アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

MLB/Baseball

Milwaukee絶好の奇策も実らず敗戦

先発投手を1打者に投げさせただけで交代させる奇策を用いたNLCSでのMilwaukee Brewers。二番手として登板したBrandon Woodruffが6回途中まで好投したものの見殺しとなって敗戦してます。左投手が足りないのが響きました。
先発に左投手のWade Mileyを起用すると発表された時点では賛否両論。土曜日に6回途中まで投げてから中3日での先発が妥当かどうかという議論になったのですが、蓋を開けてみるとMileyの先発デコイだったわけです。Dodgersに左投手用の打線を先発させるように誘導して、右投手のWoodruffが実際には先発投手的な役割を担い右打者の多いDodgers打線に相対するということに。
策にハマったDodgers、はめられたとわかっていてもそのままで戦うのを良しとせず先発させた右打者たちを交代させて対抗。これでほぼ右投手用の打線に変わったあとで、Milwaukeeとしては左の切り札Josh Haderを投入したかったはず。
ところがDodgersの先発エースClayton Kershawが7回1失点で踏ん張り切ったので、Milwaukeeが勝負をかけてHaderを投入できなかった。Hader以外ではMilwaukeeのブルペンには左投手は1名のみ。このNLCSのためにNLDSからメンバーを替えてロースターに入れたXavier Cedeñoだけ。起用法を見てもチームはCedeñoには信頼を置いていないので、せっかく奇策でDodgersを右投手用打線に誘導したのにそのアドバンテージを活かすことができなかったのが痛かったです。最小得点ででもMilwaukeeがリードしていればWoodruffからHaderへのスイッチ・2イニング以上を投げさせて勝負に行ったかもしれなかったんですが。

結果はDodgersが5−2で勝利。Kershawは3回のピンチを1失点で切り抜けたのがとにか大きかった。Lorenzo Cainのセンター超えタイムリー二塁打のときに1塁ランナーがピッチャーで突入のリスクを取れず、1点のみ。後続の中軸が続けずKershawを取り逃がしてます。NL MVPになるであろうChristian Yelichがまったく当たっていないのが痛い。

これでDodgersの3勝2敗。移動日を挟んでMilwaukeeで第6戦へ。敗戦したものの第5戦ではHaderは登板せず温存。第4戦も1イニングのみだったので、後がない第6戦ではなんでもアリの登板になるか。第6戦のMilwaukeeの先発はWade Mileyの見込み。記録上はMileyがプレーオフで2戦連続の先発登板という珍しい記録になることでしょう。

MLBが快勝か NBAとMLBの直接対決

昨夜のケーブル番組の視聴率速報値が出てます。MLBのポストシーズンとNBA開幕戦が直接対決となった視聴率競争ではコア世代(18-49歳)でNBAが僅かに上回ったもののほぼ互角、全年齢対象ではMLBが倍近い視聴者数を獲得して快勝と言って良い結果になったかと思います。さすがにまだまだMLBの視聴者獲得実力は侮れないという結果になったと言えそうです。

尚、NBAとMLBに重なる時間帯にプロレスWWEの定時放送Smack Downも放送されており、こちらは他はどこ吹く風の安定の数字でNBA/MLBの計4試合のすぐ後ろに付けました。非スポーツの番組のトップのほぼ倍の視聴者を獲得、安定した実力でNBA/MLBとともに同夜の視聴率トップグループを形成しています。
また同じ時間にはサッカー男子米代表の試合(ペルー戦)がESPN2で放送されましたが、そちらは視聴率ランク外で視聴者獲得では蚊帳の外。こちらもサッカーのスポーツファンへの訴求力の現状からするとほぼ実力通りかと思います。まだまだサッカーがメジャースポーツと同じ土俵で比較されうるような時代は先のことなのを示しています。

先発投手を打者1人で交代!

