このクリスマス休暇中に中高大学生年齢の方たちとスポーツについて語り合う機会がありました。一人は男子学生なのですが、彼は私との会話を大変楽しんでくれたようでした。曰く学校の同級生たちにはスポーツファンが少なく、少し見ている子たちでも贔屓のチームの事情を知っていれば良い所。ちょっと深い事情やリーグ全体の話になるとまるで会話が成立しないので、彼としてはフラストレーションが溜まっていたところに私と話す機会があってさまざまなジャンルの話ができて大変すっきりしたとよろこんでくれました。

彼によると今の若い子はホントにスポーツを見ないというのです。もちろんアメリカの大学生は日本とは違い相当に学業が忙しいのでスポーツ以外の娯楽もさほど楽しめる時間的余裕がない世代ではあるんですが、その少ない余暇でTVを見るというとドラマや映画が優先して、自校の試合ですら興味が薄いそうです。特にTVドラマシリーズなんかはスポーツの強敵の模様。彼の学校はフットボールでまあまあ、バスケはほぼ常にNCAAトーナメントに行くというレベルのD-Iの学校ですが、それでもそんなもんか、と。なるほどなあと。


アメスポは競技間の競争もありますが、競争自体は健全で、バスケファンがフットボールをけなすだとかそういうネガティブな話は少ない。スポーツの人気選手が別ジャンルの競技の観戦に来ているというのは自然でよくある風景です。アメスポは全体として質量とも相当に分厚い産業になっているとは思いますが、それでも外の他のエンタメとの競争がアメスポファンが思う以上に激化、地位が脆弱化しているのかもしれません。普段アメスポの隆盛を当たり前のように感じていた私としては、若干のカルチャーショックでもあり、これからは一歩引いてアメスポの状況を見るという視線も必要かなと思ったのでした。