これはなかなか意外でおもしろい話ではないでしょうか。コロナ疫禍で舵取りに追われるトランプ大統領がアメスポメジャー団体のトップと電話会議を今朝開催。それにWWEのVince McMahonも含まれています。

参加した団体名がソースごとにブレがあって詳細が確認できないのですが、4大メジャーであるNFL/MLB/NBA/NHLに加えて、女子バスケWNBA、ゴルフ男女PGA/LPGA、男子サッカーMLS、競馬Breeders Cup、UFC、WWE、IndyCar、NASCARなどの首脳が呼ばれたとか。ソースによってはNASCARやLPGAが参加者のリストに名前がなかったりちょっとよくわかりませんが、とにかくそういう電話会議が行われたことは事実のようです。
いわく大統領からは現在の疫禍が終わった時点で各スポーツ団体が活発に活動してアメリカ経済復興のイメージリーダーになって欲しいという要請があったとか。会談の中身に実質的な意味のあるものがあったかどうかは定かではないですが、どこかのタイミングでアメスポの復活があった時期にトランプ大統領とスポーツ界がタッグを組んでアメリカの復興をアピールするなどの下地作りですかね。11月投票の大統領選に向けてそういう絵・舞台はトランプにとってはぜひ欲しいところでしょうし。

呼ばれた側を見ると、準メジャーであるMLSにとってはこの仲間に入れてもらえたのは名誉なことのはず。法律上はスポーツ団体ではないWWEが含まれていますが、トランプさんはWWEの殿堂入りメンバーであるなど繋がりが強いのでそういうのも込みか。競馬が含まれたのはトランプの支持層である資産家富裕層が競馬界と大いに重なるのでそれもまた納得か。
呼ばれなかった側で一番目立つのは女子サッカーでしょうか。過去のいきさつから言ってトランプと相性最悪ですし、女子プロ団体NWSLはマイナーですから呼ばれなくてもその点では文句は言えないでしょうが。でも斜陽IndyCarですら呼ばれているしなあという。

先日来書いてますが、トランプ大統領は毎日楽観論を述べるのが仕事のようになっていて、現場を仕切る各州知事や公衆衛生当局者が危機感をあらわにしているのと温度差がかなりあります。今朝の電話会議とは別に、ツイートで大統領は「Little Leagueのシーズンがもうじき始まるぞ」という、非現実的な発言もしてます。いや無理だろ、という。
昨日辺りは連邦政府が備蓄していた人工呼吸器を州が譲って欲しいというのをはねつけたりしてバトル。たぶんホワイトハウスの政治的な思惑ではニューヨーク州などどうやってもトランプの票にならない州には人工呼吸器は渡さず、いわゆる紫色州・Swing State(フロリダ州がたぶんその焦点のひとつ)へ集中的に連邦政府からの援助を送ろうということなのでしょうが、そこまで選挙を露骨に意識したやり方で支持はつなぎとめられるんですかね。