すごいのが来ました。NLCS第5戦、Milwaukeeの奇策です。先発投手のWade Mileyが1回裏Dodgersの先頭打者に四球を出したところで投手交代です。相手投手に合わせて左右で打線を組み替えるDodgersの打線をそうそうの交代に追い込むことを狙っているんでしょうが、すごい手を使ってきました。これは楽しい試合になりそうです!

LCS熱戦続く

まずALCSの方。地元Houstonでの試合とあってNBA Houston RocketsのJames Hardenが観戦に来場してました。本業のNBAの開幕戦のTV観戦なんてせず野球観戦へ。野球ファンの方はご存知ないかもしれないので紹介しておきますが、James Hardenは昨季のNBAのMVPであり、NBA有数のスター。髭の男として顔認知度ではアメスポでも相当高い地位にいるであろう人気選手です。NBAの方は開幕日と言ってもHardenの所属するHouston Rocketsの試合は翌晩に試合なので、前夜はリラックスして野球観戦というわけですか。楽しそうに見ていました。
試合の方はBoston Red Soxが3-2で迎えた終盤に満塁弾などで一気に差を広げて勝負あり。Red Soxの2勝1敗となってます。まあスッキリした決着ではありました。

NLCSの第4戦は延長13回DodersがBellingerのサヨナラタイムリーでやっと勝負がつきました。2−1。終わった時刻が東部時間で午前2時半。全米の人口の半分が住む東部時間帯でこの決着を見られたのはよほどお好きな方ぐらいでしょう。好投の両チームのブルペンで締まった試合ではあったんですがいかんせん長い。
Dodgersのポストシーズンの歴史では延長14回まで行ったのが過去最長だそうですが、そのときの試合時間はなんと2時間半だったそうです。今日のは5時間半。時代が違うんで(その記録は1916年の話)比較して良い悪いはないですが、しんどい観戦でした。
この試合現地時間だと午後11半に終了。翌日の第5戦は現地時間午後2時試合開始予定。2勝2敗での第5戦、どちらかが王手をかけることになる大事な大事な試合ですが選手たちは大変です。寝る時間も満足に取れません。

NBA開幕 スケジュールの重なるMLBポストシーズン

NBAが今夜開幕です。放映はTNTで、8PMからPhiladelphia 76ers@Boston Celtics、10:30PMからOklahoma City Thunder@Golden State Warriors。それぞれ東西のカンファレンス優勝チームが地元で開幕。Golden Stateの方は優勝旗掲揚・リング贈呈セレモニー付きですが、それはこのスケジュールだと放送に入らないか。Thunderは9月に膝にメスを入れたRussell Westbrookは開幕戦には出場しない予定です。

NBAがシーズン開幕を前倒しにしてきたことでスケジュールがMLBのポストシーズンと正面衝突となってます。TNTの系列姉妹局であるTBSで放送されるALCSは視聴者の共食いを避けるためでしょう、東部時間5PMの試合開始予定。現地のHoustonだと4PM試合開始で、MLBポストシーズンの側がNBAの開幕戦を避ける形に。この辺に両リーグの力関係の逆転を感じざるを得ません。
5PMに試合開始としてポストシーズンが3時間以内に終了することはまったく期待できないのでほぼ確実にALCSの終盤はNBA開幕に重なることになりそうです。

NLCS第4戦の方はFS1で放送予定。試合開始は9PM(LA現地6PM)を予定。つまりNBA中継と丸かぶりの裏番組となります。試合の重要性ではMLBのポストシーズンの方が遥かに大事な試合ですが、どんな視聴率競争の結果になるか。

Brewers Haderを下げた後の9回ヒヤヒヤの逃げ切り

NLCS第3戦 Milwaukee Brewers@Los Angeles Dodges。最終スコアは4−0でBrewersが勝って2勝1敗としてます。9回裏のDodgersは満塁、一打同点というところまで迫りましたが結果はゼロ封。打撃は水物、あの打撃陣でも打てない日は打てないということで。

