アメスポの序列で過去20年ほど第2位ジャンルをNBAとMLBが争ってきました。トップはNFLで不動です。NBAとMLBは、ほぼ一貫してNBAが人気好調で上昇基調、MLBは人気を落としつつもビジネス面では好調でなかなか簡単には第2ジャンルを譲らないという構図だったと言えると思います。何を尺度にして比較するかで序列が変わる、拮抗した2位争いでした。

全体の傾向としてはNBAの優勢が続いた近年だったと思いますが、現在進行中のNBAシーズンはひどい。これは何度も当ブログでも愚痴のように書いていることで、同じ事をただ繰り言のように何度も書くのは私は嫌いなのですが、何度でも呆れさせてくれるほどに今年はひどい。

つい先日ESPNでの全国放送で東カンファレンスの首位争いのBrooklyn Nets@Philadelphia 76ersの試合があったのですが、この試合にはNetsからはKevin Durant、James Harden、Blake Griffin、LaMarcus Aldridgeが出場しないと事前に告知。チャンネルをあわせる前からやれやれと見る気を失わせるニュースでした。この試合、対戦前の時点で両チームは同成績。今季の直接対決もこれが3度目でこれまで1勝1敗。今季レギュラーシーズン最後の直接対決で、勝った方が東カンファレンスの単独首位に立つとともに、最終成績が並んだ場合のタイブレーカーの優位を得られる試合だったのです。なのにNetsはベストメンバーから程遠いメンバーで臨むことを発表。おまえら、やる気ないのかよ、とぐちぐち言いたくなりました。東のトップシードになることがまったくインセンティブになっていないということです。

その後LaMarcus Aldridgeは心疾患を理由に急遽サプライズ引退を発表してます。Aldridgeのケースは特殊例としても、体調不良での欠場というのはスポーツにはあることではあります。でも今季のNBAはあまりにもひどいです。この手のスター選手の欠場試合がとにかく多い。
Netsが手抜きをした同じ日には西の優勝候補のLos Angeles ClippersがKawhi Leonard、Paul George、Serge Ibaka、Patrick Beverley と4人全員お休みという試合もやってます。Clippersは東の最弱Detroit Pistons相手で、これだけ主力を休ませても勝利しているので、選手の疲労マネジメントという意味では正しかったと言えるのかもしれませんが、レギュラーシーズンの試合の陳腐化の進行があまりにも激しい。見ていられない。

NBAの視聴率も大きく下がっています。この視聴率下げには選手の欠場がかさんでレギュラーシーズンの緊張感が大きく損なわれているのと、あともう一つの問題もあり複合的な話なのですが、それにしてもここまで視聴者・ファンをコケにしたレギュラーシーズンをやっても良いとNBAが傲慢になったのはいただけないなあという気がします。


そういう不満をNBAの今季に持っていたところへ、MLBの新シーズンが新鮮な魅力を持ち込んでいる、というふうに私には感じられる面があります。前項で書いたDodgersとPadresがレギュラーシーズンとは思えないような気合の乗った初対決シリーズがいま進行中です。第2戦はDodgersがClayton Kershaw、PadresがYu Darvishが先発。現在も両先発の熱投が6回になっても続いており、第1戦に続いて決戦ムード。4月から入れ込みすぎなほどです。両軍の唯一の得点は投手のKershawへの満塁押出というのも普通の試合じゃない感が強いです。すごいですね。

これがベストメンバーが揃わずスター選手が欠けた試合が当たり前になっていたNBAをここ数ヶ月見せ続けられていた身からすると、この真剣勝負ぶりはスポーツの本来の楽しさとはこういうものだったよなと思わせるところがあります。勝ちたいという意欲にあふれている。

他にもMLBのネタとしては4年目のShohei Ohtaniを取り上げたスポーツ記事やスポーツトークショーが極端に増えていると感じます。これは日本人である私からすると意外で、二刀流は1年目からやっていたわけだしなぜ今になってそんなに増える?という気もするところですが。1年目はちょうどNBAシーズンが終わってMLBがアメスポの主役になる時期にケガ、2年目もケガをして、3年目の昨年はコロナで変則シーズンでもあったしまだ回復途上で、4年目にやっと腰を落ち着けてやっと野球の話題をスポーツマスコミが展開できる状況になったってことかなとも思えます。
今年は西海岸の野球ファンは楽しいだろうなというシーズン序盤になってますね。

いまのちょっとしたNBAとMLBの傾向だけをとりあげて、MLBがNBAに反転攻勢をかけられると言うのは針小棒大なところでもあるのですが、こういう細かい雰囲気というのは意外と重要な気がします。というかMLBの方が攻勢という地合いになったのがものすごく久しぶりな気がします。