アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

College Football

キックオフ廃止へまた一歩

カレッジフットボールのルール変更でキックオフのルールがまた変わります。今度のルールはキックオフ(パントは関係ないです)で相手陣25ヤードより後ろでフェアキャッチされたものは全て25ヤードから試合再開となるというもの。基本的にはキックオフリターンが発生しなくなろうとしているということです。キックオフリターンでは全員のスピードが乗っているし予測できない角度で相手の選手と遭遇してしまうためケガの発生率が他のプレーよりも高く、ケガの重篤度は遥かに高い。

数年前にキックオフの全廃をGreg Schiano(当時RutgersのHC)が言い出したときは本気にする人は少なかったかと思いますが、現実的にその方向に動き出したと言って良さそうです。ただ単純にキックオフを全廃にしてしまうとオンサイドキックが消滅してしまうためエンドゲームで追うチームの粘りの機会も消えてしまう。そこを確保したままで危険なリターンを実質上なくすという策として今回のルール変更ということですね。

どうでしょうか。こうなるとキックオフ側は逆風でもキッカーの飛距離が足りなくてもほとんどタッチバックを得られる距離に蹴ることができます。リターン側から見れば15ヤード付近でキャッチ=キックした側のカバーはたぶんキャッチする時にはもうすぐ近くに来ていると想定できるので基本的に全てフェアキャッチすることになる。キャッチミスでボールに選手が殺到する場面は残りますが、それはたぶん危険度は全速力での衝突よりは低いのでしょう。(これもダメとなるとパントもできないですから)

現行のエンドゾーンにキックオフが入ると25ヤードからというルールもタッチバックを多くする意図で導入されたんですが、これはあまり成功ではなかった。キック側がわざとエンドゾーン手前へのキックを狙って、レシーブ側にリターンを強要することになったためです。Alabamaがこのキックオフを好みましたね。

NCAAの代理人ルール

カレッジバスケットボールのドラフトと代理人の問題に関連して、知らなかったことが今日調べていてわかりましたのでメモとして残します。
今年の1月の話なのですがNCAAはアイスホッケーの高校生選手が大学入学前に代理人を雇ってプロチームへ加入する道を模索することを容認したとのこと。その選手が結果的にプロに行かずに大学に入学する場合にも、入学前にその代理人契約を解除すればカレッジでのeligibilityは失わずカレッジホッケーをプレーできることになったとのこと。同様のルールで2016年段階で野球選手にも許されていました。バスケットボールやフットボールではそういうルールは現時点ではありません。
これは野球やホッケーは高校生選手を大量にドラフト指名してMLB/NHL傘下のマイナープロリーグで養成する慣行になっているからというのが根本的な理由です。高校生選手が進学とプロ契約を両天秤にかける場合に過去は外部の代理人の手を借りるのは違反行為(但し積極的に取り締まってきたわけではない、グレーゾーン)だったのを、実態に合わせて公式に容認したということです。
野球の場合だと高校卒業後3年目からは再びMLBドラフトの対象になるのですが、その時点では代理人を雇うともうカレッジには戻れないというルールのまま。ちょっとこの部分の整合性が怪しいとも言えますがとにかくそういうルールになっているということがわかりました。

バスケットボールの場合も早ければ来季から高校からNBAへ直接入る道が開ける可能性があり、その場合には同様の措置が高校生選手にも認められるようになることが予想されます。

野球の場合は一旦カレッジに入ると向こう3シーズンはドラフトにかからないというルールなので高校最上級生のときの代理人とは一応切れるということになると思いますが、バスケの場合、高校から直接ドラフトに入る道が開いても、それと呼応してNCAAの側が野球やフットボールのように3年間はドラフトにかからないというルール変更せず現行のまま1年生選手もドラフト入りできるようだと実質的には高校のときに雇った代理人と裏でつながったままでカレッジ選手として活躍するということになりかねない。つまり「NCAAの選手は代理人を雇えない」というルールの崩壊に繋がりそう。バスケでOKならフットボールでもホッケーでもなんてことになりかねず、なし崩し的に代理人制度の取扱が崩壊していく可能性がありそうです。






