活発な意見交換、感謝します。ポイントを整理すると自己投影という手法の是非と、スポーツ産業の間口の広さ・入り口論、関連しますが最初期の若年層へのアクセス整備の問題のとりあえず3つに絞れそうです。どれも深く語れる話題です。今回はとりあえずの交通整理ということで簡略に。

入り口論はゲームで言えば落ちモノ系の即時的なゲームなど「プレーと報酬のサイクルが短い」ものが間口が広い。バスケを今後強いジャンルの例として挙げたのはまさにこの理由で報酬=ゴールまでのサイクルが短いからです。他に報酬サイクルが短いスポーツといえば日本なら大相撲。テニス、バレーボールもそのうちでしょう。サッカーは相当に強いチームの試合でないと決定機が頻繁に訪れることはなく報酬サイクルの意味では弱いと思います。サッカーの魅力は他にあると思われます。

落ちモノゲームの即時性はそれだけだと報酬が薄っぺらになるので完遂後のさらに大きい報酬を提供することで興味を持続させるのがゲームの設計のテクですよね。パズドラとか。スポーツで言えばその試合での勝利だったり、優勝までのシーズン設計となります。  

e-sportsが若年層へのアプローチの方法として実はとても大事だ、というご指摘はまったく気づかなかったので感謝したいと思います。私はゲームでスポーツシミュレーションものをまったくしない(レースものぐらい)ので盲点でした。ありがとうございました。またよく考えてみたいと思います。最近はTVでELEAGUE(e-sports番組)も人気をあげつつあるようで、スポーツ産業の全体像・未来像を考える上で無視できないところがあるのかなと思いました。  


自己投影の件。当ブログをある程度の期間読んで戴いている読者の方はご存じでしょうが私はメジャープロスポーツであるMLB/NFL/NBA/NHLに○○ファンと言えるような贔屓チームがありません。これは2003年にこのブログを始めた頃以前の昔からずっとです。魅力ある試合をする選手やチームは存在するしそういう試合を見るのは大好きですが、ファンではない。なのでどちらかを応援していることも少ない。(カレッジスポーツだと出身校などに肩入れする場合もありそれはそれで楽しいのでその楽しみもわかりますが、贔屓のない試合でも大量に見ます)。

自己投影がスポーツ音楽ゲーム、つまりはエンタメ一般に必要かというと必要ではない。必要ではないがそれがないと剥離しやすいファンになってしまうという面がありそうです。固定ファンとしてがっちり掴むためには自己投影を促す仕組みがあった方が良い。それがスポーツ産業では地元がらみ、サッカーなど一部の種目では国の代表という仕組みが伝統的には成功してきたわけですが、それがゆらいでいる面もありそうです。アメスポで言えば国の代表として戦っているから応援するという機会は極少ないです。日本からだと代表サッカー以外にも、海外挑戦する日本人選手というのが同じ文脈で自己投影の対象になっているのだと思われます。