UFC 196のダブルメイン扱いだった女子バンタム級タイトル戦で挑戦者のMiesha Tateが5ラウンドでチャンピオンHolly Holmを失神裸締めでアップセット、新王者になってます。無敵だった人気者王者Ronda Rouseyを衝撃のKOで失冠させたHolmとRouseyの近い将来の再戦はUFCにとっては巨大PPVセールスが見込めるスーパーカードだったはず。Holmにこの日の試合を一試合挟ませて次戦のRondaとの再戦を盛り上げようという興業意図だったはずですが、スポーツはシナリオ通りに行かないところが良いところで、既にRondaが過去に決着を付けたはずの相手であるTateが戴冠ということに。

これ、ここからUFCがどういう舵取りをするのか。いまさらTate x Rouseyでもないでしょう。秒殺でRondaがTateを下したのは2013年年末。あの時点でMieshaのRouseyのライバルとしての興行価値はほぼ喪失。その後Mieshaは復活ロードでこの日のHolm戦を含めて5連勝(日本での対中井りん戦を含む)で復活を遂げているとも言えますが、Holm x Rouseyのリベンジ再戦の興業インパクトと比較したらいまさらTate x Rouseyなんてなあという感じです。

だからと言って無冠同士のHolm x Rouseyがアリかというと、無冠のままでこのカードを切ってしまうのはもったいないようでもある。ではHolm x Tateの再戦?それもどうか。Holmの興行価値が急落したのも痛い。Holmがこの日勝っていればHolm x Rouseyのタイトルマッチは話題性ではMMA女子史上最強なのは確定で両者共に億単位の契約となって、UFCのPPVでも相当に良い数字が出たはずなのに。UFCとしては優先事項はRondaの興行価値を最大限にすることのはずで、そうなると結局Ronda x Meishaですかね。それともCat Zinganoなど他のファイターをからませるのか。

Meishaが秒殺決着を喰うまで価値があったのは、4年前の初めての対戦でほぼ唯一Ronda相手に秒殺を喰っていなかったからです(Strikeforce時代)。またルックスの良さというのもあってThe Ultimate Fighterの主役を張ったシーズンもあったり、女子ファイターの中では割と大事にされていたのがRondaとの二戦目で完敗だったこともあって実質的に格下げになっていた。それでもスターの少ない女子の世界で生き残ってきたのは立派とはいえます。ただ…この時点で3年前のリサイクルのカードか…というのは寂しいし、その先にRondaの対Holmリベンジ戦を見込むとある程度のスピードでRondaの復活とHolmの復活戦の両方をこなしていかねばならず、興業としてはかなり間延びしそうです。このようにしてRonda x Holmのプラチナカードの実現が霧消した夜となりました。