すでにMarch Madnessの予想ブラケットは全滅。米人ご友人たちとの賭けも見事惨敗。
従いまして以後はひたすらいい試合をしてるチームを応援するばかりですが、LSUにすることにしました。

シーズン中、LSUの試合を見たことは皆無。
カレッジバスケはチーム数(Division I校だけで300超)試合数(各チーム30試合以上)が多く一部の有力校以外フォローしきれるものではないわけですが、それにしてもさして話題にもなっていなかったチーム。それが一昨日の第1シードDuke完封に続いて第2シードTexasを撃破。その試合内容がいい。

カレッジバスケでは得点力のあるガードの存在がNBA以上にウェイトを占める面が強いのですが、LSUは逆方向。1年生Tyrus Thomas(発音はタイラス)、昨季のSEC新人王=2年Glen "Big Baby" Davisの若い強力フロントラインで快勝。
Thomasはビッグマンとしては異例のジャンプ力でアリーウープを次々叩き込み、またディフェンスではブロックで相手の攻撃を遮断。将来のスーパースター候補生でしょうか。横幅の広いDavisはその体躯に似合わぬ身のこなし、フェイドアウェイでもショットを決めたり、ミドルシュートも器用に決め、プレーに幅の広さがあります。

この二人も含めてスターター五名のうち四人が1~2年生という若いチーム。
大きな話題になっていなかったのも戦績を見直してみればシーズンの前半にちょろちょろさして強くもない学校にいくつも敗れていたからで、シーズン後半、SECのシーズンに入ってからはFloridaに二連敗している以外はほぼ勝ちまくっているんですね。つまりシーズンを通して若いチームがどんどん育っているその過程を見ているというわけです。

LSUはShaquille O'Nealの母校でもありますが、バスケではさして強豪という訳でもない。ここに強力な新人が大挙して入っているのはリクルートの妙ではなく、Davis, Thomas含めて7名が地元の出身なんだそうです。それぞれ子どもの頃から知っている同士。いわば偶然。偶然まで言うと言い過ぎか。日本の高校野球の地元の有望な子どもたちが他地区の強豪校に流れずに地元校でまとまって成功したってのがあったと思いますが、それ風。それでこういチームができてしまうってのもカレッジバスケの楽しさのうち。フットボールだと人数が多いからそうはいかない。

Chris Webber, Jalen Rose, Juwan Howardなど1年生五人を擁してFab Five旋風を起こした当時のMichiganをなんとなく思い出すんですが、古いカレッジバスケファンの皆さんいかがでしょう?