各スポーツから再開への蠢動が聞こえてきたところでMLBからも具体的な日程が出てきました。遅くとも7月2日までにシーズン開幕を行うという話になってきました。6月下旬、遅くとも7月2日というのですから、完全に7月4日独立記念日に焦点が合ってます。

1ヶ月前に独立記念日に各地で揃って開幕は苦しいのではないかということを書きました。現時点でも揃って各地でという条件だと苦しいと思いますが、先般から出ているアリゾナ・フロリダ・テキサスでの集中開催とセットで考えると可能だとMLBは判断したというのが今日現在で漏れてきている話です。集中開催にこだわらず開催できる条件の整った他の都市でも開催するかもという話のようです。
30チームをAL/NL関係なく3地区に分け、各チームが90−100試合程度を地区内のみで戦うという案となっています。ホームでの開催が遅れるであろう都市のチームはシーズンの大半を集中開催地で試合消化する。
またプレーオフへの出場チームを増やしてプレーオフを伸ばすことで採算性を高めるという案も同時に浮上してきているようです。その場合World Seriesが11月中旬から下旬までとなり、その場合のWorld Seriesの開催都市を集中開催候補の南の温暖な土地に移すことも想定しているともされます。
シーズン前のスプリングトレーニングの期間は2週間半とする、という話もでてます。この2週間半という半端な数字が漏れてくるところに相当に計画が具体的に進んでいることが感じられます。6月上中旬にキャンプ地に集合、7月2日までに開幕、7月4日の独立記念日に米国民感動のセレモニー付きで疫禍からのアメリカ復活宣言をMLBの手で、ということですね。独立記念日のアメスポ復活宣言は通常年独立記念日を担当するMLBがぜひ自身の手でやりたいであろうことは過去何度か当ブログで書いて来ました。


30チームを3地区にというと単純に考えると現行のAL/NLの東、中、西をそのままくっつけるということでしょう。
ただしこれだとHouston AstrosとTexas Rangersが西地区に行ってしまうので開催地がアリゾナということになってしまいそう。スポーツ開催に強い意欲を見せて誘致したと思われるテキサス州。この2チームをホームスタジアムのあるテキサスで試合させるとなると中地区に移動させる必要があります。ではどこかを西に代わりに送るのか。それとも西のままか。どうせ無観客のうちはどこでやっても良いのかもしれませんが、間引きでも客を入れる時期が来るとすればテキサス2チームのホームスケジュールがテキサスで集中開催する他チームとのスケジュールと重複して複雑になる可能性があります。先の感染状況は読みきれないのもありこの辺は走りながら考える部分もあるのか。
疫禍でホーム都市が7月上旬なんてとても準備OKとならなさそうなチームの多い東地区は全体としてフロリダでの試合が増えそうです。


この先開幕の正式発表がある前に決まってくることとしてはDHの採用の方法の決定と、プレーオフの形式の決定があります。
DHの扱いを過去のInterleagueやWorld Seriesのようにホームチームの側のDHルールに準拠とするか、これを機会にDHを全試合に採用する可能性と2つがあるはずです。MLBが全試合DH採用にルール改定するというのは過去から何度か議論されていた課題。優先順位の低い改革だったのでずっとほったらかしになってきた件ですが、議論は既に長年行われているので問題点は洗い出されているはずでもし実行すると決めれば早いとは想像できます。

プレーオフの方は単に今年の3地区制の上位チームという形だとWorld Seriesが史上初AL同士またはNL同士のカードとなる可能性があります。極端な話全プレーオフチームがALのみ、NLのみということだって可能性がないわけではない。それを避けるためにリーグごとに優先枠を設定するのか。もし後者だと新地区の5位だの6位だの勝率5割以下のプレーオフチームが登場することも可能になる。
どういういびつな形になれ今年限りの特殊なシーズン、1年限りのことなので受け入れられるとは思いますが。

が、それだけで話が終わらない可能性もあります。上で述べたNLのDH制採用のようにずっとほったらかしにされていた案件を一気に処理する可能性があるのでは。ロボ審判、延長戦の改革、ロースター枠数変更などです。
いつもながら私はあまりMLBコミッショナーの改革意欲を買っていないので試合自体はあまり変わらない可能性が高いと感じますが、1球場で4チーム(2試合)が同日に試合消化をせねばならなくなる可能性は否定できず、その絡みで延長戦改革・タイブレーカー導入が必要に迫られて導入されるのではと期待したいです。必要に迫られないとやらないコミッショナーでも必要なのだからさすがに動くのでは、と。実際にやって見せれば声の大きい伝統を重んじる熱心なファン以外の声が聞こえてきて、来年以降の常時採用への道が開けるように思います。

ロースター枠の変更はマイナーリーグが通常開催できない可能性は高く、補充に当てる選手のコンディションを保つ方法がメジャーチームと帯同しかないのと、もしマイナーとメジャーを行き来させると、その選手がコロナ感染していないことを保証できないためという問題があるので、これも必要に迫られて枠拡大へ動く可能性が高いと推測できます。