速報でBig Tenがフットボールを含む秋シーズンのスポーツの全てをカンファレンス内だけの対戦とする方針を決定したと報じられています。これでBig Ten所属校のnon- conference戦は全てキャンセルとなります。

この徴候は以前から関係者の発言の端々に見えていたので驚きはないですがやっぱりそうなっちゃうと今季の全米優勝校はどうやって決めるのだ、というのが気になりますね。
Big Tenはその所属校の大半が中西部の州の大規模校で占められており均質性は高く、強引に開催するにせよシーズン全キャンセルするにせよ意思統一は図りやすいのでしょう。途中で離脱する学校ができたときにスケジュールの組み換えが自在にできるというような利点もありそうです。

キャンセルされる主なnon-conference戦のカードはMichigan@Washington、Ohio State@OregonというPac-12校の有力校を相手の試合や、Miami-FLが@Michigan Stateに乗り込んでくる試合、Wisconsin x Notre DameがWisconsinの疑似ホーム@Lambeau Fieldで対戦する試合などです。
Pac-12校との対戦はもしBig Ten側が望んでもPac-12側の都合で開催できない可能性もあったカードですからまあしょうがない感じ。Wisconsin x Notre Dameの消滅はもったいない気がします。カレッジフットボールは先々の試合予定が10年近く先まで決まっている場合が多く、今回キャンセルされると@Lambeau Fieldという特殊な中立地での大一番が再び組まれるのはまたずーっと先になってしまいます。

Big Tenの地盤内ではミシガン州が一貫して一番コロナ疫禍で感染者が多い。MichiganとMichigan Stateの2校が所属しますがこの2校が参戦できるのかは不透明。Big Ten内で不参加になる学校があってもカンファレンス戦は推進するという方向性はかなり早い段階、4月ぐらいからBig Ten関係者の発言で触れられていて、想定していたのはミシガン州の2校であったはず。仮にこの両校が参加できないとすると、Big Tenの看板カードであるMichigan@Ohio Stateが消滅することになります。これはnon-conference戦の消滅以上に痛いはずです。

カンファレンス戦のみを元々のスケジュール通りに消化するならば9月末から11月末までの2ヶ月のシーズンとなります。9月に元々組まれていたnon-conference戦が消滅したことで前倒しにしてくる可能性も十分あります。外との調整が必要がないわけで身内の都合でいくらでもスケジュールは改変可能ということになります。

Big Tenがひきこもりに舵を切って、SECやBig XIIも同じ方向に進む可能性が急に出てきたかもしれません。カンファレンスの外とはプレーオフで決着をつければ良いという話になるのか。