NHL Vegas Golden KnightsのNate SchmidtがPEDの使用で20試合の試合停止をリーグから言い渡されています。
どうも変な事件です。NHLからリリースされた資料には検査に引っかかった薬物の名前がない。NHLはこの件に関して既にくだされた判断以上の情報提供は一切公表しないとしていますので一般に何が引っかかったのかはわからないままになりそうです。Schmidtはこの判断に反発していますし、発見された物質も極微量であったとされます。 リーグとの取り決めがあるのでしょう、Schmidt側もその疑惑物質の名前の公表はしていません。

似た事例にこのオフシーズンにNFL New England PatriotsのWR Julian Edelmanも使用薬物の名前が公表されないままでPEDルール違反を問われて4試合の出場停止処分を受けてます。こちらのケースではEdelmanは謝罪コメントを公表しており、処分内容や検査結果について争わないことで決着してますが、いったい何がどうなってPED違反が起こったのかは外部からは謎のまま。
それが謎だったせいもあり、延焼もしています。PatriotsのQB Tom Bradyの個人トレーナーであるAlex Guerrero(チームのメディカルスタッフと対立して、結果昨季スタジアム内の個人クリニックが排除された)からEdelmanに禁止物質が渡ったのではないかという疑惑がどこからか上がって(ソースは謎。謎が多いのです)、マスコミがBradyにその件を直接尋ねました。Bradyは不機嫌に馬鹿げていると一言残したままそれ以外はノーコメントとしてその記者との会話を打ち切ってます。

Edelmanは前年のプレシーズンで右膝のACL損傷で2017年シーズンを全休。そこからの復活を目指す2018年シーズンのハズでしたがいきなりケチがついた形になってます。PEDが負傷からの復活の過程での筋肉の増強を図ったものかもなあと想像します。
同様の怪我・手術をしたアスリートを個人的に知ってます。術後、ドクターから運動OKが出た時点で見せてもらったのですが、怪我をした側の足の筋肉はごっそりなくなってました。ご本人によれば結局左右の筋肉の差が目視でわからなくなるまでに2年ほどかかったと言います。 プロのトレーナーが付いて一般人とは違うメニューで復活に向けて鋭意トレーニングをしたであろうEdelman。元々Edelmanは誰よりも毎日早く練習に現れる練習の虫として知られる選手ですのでリハビリも現在のスポーツ医学のベストの方策が取られて、本人の努力も大変なものがあったのでしょう。ただその最中の時期にPED違反で捕まったわけですからリハビリで禁止物質を使って復活への速度を早める意図があったのであろうと想像されます。

16試合制のNFLでの3試合出場停止は、18.75%
82試合のシーズンのNHLでの20試合出場停止は、24.4%
Schmidtに下された処分の方がシーズンに占める比重は高いですね。意図的な摂取なのが明らかになったEdlemanの処分が比較的軽いのは事実関係を争わないことで1試合程度出場停止処分期間を短くしてもらった可能性があります。もし4試合出場停止だとシーズンの25%であり、ほぼNHLがSchmidtに下した処分と同じ割合となります。

使用物質の詳細を明らかにしないのはリーグ内外での模倣犯の出現を防ぐためでしょうか。プロのアスリートが違反のリスクを犯しても使おうをした物質となれば宣伝効果は抜群でしょうから、公表すればその違反物質の製造流通に関わる人間を利することになりますから。