ラクロス世界選手権デンバー大会が土曜日の決勝戦を最後に終了しました。優勝はカナダ。序盤から時間を使い米国のポゼションを減らし点の取り合いになることを避けたカナダの戦術でロースコアリングゲームに引きずり込み前半3-1とリード。第3Qにさらにスパートしてリードを広げ、第4Qに米代表の意地の3連続ゴールでの追い上げがありましたが時既に遅くカナダの逃げ切り、最終スコア8-5。カナダが三度目の優勝となりました。カナダの時間つぶし戦術に会場からブーイングが湧く展開。プロのMLLではショットクロックが採用されていますが、この世界選手権ルールではショットクロックがない。ルール内ではあるものの第3Qから早くも時間つぶししまくりというのは観戦スポーツとして欠陥と言えるところ。近々大学ラクロスもルール変更でショットクロック採用が議題に上っているそうで、過去のアマチュア的な状況から見て貰うことを考える位置に上がってきたラクロスのさらなる浮上のためには国際ルールでもなんらかのショット強制は必要になるのでしょう。その昔、マイナースポーツ時代のバスケットボールもショットクロックがなく、一旦十分なリードをしてしまうと勝っている方は今日のラクロスの試合のようにポゼッションキープということをしていたと聞いています。それをそのまま放置していたらいまのバスケットボールの隆盛も世界への広がりもなかったことでしょう。ラクロスもバスケが通った道に何十年遅れでやっとたどり着いたところということか。

決勝戦以外ではイロコイ代表がオーストラリアを16-5と大差で破って初の3位獲得。イロコイの勃興はラクロスならではの色合いを添える(ちなみにイロコイのテーマカラーは薄紫)なかなかに魅力的な活躍ぶりでした。6位に入ったスコットランドは過去最高成績。7位となったイスラエルは初出場で好成績。同国代表がどういう選手選抜になっているか知らないですが、イスラエルが強いスポーツって他にありましたっけ?日本代表は躍進したスコットランドとイスラエルに敗れて8位に後退。次回2018年英国大会の形式次第ですがトップカテゴリから外される可能性のある成績に終わりました。スコットランド、イングランド、オーストラリアとはそれぞれ延長戦にもつれての1点差の試合を展開、力量差は小さい中、最終結果は残念な順位になってしまったという感じです。

下位グループリーグから勝ち上がったスコットランドの上位への食い込みは次回大会の運営にとってはちょっとした朗報か。次回ホスト国イングランドとともに隣国スコットランドがトップグループリーグで戦うことはほぼ確定的でしょう。アメリカでもまだまだマイナースポーツであるラクロスが英国でどれほど人目に触れているのかまったく想像もつきませんが、次回イングランド大会ではホストイングランドとともに準ホスト国のスコットランドも代表をトップグループに送り込めることになります。

ひとつ気になったのはESPN.comのラクロスのポータルページでの今回大会の報道が地味というか、まったく力が入っていなかった事です。今日の決勝戦があっても同ページのトップ記事はプロリーグMLLの試合結果を載せています。今大会中ずっとこんな具合で文字だけの一行リンクが世界選手権の結果報道につながっているだけでした。同系列のESPNUが今大会はかなりの試合数を放映したのになぜかESPN.comは同大会にまったく冷たいというよく事情の掴めない取り扱い方の齟齬になっています。せっかくおもしろかった大会だったのに、残念な盛り上げ不足です。四年に一度しかない機会なのに。まあメジャースポーツを網羅するスポーツ放送の一大総合商社であるESPNにとってはラクロスが取るに足らないジャンルであるのは十分承知しているものの、せっかく今年になってESPN.comにラクロス専用ポータルのページを作ったんだから、地元開催の世界選手権ぐらいちゃんとフォローしてくれても良かったように思います。