8回裏1死でBrewersは左腕Josh Hader投入。4−0だったので翌日翌々日と試合があることもありHaderの酷使は避けて別のリリーフで行くのかと思われたタイミングでの投入。第1戦でHaderに3イニングを任せたのに続いてHader頼みで5アウトセーブに行くのかー、今日は勝てるだろうけど明日以降どうなの?という起用だったわけです。
Brewers Craig Counsell監督にも逡巡・葛藤があったんでしょうね。気が変わったのか、Hader投入時点から決めていたのかHaderは2死のみで降板。9回は本来のクローザーJeremy Jeffressに切り替え。Brewersのブルペンの活動の具合や、9回表の間のHaderのベンチ内での挙動から見るとCounsellの気が変わったように見えましたが。

Haderの投球を抑えて勝ってしまえるならそれが一番良かったわけです。Haderを使わない試合をものにしないとシリーズは勝てないということはCounsell自身も既にマスコミ取材に答えていたことで、この第3戦の4−0での8回途中まで来ていた試合。その課題のHader抜きで勝つ試合になりそうだった試合。葛藤があっても不思議はないところ。Haderの投球はキレキレで球も行っているいる上にDodersの打者の方も追い込まれたらダメだということで打ち気にはやっていたので2死はあっさり片付きました。
Jeffressがレギュラーシーズンのような成績を出してくれるなら良いんですがそうはならず。Justin Turner、Manny Machadoと次々とらえられてあっという間に無死2−3塁。4点差の最終回ですからランナーを気にする必要はない場面とは言え、球場が一気に盛り上がって投球に影響を与える可能性は否定できません。そこのところを落ち着かせにマウンドに走ったベテラン捕手のErik Kratz、いい感じでした。
結果はなんとか1死満塁から二者連続三振で締めてBrewers逃げ切り、緊張の結末を制してます。

この試合、Doders Walker Buehler、Brewers Jhoulys Chacínの両先発投手の投げ合いで終盤へ向かうクラッシクな投手戦へ。解説のJohn Smalzが「こういう試合はずっと昔、2017年ぐらいまで遡らないとなかったタイプの試合だね」なんて言っていました。ほんとにそんな感じだなと。ほんの昨年まではこれが当たり前の試合だったのが、投手起用戦術が急激に変わりつつある今なのだなあと、なかなかの名コメントだと思いました。

試合を見ている最中はそうは思わなかったんですが、結果から見れば好投で速球を投げ続けたBuehlerが6回にセンターフェンス直撃三塁打(直後に暴投で失点)を、7回に非力と思われる右打者Orlando Arciaに右翼席に2ランホームランを喫するところまで引っ張ったDodersの負けということですよね。まだ球は走っているように見えたんですが、集中力の高まっている試合でメジャーの打者を相手の打順3巡目、そこまで引っ張るのはほぼ常に不正解とされる時代に入ってるのかもなあという感想も可能なようです。まだいけそうだった先発Chacinを6回1死1塁であっさり交代させたBrewersが未然にDodgersの反撃の芽を摘んだのだとして評価すべきなのかも。

強いチームは簡単に負けてくれない

ALCSは1勝1敗のタイで第3戦からは場所を変えて@Houston Astrosでの試合へ。第1戦2戦の@Boston Red Soxでの試合はAstrosのジャージを着たビジターの応援が多かったのが目立ちました。Fenway Parkでこれほど観客席のアウェイのジャージが多いのは記憶にないです。元々Fenway ParkはMLBでも最小規模の観客席。好カードだとレギュラーシーズンでもチケット価格がかなり高くなります。ALCSということで転売価格はかなり上がったはずですがそれでも遠路Houstonからのファンが多かった。テキサスの景気の良さの反映でしょうか。ボストン市内でもHoustonのオレンジ色のウェアを着込んだファンの姿が目立ったようです。

