今週のカレッジフットボールは好カードがずらり。今季のプレーオフ四校の行方を占う大事な試合や、シーズン序盤二戦で飛び出したニュースター選手の真価の問われるカードが並びます。

まずは木曜日のNo. 6 Houston@Cincinnati。これはシーズン全体に及ぼす影響が大な試合。Houstonはマイナーカンファレンス所属ながら開幕戦で強豪Oklahoma(当時全米3位)を堂々破っているだけに全勝ならばプレーオフに出さないわけにはいかない。Houstonのスケジュールを眺めると11/17のホームでのNo. 10 Louisville戦が全勝達成への最難関の試合ですが、それに次ぐ関門がこの@Cincinnati戦。プレーオフ制になって三年目の今季。過去二シーズンはマイナーカンファレンスからプレーオフに該当すべきチームは出てこず、今季のHoustonがカレッジフットボールプレーオフへ臨む最初の非Power 5カンファレンス校となるかどうか。木曜日の全国放送の試合でもあり関係者の耳目を集める試合。ただ勝つだけでなく、勝ち方印象点もできれば稼ぎたいところ。Tommy Tuberville HC率いるCincinnatiは毎年下馬評以上の試合を見せる過去数年。好試合が期待されます。

本番土曜日は正午キックオフのNo. 2 Florida State@No. 10 Louisvilleでスタート。これもシーズンの行方を大きく左右する大一番です。シーズン前からFlorida Stateが今季の行方の鍵を握るチームだと書いていたわけです。昨季全米優勝戦まで進んだClemsonとともにFlorida StateはACCの優勝候補。Florida StateはOle' Miss、FloridaというSEC校二校との対戦もあり、星勘定によってはACCから二校がプレーオフに勝ち残る可能性もあるというのがシーズン前から見えていたところ。その場合二校とはClemson/Florida Stateが想定されていたわけですが、Louisvilleが予想以上の勝ちっぷりで序盤二戦を圧勝してきたことでACC二強にLouisvilleが割ってはいるかも、という一戦です。Louisville 二年生QB Lamar Jacksonの投げて良し走って良しの変幻自在ぶりがFlorida Stateに通用するのかどうか。ここでもしLouisvilleが勝つようなことがあると前述のHoustonとLouisvilleの11月の試合が事実上の全米準々決勝戦になる可能性さえ見えてくる。またJacksonが一気にハイズマン賞レースのトップに躍り出るかもという期待まである。Louisvilleのここまでの二戦は相手が弱かったからなのか、どうか。全米のカレッジフットボールファンがLamar Jacksonの真価を見定めようと注目する一戦になります。Florida Stateからしてもこの試合は負けられない。Florida Stateの今季のスケジュールは難敵を適度にばらけた迎えられる難度が高い割にはうまくセットされたスケジュール…だとシーズン前には思われたのですが予想以上にLouisvilleのオフェンスが冴え渡っているだけにこちらも正念場です。

同じ正午キックオフで下位ディビジョンFCSの雄 North Dakota State BisonがBig Tenに乗り込み@No. 12 Iowaと対戦するのも地味ながら注目の一戦。FBSの有力校に乗り込んで相手を苦しめるNorth Dakota State、今年も一発やってくれるでしょうか。Iowaのランクが高くなっているのも盛り上がります。

No. 1 Alabamaは@No. 19 Ole Missで。Alabamaは例年からの類推もあり、また最終スコアでは相手を圧倒しているのであまり誰も何も言いませんが、私の見るところかなりもたついていると思っています。HC Nick Sabanが不満を公言するのもわかります。開幕戦のUSC戦はプレシーズンのないカレッジですからもたつきは許されてもいいですが、二戦目も同じでしたから。Ole Missの方は既にFlorida Stateに敗戦しており早くもシーズンの勝負所。ここで一発Alabamaをまた喰ってSECを混乱に引きずり込めるか。Florida StateとAlabamaの間接比較、さらにはそのFlorida Stateを通してLouisvilleまで間接比較の対象になっていきそうなここまで三週のカードということになる。単なる好カードが多いというだけでなく、こういう複合的なところが今週のカードは魅力が強いです。

そしてナイトゲームで今シーズンのベストカードだとシーズン前から待ちかねていたNo. 3 Ohio State@No. 14 Oklahoma戦。これはすごいカードです。Oklahomaは既にHoustonに敗戦しているためもう絶対に負けられない。所属するBig XIIは昨年もプレーオフを逃しており、ここで早くもBig XII最強候補のOklahomaが2敗で脱落となればBig XII全体の浮沈に関わる。どうしてもホームでのこの一戦獲りたい。Ohio Stateに勝てれば開幕戦の敗戦は帳消し(というと言い過ぎか)にできる可能性のある大きな一勝になります。Ohio Stateから見ると同校にとっては珍しいアウェイの超ビッグカード。ここでOklahomaを叩き潰せれば過去シーズンの類推からプレーオフへの道は綺麗に開けてしまうであろう試合。激戦必至です。期待が高まります。

他にもMississippi State@LSU、Texas A&M@Auburn、Michigan State@Notre Dame、Texas@Cal、USC@Stanfordと好カードばかりで画面がいくつあっても足りない大変な週になってます。Colorado@Michignだって侮れないです。