勝ちましたね。グループリーグでは苦戦が続いてどうなることかと思いましたが、最後決勝戦は最終スコア27−0の完勝でサモアを下して米セブンス代表がWorld Rugby Sevens Series第5戦Las Vegas大会を制しています。ホーム大会であるLas Vegasではこれで昨年に続いて2連覇。今季5大会連続での決勝進出で、ついに今季初優勝。全10戦のWorld Rugby Sevens Seriesの折り返し点の現時点でシリーズの単独トップに立ちました。
今大会は米代表はウィングのPerry Bakerを顎骨折で欠くなどメンバー的には万全とは言えなかった大会。その上上述の通り大会序盤のリーグ戦では苦戦が続いて、アルゼンチン戦ではラストプレーで逆転負けを喰ったりもしました。土曜日の二日目からエンジンがかかってきて、最終日の実質決勝戦と言えた準決勝=シリーズ首位だったニュージーランドを24−19で退けて決勝へ。決勝戦はサモアを圧倒して完封勝ちで地元開催トーナメントを制しました。放送はESPN2で。
これで米代表は勝点5差をつけての単独首位となってます。シリーズ次戦は来週末にカナダ・バンクーバー大会。

たかがセブンスというのはもともとのラグビーファンの中にある感情だろうと思います。15人制のあのコクのあるラグビーとは7人制はまるで違う。それはまったくその通りなのですが、ラグビー後進国のアメリカという国にとってはこれは大きな一歩でしょう。シーズン半ばで単独首位。準ホームの試合となるカナダ国境の街バンクーバーでの次週の大会でもポイントを積み重ねて初の年間優勝へ前進したいところ。
シーズン前の米代表の目標は2020年の東京五輪への出場権獲得となる4位以内だったのですが、現時点で首位となったことで目標がレベルアップ。どんなシーズン後半戦になっていくのか期待が高まります。

人種的なことを表立って言うのは憚られる面のあることですが、今の米代表は白人黒人南洋系の選手たちが一丸・有機的なチームプレーを展開して勝利を掴んでおりそういう面でも気持ちいいなあという感想もあります。以前からいるメンバーたちの対人・プレー選択で個々のレベルアップもはっきり見える。全選手が先を読んだ先回りしたプレーが増えてプレーの引き出しが格段に増えてます。キッキングゲームはまだまだ向上の余地ありでしょうが、まだ足りないところがはっきりあっても首位なんですから大変な進歩です。