これは大ヒットの新生NBAオールスター戦となりました。6分残り13点差からTeam LeBronが逆転勝ち。両軍ともに最後の数分は真剣モード(に近い気分)で戦うもTeam LeBron側がその火力を発揮しました。LeBron James, Kevin Durant, Russell Westbrook, Kyrie Irving, Paul Georgeの5人。どこからでも迫力満点の攻め。対するTeam StephenはJames Harden,Joel EmbiidやGiannis Antetopoumpoも踏ん張るも点差を詰められて、おいしいところは全部Team LeBronにもっていかれました。最後のTeam StephenのポゼションはLeBronとDurantが絶対にCurryには打たせないと二人がかりで襲いかかって勝負を決めました。

試合開始序盤に紹介されていたのは、昨季のオールスター戦のあまりのぐだぐだぶりを反省、LeBronがチームメイトに「世界中のファンが見てるんだ」と檄を飛ばしたんだとか。でもちょうどその言葉が紹介されているタイミングでLeBronはバウンスパスでのアーリーウープボールをAnthony Davisに供給した場面でした。言ってることとやってることが違うだろ、と笑ってしまうタイミング。まあそれもまた良し。その昔、真剣味があった頃のオールスター戦でもやはりお祭りならではの曲芸プレーはあったもので、全編カリカリに真剣勝負する必要もないわけで。楽しい部分と真剣ぽい部分と両方を一度に楽しめる良いNBAもオールスター戦が戻ってきた、と歓迎したいです。
MVPは文句なしのLeBron James。

試合前の特別コマーシャル(Uberのコマーシャル)がなかなか良かったです。女性ドライバーがLeBronとKDを後部座席に乗せておしゃべりをしている、という体裁で二人にインタビューしているような仕立て。LeBronが「俺たちがNBAのNo.1とNo. 2のベストプレーヤーだから」云々と言うと、ドライバーがツッコんで「えそんなこと言っていいの?」それに答えて二人は真顔のまま「事実だろ」というようなやりとり。おお二人とも随分と気合入ってるじゃんと、それを見ただけでも思ったんですが、試合ではそれを見事に体現したフィニッシュを見せつけてくれた。
この二人、昨季のFinalsで真正面からぶつかり合って何か相通じるものを得たって感じでしょうか。今回のTeam LeBronを組むに当ってLeBronはDurantをいの一番で指名したとも明かしてましたね。

今回のオールスター戦の新企画である得票トップ選手を主将としてチームを構成する、というのがLeBronにはいい刺激になったようです。相手側のCurryと順番に自軍選手を指名していったはずですが、Team LeBron側の方が圧倒的に魅力的なメンバーを揃えてしまった。一体Curryは誰をどんな順番で指名したらあんなに地味なメンバーになったのか不思議です。

上の方で「真剣に近い気分」で昨夜の試合は行われたと書きました。本当の真剣を言えばTeam LeBronがスモールラインナップで最後の6分以上戦ったのを咎めるようにTeam Stephenの方がEmbiidのパワーでジリジリ押し込んだりスクリーンを使うような攻めをすれば13点差があんなに簡単に縮まったかどうかはわからないとは思います。でもとにかく楽しかった。それでこの日は良しとしたいです。

会心の逆転勝利でLeBronはご満悦。すべて最高、ただひとつ変えたいとすればチームを編成するドラフトを公開したいな、とのことでした。
これは非公開の方が良いんじゃないかな。順番に選んでいく中で最後まで残っちゃう選手が晒し者になってかわいそうですし。全員が楽しい方が良いですからね。

前日のダンクコンテストもまずまず。Larry Nanceのシニアが出てきて息子をアシスト、ああこれはNBAはNance Jrに勝たせたいんだなぁって感じでした。NBAのダンクコンテストって明らかに勝たせたい選手がやる前から決まっているような年がありますよね。HowardのSuper Manの年とか。しかし今年は採点はフェアでDonovan Mitchellの優勝となってます。往年の名ダンクの再現版みたいなのが多くて古いファンにはノスタルジックな感じで良かったのでは。

このオールスターウィークエンドで良くなかった点をひとつだけ。観客のノリが極端に悪かったこと。これです。
熱戦となったオールスター戦もそうだし前日のダンクコンテスト、3ポイントシュートコンテストも歓声が少ない。ハリウッドのセレブが多くの席を占めたせいかと思います。バスケが好きで来てるのでもなんでもない人が前の方に陣取ってるからこうなってしまうんですね。
これはまた別の項で書こうかなと思っていたことなのですが、プロスポーツの興奮っていうのは観客の存在抜きでは成り立たないというのをこの日のノリの悪さは逆の方向で証明してしまったなという意味で残念でした。