カレッジラグビーのVarsity CupをTVでやっていました。放送は決勝のみ。Brigham Young University対California, Berkeleyという、15人制カレッジラグビーではお馴染みの二校による決勝戦。試合はともかくとして試合前にBYUがハカをやっていたのを全編放送していたのが目新しかったです。なんでもBYUのオリジナルのハカなんだそうです。BYUは過去にはラグビーファンにはお馴染み「カマテ」をやっていたこともあるそうですが、現在ラグビー部がやっているのはBYUの教義であるモルモン教の聖典の内容に沿った筋書きのオリジナルハカに変更しているのだとか。

ユタ州の大学であるUtahやBYUのフットボールチームには長年太平洋諸国からやってきた大型選手が多いです。Utahなんかだとフットボールチームのざっと1/3ぐらいがポリネシア系だったりしました。ラグビーと(全額学費支給で入学する)フットボールではまた事情が異なりますが、BYUのラグビーチームもやはり同地域からの血筋のように見える選手が多いのは同じ。これは米国内でのリクルート力で西海岸の都会の学校に劣るユタの学校が積極的に海外の有望選手を獲得してきた歴史がその傾向を作っているのだと理解しています。太平洋諸国にはラグビーの盛んな国が多い。その結果としてBYUにはラグビーの影響の強い地域からの選手が多くなり、その流れでハカまでやってしまおうということになっていったようです。

でもそこからさらに進んでモルモンバージョンのハカまで作ってしまった。ラグビーというアメリカでの後発スポーツがいよいよここ10年ほどで一般のスポーツファンの意識上に上る機会が増えてきたところですが、多くの人がまだよく知らない間にハカまでアメリカ化(モルモン教は少し特殊ですが)し始めていたなんていうのはおもしろいなと思います。

ちなみに対戦相手のCalは、欧州チームがハカを見るときのように並んで相手のハカをじっと見つめていました。その辺もラグビーの世界の作法がCalにもちゃんと伝わっているわけで、それもまた良かったです。BYUではフットボールチームもハカ(カマテバージョンらしいですが)をやっていたのが、相手チームが挑発だと感じてもみ合いになったことも何度かあるとか。またBYUの影響で同校の地元の高校でもハカをやるところができたり様々な反響があるそうです。