大型ハリケーンの襲来で@Florida、@South Carolinaの試合は数日前に早々にキャンセルが発表されている中、@Miami-FLの試合は一貫して開催と言い続けています。No. 23 Florida State@No. 10 Miami-FL戦です。試合はプライムタイムの地上波ABCでの放送。FloridaのあるGainsvilleもSouth CarolinaのColumbiaも内陸の都市。ハリケーンの影響は出る可能性は確かにあったんですけれど、海に面しているMiamiとは被害や影響の可能性は大きくないはずでしたが、あっさりキャンセル。MiamiはMiami Beach市など沿海部の住民がハリケーン襲来の際には都市部に非難したり混乱する度合いは大きい土地柄。そもそもが湿地帯を埋め立ててできた都市ですから水にも浸かりやすい。さらには野生のワニも多数生息するので浸水すると人家近くにワニが来ちゃうという大変な場所であります。そんなMiami界隈ですが主催者のMiami-FLは一貫して開催すると発信しつづけています。SECが試合をさっさとキャンセルしたのとは対称的。

なぜ開催にこだわったかというとたぶんこういうことだと思います。Florida Stateとの毎年の定期戦はMiami-FLにとっては最大のビッグゲーム。そしてMiamiにとっては久々にトップ10にランクされての全米プライムタイムの放送の試合。過去10年近く低迷してきた同校にとってはこれ以上ない看板試合となるはずの試合で、それをハリケーンであっさり諦めきれないという経営上の思惑だったのだろうと思われます。逆にあっさり試合をキャンセルしたSECはその人気に自信があるからその判断が簡単だったのではないか。

Miami-FLがNo. 10といっても大した相手に勝っているわけでもなく、このFlorida State戦からNo. 1x North Carolina戦、@No. 25 Virginia Tech戦、@Notre Dameと続く4連戦で化けの皮が剥がれる可能性がかなりあるので、その前にビッグマッチをやってMiamiが復活しつつあるという印象をカレッジフットボールファンやリクルート生たちに与えたい、という思惑があったんじゃないでしょうか。今季のカレッジフットボール界の台風の目となっているLouisvilleなんかが大量にMiamiの地元の好選手をロースターに並べている。それはつまり地元のMiamiがLouisville程度(失礼)の学校にリクルートで負けるほど地元でのイメージが落ちているということです。そういうイメージの回復は重要で、そのためにはどうしてもこのFlorida State戦をやりたい、という判断につながっているのかなと思います。