2年ぶりに来ました。Houston AstrosがArizona DiamondbacksからZack Greinkeをトレード期限最終日に獲得。これでAstrosのポストシーズンのローテはJustin Verlander - Gerrit Cole - Zack Greinkeと三枚エース陣容となりMLB最強クラスに。比肩できるのはNational League西でダントツで首位を突っ走るLos Angeles Dodgersだけでしょう。Astrosの首脳陣はDodgersとのガチンコWorld Series対決を見据えてのこの補強なんでしょうね。気合入ってます。

この駆け込みトレード、噂がまったくなかったGreinkeを引っこ抜いたところにインパクトがあります。そしてMLBファンなら2年前にAstrosがVerlanderをトレードで獲得してそのままWorld Series制覇までたどり着いたあのシーズンの軌跡との類似を感じずにはいられないはず。Greinke獲得でAstrosが一気にAmerican Leagueの最有力チームとなったとされます。
Astrosなどよりもずっとトレード補強の噂が高かったNew York Yankeesがトレード期限最終日に沈黙してしまったこともあってムードは大きくAstrosに振れています。Verlander-Cole-Grienkeに対することになるYankeesは現時点でその先発陣の順列すら予想不能の地味な活躍ぶりであることも見劣り感を強くしてます。

Yankeesが動かなかったのは、最初にターゲットにしていたMarcus Stromanを同市内のMetsに攫われて次の獲物のめどがつかなかったのが大きいのでしょう。動かなかったのではなく、動いてみたが獲得できるアップグレードに対するトレードで放出する対価があまりにも高く断念したということのようです。

これは個人的な感想ですが、そういう現実の事情の他にYankeesの首脳陣は次のYankeesの黄金時代を1990年代のCore 4のような生え抜きの面々でチームを構成したいという欲があるのではないかと思うのです。Derek Jetterを筆頭にMariano Rivera、Andy Pettitte、Jorge Posada(YankeesファンだとここにBernie Williamsも混ぜたがるところ)と人気実力を備えた中心選手を核にして4度のWorld Series制覇。そのオマージュでいまのYankeesの中心選手たちAaron Judge、Gary Sanchez、Gleyber Torres、Miguel Andujarといったところを放出してまで3番手4番手の実力の先発投手を獲るのを嫌がったのではないかとか思ったりもするんですがどうでしょうか。