カンファレンストーナメントたけなわ

3月。March Madnessが近づいてまいりました。現在は各地でカンファレンストーナメントが開催中。シーズン中に成績がふるわなかった学校もカンファレンストーナメントを勝ち抜きさえすればNCAAトーナメントに自動的に出場できるというシーズン最後のチャンスになります。

メジャーカンファレンスはそれら各カンファレンストーナメントのトリということで68校の出場校が決まる来る日曜日、またその前日の土曜日に決勝戦をやるようなスケジュールがほとんどなんですが、今年はメジャーの一角Big Tenは既にトーナメント終了でMichiganが優勝しています。なぜそんなに早く終わってしまったかというと、今季Big TenはトーナメントをどうしてもNew York Madison Square Gardenで開催したかったのです。しかし同所では伝統的に東部を地盤としていたBig Eastがトーナメントをその時期は行う予定になっており、Big Tenでも割り込めず。それでもNew York開催にこだわり、それも同市内の他の施設、Barclays Centerではダメなのか、というと嫌だそうでMSGで開催。トーナメントのスケジュールが一週間も前倒しになったのでBig Tenのレギュラーシーズンの対戦も昨年末からスタート。各校のコーチには不評でしたがとにかくそういうことでメジャーカンファレンスで唯一シーズンを早々に終了しています。Big Eastは数年前のカンファレンス再編でバスケだけのカンファレンスに模様替えしており、カレッジ界の最強カンファレンスを自負するBig Tenはカネで解決すればMSGを乗っ取れるとでも思ったのか。

West Coast Concerenceの常勝校にして昨季の準優勝校であるGonzagaが今年も同カンファレンスの決勝に進出。決勝進出は21年連続だとか。今季も好成績ゆえにカンファレンストーナメントに勝たなくてもNCAAトーナメントへの出場は事実上確定していますが、全米優勝を狙って本番のシード順をひとつでも上げておきたい事情もあり全力投球になってます。Gonzaga所属日本期待のRui Hachimuraはシーズン前半からも一皮剥けて今季後のNBAドラフト指名が確実視されるところまできて活躍中。一部のネットマスコミだとGolden State Warriors(今年も1巡目最後の方の指名権となるはず)にHachimuraはベストフィットではないかなんて書かれてますね。NBAの絶対王者に求められる可能性、すごい話だと思います。先日発表されたWCCオールカンファレンスのファーストチームに選出されています。HachimuraはGonzagaではベンチスタートなのに、カンファレンスではファーストチームに推されているというアンバランス。まあたぶんHachimuraは今季でプロに転向するので今のうちに賞はあげておこうという感じでしょうか。
Gonzagaはチームの厚みがしっかりしていることから今季もNCAA優勝を狙える位置につけています。今季僅か4敗。完敗はVillanova戦のみで(あの試合は見てましたがVillanovaの完勝、まったく寄せ付けずという感じの試合)あとの3試合はダブル延長戦など接戦での敗戦のみ。さあ今年はどこまで行けるか。ミッドメジャーからの全米優勝校が出るか。

