いよいよカレッジフットボールシーズンの開幕が近づき各校のファンの期待も盛り上がる時期。
しかしながら残念なのは今年もAlabamaとClemsonの二強が予想されること。プレシーズンランキングで前年の強かった学校が上位に居残るのは珍しいことではないですが、この両校は既に過去3年連続で全米優勝を争ってきている。その両校が今年も強いとされるとうーむと唸ってしまいます。NBAの方でCleveland CavaliersとGolden State Warriorsが4年連続でNBA Finalsを戦ったのもマンネリを指摘されたのが記憶に新しいところ。NBAは連覇が他のスポーツに比べて多いジャンルなのでまあそれもあるかな、という感じでしたが、毎年大きく選手が入れ替わるカレッジフットボールでこれだけ二強が勢力を維持できるのは史上初なのではないでしょうか。

プレシーズンランクは害悪で、前年の結果の印象でランクが形成される傾向は強い。過去もそんなことは繰り返されてきたし、それが意外なチームが勝ちこんできたり、上位と目されていたチームが苦戦したりとシーズンは楽しめたものですが、ここ数年の二強のがっちり勝ちを積み上げてくるシーズン、そしてプレーオフの大舞台で強いスタイルがカレッジフットボールの魅力を減じているように感じるのは私の思い込みでしょうか。
4校によるプレーオフ制は今年が5シーズン目。導入前からプレーオフ制には反対と言ってきた当ブログ。過去の4シーズンを振り返ってみるとプレーオフ制が地力のある学校に有利に働いた面は否定し難いような。AlabamaやClemsonの昨季のレギュラーシーズンでの敗戦はプレーオフ制以前なら頓死の可能性があった(特にシーズン末のIron Bowlに敗れたAlabama)のが実際は不問と同じ結果に。プレーオフ制初年度のOhio Stateにしてもシーズン序盤のVirginia Tech相手のホームでの惨敗が不問になって全米制覇を遂げています。

地力のある学校が勝つことの何が問題なのか、と言われると、それはそれで正しい見方でもあるのでしょう。間違っているとは言えない。
ただ過去カレッジフットボールが維持してきた毎週末が大事でひとつでも落としたら優勝のチャンスが消えかねない、消化試合などなかったあの雰囲気は消えてきてしまっているのはとても残念です。その問題と重なり合ってまたこの二強か‥というのはカレッジフットボールのシーズンの期待感を削いできているような。