NFLドラフト2日目、Philadelphia EaglesがOklahoma QB Jalen Hurtsを指名してます。フランチャイズQBがいる中での上位でのQB指名ですが、1日目のGreen Bayのような愛憎ドラマの始まりの匂いはしません。

Hurtsについては当ブログでは長年おなじみ。Alabama時代に新1年生のときから心臓に毛の生えた落ち着きとRB張りの豪快ランでAlabamaを率いて全米優勝戦2年連続登場(3年目も全米優勝戦には出場してますがその年は先発QBから降格された後)。Tua Tagovailoaとの先発争いに敗れてOklahomaに転出した昨季もプレーオフ進出。1年生の頃からあの落ち着きだったところに、Tuaのバックアップ役で我慢の期間を経て、さらにOklahoma転校後にあっさりと新しいHCの下でのシステムに順応などカレッジの選手としてはこれ以上ない経験を積んでのドラフト指名となりました。バックフィールドでもダウンフィールドでもそう簡単に倒されない強さ、倒されても痛そうな顔をしたのを一度も見たことがありません。いつもあのポーカーフェイス。ただものではない。

QB Carson Wentzが2025年までの長期契約を確保しているEaglesが敢えて2巡目の指名権を使って獲ったHurts。もうこれはWentzのできないことをサブのHurtsにやらせるということですよね。

WentzのエースQBの地位は揺るがないもののWentzは膝の靭帯損傷の履歴がある。ケガから復帰後EaglesはWentzにQBスニークをやらせていないはず(って全プレー知ってるわけではないですが)。相手チームにもそれは見透かされており、これは戦術上大いに不利であったところ。そこへHurtsを獲ったんですからもうこれは3rd & short、4th & shortでのリリーフ役は確定でしょう。Hurtsはただの走れて耐久力のあるQBではないです。経験値も高く勝負所での落ち着きぶりは折り紙付きで、手の込んだパスプレーやフェイクプレーもやってのけられそうで新人ながらバックアップQBを任せる腹積もりでの指名と思われます。どうせ手持ちにHurtsがいるならばHurts向けのプレーも開発してWentz1人ではできないタイプのオフェンスプレーの幅も広げようというEaglesの企みもあるんでしょう。