もう一人の日本選手であるYuta Watanabeの所属するGeorge Washingtonは明日からAtlantic 10トーナメントに登場。シード順が低くカンファレンストーナメントを勝ち抜くには5日間で5連勝以外なく、チームの実力からしてもほとんど可能性はありません。シーズンの戦績も悪いことからNITへの出場もありえず、敗戦即Watanabeのカレッジ最終戦となります。George Washingtonの試合は攻守ともに戦術が行き当たりばったりな感じで、Watanabeにとってはエースとして出場していてもフラストレーションのたまるシーズンだったのではないかと思われます。カレッジ最後の試合となるA-10トーナメントでの活躍を期待していますが、Atlantic 10のトーナメント序盤の試合は全国放送がないので私は見られない予定。次にプレーする姿を見るのはNBA Summer Leagueとなることでしょう。
ちなみにWatanabeのレギュラーシーズン最終戦となった@Dayton戦は観戦。シーズン後半になってから3ポインターも入るようになり、チームの得点源として相手校にマークされながらも得点を重ねて恥ずかしくない成績での最終学年のシーズンとなってますが、Dayton戦はマークがきつくボールが回ってきても手放さなくてはならない場面が多かった。
シーズン全体を振り返ってみると当ブログで以前に報告したときがWatanabeにとってはほぼ今季のどん底の時期だったかと思います。あの頃3ポインターが20%を割り込むという壊滅的状態だったところからよく最終成績の36.9%まで戻したものです。リーチの長さやディフェンスの柔軟さをかわれてNBAドラフトでは二巡目下位での指名なら最良の結果。そうでなくてもドラフト外でNBAチームのどこかが拾うことはほぼ確実。Summer Leagueでもまれてどうなるか。
なおWatanabeはA-10のDefensive Player of the Yearを受賞したと今日発表がありました。


カレッジフットボールの観客減をどう読む

NFLを凌ぎアメスポ最大の動員力を誇るカレッジフットボールの昨季の観客動員数が34年ぶりの急落、NCAAが1948年に数字を集計し始めてから史上二番目の大幅な動員低下になったと発表になってます(CFP、ボウル戦含む)。2008年に史上最高の動員を記録して以来の9年間で約10%のダウン。2016年から2017年シーズンのみで3.23%、直近四シーズン連続でダウン。カンファレンス別では最大の動員を誇るSECでの下落が最大で前年比3.14%ダウンとなっています。試合当りで2433人の下落で75,704人。SECに次ぐ動員力のBig Tenは前年から0.01%微減で横ばい、試合平均66,227人動員。
別のソースによれば現役学生の入場数が落ちていて、2009年との比較で7%のダウンとか。
比較対象の過去シーズンがバラバラ、切り分けもFBSだったりPower 5だったりで資料発表としては問題が多く読みにくいですが、とにかく2008年2009年辺りでカレッジフットボールの動員はピークを打ったことを示唆する数字が並びます。

これをどう読むべきでしょうか。
数字の発表元であるNCAA関係者の意見ではネット配信も含めるとメジャーカンファレンスのほぼすべての試合が自宅で見られる状況になったのがいよいよ観客動員数を脅かす状態になったのだという分析だそうです。
確かに過去10年ほどでESPN3.comをはじめとしたネット配信の充実、スポーツ局の多チャンネル化、各カンファレンスが自前のチャンネルを立ち上げたことなど、試合の現場に行かなくても試合を楽しめる環境は整ったのは確か。場合によっては会場近辺までやってきてテールゲートパーティを楽しんだ人たちがスタジアムに入場せずそのまま駐車場でTV観戦している場合も増えているとか。確かにそういう人がいるのは私も現地で見たことがありますね。

またNFLやMLBが近年、ラグジュアリースイート席を拡充した美麗な新スタジアムを次々と建てているのも地味に効いてきているのではないか、という分析もあります。スポーツ観戦体験の面でのカレッジフットボールのそれがNFLやMLBと比較して前時代的なままであると。プロのスタジアムは大画面のスクリーンを備えているのにカレッジにはそれが欠けている。試合観戦そのもの以外の娯楽施設・食事のバラエティも劣るなどなど。
またNFLやMLBの新スタジアムは積極的に観客席の数をダウンサイジングしてチケット価格でプレミアム感を出しているのに対してカレッジフットボールのスタジアムは巨大な過去の施設のままで、観衆減のトレンドに対応しきれていない、という評価も可能なようです。つまりカレッジのスタジアムが恐竜化しているとも表現できそうです。

