カレッジベースボールの決勝トーナメントであるCollege World Seriesの決勝シリーズが最終戦第3戦へもつれこむことになって今夜試合があります。昨夜の試合もなかなかに気合いの入ったおもしろい試合でした。CWSが現在の形態になってから今年が初の最大試合数の大会となります。その結果たぶん大会での総観客動員でも過去最高を記録しそうです。Coastal Carolina Chanticleers対Arizona Wildcatsの一戦。Arizonaの方はPac-12のメンバー校でもありメジャー校(但し野球では同州内ならArizona Stateの方が多くの好選手を輩出)ですが、Coastal Carolinaの方はこの大会を通じて校名を幅広くスポーツファンに知らせることになったでしょう。今大会が始まるまで私は同校のチーム名がChanticleersであることも知らなかったし、chanticleerという単語を聞いたこともありませんでした。寓話で使われる雄鳥の名前、だそうです。同校の所在するサウスカロライナ州にはCWSを制覇したSouth Carolina Gamecocksもありますが、同州とニワトリはなにか特別な繋がりがあるんでしょうか?元々はSouth Carolinaの分校だったようです。

その全国的には無名校であるCoastal Carolinaが打撃で快進撃。守っては昨日の試合でも最上級生クローザーを先発投手に指名。大会が長引いて投手陣が苦しくなってきていたのでベストオプションとしてクローザー先発。2戦先勝制の初戦に敗れていたので後がない中、この選手が大健闘で7回途中までを2失点。プロでやっていけるような選手ではないでしょうからこれが彼の野球人生の最後の登板で、CWS決勝シリーズ先発での熱投好投。思い残すことのない野球キャリアではなかったでしょうか。

最終第3戦はESPNでプライムタイム中継(CWSは全戦ESPN系で放送)。Coastal Carolinaの方は出てくる投手は今大会トップシードのFlorida Gatorsを相手に完投勝利を収め、二度目の登板も1安打完投勝利と今大会のMVP=Andrew Beckwith。この選手三年生で先日のMLBドラフトでも指名可能だった選手ですが指名されていない。なぜか突如の覚醒がCWSで来てしまった投手です。Fresno Stateが最下位シードから全米制覇して以来のCWSのアップセットなるかが楽しみな今夜です。つい先日のサッカーEUROのアイスランドの勝利もそうでしたが、大アップセットはスポーツの華ですね。