まさかのホームでの2連敗で、王者Golden State Warriorsが追い詰められました。NBA Finals第4戦、Toronto Raptorsが105-92の快勝で3勝1敗として、Raptors初のNBA制覇にあと1勝と迫ってます。Raptors Kawhi Leonardが36得点12リバウンドでチームを牽引。Golden Stateをリズムに乗せず、Warriorsをプレーオフ最低得点の92得点に抑えて王手です。

試合中にも紹介されていたのですが金曜の夜ということもあってか地元Torontoだけでなく、カナダ各地でパブリックビューイングが行われて大盛況。NBAの優勝トロフィーが初めて国境を超えるまであと一歩となってカナダの首相まで試合直後にTwitterで勝利を祝福。「We The North」#Wethenorthがトレンド入り。
当ブログでも何度も触れた通りカナダの国技といえるアイスホッケーではカナダ勢(現行7チーム)が26年も連続でStanley Cup獲得に失敗し続けている中、NBAの現在唯一のカナダ所在チームのNBA制覇はカナダ国内でのスポーツ人気バランスに影響を与える可能性があるのかないのか。あるんでしょうね。

このままRaptorsが勝ち切ればMVPは文句なしにKawhi Leonardのものになるんでしょう。San Antonio Spursのメンバーとして既にNBA Finals MVPの勲章を持つKawhiですが、その時のSan AntonioにはTim Duncan、Tony Parker、Manu Ginóbiliと既存のスターがまだ健在だった時代。Miami Heatを下して優勝した祝勝舞台上でMVPが場内アナウンスされたときのKawhiの驚いた顔がいまも忘れられません。
あれから5年。NBAはGolden Stateのダイナスティの時代に移り変わっていったわけですが、Leonardは堂々のNBAのスーパースターに成長するもSpursとゴタゴタを経て、北の新天地で再びFinal MVPに手の届くところまで来たんですね。
WarriorsとSpursの西の王者交代の象徴的なプレーオフシリーズでKawhiの膝が破壊されたのもこうなるとまたドラマチックに思い起こされます。


なんかもう勝負がついたような記述になってますね。まだ3勝。Warriorsがここから盛り返せるのか。Raptorsが押し切れるのか。
試合後の記者会見ではWarriorsが過去5年間に1勝3敗となってから逆転勝利したプレーオフシリーズや、3勝1敗からCleveland Cavaliersに逆転優勝を許したシリーズなどを引き合いに出してまだ終わっていないということを口々に言っていましたが、さすがに各選手元気がないです。
この日の第4戦はStephen Curryの3ポインターが当たっていなかった。第3戦の欠場から復帰して28得点したKlay Thompsonや、再出場は無理とされていたKevon Looneyも強行出場して10得点6リバウンドと奮戦したものの結果は今季プレーオフ最低得点。Shaun Livingstonがかつてのようなミッドジャンパーを前半に何度も決めていい感じではあったものの続かず。Draymond Green、Andre Iguodalaは相当にお疲れの様子。後半まったく出場しなかったDaMarcus Cousinsは足を再度痛めた模様。

前戦第3戦にCurryが47得点すれども他の選手がオフェンスで貢献できず地元敗戦したのがこうなってみると痛かった。

この第4戦での敗戦がGolden State Warriorsにとっては現行のホームであるOracle Arenaでの最後の試合になるかもしれなかったのですが、観衆は最後まで居残ることなくさっさと席を立つ人が多かったのも残念。特にWarriorsは今オフにFAでチーム解体の可能性もあるわけですから。もしこれがシリーズ決着戦なら負けるにしても観客は残ってチームを讃えたり、Oracle最後での試合を惜しんだりしたんじゃないかと思うのですが、第6戦があるのかどうかわからないままでの宙ぶらりんのままで完敗でOracleでのお別れとなってます。来季からは湾を隔てたサンフランシスコ側の新アリーナへ移転が決まってます。