ラクロスのNCAAトーナメント二回戦=準々決勝が土日に開催。日曜には二回戦の最大の好カードと個人的に見込んでいたNo. 1シードDuke対ラクロスの伝統校Johns Hopkinsの一戦を観戦。ESPNUで放映。得点経過だけだとDukeが終始3点以上のリードを保って、最終スコアは19-11で勝利。試合内容の方はJohns Hopkinsが何度も離されかかりながらも盛り返して最終第4Qまで試合を分からないものにしてくれましたが、勝負所でDukeがスパート、連続ゴールで勝負を決めました。激しい当たり合いが多く、第2Q終盤の一撃などはきっと今夜のSports CenterのTop 10に選ばれるのではないかという豪快なクロスチェックでした。これでDukeのシューターは吹っ飛ばされて立ち上がれずロッカールーム送りに。ルール上はこれがOKなんですねえ。相手選手の前面から胸に向けてのスティックの両手クロスチェックはOKとの解説付き。ここまできれいに決まったノックアウトクロスチェックは初めて見ました。やられた選手には気の毒ですがラクロスの宣伝にはもってこいの映像になってしまったような。

さて表題の件です。全米ランクNo. 1にして昨季のチャンピオンでもあるDukeは全体的にでかい。Man-to-manディフェンスで並ぶとほとんどのポジションでDukeの方が大きい。Johns Hopkinsもラクロスの世界では名門でそれなりに良い選手をリクルートしているはずなのに、です。そしてDukeの15番Myles Jonesは現状のカレッジラクロス界では桁外れにでかいです。公称198cm 109kg。現在二年生。高校時代はバスケ及びフットボールでも活躍。但しバスケとフットボールでは有力校からは声がかからず(中堅校ならバスケ奨学金オファーはあったそう)ラクロスに注力することになった選手とか。ただでかいだけでなくスピードもある。運動能力も目に付きます。そしてこの選手をJohns Hopkinsが1-on-1では止められずどうしてもダブルチーム(時にはトリプルチーム)に行かざるをえない。その結果空いたインサイドのディフェンスを突いてDuke加点。以前に経験者の方に教えていただいた通りでバスケのそれと似たミスマッチを作り出してディフェンスを崩すというのが基本戦術ですがこのMylesにボールを持ち込まれると誰が付いていてもミスマッチなのですから苦しいです。またフェイスオフの選手も明かにDukeの方が体格が良く序盤Dukeが圧倒。その後はJohns Hopkinsの方も工夫してフェイスオフでは何度もポゼッションを奪っていましたし、試合全体としても健闘して試合にしたのですからJohns Hopkinsは賞賛されるべき試合ぶり。ただDukeの体格に裏打ちされた強さは否定し難いことのようです。シーズン中は見ていませんがTV解説によればACCでのシーズン中もDukeは多くの試合を圧勝してきたらしいです。

ここで先週やっていた体格の話とつなげます。リンク先の記事の末尾で「ただサッカーとラクロスはもしそれがメジャースポーツになっていくとサイズがある選手が参入してきて大型化しそうな種目でもありますね」と書いたんですが既にそれがDukeのラクロスチームでは現実化していたようです。これだけはっきりMyles Jonesがサイズとスピードで圧倒できるのが誰にでも見える形なのです。現状はラクロスのプロが儲かる職業ではないのでまだ雪崩を打って最優秀アスリートがラクロスに参入してくるとは思えませんが、バスケやフットボールで奨学金に届かない(しかし十分にサイズと運動能力の高い)選手が他のスポーツに目を向ける場合にラクロスは候補の一つになりうることになるでしょう。特にバスケ(冬シーズン)とフットボール(秋シーズン)を両方やるような学校の最優秀大型アスリートたちにとっては三つ目のスポーツは春スポーツから選ぶことになるわけです。全ての州で同じパターンかは確認していませんが基本的に春スポーツの代表格は野球・ソフトボールのはず。そこへラクロスが同じ春スポーツで、いま全米各地で人気・参加を伸ばしている。春スポーツは最優秀高校生アスリートを得るのに有利なシーズンだと言えます。例えばサッカーは高校・大学では秋スポーツなのでフットボールを選ぶ子はシーズンの重なるサッカーと掛け持ちはできません。それがラクロスならできるのです。よってラクロス選手の大型化や優良素材の流入はラクロス人気の上昇とともに一気に加速する可能性があります。サッカーでは起きなかったことがラクロスでは起きうるということになります。