NBAのプレーオフも始まり、NBA/NHLさらにはゴルフの最大のイベントMastersも開催中の週末だというのにマイナーなラグビーの話題で失礼します。
7人制ラグビーWorld Rugby Sevens Series(全10戦)の今季第8戦シンガポール大会があり、米男子代表が年間首位を維持しています。しかしアジアラウンド2大会の前と比較するとかなり差が詰まって苦しくなってます。

まずシーズンが始まる前の米代表の目標だった年間4位以内=東京五輪への出場権については5位イングランドに勝点38点差をつけており事実上確定させています。

シンガポール大会前の段階で年間優勝の可能性が現実的に残っていたのは首位の米国勝点130、2位フィジー123点、3位ニュージーランド118点の3カ国。
大会内で小波な波乱がいろいろあったのですがその説明は後述するとして、今大会準優勝だったフィジーが、4位フィニッシュとなった米代表に迫り145対142、勝点僅か3点差となって最終の欧州ラウンド2大会へ向かいます。3位のニュージーランドは先週の香港大会に続いてトーナメント一回戦敗退、首位米国まで勝点15差・2位フィジーまで12差。あと2大会で両国をまとめて抜くのはかなり苦しくなってきており、実質フィジーと米国に年間優勝は絞られてきました。

米代表は今季は対フィジーと相性が極悪い。開幕戦の@ドバイのトーナメント初戦で24-12で勝ったっきり、その後対フィジー4連敗中。それも完敗が多い。その相手が年間優勝を争う直接の相手というのは怖いです。残るロンドン、パリでの二大会で年間優勝を賭けてどこかで直接対決となったところで一気に年間優勝争いをひっくり返される可能性があります。できれば欧州ラウンドの前に勝点の差を広げておきたかったんですがそうはならず。5月末〜6月初旬の2大会が待ち遠しいです。




以下シンガポール大会での細かい話。

大会第1日は優勝争いの米国とニュージーランドは順調にGLを勝ち抜いたのですが、2位フィジーは10位スコットランドに敗戦して上位トーナメント進出を逃すかもというピンチにみまわれました。なぜか奮起したカナダがスコットランドをGL最終戦で倒してくれたおかげでフィジーは1勝2敗ながらギリギリ上位トーナメントに勝ち進めました。フィジーが下位トーナメントに回っていたら年間1-2位の差が一気に開いて米代表の年間初優勝が一気に近づく可能性もあったのですが。

フィジーがGL2位通過になったことで、トーナメントの一回戦でフィジーとニュージーランドが対戦することに。これは米国にとってはおいしい。年間優勝で追ってくるどちらかは一回戦敗退となって勝点の積み重ねが最小になるのが確定してるからです。その試合はフィジーが勝ってます。できうれば3位ニュージーランドに勝って欲しかったところでした。

フィジーはGL敗退のピンチから一転トーナメントを勝ち進み決勝戦へ。ここでは復活南アに敗戦して準優勝。もしフィジーが優勝していたら年間の勝点で米国に並んで首位タイになったところでした。
米代表は準優勝で南アに敗戦。3位決定戦ではGLで勝利していたイングランドに完敗して4位。

日本代表はシンガポール大会で最小1勝点の獲得にとどまり15位降格圏へ。降格争いの直接の相手であるケニアに敗戦したのがもったいない。先週の香港大会で勝点7を獲得して降格圏から脱出したのですが、シンガポール大会で再逆転。14位ウェールズまで3点、13位ケニアまで4点。残るロンドン・パリの2大会のどちらかで最小の1勝点にとどまると残留の可能性がとても苦しくなります。
今大会で日本はスペインにGLで勝ったんですけど、GLの勝利ってシリーズの勝点と関係ないんですよね。こういうことを言ってはいけないのかもしれませんがこの期に及んではGLはもう放棄して=上位トーナメント進出は諦めてて、全力を下位トーナメントの試合に集中するというのは戦略としてアリなんでしょうか?そんなことを言ってたらダメなのかな。とにかく石に齧りついても残留したいところです。