がMLB報道の上の方に来てます。上で述べたようにMilwaukeeの補強で外野がだぶついている。自分が弾き出されることはないであろうが、これが現役中最後で最良の優勝のチャンスという判断なんでしょう、なんでもやる、二塁手だってやる、という話になってます。そういう意欲は買うべきではないかと思います。マネーゲームでもなく、優勝できるところにリングを求めて移籍を目指すのでもなく、いい歳になってから難しいコンバートを志願しても勝ちたいというのはスポーツ選手の行動としては支持したいです。
ただ実際にできるかどうは別の話。セカンドは簡単なポジションではない。大学時代は当初ショートストップとしてプレーした経験から自分はミドルインフィールドもできるはず、という思いがこの申し出の基盤にあると思います。外野にコンバート後に内野練習をしてきたのかどうかはわからないですが、試合での出場経験はほとんどないはず。三塁手だったときの守備指標も良くないようです。どうなるかはわからないですが、PED後の男のひとつの生き様として34歳のベテラン選手の挑戦がどうなるか気になります。

MLB 厳冬FAの出口はどこか

スプリングトレーニングまであと二週間となってもMLBのFA市場が動きません。たまにMLBの大物選手の移動のニュースが入ってくるとことごとくトレードで、FAの選手の動きは異様に鈍い。
いろんな面があります。まずはスコット・ボラスを代理人とするFAが多く、序盤戦からボラスの遅延戦術が効いていたこと。それに対して過去ボラス戦術に翻弄され高い買い物をさせられたMLB各チームが今オフは腰を落ち着けて選手側がしびれを切らすのを待っているかのような動きになっていること。越年ぐらいは屁でもなかったでしょうが1月も終わろうとしているのにチーム側からの積極的なアプローチのなさにしびれを切らしてボラスが最近「MLBは結託してFA市場を安値に誘導しようとしている」などと公言し始めました。安くなるまで待つのはまったくもって買い手側の自由で合法ですが、結託というところは違法になりうる、というところがこの発言のミソです。もちろんこんな発言をイライラして公言するということはその違法性を証明することはほぼ不可能であるのも知っての上での牽制でしょう。オーナー側からすれば「しめしめさすがに焦り出したな」ってなところでしょう。たぶん顧客である選手たちからも不安の声がそろそろボラスのところにも届いているのでそのガス抜きという面もあってのボラスの発言なんでしょうね。
選手+代理人 対 MLBオーナーの銭闘はそのうち落ち着くところに落ち着くのでしょうが、この煽りを受けるのはFAの選手たち。長いMLBのレギュラーシーズン。選手たちは4月の開幕にベストコンディションまで上げてくるとは限らないのがMLBなのでスプリングトレーニングに少々遅れて入るのは普通のシーズンなら大した問題ではない。春先に出遅れた主力選手が出るのは仕方ない、と腹をくくってしまえばチーム側はさほど焦る必要もないのです。
例えば今週Lorenzo CainとChristian Yelichを獲得したMilwaukee BrewersがYu Darvishとの契約にこぎつけたら一気に他のFAも動き出すのかもしれない。Cain, Yelichを加えた打線にDarvishを加えれば昨年の成績に上積みできるはず。昨年はプレーオフに僅かに届かなかったBrewers、この補強で十分に戦えると計算できそうです。
しかしCain, DarvishがFAから契約にこぎつけてもそれでも市場が動かない可能性も残ります。CainもDarvishもボラスの顧客ではないからです。ボラス対オーナーの我慢比べという理由で今オフのFA市場が凍りついているのであればMilwaukeeはその間隙を突いて補強を完了、しかし他のチームはまだ動かないという可能性が残ることになります。

もう10年以上前でしょうか、Roger Clemensのキャリア晩年に春先の契約をせずにあえてシーズン開始後までFAのままで過ごし、勝てそうなチームを選んで途中加入するということをやったことがありました。あれはClemensという実績と名のある投手だからできたことですが、同時にあのオフの交渉でClemens側が思ったほどには好条件が出てこなかったからでもありました。我慢比べに負けるのが嫌なボラスが手駒のうちの何人かにこの方法を勧める可能性があるのかもしれません。

個人的にはEric Hosmerが好きなので彼をどこが獲るのかはちょっと気になってます。








ピッチクロック改革 2019年版

正式発表前なので議論はもう少し待っても良いんですが、ついでなので。実は今季2018年シーズンのピッチクロック導入は手始めで、2018年に時短効果が十分に出なかった場合には翌年2019年シーズンにはランナーがいる場合にもピッチクロックを使用するという強硬策が準備されているという観測があります。ランナーがいる場合も同じ20秒なのかはわからないです。ランナーがいて20秒となると相当さっさと投げないとランナーは見切ってスタートできるようになったり、または時間稼ぎで無用な牽制球が増えるという可能性もありますからそれだって現場に時短意欲がなければ効果は限定的になるのでしょうが、とりあえずMLB機構側の本気度を示すために2019年分のプランも同時に発表してくるかもしれない、という話です。

