MLBのFA市場がまったく動かないままスプリングトレーニングの開始まで2週間を切ったところでそろそろ悲鳴が聞こえてきたようです。100人以上のFA選手が行き先未定のままで2月を迎えてしまいこのままではここから獲得活動が活発化したとしてもかなりの積み残しの選手が出そうです。安くさえすれば確実に契約が見込めるFAの目玉選手から脱落者が出て一気に格安契約の流れができるのか、それともFAとその代理人たちが強硬に要求額を貫いてさらに遅れがでるのか、先が見えなくなってきてます。
そんな中で現在契約下にある選手たちがスプリングトレーニングをボイコットするという案があるそうです。契約下にある選手たちには期限に合わせてキャンプ地に集合する義務がありますからボイコットは契約違反。当然罰金対象であり、最悪の場合契約解除もありうるでしょう。そこまでしてFAの選手たちを援護射撃するとは考えにくいのですが、少なくともそういう噂が流れている。どうせ代理人主導での怪しい噂だろ、という気はします。

現行の契約年数次第で皆立場が変わりますから一致してストライキに類するような全面的なボイコットは非現実的としても、例えば来季FAとなるBryce Harper(Washington Nationals)から見れば今オフの事態は他人事ではない。超高額での新契約が貰えそうだと散々皮算用していたのに今オフでFA相場が大きく下落してしまうと来季の自分の番になったときも相当に買い叩かれることになる。元々HarperはNew York YankeesファンでFAでYankeesに行くのが夢だったとされますが、その夢はGiancarlo StantonのYankees移籍でほぼ消えてしまった。気を取り直してMLB史上最高額での契約でも目指そうかと思ったら相場崩壊の様相。
だからと言ってスプリングトレーニングを欠席してどうなるものでもないような。FA直前の今季に成績を落とすことはできない。成績が落ちれば相場の下落以前に自己への評価が下がってしまうわけですから。

こうなってしまうと選手・代理人側にはあまり打つ手がないように見えますが、強気の代理人たちはそう簡単には値下げには応じないでしょう。
100人もFAがいるとFA選手を集めて独自キャンプ=合同自主トレとかしはじめたりするんですかね?