こういう具合にあげつらわれると、カレッジフットボール側としてはかなり八方塞がりな話にも読めます。ネット配信などはこれから減ることはないはず(フットボール人気自体が大きく低下でもしない限り)。既に存在する巨大スタジアムをダウンサイジングしたり、最新設備導入するような投資判断をするのは簡単ではない。10万人収容の全米有数の巨大スタジアムの存在自体が地元のプライドでもあったりするのですから。
実際に現地で観戦したことのある方はおわかりになるかと思いますが、フットボールというのは斜めの席はものすごく見にくい。これはフットボールに限った問題ですね。他のメジャースポーツであれほど見にくい席が存在するものはないような。
そもそもを言えばフットボールって現地で見るのはTVで見るほどよく見えない。あれは雰囲気を楽しみに行くもので、試合を見たいならTVで見た方がよほど良い。その肝心の雰囲気でNFLやMLBに劣ると判断する人が増えているとしたら、カレッジも巨大ビデオ設備の設置へ走るしかなくなるのかもしれません。それで足りるのかはわからないですが。

私個人的には各地のカレッジフットボールの有名スタジアムのそれぞれの味わいが好きなので、NFLの美麗スタジアム観戦の体験とカレッジのそれは別だろう、という気持ちもある。カレッジはその古臭さと伝統を大事にする感じが良いんだとも思う。うーん、でも私の感覚が古いファンの感覚になっちゃってる可能性も否定できませんね。

若干話がズレますが、MLBのNew York YankeesのYankee Stadiumのネット裏の席が新スタジアムになって以来いつも空席が目立ちますよね。あれ、実はちゃんとその席のお客さんは来ているんだけれど、すぐ裏にあるラウンジでTV観戦しているという話があります。暑いから、とかそういう理由で。実際MLB観戦は暑いです。苦行なぐらい暑い場合も多い。なんでカネ払ってこんな暑い目にあってんのかなと思う日もある。NFL CowboysのAT&T Stadiumなんかも試合を直接見ずにラウンジでたまっているお客さんも多いとか。Yankee Stadiumと違ってAT&T Stadiumはインドアですから暑いわけでもないけどそうしちゃうとか。もうこうなってくると何しにスタジアムに来ているのかわからないんですが、現実としてそういう形のスポーツ観戦が増えてるのですね。

Senior Bowl Mayfield不発 Allenは後半盛り返す

実質的にNFLドラフトのオーディションの機会となっているSenior Bowlが開催。ハイズマン賞選手としてはTim Tebow以来のSenior Bowl出場となったOklahoma QB Baker Mayfield、ドラフト予想で上位指名が見込まれるWyomng QB Josh Allenも出場しています。放送はNFL Netowrkで。NFL Netowrkでは今週同試合に出場する選手たちによる練習も公開・放映されていました。練習はなかなかに密度が濃く、ドラフトにかかるかかからないかのボーダーラインの選手たちにとっては得難い機会になったことでしょう。多くのNFLスカウトが集合して練習もそうですが、練習後には多くの面接が行われてふるい落としが行われたようです。数多いカレッジの試合では見過ごされがちな二部などの学校の生徒も奮戦していました。
NFLの今季のMVP候補であったPhiladelphia Eagles QB Carson WentzもSenior Bowlを経てトップドラフト指名候補にのし上がっていた選手ですし、Super Bowlに進んだNew England Patriotsの現在のロースターにも10名もSenior Bowl経験者がいるとか。誰しもが注目するスター選手ではないところに目をつけてドラフトの中位下位で好選手を拾ってくるのを得意とするPatriotsの選手選びや育成とSenior Bowlは確かに親和性が良いかもしれませんね。

