感染者の発生は予想された範囲内の事態ではありますが、ちょっと早過ぎるのではないでしょうか。MLB Miami Marlinsの選手からコロナ陽性の選手が続出して7月27日のBaltimore Orioles@Miami Marlins戦の中止が決定。翌日以降のMarlinsのホームゲームも開催が危ぶまれています。数字が揺れているのですが最低でも12名の選手および2名のスタッフの陽性が確定している模様。

当ブログではMLB開幕前からスケジュールが詰まったMLBでのクラスター発生がスケジュール全体に与える影響への危惧を何度か書いてきたわけです。しかし想定以上に時期が早い。開幕最初の3連戦を各チームが終えたばかりのこの時点で早くもMarlinsが離脱となるのか。66日間に60試合を消化するという今季の変則シーズンがピンチとなります。

こういう事態を想定して今季のMLBは通常以上の予備の選手を帯同させているわけですが、クラスター発生となったらその予備の選手の健康だって怪しいわけで、Marlinsが選手を早急に試合のできる人數を揃えることができるのかがまず第一の疑問点となります。揃えることができたとして対戦相手のOriolesの選手への感染の可能性はどうなのか。もし明日試合があるとしてOrilolesの選手には出場義務があるのか。
どうもMarlinsのホームであるMarlins Parkは当面使用禁止となるようですから、やるとすればOrilolesのホームへ移動してということになるのでしょうが。

もっと言えばMarlinsが日曜日まで試合をしていた@Philadelphia Philliesのビジター側の施設には今日からはNew York Yankeesが入ることになっているのですが、Yankeesの選手たちは大いに不安があるはず。対戦したPhilliesの選手も不安でしょう。潜伏期間を考えると開幕直前のプレシーズン戦をMarlinsと戦ったAtlanta Bravesの選手だって不安を感じるかもしれません。(Bravesは開幕2シリーズ連続でアウェイで戦っているためMarlinsが使った@Atlantaのビジター施設には開幕後他チームは入ってません)

もしクラスターとなったMarlinsが全選手を10日間隔離とするならばMarlinsおよびその対戦相手はそれだけ試合数を失います。例えばOrilolesがMarlins戦3試合をまとめて失った場合、その次の試合で開幕戦に使ったエースをまた登板させることが可能になります。OrilolesやMarlinsは優勝候補ではないので現実的には影響は軽微かもしれませんが、対戦相手不在でコンテンダーが間引き先発ができることで第4第5の先発が担当するはずだった試合が消滅して有利になるなんていう事態も起こりかねません。

今季のスケジュールは東中西と完全に切り分けられているのでMarlins発のスケジュールの混乱や感染の広がりがあっても当面は中地区西地区には影響しないはずです。とりあえずは東地区内だけの問題ですが、中地区はテキサス州、西地区にはアリゾナ州カリフォルニア州と感染が抑え込めていない地方は多く、他地区でも似た問題が発生する可能性は存在します。