混乱している米サッカー協会の会長選ですが、新たな立候補者が出ました。日本でもお馴染みかと思われる女子代表正GKを長年つとめたHope Soloが突然立候補を表明してます。もうなんでもアリだな、という感じです。現職の会長がつい先日再戦を目指さないと表明したばかりのタイミング。機会均等の国ですから誰が立候補するのも自由ですし、意見は多様な方が健全であると思いますので2月の投票に向けて具体的な政策を戦わせて良い会長を選んでいただきたいです。

女子側から強力な候補者が一本化して出てきたら女性会長が実現する可能性は十分にあるんでしょう。但しSoloでは無理なような。過去の問題発言・問題行動が多過ぎて足下の女子選手たちからの支持をまとめられるような気がしません。女子代表の中で一番浮いていた人、それがSolo。これ、代表の顔を長年勤めたAbby Wambachが例のコカイン使用問題で失脚していなかったら強力な会長候補になった気がしますが、それは後の祭。まだ他に女子の支持がまとまるような誰かがこれからまだ出てくる可能性もあります。

男子側では選手出身者の候補者が現時点では乱立気味。Landon Donovanは立候補しない旨のコメントを数週間前に出していましたが、色気を出している元代表選手は何人も名前が挙がっています。人数が多すぎて本当のところ誰が立候補するのかわからない。誰が当選するのかもまったく予測不能です。政治家の選挙ならば世論調査という手段がありますが、組織内の選挙、それも実に複雑な仕組みになっているためサンプルのとりようもない。確実に言えることは現会長のような背広組が当選することはほとんど可能性がないということぐらいでしょう。選手出身の会長が誕生してより良いサッカー界になるかどうかはまったくわかりません。

新会長の最大の仕事は2026年のW杯の誘致ということになるはずです。これは大きな金額のお金の絡む大仕事。例のFBIによるFIFAの汚職追及・CONCACAF内の理事逮捕・締め上げという問題があったのでナイーブな選手出身の会長がCONCACAF内の他国協会から足を掬われたりして混乱する可能性もなしとしません。