気が向いたので週末を利用して15人制ラグビーのアメリカプロリーグPRO Rugbyの初代王者を決定する最終戦に行ってきました。普段私はあまりどこの試合に行ったとは書かずにこっそり行く場合が多いんですが、今回はTV放送もない(ネット放送はありましたが)報道も皆無のものをどうやって見たんだ?ということになってしまうので行ったことを告白してご報告させていただきます。

試合前の段階での優勝争いの状況については前項で書きました。地元Ohio Aviatorsがボーナスポイントも含めて勝点5を得て逆転するか、首位Denver Stampedeが逃げ切るか。Denverの方から見ると1ポイントでも勝点を得ればタイブレーカー(勝点が同点だった場合は勝利数が次の基準、今日主催者に直接確認してきました)の都合上Denverの優勝が確定する。つまりOhioはボーナスポイントが欲しいので4トライ獲得が必要。Denverも4トライを挙げれば敗戦しても勝点1追加で優勝。またはDenverは敗戦しても1トライ差以内の点差ならそちらで勝点1追加、それでも優勝という状態でスタート。

試合開始10分は大量得点を狙うOhioがDenver陣に攻め込んでDenverはそこから出られない。Ohioは反則でもPGを狙わず攻める。トライ量産が必要な優勝条件からすると正しいし、普通に試合に勝つことを考えたら正解ではない状態に。この特殊な条件がこの序盤を難しいものにしてしまったと言えます。結局13分過ぎにやっとOhioがトライで5点先取。ただ結果的には前半はトライはこの1つだけ。

後半試合が佳境に入ったところでOhioのミスが続出。イエローカードで一時点では15人対13人に。枚数が足りない自陣でのポゼッションでもろに枚数の足りていない右側にロングパス。この判断ミスは痛かった。ターンオーバーとなって結局これがDenverの4本目のトライとなって、Denverが試合を逆転。4トライでのボーナス勝点獲得も確定=優勝決定となってしまいました。点数もこの時点(67分)でDenverの25-18。

しかしここからが良かったです。観客から「O-H!」「I-O!」の歓声が自然に盛り上がって優勝を逸した地元チームを鼓舞。最後はラストプレーからのトライ+コンバージョンも加えてOhioが32−25で逆転勝ちして場内を盛り上げました。優勝を逃したけれど応援していた、ということかどうか疑問でした(勝点その他についての場内説明などは試合前になし)が、アメリカらしい熱い応援、そしてそれに応える地元チームの最後までの頑張りでの逆転勝ちに大盛り上がり。優勝争いでは勝負がついても諦めない。ファンと一体感を持ってシーズンをフィニッシュ。優勝したDenverを相手に今季2勝1敗と堂々の2位。


この日の観客は目測が難しかったですが1500人といったところか(試合中・後の主催者発表なし)。試合前からチームTシャツの販売には行列ができていたりで盛り上がっていました。何度か観戦している方に聞いたところ今日はお客さんは普段よりずっと入っている、試合前の客足も早かったとのこと。

会場はサッカーMLS Columbus Crewが練習施設として長年利用している場所。以前はCrewはお客さんが見込めないカップ戦などはこの施設で開催していたところです。この日のピッチの芝はかなり長いと感じました。

「O-H!」「I-O!」のかけ声について。これはOhio State Buckeyesの基本の合いの手です。どういうものかというと「オーエイチ」と誰かが声をかけると「アイオー」と応えるのが礼儀となっています。試合会場以外でも。キャンパス内外のどこでもですね。そのように入学時のオリエンテーションで全学生に指導します。Columbus市圏ではこれはもう既にエチケットのレベルで浸透していると理解していただいて良いです。

この日の試合中でのこのかけ声を聞いてなぜこのPRO Rugbyのチームが都市名のColumbusでなく州名のOhioと名乗っているのかが判った気がしました。同市ではマイナープロスポーツとしてラクロスMLLのチームであるOhio Machineも存在します。きっとそちらでも「O-H!」「I-O!」のかけ声で地元ファンの一体感を演出しているんじゃないかなと思われます。この辺は地元だからこそのアイデアでしょう。

また真新しい感じの桜のジャージの日本人らしき観客の方一名を発見しました。地元の日系企業の方でしょうか。私はあまり日本人には見えないらしいのでたぶんあの方は私には気づかれなかったであろうと思われますが、たぶん2名は日本人ファン。周りの会話を聞いていると英国訛りの方、豪州訛りの方、非英語国出身者とおぼしき方など、やはり元々ラグビーが好きで来ている外国出身者もちらほらという感じでした。