打線の援護が得られないMLBの屈指のエースNew York MetsのJacob deGromがまた敗戦してます。試合は3-5で敗戦、deGromの7回終了時での降板の時点では1-2。今季の成績は7勝8敗、防御率1.71に悪化(試合前1.68)もMLB最高の防御率。98−99マイルの素晴らしいボールが打者の膝の高さにズバズバ決まり、たまにその速球がストライクゾーン上限にも行くので打者は手が出ません。ALでサイヤング賞の候補であるChris Seleが防御率1.96で2位、この二人だけが1点台。deGromは既にシーズンの規定投球回数をクリアしており、規定投球回数を投げて勝敗成績が負け越しの投手ではdeGromの現在の防御率は長いMLB史上でも最高のようです。
とにかく打線が打ってくれない。この日もdeGromがMarlins打線を抑えているのにMetsは打てず。deGromが4回にタイムリー2塁打をセンター超えに喰って2失点。なんでもこれが今季2ストライク0ボールのカウントでdeGromが長打を被弾した初のケースだとか。6回にやっとMetsは1点をあげたものの、deGromがマウンドにいる間の援護はこれが唯一。
deGromのこの日の結果は7イニング3被安打自責点2 9三振2四球。これで直近26度の先発登板のすべてで自責点3以下。圧倒的な安定感です。MLB史上に残る好投手のグレートなシーズンがこのまま黒星先行で終わるのか。

deGromの個人成績は圧倒的なわけですが、投手の最高の栄誉となるサイヤング賞の受賞はあるのかないのか。サイヤング賞はAL/NLで別に表彰されるのでNLの投手だけを見るとdeGromよりもMax Scherzer が受賞にふさわしいという意見が多いようです。本日時点でScherzer は防御率2.31、17勝6敗。

これ、ダブルスタンダードじゃないですかね?先日もMVP(実質的に打者の最高の選手に与えられる栄誉)の候補の話をしましたが、そちらではセイバーメトリクス革命以後にできた指標を元に誰がより良い選手なのかの議論が戦わされ、旧打撃指標で三冠王も狙える位置のBoston Red Sox J.D. MartinezはMVP争いでは4位以下の扱いになっているわけです。
ところが投手の方は圧倒的な実績のdeGromがMax Scherzerよりも評価が下になる傾向が強い。セイバーメトリクス的には投手の勝敗というのは、打者の打率よりさらにに個人の能力の評価としては不適当な過去の指標であろうかと思うんですが、なぜかそういう話にはならずシーズン20勝が狙えるScherzerの方に票が行きそうだというのです。