ACCとESPNが2019年から同カンファレンスの専門チャンネルであるACC Networkを立ち上げることに同意したと発表になっています。実際の放送は遙か先の3年後でその意味ではなんとも出遅れが激しいとは言えるものの、それ以上の大きな意味をもった契約発表です。

カレッジスポーツのカンファレンス専門局としては既にSEC Network、Big Ten Network、Longhorn Network、Pac-12 Networkが既に出揃っており順調に運営中。それと比較すると同じメジャーカンファレンス・5大カンファレンスと称される中唯一露出で劣っていたACCがやっと自前の局を確保したことに。とは言え3年後まで放送の準備は整わない見込みでその点ではまだまだですが、より大事なのは今回の契約で2035–36年シーズンまでACCはメンバー校を契約上縛ることができるようになったことです。5大カンファレンスのうちACCとBig XIIのいずれかが崩壊して4つのSuper Conferenceになるのではという観測はずっと存在していました。一昨年から導入されたフットボールのプレーオフの出場枠が4つなのは、Super Conferenceの勝者がそのまま準決勝に進むための構造だ、という風に読む人たちもいました。当ブログはSuper Conference制には反対でした。その件については過去に何度も語っているので今回は深入りしません。

SEC, Big Tenはカレッジ界ではファンベースの強さが圧倒的で揺るぎがない。西海岸を中心とするPac-12は地理的に遠く他のメジャーカンファレンスに飲み込まれる可能性が元々薄くこちらも拡張はあっても喰われる可能性はありませんでした。これら3カンファレンスは既に自前のTV局も確保して契約的にも安定していた。

残るBig XIIは数年前に崩壊の瀬戸際まで追い込まれたのですが現在はWest Virginiaという地理的な飛び地校も含めてなんとか10校で生きながらえているところ。今後2校または4校を加えて拡張を目指すと最近発表したばかり。ただしBig XIIは自前のTVはない。所属校のTexas Longhornsが独自にLonghorn Networkを持ち、そことの権利関係からBIg XII独自の局を持ってもTexasの試合は放送できないという足枷もある。つまりいますぐ崩壊の危機ではなくてもまだ地盤は脆弱。

もうひとつの解体候補だったACCはフットボールが弱い。TVがない。地理的にSECやBig Tenに隣接するため解体となったら即座にオイシイ学校から順にSECやBig Tenに食い荒らされそうだ。事実長年のACC校だったMarylandはBig Tenに移籍してしまいました。ACCの象徴校のひとつNorth CarolinaもBig Tenの引き抜きのターゲットだったと考えられます。Big East(元6大カンファレンスのひとつ)が崩壊した際に有力校を取り込んでメンバー数と地盤ではかなりBig XIIを上回りますが、それでもまだまだ安心できる安定性はなかった。つまりACCかBig XIIのどちらかが次の崩壊候補という状況は変わっていなかったわけです。

それが今回のACC Networkの成立でスポーツメディア最大手ESPNの手厚い資金・サポートを長期間に渡って得ることが確定。これでやっと崩壊候補から脱出となる見込みです。

そうなると今後はBig XIIが崩壊してSuper Conferenceになるのか、いまの5大カンファレンス体制が続くのかの二択になりそうです。