NBA Finals、第1戦の試合開始まであと一時間強です。後出しになるとバカみたいなので慌てて予想の記事をアップしてみようと思います。前項でGolden State Warriorsの4勝1敗と予想してみました。その根拠をいくつか挙げてみたいと思います。

まず全体的な話として現在の両チームのオフェンスは3ポイントシュートが生命線です。Warriorsは希代の3ポイントシュート能力を今季通して証明してきたチーム。Cavsの方はなぜかプレーオフに入ってから急激に3ポインターが攻撃全体に占める割合が伸びたチームです。一般的な話として3ポインターというのは入らない日というのが存在する。やってみないと判らない面はどうしてもある。当たらない日には徹底して当たらないしそうなってしまうとそれが直接勝敗を分けます。ダメな日が起こる確率を考えるとCavsの方がまず分が悪いであろうと。Warriorsの方は昨季から続けてダメな日が極端に少ない。そうでなくては73勝などという記録は作れない。もちろん確率には揺らぎというものがあるので絶対にCavsにこの部分で勝ち目がないかというとそうではないですが、Cavsが3ポインターがダメな日を迎えるのとWarriorsがダメな日を迎える確率を考えると結局Warriorsに分がありそうです。


個別の話。Kyrie Irvingが誰を守るのかに興味があります。ポジション順通りならStephen CurryのガードにIrvingが付くことになりますがIrvingがどれほどStephの確率を下げられるのか。Curryが苦戦したOklahoma City Thunderのシリーズでは3番Kevin Durant、5番Steven AdamsがCurryに付いたときはCurryに多くの場合に3ポイントシュートを諦めさせるのに成功しました。1番のRussell Westbrookも運動能力を前面に押し出してまずまず健闘したんですがDurant/Adamsが付いたときほどCurryは嫌がっていなかった。シリーズ最終戦ではCurryが遂に復調、長身のAdams相手でもその上からバンバン打つ様になって勝利しています。

Cavsの1番Kyrie IrvingがWestbrookと同程度にガードできるでしょうか。この組合せはシリーズの帰趨を決める最も大事なマッチアップでしょう。IrvingがCurryを守れない、またはそれ以外のGolden Stateの長身2番3番にはさらに苦戦するようだと一気にGolden Stateに情勢が有利に傾くのではないでしょうか。

昨年のFinalsではIrvingの負傷欠場で、控えだったMattherw Dellavedovaが大健闘してCurryに張り付いてCurryの得点を大幅に削りましたが、今年はIrvingがいる。ディフェンスでDellavedovaの方が良いと判っても準エース格であるIrvingを長い時間ベンチに座らせるような大胆な采配がCavs HC Tyronn Lueにできるものかどうか。それができるとしてもそれは既にCavsがシリーズの勝敗で後手に回ってしまってから、手遅れになってからになるんじゃないでしょうか。

OKCを見習って時間帯によっては3番LeBron JamesがCurryに付くポゼッションもあるでしょう。サイズでも運動能力でもLeBronならCurryを困らせるのは確実ですが(LeBronの担当から外れることで当然他のWarriorsの選手がその分楽になるのはまあ置いておいて)、スクリーンからのディフェンス強制入替でCavsの4番5番がCurryに付かねばならなくなったときにOKCのAdamsのようにCurryを困らせる選手がCavsにいるかというのはどうでしょうか。Kevin Loveは身長はありますが腕の長さや運動能力でCurryをスローダウンさせられそうな気がしません。Tristan Thompsonは若いだけにスタミナ・運動能力で期待感はありますが、そういう戦い方をしたのをほとんど見た事がない。未知です。やってみないとわからない。Loveの控えとなるChanning Fryeは基本オフェンスの選手でディフェンスでは期待できない。狙い打ちの対象になりそうです。今プレーオフでほとんど出番のないTimofey Mozgovにここで出番が回ってくるのか。昨年のFinalsではMozgovの活躍で1勝を挙げたこともありました。