MLBのキャンプに投手捕手が既に集合して、徐々にマスコミの野球の話題が増えてきています。1年前を思い起こすと、コロナ疫禍はアメリカ国内では序章、MLBの話題はサイン盗みのHouston Astrosの謝らない会見に厳しい批判がスポーツマスコミを賑わすもスポーツファンの怒りは盛り上がらずというような時期でした。1年経っていろいろ変わったなあとしみじみです。

1年経っても変わらないこともあります。やっとのことで念願のWorld Series制覇を遂げたLos Angeles Dodgersですが、Dodgersの監督Dave Robertsが2021年シーズンもKenley Jansenをクローザーとすると発言してます。この辺まで来ると選手のメンタルヘルスの管理か?と疑わないといけない事態かと。

昨年のWorld Seriesの優勝決定試合では最後2点差のセーブ機会でしたがJansenが登場することはなく、Julio Uriasの続投という形でJansenの起用を避けてフィニッシュ。レギュラーシーズン・ポストシーズンを通じてJansenへの信頼が失われていたのは明らかでしたが、たぶん契約上Jansenをクローザー役から外せないため、Dodgersが苦労してひねり出した戦術がミドルリリーバーの位置にイニングを喰えるUriasを投入。続投という形でJansenのクローザー起用を契約に抵触しない形で回避したというのが私の理解です。

このオフシーズンにJansenがどう回復したかは存じませんが、状態が良くても悪くても、契約で縛られているなら外せないことは今季も同じはず。可能性としてはオフシーズンのうちに水面下でクローザー役についての条項をJansenとDodgersが双方の合意で削る契約改変も不可能ではないですが、契約の改変となればMLBおよび選手会の目を経ることになる。選手の権利を守ることにかけての闘争心ではアメスポ随一のMLB選手会がそのような契約変更を黙って見過ごすことはないようにも思えます。条項改変はあとから書く高額のバイアウトと同じ額になってしまうのかもしれません。
Jansenの契約は今季2021年シーズンまで。それも考えるとクローザー役からの解除をDodgers側から言い出すことはなく、あと1シーズン騙し騙しJansenとの契約を履行する方向と考えた方が現実的。そうだと推測すればキャンプ早々のRoberts監督の今年もJansenで行くという発言も理解可能です。

Roberts監督は選手起用法でしばしば叩かれることがありますが、Jansen以外にもいろいろ契約で縛られているのかもな、でも口にできない立場なのかもな、と想像するとお気の毒な面もあります。あくまで想像ですが。
Jansenの2021年のサラリーは$20 million。MLBのクローザーとして最高額。その額に見合う働きができる可能性は高くなさそうですが、Roberts監督の立場ではなんとかJansenのモチベーションをなんとか維持するしかないのでしょう。


Jansenの側から見ると、Jansenは今季中に34歳になります。34歳でFAになってまともな次期契約が取れるような成績が残せるならともかく、そうでないならこれまで散々稼いだしこれで引退でも良いということになるのかも。もし2021年が無様な成績になった場合はシーズン途中で契約のバイアウトなんていうことがあるかどうか。Dodgersからすれば盗人に追い銭のようなバイアウトですが、他のメンバーは充実しているだけに可能性はゼロじゃないのかもなあとも思えます。私の理解では現時点で2021年シーズンの贅沢税のサラリー総額を超えているのはDodgersだけで、どうせ超えてるのですからバイアウトでもたぶん事態はさほど悪くならないのではないかと思われます。
不調のJansenを(起用法が契約で縛られていると思わずにファンが見ていると)謎の起用でポストシーズンの目立つ場面で敗退するぐらいならバイアウトでの損はDodgersとしては喜んで払うカネにも思えます。その場合の明確な後任候補がいないので、昨年と同じく先発陣からポストシーズン用のリリーバーを立てるってことでしのぐということか。トレード期限前にバイアウトが成立するならよそから代役を獲ってくることも可能ですが。