NFL Indianapolis ColtsのQB Andrew Luckが契約延長にサイン、6年間で$140 millionの契約をかわしたというのが数日前にニュースになってます。この金額を聞いてうーんと唸ってしまいました。今日FAが解禁になるNBAで予想される各選手のサラリー額とNFLの最高額QBが同価値が同じかそれ以下なのか、と。

まず先にNFLのサラリーに詳しくない方に説明しますが、NFLの契約は他のスポーツ選手の契約より極端に選手側に不利な慣行になっています。このLuckの契約の$140 millionにしても実際にはチーム側に途中解雇の権利があり全額を保証するものではありません。今回のLuckの契約では$87 millionが確定保証の金額です。

7月1日に解禁となるNBAのフリーエージェント市場は、リーグの収入増からサラリーキャップが大幅に上がるためFAとなる有力選手たちはもちろん、中堅の選手までかなりの契約のアップが見込まれます。FAのトップ選手であるLeBron JamesやKevin Durantは最高限度額での契約は確定的。スーパースターはそれで良いんですが、そうでもない一般スポーツファンはよく知らない選手たちまでNFLの史上最高契約より上かというのはすごいです。契約完了してませんがChandler ParsonsとかNicolas Batum、Kent Bazemore辺りでLuckとほぼ同額かよと。もう少し名の知れたAndre DrummondであるとかBradley BealはLuckより遙かに好条件。バブル炸裂してます。


ちなみにホッケーNHLもNBAに並行してオフシーズンの選手移動が行われていますが、こちらはこのオフにサラリーキャップが若干下がる見込みです。つまり昨季のチームサラリーのままならキャップオーバーしてしまうチームも出るとか。NBAのホクホクの大盤振る舞いのようなことがどこでもできるわけではない。しかしそれは身の程を知ったサラリーを分配できるという健全経営の証でもあり、悪いことではないとは思います。サラリーが重荷になって潰れるということが起きない制度と言っても良いです。他方NBAでは経営側が儲かるときにその恩恵がスムーズに選手側にも分配される仕組みでもあり、透明性と公平性が感じられます。