基本的にアメスポの外には手を出さないように心がけている当ブログですが、どうしても気になったので。いよいよサッカーのゴールラインテクノロジーの導入が決定したようですね。進歩という意味では結構なことですが、大きな疑問を感じています。あまりそれを指摘する声を聞かないのでメモ程度ながら指摘しておきたいです。


なぜビデオ判定にしないのでしょうか?というのが最大の疑問です。今回導入が決まったのは既にテニスでお馴染みのホークアイと同じ技術。テニスでの運用実績は十分承知していますし、今日のWinbledonの男子シングル準決勝のAndy Murrayの最後のウィニングショットもホークアイがinと判定して試合が決着しましたね。試合は競っていたのであのショットがoutならまだまだ試合の行方はわからなかったわけでホークアイのお手柄であったと言えると思います。しかしながらこれがサッカーでうまくいくかどうかはどう運営するかによって変わってしまいます。

テニスでホークアイはその判定技術もさることながら即座にその結果が観客や選手に向け得て公開されるという運用がいいわけです。ところが今回のサッカーでの運用ではなぜか審判のブレスレットに非公開でシグナル伝達がされるという、最初からもう怪しい運用なわけです。なぜそんなわけのわからない運用が必要なんでしょうか。審判が「気づかなかった」らどうなるんでしょうか。

そもそもテニスでホークアイが優れるのは通常品質のビデオではボールが速すぎて捉えきれないのをホークアイなら捕捉できるという点。また基本的にテニスでホークアイの判定にかかるプレーは選手を含め遮蔽物がまずないのでその判定精度を十分に担保できるという点が大きい。ライン直前に何かに当たってボールの方向が変わることもない。対してサッカーでは選手がボールや枠内のセンサーアングルに交錯する場合がある。選手にゴールライン直前で当たってボールの方向が変わる可能性がある。当然テストは繰り返しているのでしょうからそれなりの精度は確保しているのでしょうがテニス並のそれはむずかしい可能性は最初から見えているのです。それにボールだけのことを言うならばサッカーボールはテニスのボールほどには速度が上がりようがないのでビデオ判定でもいいはずなのです。最悪の場合、ホークアイの判定とビデオが食い違った場合どうするのか。ホークアイは結局のところブラックボックス。公開のビデオではなぜいけないのか。審判に秘密裏に情報が伝達されるのと併せて最初から疑惑を作るためのような運用でスタートするわけですね。


私はアメスポに染まっているせいかアメスポでのビデオ判定の運営に大いに納得しています。基本はまず審判はそのプレーに対して判定を下す、事後的にビデオを利用して明らかに判定が間違ってる場合に判定を覆す、という運営方法ですね。ビデオでどれだけスローにしても拡大しても多角的に見てもどっちとも言える場合は生の判定を是とするというのは十分に説得力があると感じるのですが、なぜサッカーのゴール判定でもそういうビデオ判定ではいけないのでしょうか。アメスポではないラグビーでもビデオ判定はとうに導入されているのに、なんでまたサッカーに限ってモメる元を導入するのか。それもクローズドな運用とセットで。最初からモメごとが起きることを期待して導入しているのか。それともハイテク機器導入がらみで袖の下が入るひとがいるのか。ビデオ判定では特殊な機器の納入業者なんていないから役員さんのお金にならないですよね。