期待のBaker Mayfieldですが試合の冒頭に2ドライブのみ出場。Mayfieldがあれだけ大量得点を叩き出してもプロのドラフト評価が上がらなかった理由はひとつは体のサイズ。NFLのQBとしては6フィートを僅かに超えた程度はかなり小さい。もうひとつはOklahomaのオフェンスラインが優秀で余裕を持ったパスプレーが多かったという理由です。この日のSenior Bowlではラインの戦いでMayfieldの北軍(Oklahomaなのに北軍?という疑問はなし)が破られ気味で第1ドライブは終了。第2ドライブではスクリーンパスなどで目先を変えてQBへの時間を供給しようとしましたが、ドライブは頓挫。どうも2ドライブ限定というのが当初からの予定だったようで消化不良のSenior Bowlとなりました。Mayfieldのドラフト株を上げる試合にはならなかったように見えます。カレッジでやっていないアンダーセンターのプレーを何度もやらされたり気の毒な面もありましたが、ちょっと圧力がかかるとパスの精度が悪いというように見えた、残念なプレーぶりとなりました。
一部のドラフト予想では全体1位指名もあるかもとされるJosh Allen。こちらはサイズはほぼWentzと同じ。ボールの初速は相当に速い。サイズがあるのにさらっとポケット内で縱橫に動いて相手に的を絞らせないのも好印象。スクランブルでサイドラインへのランも手慣れた感じで余裕。Allenのプレー時もMayfieldと同じくオフェンスラインはあまりがっちり守ってくれない中、いい感じでは投げているように見えました。前半はダウンフィールドで北軍のレシーバーが1-on-1でがっちりカバーされているプレーが多くてパス成功率の数字ではたぶんいい数字にはなっていないはずですが、後半に入ってからはカバーも悪くない狭いところへナイスタッチなパスが何度も通って最終的には9/13, 158ヤード 2TD。剛球を投げて良し微妙なタッチのパスも良しポケット内のセンス良し走って良しと、ほぼ満点のSenior Bowl出場になったんじゃないでしょうか。




なぜGerogiaは逃げきれなかったか

CFP優勝戦を振り返ってみたいと思います。まず試合前私は「Georgiaのアップセット」を予想しました。今季のプレーオフランキングでいえばGeorgiaはNo. 3であり、AlabamaはNo. 4。プレーオフ選考でもAlabamaは最後の4枠目に滑り込んだ学校です。GeorgiaはSEC優勝校であり、AlabamaはSEC西地区を勝てなかったチームです。それでもラスベガスの賭けでもAlabama優位、私も当然のようにGeorgiaが勝つ場合をアップセットを表現してしまいます。それだけカレッジフットボールファンにとってはAlabamaは信頼のブランドなんですね。その信頼は単なる盲信ではなかったということになるんでしょう。
前半終了時点で13−0でGeorgiaリード。点差はさほどつかなかったもののGeorgia優位ははっきりしていた。ランで微妙に長い3rdダウンを次々コンバートするなど、なぜこんなにうまく行くのかという感じの前半。着実にポイントを重ねる。PKの差も感じさせるなどもあってこのままロースコアリングゲームならGeorgiaかと思わせるところがあった。
それが後半冒頭からAlabamaが新一年生QB、今季意味のある時間帯でのプレーが皆無だったTua Tagoviloaに切り替えて伸びのあるロングパスでGeorgiaディフェンスの目先を変えると状況が大きく変わりました。経験値の低さから投げ捨てれば良いタイミングで無理に投げてINTを献上するというミスはありましたが、結果はQBの切り替えが奏功、Alabamaの追い上げを支えて同点、さらにはサヨナラFGに十分な位置までドライブを進めていきました。最後のドライブでもQBの経験不足は明らかで全然プレイクロックを見ていなくてベンチがタイムアウトをかけなければならなかったり、最後の最後にもう1プレー、エンドゾーンを狙ったプレーをしたかったんでしょうが、どんどんゲームクロックが減っていってあのままもしプレーしてちょっと長引いたらサヨナラFGを蹴る機会を逸しそうになってこれもベンチからタイムアウトをかけなくてはいけないハメに。
そんなこんなも延長戦での41ヤード決勝TDですべて帳消し。すごいやつがいるもんだな、という感じです。決してGeorgiaが悪かったわけではない。準備していなかった、予想もしていなかった相手の秘密兵器に対応しきれなかったということになるのでしょうね。

