極マイナーな動きで一般には一切見えない形でしょうが、15人制ラグビーのプロリーグとなるPRO Rugbyの開幕戦が今日行われました。報道は皆無、放映はAOLによるウェブキャストのみ。私はSNSでフォローをしてありますので今日が開幕戦なのは知ってましたがそうでなければまずこの組織が動き出したことはアメスポファンは知らないままのはずです。

日本でもYahoo! Japanが新設プロバスケリーグに積極関与してウェブキャスト放送を行うというような話を聞いてますので形としては似たようなものと言えますが、日本におけるYahoo!の露出力や存在感とアメリカにおけるAOLの存在感を比較すると、Yahoo! Japanの方が大きく上回るのでAOLでのネット放送がどれほど力になっていくのか。何もないよりは良いわけですが。San Francisco@Sacramento戦を見たのですが画質の方は意外と良かったと思いました。

PRO Rugbyの初年度は5チーム態勢でスタート。アメリカのマイナースポーツにありがちな走りながらでもとにかくスタートしてしまうというやり方で、チーム数も4チームから5チームに後になって変更されたほど。所在地はSan Francisco、Sacramento、San Diegoとカリフォルニア州に3チーム、そしてマイナーニュースポーツの定番都市であるDenver、そしてなぜか飛び地でOhio(所在都市はColumbus)の5チームとなってます。奇数チーム数なので毎週必ず試合のないチームが発生するわけですがそんな細かいことは気にしないのがアメリカ式です。日本だったら絶対にこれが問題視されて5チーム目は参入を阻まれてしまうことでしょうが、やる気のあるオーナーがいるなら参入させてしまうというところが文化の違いということになります。アメリカのラグビーは西海岸に競技人口も大きく偏っているのでチームが西に偏っているのはある意味自然。Denverまで含めてなんとか4チームは車での移動が可能かと思います。Ohioまでは車の移動は無理かと。

試合の方ですが、プレーの質はともかく、私の見た試合はホームチームのSacramentoが劣勢から後半立ち直って追い上げる展開。最終的には逆転勝利を収めてホームのお客さんにはまずまずのエンタメを提供した試合となりました。小規模なサッカースタジアム(芝にはサッカーのラインも見えます)で、正面側だけにお客さんを入れたので画像で見ると空のスタジアムでやっているようにも見えます。もう一試合の方はサヨナラPKでホームのDenverの勝利。高地のDenverは除雪した雪がフィールドの周りに堆く積み上げられた中、2000人強の観衆を集めたようです。寒い中最後まで見ていてくれたファンにはこちらもまずまずの開幕戦であったようです。

これがアメリカプロラグビーの第一歩です。この先、アメスポシーンの中で存在感を示すことができるようになるまで生き残れるかはわからないですが、とにかく始めてみなくてはわからない。行けばわかるさ、というところでしょうか。