カレッジバスケの本番である三月がやってまいりました。三月の狂乱March Madness=NCAAトーナメントも遠くないです。今季は全勝No. 1 Kentucky Wildcatsという明確な本命校がいるので一体どこがKentuckyを止められるのかという形で色々な議論がされています。選手の高さと厚みで他校を圧するKentuckyを止めるには最低限高さは絶対要件だとされ、その面からNo. 3 Gonzaga, No. 5 Wisconsin, No. 7 Arizonaを推す声があります。それぞれランクも高くこれらの学校がKentuckyと対戦するのは早くても地区ファイナル=8強戦準々決勝以降ということになります。

中でも評判が良いのがWisconsin。Wisconsinの最大の強みはC/FのFrank Kaminskyです。7フィートの大型でありながら3ポインターを含めアウトサイドからのシュートが打てるWisconsinのトップスコアラーです。過去の対戦相手は内外両用のKaminskyに翻弄されて対応しきれず敗戦というケースが多い。あれを見るとWisconsinを推す声があるのは不思議ではないでしょう。

ただどうもこのWisconsin、私はKentuckyと相性が悪いのではないかと思っており、Wisconsinを推す声が大きいのにあまり納得できていません。Kaminskyは確かにやっかいな相手ではあるでしょうが、Kentuckyの先発ビッグマンであるWillie Cauley-SteinとKarl-Anthony TownsはほぼKaminskyと同じ背丈でかつ普段から3ポイントラインの外までSGやSFを相手に追い回せる足の速さがあり、Kaminskyが普段相手を翻弄するようにKentuckyを翻弄できるのか疑問を感じるのです。たぶんKaminskyは7フィートの動ける相手にガードされながら外からのジャンプショットを打つハメになる試合をほとんど経験していないはずです。また攻守ところを変えたときにファーストブレイクにもついて行けるTownsやCauley-SteinにKaminskyでついて行けるのかな?と疑問もある。Kentuckyはこの二人のどちらかがファールトラブルになってもその代わりに出てくるのが同じく7フィートのDakari JohnsonでJohnsonのポストプレーはそれ自体ガードが大変、とKaminskyへの守備での負担はかなり重いように思われます。Kaminsky以外にはガードに一枚3ポインターに強い選手=Bronson Koenigがいるだけ。あまりWisconsinの思い通りの試合にはならない可能性を感じるんですがどうでしょうか。