プレーオフ制になっての初年度にOhio Stateが優勝したときに似ているということになるんでしょう。あのときのOhio Stateもプレーオフ最後の枠に滑り込みで入ってから全米制覇。QB J.T. Barrettが負傷欠場になったのをバックアップQB(シーズン前の段階では第3QBだった)がチームを救ってBig Ten優勝戦そしてプレーオフと勝ち進んでの全米制覇でした。今回のAlabamaもそうですがプレー機会のない控えQBにも逸材が揃っているのがエリート校っていうことでしょうか。



CFP優勝戦 試合以外の話

試合の興奮冷めない翌朝であります。

試合以外の話を。まずトランプ大統領の訪問から。私は事前に知りませんでした。保安上の問題からあまり事前におおっぴらに宣伝するようなものではないですが。出てきた瞬間に、ああこれはNFLへのあてつけだな、と。今回のCFP優勝戦は南部ジョージア州アトランタでの開催。出場校はGeorgiaとAlabama。どちらも南部でトランプ大統領を当選させた地盤です。あの場に観客として入場していたのは南部の経済力があるひとたちばかりでしょうから大半はトランプの支持者と重なるはずでブーイングを浴びる心配はほとんどなかったはず。どこが優勝戦に残るかは決まっていなかったですが、準決勝で敗戦したClemsonもサウスカロライナ州、Oklahomaがオクラホマ州と4校全部トランプの強い州の学校でしたね。残った二校がより南部っぽいですが。

カレッジスポーツではプロのように人種問題への抗議行動が表面化していません。細かいことはあるんでしょうが、表立ってうねりになるようなことはない。NFLの選手会に類するような横のつながりもないですし選手たちはまだ子供ですからね。

トランプ大統領はその昔NFL Buffalo Billsを買収しようとして既存のオーナーから忌避されて失敗した過去がありそれを根に持っているという説もあります。例の国歌演奏時の起立問題でNFLをさんざん口撃したのは起立問題そのものだけでなく、その過去の怨恨込みではないかとされます。それはそうとしても人気商売の政治家でアメスポ最強NFLに正面切って食ってかかれるのはトランプ以外は考えにくい。分断をしかけ、その分断のダイナミズムを自分への支持につなげるという手法の是非はありますが、確かに方法論としてはありうるのでしょう。支持者にNFLの試合への入場拒否を呼びかけたり、そして実際にその影響らしいNFLの試合での空席が目立つ事態が現出しています。試合に行けない・行かないだけならいまは転売市場が整備されていますから人気のNFL、空席にはつながらないはずですが、実際にはある。お金に困っていないシーズンチケット購入者がチケットを握りつぶしていて本当にトランプに呼応してるんだろうなあという感じですね。NFLのTV視聴率が落ちているのもその影響なのかどうか。ワイルドカード週の視聴率もかなり悪かったみたいですね。この数字の下落を来季以降に向けてNFLのオーナーたちがどう考えるのか。水面下に潜ってまだいろいろありそうです。


もうひとつ試合以外の話。事前に少し書いておいたハーフタイムの新企画。Kendrick Lamarのハーフタイムショーは試合会場ではなく、同市内野外の五輪公園に作られたステージでフリーコンサート形式。その模様は試合会場内の巨大モニタでも映されたようです。同夜のアトランタはかなり寒かったようでKendrickも聴衆もしっかり防寒むくむく。試合会場はインドアのMercedes-Benz Stadium。パフォーマンスは野外。インドアでぬくぬくのトランプさんとその支持者と、野外で寒そうな黒人ラッパーと試合とは客層の違う聴衆。ここにアメリカの分断を見てしまう感じです。Kendrick Lamarは公にCollin Kaepernickの支持者で歌詞もその方向のものが多いようです。CFPとしてはこれで両陣営のどちらかに偏ったわけではないという表現なんでしょうね。


