Alan Trammellが野球の殿堂入りするという記事を見ました。正直この方を知らなかったです。Detroit Tigers一筋で20年のキャリアを過ごした。守備は主にショート。打率.285 ホームラン185本 打点1003 通算安打2365。打撃成績で目立ったところはありません。オールスター6度 World Series MVPを1984年に獲得したのがたぶんキャリアとして最も輝かしかった瞬間の選手と言えそう。殿堂入りの投票(75%以上で当選)では資格最終年度に40%に届かず、投票の対象から外れた方です。

そのTrammellがなぜ今になって殿堂入りするかというと、彼のキャリア成績をWAR(Wins Above Replacement)で示すと70.7という大変高い値が出るから、というのものです。過去のMLB全選手のWARをランク付けしたページによれば現時点でTrammellは93位。Trammellより下に新旧多々の殿堂入り選手・殿堂入り確実な選手たちなどの名前が並びます。目立つところを挙げると同じ遊撃手だったBarry Larkin、Scott Rolen、Gary Carter、Carlos Beltran、Tim Raines、Manny Ramirez、現役Miguel Cabrera、Tony Gwynn、John Smoltz、Eddie Murray、Ivan Rodriguez、Carlton Fisk、Edgar Martinez、Kenny Lofton、Robinson Cano、など。これらの名選手以上のWARを通算20年で達成したその実績が見直されての殿堂入りというわけです。
WARという概念は彼の現役中には存在しなかったのが、後年になって新しい評価方法が確立してこのような再評価を受けられたというのは不思議な旅という感じであります。事細かにデータでその成績が残る野球ならではの事態と言えましょう。

ちなみにTrammellよりかなりWARランクで下になるEdgar Martinezは今年の殿堂投票で70.4%まで得票を上げてきており次点、もう一息。来季が10年目で投票対象有資格での最後の挑戦になります。届くか。DHだったことが最後まで響いて届かずか。
今回Trammellが当選して、もし来季の最終挑戦でEdgerが殿堂入りに届くと、その次はKenny Loftonが救済対象になっていくのかもしれません。Loftonは現役当時個人的にお気に入りの選手だったので再評価されることがあるなら嬉しいところ。2013年に資格対象となり初年度に得票3.2%で翌年の投票対象から除外(5%未満)となっています。Lofton自身は自分の現役キャリアがステロイド全盛期にかぶったことが自己の評価を相対的に下げられたと落選後悔しい心の内を吐露していたことがありました。