昨季2017年シーズンのプレーオフの試合時間は史上最長の3.55時間となったとされます。レギュラーシーズンが3.1時間。これはビデオチャレンジにかかる時間も影響したはずで、それを除いた試合のペースがどうなっているのかはわからない。ビデオ判定については他のスポーツでも定着していることからMLBも時短のために廃止する可能性はないでしょうが、チャレンジ表明の方法や、チャレンジできる場面の限定などで時間を削ろうとすることは有り得そうです。
MLBが達成しようとしていることはより多くのファンに飽きずに見てもらうこと。元々試合を開始から終了まで見ている人は多くない。試合時間の長さは結果として評価基準にはなりますが、それよりも改善すべきはちら見をしたファンにさっさと打席の結果を見せることでしょう。その目的を達成するためには2018年版のピッチクロックでは不十分なのは確実。2019年版は現在聞こえてくる内容はちょっと方向が間違っているような気がしますが、とにかく2018年は改革の第一歩になるべきシーズンで終わりではない。やっと動き出したということなんでしょう。





MLB選手会はなぜピッチクロックに抵抗するのか

相変わらずであります。MLBの選手会が2018年シーズンからの20秒のピッチクロックの導入に抵抗しています。ルール上は選手会が何と言おうとMLB機構が一方的にピッチクロックの導入はできるのですが、スムーズな導入のために昨年からずっと選手会との話し合いをしていたのですが、昨日の時点でまたも選手会が不同意の返答。MLB側はこれで一方的に導入を決める見通しとなりました。今回のピッチクロックルールはかなり緩く、実際には20秒ごとに投球しなくても良い(投球動作に入れば良い、捕手がボールを持っている場合はクロックが進まないなど)ので時短効果はやってみないとわかりません。そんな緩いのでも不同意だそうです。
選手会側は同意しなくても導入されることは理解しているはずで、導入後にファンからピッチクロックの運用について不満などが出たときにあれはMLB機構の決めたことだと逃げたいだけの様にもみえます。

ピッチクロックという大きな改革をどうしても導入しなくてはならない、ところまで既に来ていると私は思いますが、現在に至ってもまだ今まで通りのスローな試合を続けたいというのですから、選手たちは遅いことに不満がないってことですよね。選手会の言い分によれば、試合の迅速化には反対していない、というんですが、言っている意味がよくわからない。他には迅速化が怪我を誘発するのではないか、というような主張も選手会側にはあるようなので、怪我にからんでの遅延行為、サボタージュも予想されるのかもしれません。よく見張ってみたいですね。
今回の改革ではピッチクロック以外にも捕手が投手へ歩み寄る回数制限なども含まれており近く発表の予定。春のオープン戦でもそれらの新施策が全て導入されて試験運転されることになるはずです。
試合の迅速化では以前にバッターボックスに片足を残すというルールを作ってみたものの選手たちの抵抗に遭って頓挫、シーズン中になし崩しになるという醜態をさらしたこともあります。現場でサボタージュをしてまで迅速化に抵抗した実績のある選手会がいまになって「我々は迅速化に抵抗していない」と言って信用できるものかどうか。ピッチクロックはかなりの混乱を起こすことは必至ですし、成績を落とした投手がグダグダと恨み言を言い出すのも目に見えている。特に大金を払ってFAで獲得したエース投手がピッチクロックの影響なのかそうでないのか成績を落とせばオーナーも困る。今オフのFAの動きが鈍いのとは直接的には関係ないでしょうが、一部の投球間隔の長い迷惑型の投手たちは契約で不利になる面はありそうです。
私個人は昔から投球間隔の長い投手が嫌いでMike MussinaがMLBでトップ投手だった頃も、Mussinaの試合は見るのが嫌でした。日本出身選手だと松坂大輔投手ですか。

バッターボックスのルールが頓挫した理由の一つは審判団が規定通りに反則を取らなかったことでした。ピッチクロックははっきり目に見えますから取らないわけにはいかないはずですが、実際にはどういう運用になるのか。また例えばピッチクロック判定に抗議する捕手がいたらその抗議時間も次の投球までのクロックに食い込ませて次の投球もボールと判定できるのか。それができないとより遅延になってしまうんですけど。そこまで審判団がやるのだとちゃんと実例を早い段階で示せるのか。
ベースボールの迅速化は待ったなしだと当ブログでは長年主張してますけれど、今年こそ実効の上がることを期待したいです。
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