Mercedes-Benz StadiumはNFL Atlanta Falconsの新本拠地。FalconsはNFLプレーオフに残っているもののワイルドカードでの出場でもありもう今季本拠地で試合をすることはないわけですが、Falconsのオーナー夫妻がこの日のCFP優勝戦に来てましたね。昨年のSuper Bowlでもう勝った!と思ってスイート席からフィールドに降りてきたらあれよあれよの大逆転負けで呆然としていたあのオーナーさんArthur Blankです。慈善家であると紹介されていました。上のラッパーのフリーコンサートの感じでもそうですが、アトランタっていう街は白黒分断がかなり露骨な大都市なので慈善家という立ち位置は大事なんだろうなぁという感じがします。いろいろ複雑ですね。

激闘延長の末 Alabama!

すごい試合でした。興奮が冷めません。
いやー。あまりにも語ることが多過ぎるんです。最後の延長戦だけでも、先攻Georgiaが3rdダウンで痛恨の大ミスでサックを喰って50ヤード超のFGを蹴らなければならなくなる大ピンチ。それをあのメガネのキッカーが救ってくれた。その直後のAlabamaの最初のプレーで新人バックアップQB Tua Tagovailoaがサックを喰ってこちらも大幅後退。Omg! そこからじゃ60ヤード級のFGになる。Alabamaのキッカーはレギュレーションの最後の短いサヨナラFGを外したばかり。このQBアホか、今の今Georgiaの方がやったのと同じミスをいきなりするとか何考えてんだ。絶対何も考えてないだろ、アホだろ。いくら一年生だからって、お前のとこのキッカーはダメなのになんでおま… と騒いでいたその瞬間にTDパス。試合終了。あ…

勝負師は失敗は即座に忘れる必要があると言いますが、まさにそれですか。ま、天然で忘れていた、あれがどれぐらいひどい失敗なのかわかってない感じでしたが。カレッジフットボールってすごいね、という大変な試合で決着、Alabama優勝です。
やーこうなってしまうと前半で主戦QB Jalen Hurtsを見限ったHC Nick Sabanの慧眼ということになっちゃうんですねー。すごいです。

いよいよキックオフ CFP優勝戦

Georgia Bulldogs x Alabama Crimson Tideによるカレッジフットボールの全米優勝戦のキックオフ間近です。一年生QB Jake FrommのGeorgia、二年生QB Jalen HurtsのAlabama。Hurtsの方は昨年優勝戦は体験済み。どちらも負け試合でも試合が競ってもまるで顔色を変えない大舞台向きのメンタルの二人。好試合を期待したいです。双方の卒業生・元選手が大量に来場して会場はオーバーヒート。全米優勝戦の舞台がいつものことであるAlabamaはともかく、Georgiaの方は珍しい出身者も多く来てますね。ゴルフのマスターズ優勝者Bubba WatsonなんかもGeorgia出身なんですね。

SEC校同士による全米優勝戦はAlabama x LSU戦以来ですが、あのときとは違って今回の組合せはレギュラーシーズンでの対戦がなく期待感が高いです。

個人的な予想はGeorgiaのアップセット勝利としてみたいです。好試合期待です。


尚、今回はCFP優勝戦としては初めてハーフタイムにSuper Bowl的なショーがあります。Kendrick Lamar。ラップの方です。Super Bowlは老若男女楽しませなくてはならないのである意味無難で古めな人選が多いところ、こちらは今風で攻めのハーフタイムになりそうです。

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