カレッジフットボールの新ランキングが発表済み。少々の移動がありました。Ole Missをアウェイで粉砕したNo. 1 Alabamaは文句なしの首位維持。と言いたいところですが、あの試合を見せられてもまだClemsonに1位票を投じている投票者も3名いるようです。ClemsonはFCS校を相手に第1Q無得点で終わるなどあまりいい試合をしたわけでもなく、ランクも先週までのNo. 2からNo. 3に下降。これは健全な調整の範囲内でしょう。
変わってNo. 2に浮上したのは昨季の準優勝校Georgia。Georgiaは10月の@新No. 6 LSU戦までは順当に勝ち進むか。Georgiaは昨年に続いて西地区のAlabamaとのレギュラーシーズンでの対戦がありません。となると西のLSUに敗戦してもSEC優勝戦進出が有望か。トラップゲームは11月第一週の@Kentucky戦か。Kentuckyはフットボールではドアマット校ですが、今季のスケジュールが極々軽い。ダークホースでSEC東の優勝戦線に関わってくる可能性をなしとしません。

新No. 6 LSUはAuburnに勝って、これで三週目にして早くもトップ10チームを2校撃破。もっと上げても良いのでしょうがプレシーズンからの上位校が上に詰まっているのでこれ以上はあがりません。敗戦したAuburnの方は僅か2ランクダウンでNo. 9へ。既に開幕戦で現No. 10タイのWashingtonに勝っているのでまあこんなものか。というかWashingtonもAuburnに敗れた時のランク下降が小さかった。
No. 15だったTCUは熱戦でNo. 4 Ohio Stateに敗戦、こちらもランク下降は僅かでNo. 17へ。

これはトレンドなんでしょうね。カレッジフットボールがプレーオフ制に変わって、各校にnon-conferenceの好カードを組むようにプレーオフ選抜委員会が仕向けている。そういう試合に勝ったチームを優遇するとともに、敗戦した学校も罰しない、という形にしてnon-conferenceのビッグマッチの実現を後押ししている、という感じです。
それはプレーオフ選抜委員会の思惑と軌を一にしている。どうもAPランク(記者投票)が選抜委員会の後追いケツ持ちな感じで独立の気概を失っているのが気になりますが、まあとにかくこういうトレンドを定着させてシーズン冒頭のビッグマッチを多く組ませる誘導ということなのでしょう。

他では試合のなかったWest Virginiaが、なぜかこれも試合のなかったVirginia Techを飛び越えてNo. 12にランクアップしているのが奇っ怪です。両校ともハリケーンの影響で試合が消滅したんですが、一体何がどうなるとこんなにこの両校への票が変わるのか。
マイナーの雄Boise Stateは敗戦でランク外転落。Boiseに勝ったOkahoma Stateは9ランクアップの急上昇でNo. 15まで順位を上げてます。これ、ちょっと上で述べた強い学校同士での試合の扱いと違うのが目立ちます。Boise Stateがもしこの試合を勝っていたらマイナーカンファレンスからの初のプレーオフ進出の可能性が高まったまずまずの注目カードだったはずですが、他の注目カードの敗戦校は罰せられていないのにBoise Stateは完全圏外へ。この試合は前半見てましたが完敗だったのでランク外転落自体は特に異議はないですが、他の敗戦校との扱いの違いはいかがなものかとは思います。
尚、Boise StateのQBであるBrett Rypienは元Washington Red SkinsのSuper Bowl MVP Mark Rypienの甥で、2019年NFLドラフトでQBとしては上位指名が見込まれる選手です。ちょっと線が細いですが、小さな的めがけてのパスは確かにプロ向きではあるんでしょう。
他ではNotre DameがVanderbiltに大苦戦をしてもランクが下がらないのはなぜでしょう。Clemsonもそうですが過去のシーズンの印象で眼前の苦戦が目に入らない投票者が多いんでしょうか。