先週末にプロラクロスリーグのMajor League Lacrosse (MLL)の決勝戦がありました。場所はNFL Dallas Cowboysのインドア練習施設であるThe Ford Center at The Starで。練習施設と言ってもCowboysのそれ、立派な観客席もある美麗な施設です。フィールドの真ん中にはCowboysのロゴのローンスターも描かれてそこでフェイスオフ。ちょっと残念なのはフェイスオフのボールが置かれる位置がスターの中心じゃなかったことですが。

試合の方は最終第4Qに7連続ゴールで試合をひっくり返したOhio Machineが17-12でMLL初制覇。MLLの常勝チームであるDenver Outlawsとの二年連続の優勝戦での対決、昨年の借りを返しています。Ohio Machineは創設6年目の後発チーム。ラクロスが盛んとは言えない中西部Ohioをホームに観客動員では苦戦しながらもチームを存続させて遂にMLLの頂点へたどり着きました。

試合内容は良かったです。私がラクロス観戦馴れしたから、という可能性もあるので確たる事は言えないですが、見所の多い楽しめる試合。最後のOhio Machineの7連続ゴールラッシュではフェイスオフでボールを勝ち取ったフェイスオフ専門選手がそのままDenverゴールへ突進して真正面からスコア!なんてこともあり勝ったOhio側は大盛り上がり。


今季のMLLはTV露出が落ちて、観客動員数もリーグ全体で約10%低下という数字が出てます。全9チーム中Ohioを含む過半数の5チームが試合当たりの観客動員が2,500人以下。よくこれでリーグが維持できてるなあという数字。MLL創設17年目。後発プロスポーツリーグということで比較されるサッカーMLS(22年目)、女子バスケWNBA(21年目)の17年目と比べると彼我の差は大きい。動員規模だと創設5年目の女子サッカーNWSLの動員力と近い線ですか。NWSLは露出は低いですが女子サッカー全体というくくりだと全米規模でかなりの露出が確保できているNWSLと、それに類するものがほぼ皆無、国内での普及地方が偏っているというMLLラクロスではファンベースの厚みがまったく違うので簡単には論ぜられませんが、17年目、そろそろ黒字転換できるチームが増えてきて欲しいところか。

Ohio Machineの地元となるオハイオ州ではカレッジスポーツの総合商社The Ohio State Buckeyes(及び所属先のBig Ten)が重い腰を上げて2015年からやっと正式種目としてラクロスを採用。採用するとなったら勝たないと気が済まないのがOhio Stateという学校で、大いに力を入れて学内でもプッシュしているようです。今季はNCAAトーナメントで躍進、全米準優勝。プロでOhio Machineが優勝、地元の大人気Ohio Stateが全米準優勝と、決してラクロスが盛んでないオハイオ州のチームが気を吐いているという展開となります。