米サッカー協会が言い出したらしいですが、来年のロシアW杯への出場失敗した国を集めて米国内でトーナメントをやりたいそうです。もしそれが実現するならばホスト米国、イタリア、オランダ、チリと核になるチームはいます。何カ国集めるつもりか知りませんが、これに中国、ガーナ、ギリシャ、ニュージーランド(まだ敗退確定してませんが)など加えればそこそこワールドなムードと体裁は整いそうな気がします。再選の怪しい現米サッカー協会会長が言い出したのかなんなのか、変な変化球であります。

しかし開催時期にもよりますが、そんなトーナメントをFIFAが許可しますかね?W杯に時期が重なるようなら参加各国でのW杯本番の視聴意欲にも影響するでしょうからFIFAとしても簡単に許可するとは思えないです。米国内で言えばロシア大会からW杯の放映権はFOXに移ったばかりですが、前回ブラジル大会までW杯を放映していたESPN系がその新トーナメントの放映権を握ってしまったらFOXは大損ですから猛烈に反対するはずです。ロシア大会はアメリカにとっては時差が問題のところ、地元米国内でのそのトーナメントは米国の視聴者の一番都合の良い時間帯に開催できてしまいますから。


また実際の戦いを考えても、W杯進出に失敗した各国にとっては既に次の2022年を見据えて若手起用に大きく舵を切るタイミングですし、そんな一回こっきりになりそうな色物トーナメントに一流選手が来てくれるのかどうかもわからない。五輪のU-23代表以下の陣容にもなりかねない。

そもそもアメリカは次の代表監督も決まっていない状態でその新トーナメントに突入することになるのか。世界各国のリーグが終了したとこで代表監督を選びたいとか、ロシアW杯が終わってから他国の代表監督をスカウトすべきとか次期米代表監督選びは迷走中なのに、そんなわけのわからないトーナメント、どうするのさ?ということになります。


たぶん想像するに、先日も少し触れましたがアメリカサッカーの次世代のスーパースター候補生である19歳Christian PulisicをW杯出場失敗で売り出す機会を逸した米サッカー協会が、なんとか露出をということでひねり出した案という感じがします。

アメリカ人はアイデアが豊富なのは良いし、ダイナミックで即行動というのも悪くないですが、さすがにこれはアイデア倒れになりそうな気がします。