試合の方ですが、第1戦はHoustonが終盤にRed Soxを突き放して快勝7−2。第2戦はBostonがHoustonの先発投手Garrit Coleを攻略して点の取り合いでなんとか先行して、逃げ切ってます。ただし最後9回表の2死後のHoustonの反撃にヒヤリとさせられました。思い切って振ってくるHouston打線、そして直線距離の近い左翼Green Monster。怖いですよね。強いチームは簡単には負けてくれません。クローザーのCraig KimbrelはALDSに続いて責任イニングをピシッと締められず今後に不安を残します。
ところを変える第3戦以降のHoustonの本拠Minute Maid ParkもFenway Parkと同じくレフト外野席までの直線距離が短い。Astrosの豪打炸裂なるか。

ALCSで目立ったのは両軍の先発投手のひっぱり方でしょう。先日来NLCSの方では先発投手の起用方法に最新型の戦術思想が現れているという話をしているんですが、ALCSでは両軍ともに先発投手を長くひっぱってます。第2戦では3回までに5失点となったColeを6回終了まで引っ張ったAstros、1回裏にもらったリードを即座に吐き出してしまったDavid Priceも4回2/3まで投げさせたRed Sox。ともに旧来の投手起用法と言えましょう。多少の失点があっても先発投手を信頼して試合を預けるという感じですね。DH制度のあるなしという差もありますし、最新型だから良い旧来型だから良いというものではないですが、この辺の戦術観の差がWorld Seriesではまた顕在化しそうです。

NLCS 第3戦展望

第1戦が終わったばかりのNLCS。なぜ第3戦展望なのか。なぜ第2戦ではないのか。理由があります。

まずわかり易い点から。Milwaukeeの中盤のエース左腕Josh Haderが第1戦で3イニングを投げました。投球数も今季最多。Haderは中二日の休みでの登板する場合では圧倒的な成績を残しているという実績がある。シーズン中も連投はほとんどさせていない。第2戦と第3戦の間に移動日の休みがあるのでHaderは第3戦以降に登板とすれば中二日の休養となってまた圧倒的なパフォーマンスが期待できる。MilwaukeeのCraig Counsell監督はそれを最初から計算に入れてHaderを第1戦で長めに使ったということでしょう。第2戦では最初からHaderは使わないつもりだったと。
依って第2戦はHader抜きのMilwaukee投手陣となります。第1戦でのHaderの後に出てきたリリーフ陣が右腕主体(唯一の左腕Xavier CedenoはNLDSではロースター外だった投手)で、それがDodgersに捉まっていたことを考えるとこのNLCSの帰趨はHader攻略にかかるウェイトはとても高い。その次の対戦が第3戦以降になるので、第2戦よりも第3戦の方がシリーズを見通すには重要、よって第3戦を展望してみようというわけです。

第2戦の先発予定は左腕のWade Miley。第1戦の先発も左腕でGio Gonzalez。第3戦の先発は再びGio Gonzalezとなる可能性は十分あります。Gonzalezは第1戦で先発2イニングのみ投げて、Manny Machadoに被弾したライナーでのホームランでの1失点1被安打だけ。都合3試合連続でMilwaukeeは左腕が先発する可能性が高い。

DodgersはNLCS第1戦で打線を前の試合(NLDS第4戦対Rockies)から3人入れ替えてきました。Chris Taylor、David Freese、Matt Kempがスタメンに入り、ベンチスタートとなったNLDS第4戦での先発選手はJoc Pederson、Yesiel Puig、Max Muncyの3人。左右どちらの投手を相手にしても打線を組めるDodgersの選手層の厚み・強みがなせる技ですが、本当にこれで良いのか?というところが問題になります。
スタッツ的に比較すると第1戦の先発のTaylor/Freese/KempとPederson/Puig/Muncyの打撃成績の比較では後者が上。特に長打率(で日本語訳はあっているでしょうかSlugging %のことです)は後者が大きく前者を上回る。一発の長打・ホームランで試合が決まるのが常態となってきている昨今のMLBポストシーズンで、左右の相性がという点に囚われて自らの長打の機会を逸失しているのは正しい戦略なのか、という点が問われるかと思うのです。第2戦、第3戦もMilwaukeeは左腕の先発。第2戦に勝てばともかく、もしDodgersが第2戦も落とした場合の第3戦の打線をどうするのか、強打者をなおもベンチスタートにするのか、は注目ではないでしょうか。

