五輪は国威発揚の場だとしてヒトラーの昔から国を挙げて予算とエネルギーをつぎこんで強化する国もあれば、それがしたくてもできない国もある。限られたリソースの中から例えば先日五輪初のメダルを得たラグビーのフィジーであったり、プエルトリコのMonica Puigが女子テニスシングルス優勝であったりとそれぞれの思いを遂げて国民を狂喜させることもある。五輪がそれらの国でスーパースポーツイベントとして崇められるのはわかるような気がします。

さて表題の件。実はこれを思ったのが男子バスケのナイジェリア x ブラジル戦を見ていてのことでした。この両チームは男子B組の最下位5−6位を争っているチーム同士の最終戦。ブラジルはまだ決勝トーナメント進出の望みがあり、ナイジェリアにはありません。しかしながらなかなかの好試合で楽しめました。で、試合中に言及がありました。なぜナイジェリアの方にはNBAの選手たちが出場していないのかということについて。なんでもナイジェリア五輪協会がNBAの選手達を招集するのに必要な保険の保険金を支払う能力がなかったので招集を断念したというのです。Festus Ezeli(Golden State Warriorsから今オフにPortland Trail Blazersへ移籍)、Al-Farouq Aminu(同じくPortland Trail Blazers)という生きの良いところがいるんですが、招集できず。Ezeliは昨シーズン終盤にケガから復帰後に明らかにパフォーマンスが落ちていたのでもし招集が可能でも出場したか微妙ですが、それでもこの二人がいたらB組最下位ナイジェリアがもっと同組をかき回して大変な激戦になっていたかもしれません。額面通りに保険金がネックになったのだとしたら国の経済規模・五輪予算とNBAのサラリーとのアンバランスで出場できなかったということになり、経済格差がナイジェリアにベストメンバーを組ませることを阻んだということになります。

ナイジェリアと言えば男子サッカーの五輪チームが飛行機の未払いからリオ入りが試合当日になったり、選手・監督へのサラリー・ボーナスの支払いが滞っていたりとどうにもカネにだらしない可能性が見えているので、本当はNBA選手の招集・保険金ぐらいは払えるけれどケチったという可能性もあり、それほど悲惨とか、経済規模が勝者を決めるのはけしからん!などと主張する気もなくなるところもありますが、まあでもそういう公金の扱いのだらしなさも含めて後進国は後進国だよな…とも思わされます。日本にせよアメリカにせよコソコソ公金をくすねる人たちはいるのでしょうが、まあまだマシか…と思わされるところでもあります。

尚、ナイジェリアにはMichael Gbinijeという今オフにドラフトされてDetroit Pistonsに入るSyracuse出身選手が含まれています。この選手はOKということはサラリー額次第で保険金の額も変わるってことですかね。GbinijeはケガでSummer Leagueには出場していないので現時点ではNBAでの出場経験はありません。