第1戦ではHaderを5回と早いタイミングで投入してきたMilwaukee。先発左腕のGio Gonzalezを早く引っ込めて、Dodgers上位打線との2巡目の対戦では右腕のBrandon Woodruffが相対してます。Dodgersはまだ3回と回が浅いのに即座に右打者のFreeseは引っ込めて左の豪打のMax Muncyを代打投入しましたが、KempとTaylorはそのままで左右の相性でDodgers不利なまま対戦させられ不発。
上位打線3巡目は左腕Josh Haderとの対戦。左投手用に先発出場していたChris Taylorは単打を記録してそこはうまく行ったのですが、既に交代していた左打者MuncyはHaderの球が見えず三振で切って取られてます。Muncyの早めの投入をHaderの早めの投入でカウンターしたMilwaukeeの勝ちということになりましょう。

第2戦ではHaderの登板がない。よってDodgersにとってはまた第2戦も第1戦と同じく左投手用の先発打線を組んでも悩みは少ない。先発の左腕が降板したらあとはMilwaukeeにはろくな左腕のリリーフはいないのですから、そこからは右投手用の左の強打者をどんどん出場させられる。
しかし第3戦はそうはいきません。Haderが早いイニングから投入される可能性を考えると左腕先発Gio Gonzalezの次の右腕リリーフを相手に一気に左の強打者に切り替えるのは問題が多い。かと言って右投手を相手に右打者たちを出場させ続けるのも相性的に得策とは言い難い。Dodgers首脳陣はジレンマに陥る可能性がある。どうするのか。そういう意味で注目の第3戦というわけです。

MLB投手起用に常識はない、のが今の常識か

先日のポストシーズンに入ってからのどの試合だったかで、先発投手が5イニングを投げきらないままで降板するも、試合後に識者から絶賛されていて、その続きで先発投手は5イニングを投げきらないと勝利投手の権利を得られないという公式ルールがあるがそれは現実に合っていない、勝利投手に値するのはその先発投手だったということを議論していました。MilwaukeeのWade Mileyについてだったかも。
またHouston AstrosがALDSをスイープ3連勝で決めた試合ではエースのDallas Keuchelが5イニングかっきりで降板。こちらは降板時点でClevelandが2−1でリード、勝ち投手となる可能性はなく負け投手になる可能性ありの状態での降板でしたが、十分に役目を果たしたと評価されていました。
緊張感の高いポストシーズンとレギュラーシーズンでの先発の5イニングはその負担は相当に違うわけです。レギュラーシーズンにおいては年間どれだけのイニング数をカバーできるかは先発投手たちにとっては大事な役目であり指標ですが、ポストシーズンにおいてはその尺度はあまり意味がないわけです。

ざっとの話で言うと年間30試合先発平均5イニングを投げれば150イニング、規定投球回数に近いが足りない。6イニングなら180イニングで規定投球回数到達。先発機会を3度とばして27度なら6イニング平均が規定投球回数ちょうどの162イニング。つまりはほぼ先発機会を年間通して全うして責任6イニング以上を投げる投手のみが規定投球回数に達して公式記録に様々な数字が残り、好投手と認識される。
しかしそれって実態に合ってるのでしょうか。投手の分業制は先発投手の重要性を減じている。またスポーツ医療技術が発達して過去なら見過ごされていた負傷が負傷として認識されて戦線離脱するのが常態となっている現在のMLBの投手たち。シーズンのある一定部分を欠場してしまえば先発投手も規定投球回数には届かない。届かないゆえに防御率のタイトルから除外される。昔ならシーズン中に欠場時期があっても先発投手は良ければ7回なり投げるのが常識だったゆえに規定投球回数という基準は大きな問題なく成立してきていたわけです。防御率のタイトルが制定されたのは100年以上前のこと。昨今のセイバーメトリクスの発達での選手評価方法の見直しの波の中でもこの古典的投手成績は選手評価の指標として順当とされて今も生きています。同じく古典的なスタッツである打率や打点や投手の勝利数が選手評価の基準として不適当とされたのとは対称的です。

冒頭に述べた5イニングの勝利投手の権利は、その評価を下げた数字である勝利数に関わる基準なので選手の能力評価の数字としては不適当なのはそうなので異論はないのですが、その一方で選手の勲章としては今も生きているという意味で試合に影響を与えている。監督も(意識してか無意識か)5イニング終了まで先発投手を引っ張ろうとするし、先発投手本人もそれを基準に試合に臨む。マスコミも5回もたずの降板を失敗と捉えて報じる。でもそうなのか、というのが今回のお題であります。時代が変わったのだからこの5イニング縛りは変更を考える余地があるのではないか、というわけです。または規定投球回数というのは今の実態に合った足切り点なのか。

当ブログでたびたび参照する話題として、昨オフのNew York Metsの先発投手に打線3巡目は投げさせないというプランがありました。これを最初にMetsが打ち上げた通りに本当にやってしまうとほとんどの先発投手には勝利投手の権利は発生しません。制度上負けは付くけど勝ちはつかない。防御率は好成績になると推測されますが規定投球回数には達することは不可能で防御率タイトルも望めない。先発を任されるのはMLBの中でも好投手たちのはずですが、そういう選手たちが将来的に勝利も重ねられない防御率タイトルの可能性もない仕事を受け入れられるのかなというのが気になります。
(Metsに関しては実際には2018年もMetsは4人の先発投手が従来通りに長いイニングを投げてシーズンを終えており、打順3巡目は投げさせないという案は問題提起しただけになってます。大手のマスコミであまりその案の可否を議論したのも見たこともありません)


と、ここまでこの記事を書いて数日ほったらかしにしておいたところへ、今日のNLCS第1戦となりました。Los Angeles Dodgers@Milwaukee Brewers戦。Dodgersの追い込みで緊張感の高い終盤となりましたがなんとかBrewersが6−5で逃げ切って勝利、レギュラーシーズンの終盤から12連勝としてます。
この試合Milwaukeeは先発投手Gio Gonzalez32球2イニングで降板。その後結果的に勝ち投手となったBrandon Woodruffが2イニング(自らホームランを打つオマケ付き)を投げた後、今プレーオフの最大の話題の投手剛球左腕サイドハンダーJosh Haderを5回から投入。3イニング46球はHaderにとって今季最多投球数。Haderが登場した時点で5−1、降板した時点で6−1でMilwaukeeがリード。Milwaukeeの監督Craig Counsell、思い切って3イニング目引っ張ったなあ、勝利に執念見せてるなあと思いました。結果的にはこの3イニング目を引っ張ったのは正解だったことになるんでしょう。3イニング目の7回表のDodgersはその前2イニングよりも明らかにバットコンタクトが良くなってきていてMilwaukee側から見れば危なっかしいHaderの3イニング目でしたが、その後の8回9回に4投手をつぎ込みながら4失点したのと比較すればHaderに3イニング目を投げさせておいて良かった、ということになりそうです。
勝っている試合で5回3番手に出てくる投手が一番良い投手というのは従来の投手起用の常識が崩れている昨今のMLBの投手起用法を象徴するような試合だったでしょうか。
Dodgersは打線の厚みがあるのでこういう追う展開だと迫力ありましたね。
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